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移住して2年目の
米づくりがスタート。
田植えでの新たなつながりや気づき|Page 2

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.062

Page 2

今年も、自分たちの
食べるお米をつくる!

年、わが家は人生で初めての米づくりを経験しました。
自分たちの手で植えた稲がすくすくと育ち、
秋になると立派に実り黄金の穂をたらす。
台風の翌日見に行くと、斜めになりながらも必死に耐えていた姿。
大げさに思えるかもしれませんが、
子どもの成長を見守るような感動すらわき上がったのです。

そうして育ったお米がわが家の食卓にのぼったときの幸福感は、
いままで経験したことのないものでした。

干された稲穂

手伝ってくれた友人たちと収穫祭

手伝ってくれた友人たちを自宅に招き、新米を囲んで収穫祭を行いました。

今年で2年目となる米づくりも、この春から始まりました。
昨年、この連載でも米づくりについて書いていますが、
わが家は移住して間もなく出会った米農家の中村大軌さんが営む
〈南伊豆米店〉の支援制度を利用しています。
移住してやりたかったことのひとつ“米づくり”を
早い段階で実現できたのも、この制度のおかげです。

南伊豆米店が借りている田んぼを私たちが使わせてもらい、
米づくりについて教えてもらいます。
さらに重機が必要となる作業も行ってくれるので、
初心者でも重機を持っていない移住者でも
米づくりを始めることができるのです。

重機を入れて代掻き

5月下旬、重機を入れて代掻きを行ってもらいました。

4月末になると、乾いた田んぼの土を砕き耕す
「田起こし」という作業を。
5月末には水を入れた田んぼの土を細かく砕き、
表面の土をやわらかくして田面を均一にする「代掻き」があります。
これらの作業は南伊豆米店さんに重機で行ってもらいました。
昔は(昭和30年~40年頃でも)人力や馬・牛を使って
やっていたそうですが、いまは機械があるのでありがたい。

そして、代掻きの合間に夫が柄振(エブリ)という道具を使って
土を均一にならす作業をしました。
これは昨年はやらなかった新たな試みです。

柄振(エブリ)を使った土をならす作業

夫の作業に同行できなかったため、写真は南伊豆米店の方が作業しているところです。こうしてエブリを使って泥を均一にならしていきます。

というのも、昨年この田んぼをお借りして実際にお米をつくってみると、
田んぼの中でかなりの高低差があることに気づいたのです。
そのため、ぬかるむところと干上がるところの差が出てしまい、
田植えの段階でもその後の水位の調整にも苦労しました。
そこで、今年は田植え前にできる限り平らにしてみようと、
夫が念入りに作業してくれました。

効果がどれほどあるのかわかりませんが、
とにかくやってみようということで。
そうしていよいよ田植えというハレの舞台を迎えたのです。