menu
記事のカテゴリー

移住で飲み方が変わった?
みんなの手づくりおつまみが並ぶ
“家飲み”のススメ|Page 3

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.074

Page 3

手料理で味わえるのは幸福感

たとえば、東京の自宅で家飲みをするときには、
ほぼ私が料理をつくるというスタイルでした。
「手ぶらでいいよー!」なんて張り切って声をかけ、
友人たちにはお酒やデザートなどを買ってもらうのが定番。

それが当時の自分には楽しかったのですが、
最近は自分だけ黙々と料理をするのがなんだか楽しめなくなってきた。
もっと肩の力を抜いて、人の手を借りたいというのか
(歳をとって段取りが悪くなったこともあります)。

そこで、わが家で集まるときにも
みんなに“持ち寄り”をお願いするようになりました。
そして、誰かの家に集まるときにもみんなで持ち寄るのが
とても心地よいのです。

スク豆腐のような自家製オイルサーディン豆腐

見た目は沖縄料理の「スク豆腐」ですが、実は「自家製オイルサーディン豆腐」。友人お手製のオイルサーディンと、自家製甘酢しょうがを豆腐の上にのせたもの。

れんこんチップス

友人作のれんこんチップス。子どもも喜ぶうえに大人のつまみになるという、シンプルながら最高の一品。

たとえば、先日わが家で開いた「新米を食べる会」。
今年もお米を無事に収穫できたことを祝い、
手伝ってくれた友人たちと一緒に新米を食べました。

私はおでんをつくったり土鍋でご飯を炊いたりしたのですが、
友人たちにも一品持ち寄りをお願いしました。
そうしてみんなで囲んだ食卓には、
それぞれの手料理がずらりと並び、まさに絢爛豪華。
これが実に楽しくて、そして幸福感を味わえるのです。

「おいしい!」というのももちろんですが、
手料理を食べるとどこか心が満たされます。
それはきっと、手料理というものが
目の前の食べものとしての存在だけではなく、
背景に物語を伴っているからではないか。

大きな鍋におでん種がいっぱい

実家から持ってきた大きなおでん鍋が大活躍。たっぷりつくっておけば、自分も落ち着いて飲める。

土鍋で炊いた新米

土鍋で炊いた新米。「おいしいね~」と友人たちが喜んでくれると、なんだかほっとします。

たとえば、ある友人が甘酢あんの肉団子をつくってくれました。
箸を入れると中からうずらの卵が出てきて、子どもたちは
「わ! 卵が入ってる~」と大喜び。
「手間のかかる料理だね~」と聞くと、おばあちゃんが正月のおせちに
毎年つくってくれた料理だと話してくれました。

肉団子

うずらの卵入り肉団子。しっかりとからみついた甘酢あんがまたなんともおいしい。

またある友人が持ってきてくれた焼売はやさしい甘みが感じられ、
思わずにんまりしてしまうおいしさ。
友人につくり方を聞いてみると、参考にしたレシピに
自己流で玉ねぎを入れているのだそう。甘みのあるほうが、
子どもたちが喜んで食べるだろうという母心からです。

友人手作りの焼売

友人がつくってくれた焼売。子どもたちに大好評すぎて、あっという間に完食。