伊豆の宿泊施設
〈Tiny Base The River〉で
タイニーハウスの小さい暮らしを体感
タイニーハウスに住んでみたい……!
河津町にある建築会社〈天城カントリー工房〉が、
「シンプルで楽しい暮らし」をコンセプトにつくるタイニーハウス。
そのタイニーハウスが設置された宿泊施設
〈Tiny Base The River〉が新たにオープンし、
見学に出かけた津留崎さん一家。
「家」の概念や暮らし方について、
あらためて見直すきっかけとなったようです。
「タイニーハウス」というライフスタイル
「冬はどこへいってしまったのか……」
というくらい暖かい日が続き、伊豆名物の「河津桜」が
例年より2週間も早く開花し始めました。
この河津桜が咲き始めると、地元民は
「待ってました!」とばかりに花見へ出かけ、
InstagramやFBの投稿は桜一色に。
「いよいよ春がやってくる」と、
みんながウキウキしている様子がうかがえます。

河津桜の名所は河津町と南伊豆町の2か所。
その2町に挟まれているのが、私たちの住んでいる下田です。
両町では「桜まつり」というイベントが開催され、
飲食店などの露店が並んで夜間の桜並木ライトアップなどが行われ、
毎年およそ100万人の観光客で賑わいます。

「カワヅザクラ」という名前は1974年に命名されたそうなのですが、なんと私たち夫婦が生まれた年じゃないか、ってことで急に愛着が増しました。

河津町の桜まつりのメイン会場となっているのは、
河津川沿いの桜並木です。
その桜並木沿いに、先日新たな宿泊施設
〈Tiny Base The River〉がオープンしました。
運営しているのは、河津町にある〈天城カントリー工房〉という
建築会社です(以前こちらでも紹介しています)。


天城カントリー工房代表の土屋雅史さんと富喜子さんご夫妻。〈Tiny Base The River〉には「The River HOUSE」(左)と「The River TRAILER」(右)のふたつの宿泊施設が併設されています。
Tiny Base The Riverは複数のタイニーハウスで構成されています。
タイニーハウスというのは英語で「小さな家」という意味。
2008年のリーマンショック以降米国で人気を集め、
日本では東日本大震災をきっかけに注目されるようになったといいます。
比較的安価に購入できることや(もしくは自分でつくることもできる)、
省スペースのため光熱費の節約にもなる。
さらに、車輪のついたトレーラーハウスであれば
移動も可能なので家ごと引っ越すこともできます。
高価な住宅を建てるためにローンを組み、
返済のために長時間働くといういままでのライフスタイルから、
必要最低限のミニマルで自由な暮らし方が注目され始めたのです。

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まるで秘密基地のようなワクワク感
天城カントリー工房はもともと
ログハウスなどの住宅をメインにした建築会社でしたが、
2015年からは新たにタイニーハウスの製作も手がけるようになりました。
「豪邸で大きくて長持ちする家」といういままでの概念ではなく、
「シンプルで小さく、楽しく暮らせる家」というのが
時代的に求められていると土屋さんは話します。

工房で製造したタイニーハウスは4トントラックの荷台に載せて運び、現地に設置します。(写真提供:天城カントリー工房)

トレーラーハウスも工房で製造した後、トラックで牽引して設置。(写真提供:天城カントリー工房)
天城カントリー工房では、新設されたTiny House The Riverのほか、
もともとモデルハウスとして利用していたタイニーハウスも
宿泊施設として運営しています。
せっかく伊豆という魅力的な土地にあるのだから、
それを生かしていきたい。
伊豆に来て実際に宿泊してもらい、
伊豆の魅力や新しいライフスタイルを知ってほしい。
そうした思いで、宿泊施設を始めました。

