こんな人は要注意!?
移住に向いていない人って
どんな人?
あらためてまとめてみた、移住に向く人、向かない人
伊豆下田に移住して1年余り。移住者として取材されたり、
話したりする機会も増えてきた津留崎さんですが、
すべての人が移住に向いているわけではない、と感じているそう。
今回は、こんな人は移住に向いていないかも? というポイントを
まとめてみました。
移住について語ることで、見えてきたこと
2016年の夏にスタートしたこの連載、早いもので始まってから2年。
ありがたいことに、最近はこの連載が縁となり、移住について、
下田での暮らしについてお話しする機会をいただいております。

いくつかをご紹介すると……
まず、下田市の「移住促進事業」のPR動画と冊子に
わが家の暮らしぶりが取り上げられました。
地方自治体の移住促進のPR動画らしくないつくりで、関係者の気合いを感じます。印象的な楽曲はこの動画のためのオリジナルで、作詞には自分も参加させていただきました。
昨年、過疎地域に認定されたことを受けて、
本年度より移住促進に本格的に取り組み始めた下田市。
わが家を含む4組の移住家族をモデル家族として、
動画、冊子が制作されました。

冊子は市内各所、また東京の〈ふるさと回帰支援センター〉に置いてあります。また、市のホームページではPDFのダウンロードができます。
また、下田市に拠点を置く地元経営者の団体〈伊豆下田法人会〉の会合にて、
「移住者が感じる下田暮らしの魅力」という内容でお話しました。

このような場でお話するのは初めての経験。緊張しました! 経営者の方々に移住者目線で下田の魅力を語ることで、地域のお役に立てることがあるならと、お受けしました。
このように、まだ移住して間もない僕らではありますが、
下田での暮らしについて、「移住という選択肢」について、
現時点で自分たちなりに考えていること、感じていることを発信しています。
自分たちは、迷いながら移住を決め、
また移住先探しでも挫折を味わいました。
もちろん、移住後もすべてがうまくいっているわけではありません。
でも、そうして悩みながら進んでいる自分たちのような移住者だからこそ
語れることがある、そんな思いでお話をさせてもらっています。
そして、話していて感じるのが、「移住という選択肢」は
誰にでも勧められる選択肢ではないということです。
とても大切なことかと思いますが、
正直、自治体の移住促進事業などではなかなか言及できないところ。
悩みながら進む自分たちだからこそ、より強く感じる部分もあります。
では、どんな人が移住に向いていないか?
「移住のリアル」をモットーに書き綴るこの連載。
今回は「移住に向かない人」のタイプについて考えてみます。
あくまで個人的な意見ですが、
移住を検討されている方の参考になればうれしいです。

初めての米づくり、わが家の田んぼは順調です! いまは田んぼの水を抜く中干しの期間。9月末に稲刈りの予定です。その様子はまた報告します。
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移住に向いてない人はどんな人?
まずは、これ。
1 収入を下げたくない
自分や妻もそうですが、移住した人たちの話を聞くと、
みなさん収入が下がっています。
下がることに加え、先がどうなるかわからないという不安もあります。
やはり移住で一番ひっかかるのはそこかもしれません。
地方に移住してもブログなどで稼ぎ続ける方もいるようですが、
実際そんな人はひと握り、特殊な例です。
実は僕もブログで収入得られないか?
とちょっとかじったことありますが、とても厳しい世界。
すぐに手を引きました。
そして、まっとうに仕事をしようとしたら、まっとうに収入が下がりました。
基本的に都会より稼げません。
下田の場合はさらに困ったことに、ひとりの収入が下がるなら
共働きで、と考えても、子育て中であればそれもまた厳しいです。
娘が春まで通っていた保育園の帰りのバスの時間は16時(保育園ですよ!)。
そして、春から通っている小学校には学童保育がありません。
昼過ぎには子どもが学校を終えて帰ってきます。
地元の方はおじいちゃんおばあちゃんに預けて
共働きしている方もいらっしゃいますが、移住者は厳しそう。
もちろん暮らす地域によって違うとは思いますが
(下田でも学童保育がある地域はあります)、
この環境の違いは都会とは大きく異なる点です。
でも、収入は下がったけど暮らしは豊かになった、そう感じています。
収入以外に価値をおけるか? そんな暮らしを楽しめるか?
その辺は大事なことかと思います。

東京では平日の夕食は自宅でとることはほとんどありませんでした。移住してからは家族で揃って夕食をとることがほとんど。この日のメニューは妻のつくった自家製酵母のパンと、僕がとったはちみつ。随分と暮らしが変わりました。
とはいっても実際、収入や将来のことで不安になることもあります。
でも、どうにかなる! 何かあったらそれはそのとき対応する!
とポジティブに考えてやりすごしています。
無計画といわれればそれまでですが、それくらいでないと
移住は難しいのかもしれません。

6月の妻の誕生日、プレゼントは採れたて巣ごとのはちみつを。お金はかけられなくなったけど、特別感たっぷりで。
2 虫、爬虫類と暮らせない
移住、特に温暖で自然豊かなところでの田舎暮らしを考えるなら、
虫嫌いはかなり厳しいです。ちなみにわが家は
ダンゴムシ、クモ、ムカデ、ゲジゲジなどなどと共生しています。
「共生」というのもたまにお目にかかるというレベルではないからです。
ヤモリ、トカゲも遊びに来ます。

