最終回
変わっていくまち。変わらないまち。
グレアムさんが神戸・塩屋に引っ越してきたのは、
もう10年以上も前のこと。
あれから大きく変わった風景もあれば、昔のまま変わらない日常も。
ここでいろんな人と出会い、このまちの景色を題材にいろんな
コミックを描いてきたグレアムさんが、
あらためてこの塩屋を眺めてみたところ……
毎日見る景色だけれど、そこに住む人の自慢の景色だったり、
ふと目を留めるとおもしろい発見があったりと、
気になる建物も人それぞれ。今回はそんなまちにある
「気になる建物」を紹介してもらいました。
神々の島とも言われる隠岐では、神社の鳥居が、もはや日常の風景。
中でも私が気になるのは、布施という集落にある春日神社です。

春分の日と秋分の日に、参道から鳥居を見ると、
朝陽が鳥居の真ん中を通って昇る位置に建てられています。
昼夜の長さが同じ日に、鳥居を左右均等に分けるかのように、太陽が昇っていくのです。
「そうなったのは偶然だろう」と言う人と
「意味があってつくられたはずだ」と言う人と。
実際の建立の経緯は定かではありません。
ただ、自然と人工物が織り成す情景は息を呑むほど美しく、境内が神秘に包まれます。
地域の方から「春日さん」と呼ばれ、大切にされてきた春日神社。
ほかにも逸話がありますが、それはまたどこかで。


information
春日神社
住所:島根県隠岐郡隠岐の島町布施
photo & text

五十嵐杏美 いがらし・あみ
平成2年生まれ。元ギャルの島ガール。2017年3月末、東京から島根県隠岐の島町へ移住し、現在は地域おこし協力隊として活動中。移住のテーマは、【自然との共生】と【丁寧な暮らし】。四季の移ろいの中で豊かに生きる術を学び中。また、自分らしく生きることを探求するためにヨガとアーユルヴェーダを学んでおり、同時に広める活動も行っている。
岩手県花巻市大迫町の内川目地域は山に囲まれています。
商店街からは20キロほど離れているので、心地良い静寂が広がります。
そこに今年6月1日にオープンしたばかりの〈お山カフェ アスチルベ〉があります。
民宿を改装してできたカフェで、昔は食堂だった部分を
リノベーションして生まれ変わりました。“アスチルベ”とは、
花の名前で、宮沢賢治の詩にもでてきます。

天井は高く、大きな窓ガラスから差す木漏れ日とともに、食後のコーヒーを飲むのが最高の贅沢です。

information
お山カフェ アスチルベ
住所:岩手県花巻市内川目1-72
TEL:0198-48-5223
営業時間:11:00~16:00
定休日:火曜、水曜
photo & text

鈴木寛太 すずき・かんた
1991年東京都出身。2011年に発生した東日本大震災以降、大学のボランティアプログラムで、繰り返し岩手県を訪れるようになる。一度は就職するも、2015年8月、地域おこし協力隊として花巻市に移住。大迫(おおはさま)地区で、減少が続くぶどう農家の支援やイベントの企画・調整を行っており、2018年5月にぶどう農家となる。
子どもの頃に食べた懐かしいもの、
毎日食卓にあがる何気ないもの、または特別な日にいただくもの。
ひとりひとりそれぞれにあるのがソウルフードですが、
今回は自分が暮らすまちにあるソウルフードを教えてもらいました。
一体どんなものが出てくるのでしょう?

岩手県花巻市大迫町の人口は約5,000人。
その小さなまちの中心街に〈秀華楼(しゅうかろう)〉はあります。
オープンして40年。この歴史ある老舗の中華料理屋は、ご夫婦で営業されています。
店に入るとすぐに注文してしまうのは、長年愛されているメニュー「五目焼きそば」。
テーブルに出されたお皿の上では、たくさんの野菜があんに絡まり、
豚肉の匂いが食欲をそそります。麺は細く、カリっとしていてちょうどよい硬さ。
かわいらしいうずらの卵がビジュアルを飾ります。夜にはお酒といただきたい一品です。

information
秀華楼
住所:岩手県花巻市大迫町大迫第3地割92-2
TEL:0198-48-3058
営業時間:11:00~14:00(ランチ)、17:00~19:00(ディナー)
定休日:日曜
photo & text

鈴木寛太 すずき・かんた
1991年東京都出身。2011年に発生した東日本大震災以降、大学のボランティアプログラムで、繰り返し岩手県を訪れるようになる。一度は就職するも、2015年8月、地域おこし協力隊として花巻市に移住。大迫(おおはさま)地区で、減少が続くぶどう農家の支援やイベントの企画・調整を行っており、2018年5月にぶどう農家となる。

この「元祖トロロのステーキ」は白川村の平瀬温泉にある、
〈お食事処・次平〉のオリジナル料理で、ここでしか味わえない一品です。
メニュー名からはどんな料理なのか想像がつきにくいんですが、
トロロと卵が入ったフワフワの生地は絶品で、
しっかり味がついているので、ご飯とも相性ばっちり。
また生地には、春に摘んで塩漬けや乾燥・冷凍保存しておいた
ワラビやコゴミなどの山菜や、白川村で採れた天然なめこが入っています。
地場産のものを使うことがこだわりだからだそうです。
「元祖トロロのステーキ」は一年中提供されている料理なので、
ここに来ればいつでも白川村の自然をおいしくいただくことができます。


information
お食事処次平
住所:岐阜県大野郡白川村大字平瀬188
TEL:05769-5-2200
営業時間:11:30~19:00 ※14:00~16:30までお休み
定休日:木曜
photo & text

長坂風子 ながさか・ふうこ
愛知県生まれ。大学卒業後、映像制作会社に勤務。地域の“今”を残したいと思い、岐阜県白川村に移住。好きなことは、映画を観ること、美味しいものを食べること。