「Tiny Base THE ROCK」。こうした自然の中でゆっくり過ごすことができるのも、伊豆の環境ならでは。

トレーラーハウスにデッキを設置した「Tiny Base THE SEA」。
Tiny Base The Riverのオープンに伴い、
土屋夫妻から施設の撮影依頼をいただきました。
そうして実際に足を踏み入れてみたのですが、
とにかくワクワクするのです。
撮影時にあまりにもワクワクしてしまい、
これは夫と娘にも見てほしいと、後日また家族を連れて再訪したほど。

2台のトレーラーハウスをデッキでつなげています。デッキを外した状態であれば、公道を牽引走行可能です。(The River TRAILER)

ロフトに上がり込む娘。二段ベッドや屋根裏部屋を探索してチョコチョコと動き回った後、ひとこと。「パパ、思い切って買っちゃおう!」と。それほど気に入ったようです。(The River TRAILER)

外壁にも内装にも自然素材を使用しているのが、天城カントリー工房の特徴。(The River TRAILER)

リビング部分。スタイリッシュなデザインに惹かれます。(The River TRAILER)

ロフトが2か所あり、最大5名の就寝が可能です。(The River TRAILER)
タイニーハウスの特徴のひとつは、
狭いスペースを有効に活用するための二段ベッドや屋根裏部屋。
それがまず遊び心をくすぐります。
そしてコンパクトななかに必要な設備がギュッと詰まっている感じが、
秘密基地のようでとても楽しいのです。

ロフトの2階部分。(The River TRAILER)
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動かせる家、小さい暮らし
実は以前にも、家族3人でショールームを見学させてもらいました。
いま住んでいる家での暮らしがいまひとつしっくりきておらず、
家探しをしていたのです。
詳しくは夫の過去の記事に書いてあるのですが、
ひとつの案としてトレーラーハウスはどうなんだろうと考え、
内見させてもらったのです。
そのときにも私と娘はとてもワクワクして、
「住んでみたい!」と妄想を膨らませました。

開放的なテラスからは、満開の河津桜を一望することができます。(The River HOUSE)

4つの窓に囲まれたロフト部分。ここを自分の寝室にしたい……。(The River HOUSE)

ロフトのベッドに寝そべり天窓から空を眺める。最高じゃないですか。(The River HOUSE)

2棟の小屋をデッキでつなぎ、接続した部分をリビング仕様にしています。(The River HOUSE)

1階部分の寝室。(The River HOUSE)

コンパクトながら使い勝手の良いキッチン。(The River HOUSE)
2度目のタイニーハウス見学を終えて帰宅したあと、
家族でいろいろと妄想してみました。
もし庭に置いてみたら? 何に使う?
ロフトの上段には誰が寝る?
テラスを大きくつくって、夜空を眺められたらいいよね。
物はかなり減らさなければならないけれど、一層断捨離をしようか。
そんなことを妄想しながら目の前のわが家を見渡すと、
いまの暮らしの無駄の多さに愕然とするのです……。

寝室の窓からは川沿いの桜が。(The River HOUSE)
いまわが家がタイニーハウスに住めるかというと、
実際のところなかなか難しいと思います。
けれど、「こんな暮らしができたらワクワクするよね」
と想像するのはとても楽しい。
そして「動かせる家・小さい暮らし」という新しい概念を知ったことで、
いままでとは違う世界が見えたように思います。
家というものをいわゆる“不動産”としか捉えていませんでしたが、
「まさか、家が動かせるなんて思っていなかった……」
とその概念が崩れ、さらに無駄を削ることで
本当に必要なものを見直せるのではないかと考えてみたり。

私たち夫婦が好きな『ふたりの桃源郷』という映画があります。
老夫婦が人里離れた山奥で、タイニーハウスならぬ、
バス1台で寝泊りして暮らしているのですが、
子どもが巣立ったあと、夫婦でそんな暮らしをしたらどんなかな?
なんて想像したら、なんだか笑ってしまいます。
いままで思い込んでいた価値観から、
もっと自由になってもいいのかもしれない。
そんなことを考えたタイニーハウス体験でした。

4月にもうひとつ新たな施設〈Tiny House The TRee〉がオープンする予定です。
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amagear Tiny Base