こちらゲジゲジさん。はっきり言って何度見てもぞっとします。でも実はかなりいいヤツでゴキブリ、ダニ、シロアリを退治してくれるらしい。でも、これがゴキブリをむしゃむしゃしてる現場を見たらちょっとトラウマになりそう。床下か天井裏でお願いします!
こんなヤツが天井に貼りついているトイレで用を足せないと、
田舎暮らしは厳しい、そう思っていいかもしれません。
ちなみにわが家の場合、最初かなりビビってた娘もだいぶ慣れました。
子どもは順応が早い!

そういえば先日は軒下にスズメバチの巣がふたつもできました。養蜂着を借りてきて撤去。ちなみに昨夏は業者に頼み、お値段2万円以上! なんでも自分でできるようにならないとですね。
3 心配性すぎる
収入の話もそうですが、ほかにも心配しだすときりがないという点が医療面。
多少の差はあれ、地方は都会ほど医療機関が充実していません。
ちなみに下田でいうと総合病院はありますが、
難易度の高い治療や手術は車で1時間以上、
峠を越えて病院まで行かなければなりません。
救急車も峠を越えていくことが多いようです
(天気のいいときだとヘリが飛ぶので、
倒れるなら天気のいいときがいいよと言われました……)。
何かあったらすぐにでも設備の整った病院で治療を受けたい
という発想の方は、都会の大病院の近くに住むべきなのでしょう。

東京では救急車が渋滞にはまってるのをよく見たなあ……。
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4 教育機関にこだわる
下田の場合、小中の義務教育はもちろんのこと、
高校も公立のみ、選択肢もあまりないです。
教育機関にこだわりを持つなら、地方での子育てに
不満を覚えてしまうかもしれません。
でも、都会でも質の高い(といわれる)教育を受けられる
私立に通わせるには、小さい頃から電車通学をさせなければいけない、
親も高い学費を稼がなければならないということもあり、
子どもと過ごす時間が少なくなるという側面もあります。
個人的には教育は学校に頼りすぎず、親が子どもと過ごす時間、
また自然豊かな環境で過ごす時間こそ大切と考えています。

娘のいくつかある夢のひとつは「いのち学者」だそうです。感受性豊かなときをどこでどう過ごすか? とても大切なことです。
いまは東京で暮らしていたときより格段に娘と過ごす時間が増えましたし、
自然に身を置くことも日常になりました。
そんな点では、いい環境で子育てができていると感じています。

移住探しの旅で伊豆をまわっているときに知り合った下田の隣町、河津町の移住者家族のお宅に、先日お邪魔しました。家の近くを流れる川がいつもの遊び場。贅沢~。
5 免許がない、車の運転が苦
公共交通機関が整っている都会とは大きく異なる点が、
車社会ということです。立地によっては、
買い物だけを考えれば車なしでも暮らせないことはないですが、
仕事では普通に車を使いますし、車がないと楽しみが半減する気がします。
まあ、運転はすぐに慣れると思いますので、免許とやる気があれば問題ない?

わが家から車で10分の須崎恵比寿島。透明度の高い海に南国? というようなビビッドな色の魚がうようよ。ちょっとの時間と車があれば、こんなところに行けるのが田舎暮らしのいいところ! でも、都会の公園のように手すりがあるわけでもなく、危ないといえば危ない。そんな意味でも心配性の人は厳しいかもしれません。
と、いくつか思いつく「移住に向かない人」のタイプを挙げてみました。
これらに当てはまらない人、つまりまとめると
「収入以外に価値をおいていて、虫が苦手でなく、
ポジティブシンキング、家族で過ごす時間が大切、
子育ては自然豊かな環境が一番と思っていて、そして運転が苦でない人!」
で、都会の暮らしに息苦しさを感じているなら、
移住や田舎暮らしを考えてみてもいいかもしれません。

人生は選択と洗濯の連続だ! どうせなら気持ちいい選択と洗濯を! オヤジですんません!
移住してすべてうまくいっているか? というとそんなこともありません。
先ほどは妻が「もっとモノがカビない家に住みたい!」
と神妙な顔つきで言い出しました
(それは移住云々でなく家の問題かもですが、とにかくすごいカビ!)。
育てていた野菜は先日の台風でなぎ倒されてしまいました。
庭の草の伸びる勢いがすごすぎて、
草刈りがとても追いついていなかったりもします。
こうしたさまざまな問題にその都度、その都度、
向き合っていくしかないのでしょう。
どうにかなる! というポジティブな精神で……。
ということで、わが家の暮らしを考える旅は続きます。

先日、東京からのお客さんを自宅近くの食事処にお連れしたとき「ビーサン率高い!」と驚いていました。すっかり慣れてきましたが、たしかにですね。みんなゆるい格好で出歩いてます。女性もノーメイクの人がほとんどですし。こんなゆるさも田舎暮らしの心地よさと感じています。