タイニーハウスに住んでみたい……!
河津町にある建築会社〈天城カントリー工房〉が、
「シンプルで楽しい暮らし」をコンセプトにつくるタイニーハウス。
そのタイニーハウスが設置された宿泊施設
〈Tiny Base The River〉が新たにオープンし、
見学に出かけた津留崎さん一家。
「家」の概念や暮らし方について、
あらためて見直すきっかけとなったようです。
2019年2月1日、奥神楽坂と呼ばれるエリアに、
子どもの笑い声が漏れる、かわいらしい空間が誕生しました。
その空間の名前は〈みちくさくらす〉。

「共働き家庭の小学生が安心して過ごせる空間を」
との想いから生まれたこの場所は、2階は子どもの教室、
1階は飲食店として営業できるシェアキッチンになっています。
両フロアとも、レンタルスペースとしての利用も可能。
夏休み頃の始動を目指し、子ども向け講座や教室の準備もしているそう。
現在は土曜をカフェ、日曜はお弁当屋さんとしても営業中です。
この場所をつくったのは、
現在、0歳と3歳の姉妹を子育て中の、並木義和さん・優さん夫婦。
ふたりが情報収集に動き出したのは昨年(2018年)1月。
義和さんは平日、会社に勤めながら、優さんは次女を身ごもりながら、
約1年という短い期間で完成までこぎ着けました。

時間や体力が十分でない状況のなか、どのように
〈みちくさくらす〉オープンまでの道のりを歩んだのか、また、
「もともとこの地域にほとんど知り合いがいなかった」と振り返るおふたりは、
どのようにして地域との関わりをつくっていったのか、お話をうかがいました。

自分のお店を持ちたい人が誰でも利用できる、1階のシェアキッチン。
「放課後に子どもが集まる“場”を、私たちでつくってみない?」
優さんがそんな提案を義和さんに持ちかけたのは、2017年の年末のこと。
きっかけは、その年の頭に行った、世田谷区から新宿区への引っ越しでした。
「世田谷区には、子どもを連れて遊びに行けるお店や場所がたくさんあり、
とても暮らしやすかったんです。でも新宿区には、公共の施設以外、
そういった場所がほとんどありませんでした。
オフィスが多いまちなので仕方ないんですけどね」(優さん)

こうした施設の少なさは、いずれ小学生になる娘さんの
「放課後の過ごし方」を考えたとき、不安の種となりました。
並木さん夫婦は共働きで、祖父母も遠方に住んでいるため、
公立の学童クラブか民間の教室、塾などに通わせることになりますが、
前者は狭いスペースに定員以上の人数がひしめき合うような状態、
後者は高額な費用がかかり自由度が低いなど、子どもにとって
いい環境ではなさそうでした。
こうした声を、ほかの共働き家庭の小学生ママさんたちからも聞くようになり、
優さんのなかで「自分たちがその場所をつくれないだろうか」との思いが
日に日に増していったそう。

「おそらく、原風景には、私の実家で祖母と母がやっていた
学習塾の光景があったように思います。
離れの建物に、ピアノと黒板、子どもの学習机が置いてあって、
そこに子どもが集まってきて祖母がおやつを出すんです。
物心つかないころから、その空間でよく遊んでいたので、
『子どもが集まる場を自分たちでつくる』アイデアは、
とても自然に生まれました」(優さん)

もともとふたりとも建築の仕事に携わっており、「いつか自分たちで場をつくりたいね」
と話していたため、義和さんはすんなりと優さんの提案を受け入れたそう。
「僕の実家は転勤が多かったので、もともと、人が集まる場に漠然とした
憧れがありました。妻の実家で、塾だったスペースを見せてもらったときにも
『すてきだな』と思っていたので、彼女の提案にすぐに同意しました」(義和さん)