エネルギッシュな酒場が連なる赤羽で元気をチャージ。あなたのまちの焼酎ハイボール アテ探し旅

エネルギッシュな酒場が連なる赤羽で元気をチャージ。あなたのまちの焼酎ハイボールアテ探し旅
各地のライターが、全国のまちで思わずその場で缶を空けたくなるほど魅力的な「焼酎ハイボールのお供」を見つけます。 “お供”とはご当地グルメに限らず、風光明媚な景色や地域の方々との対話なども立派な酒のアテ! 焼酎ハイボールを通してそのまちの多面的な魅力を発信していきます。

一人呑み万歳。赤羽の大衆酒場でアテ探し。

好きな仕事でも、辛いときはあるし、疲れもする。
落ち込んだときに飲む酒は、好きじゃないけれど、
少しでも前向きになれたときの酒は、うまい。

そんなとき、CMのキャッチフレーズのように、
頭に浮かんでくるワードがある。
「そうだ、赤羽にいこう!」。

赤羽一番街商店街

1人呑みの楽しさを教えてくれる、東京の“北酒場”。
週末を前にした金曜日の昼。呑もうじゃないか!
赤羽の酒場で、元気と自信をV字回復だ!

まずは、赤羽駅東口に降りて、
赤羽一番街商店街に向けて歩く。

全国いろいろな酒場街を巡っているが、
“まっぴるま”から、これほど酒場が看板を出し、
のれんをかかげている場所なんか見たことがない。

そこから一本、裏通りに入ると、
昭和レトロ、いや、昭和そのものの小路、
赤羽一番街シルクロードがある。

赤羽一番街シルクロードは、戦後に開けた商店街。生活用品や生鮮食品を扱う店が並んでいたが次第に飲食店が増え、昼から呑める、せんべろの聖地のひとつになっていったという。今ではレトロだが、当時、アーケードは赤羽のモダンの象徴だったのだろう。

年季が入りすぎたアーケードを進んでいくと、
おでん呑みが楽しめる〈丸健水産〉に到着。
12時30分だが、立ち飲みテーブルはほぼ埋まっている。

丸健水産
丸健水産

「お昼からすごいですね」と、
店長の追川さんに感嘆の言葉をかけると、
「このあたりの方々のランチタイムですね」と微笑。

丸健水産
店長の追川さんは丸健水産で6年目。「その間で、赤羽も変わりましたね。コロナ以降、夜は早くなっちゃいましたし」としみじみ。だからこそ、昼の赤羽という楽しみ方を存分に。

追川さんに聞けば、常連さんの注文は2パターン。
好きなタネにこだわる人と、おまかせセットの人。
おまかせセットは、1000円でおでん4種と1杯。
入るおでんは日替わりどころか時間と状況で変わる。
「常連さんも飽きずに楽しんでいただいているようです」
との追川さんの言葉にのって、おまかせでいこう。

おまかせのおでんと焼酎ハイボール<ドライ>
おまかせのおでんと焼酎ハイボール<ドライ>はセットで1000円。練り物は朝、自店の工場で仕込んでお店で仕上げる。昼の時間帯は出来立てのおでんが食べられる。

今回のおまかせは、味付けたまご、大ぶりの焼ちくわ、
関東らしくちくわぶに、スタミナ揚げ。
スタミナ揚げは、ニラ、にんじん、もやしなどを練りこんだ、
丸健水産自慢のさつま揚げのひとつ。

まずは、ぐいっと焼酎ハイボール<ドライ>で喉を鳴らし、
口の中に余韻を残しながら、温かい出汁を味わう。
懐かしくなじみのある味わいの中に、コクが現れる。

焼酎ハイボール<ドライ>で喉を鳴らす

「出汁は、関西風とだけ言っておきましょうか。
うちの出汁はどこにでもあるような、
おうちでも作れるようなものだと思います。でも……」
追川さんのメガネの奥の瞳がきらりと光る。
「そこに揚げ物の旨味がしみ込んで、うちの味になるんです」。
そう“水産”なのだ。魚の練り物を揚げたタネこそ真骨頂。
これで唯一無二の丸健水産の出汁が出来あがる。

「おごりおごられ禁止」
「おごりおごられ禁止」など、壁には格言風の色紙が。ルールがあるのは、みんなが心地よくおでん呑みを楽しむため。「初めて来られる若い方はちょっと緊張されるみたいですね」と追川店長。「でもすぐ慣れちゃいますから大丈夫」。
丸健水産

広い厨房から、練り物を揚げるいい音が聞こえてきた。
「雨音はショパンの調べ」なんて懐かしい曲が浮かぶ。
なんだか心地よい優しい夕立のような音。
出汁とスタミナ揚げと焼酎ハイボールの味わいも、
いいハーモニーを奏でてくれている。
あぁ、なんだか心地よいなぁ、なんて独り言。

実は赤羽の伝統食。焼酎ハイボールとの相性も抜群

これまでのアテ探しの中で、焼酎ハイボールとの屈指の相性を誇るのが、鰻。

特に鰻そのものの味わいと食感、
タレの複雑な甘味との相性はたまらない。
実は赤羽には鰻で呑める店が意外と多い。

川栄
川栄
鰻とともに川栄のツートップは鶏料理。店頭には焼き鳥や鶏チャーシューなんかも並ぶ。戦後まもなく、近くにあった米軍施設に出入りしていたことから教わったローストチキンが始まりで、三代目がほろほろ鳥の取り扱いを始めたところ、それが人気に。次回は塩、タレともにほろほろ鳥も焼酎ハイボールに合わせてみたい。

中でも長い歴史とともに愛されているのが、
戦後間もなくから、川魚と鶏料理の店として創業し、
現在は、三代目が伝統の味を引継ぐ〈川栄〉。

「この近くに、日光街道の岩淵宿があって、
荒川を挟んで川口と船で行きかう場所で、
川魚を食す文化が昔からありました」と三代目の石井さん。

三代目の石井さん
生まれたときから赤羽を見続けてきた三代目。「だいぶ若い人が増えましたね。お酒離れと言われていますけど、結構、赤羽には若者が来ていますよ」。それでも何かをきっかけに赤羽に来た若者が、川栄のような店の味に触れて、いい呑み手になればと期待したい。

今日の自分へのお土産は、こちらの鰻と狙っていた。
タレは創業時からの継ぎ足し。
タレものれんも、守っていくプレッシャーがあるのでは?
と聞けば三代目は、鰻を焼きながら
「いえいえ、どのお仕事もそれぞれに大変さは一緒ですから」
と、さらりと粋な答え。

川栄の鰻
川栄の鰻
美しい所作、しなやかな指さばきで焼いていくと、次第に鰻が火とともに旨味をじわっとまとっていくように感じられる。一度浸けされた鰻は、蒲焼のような強く濃い色ではなく、自然な風合い。

鰻と言えば蒲焼か白焼きというのが定番で、
もちろん〈川栄〉でも両者取りそろえてはいるが、
スペシャリティといえば「一度浸け」。
文字通り、焼いた鰻を一度だけタレにくぐらせる。
さっぱりと食べられるのに、タレのうまさも味わえるのだ。

お目当ての鰻の蒲焼き・特(3000円)をゲット
無事お目当ての鰻の蒲焼き・特(3000円)をゲット。テイクアウトコーナーの隣には店舗があり、お店で鰻を食べることもできる。

白米では濃厚な蒲焼が良いかもしれないが、
焼酎ハイボールにはこちらのほうが、きっと合うという確信。
くぐらせる瞬間を目の前で見せていただいたが、
ちょっとスモーキーに、上品にタレが香る。
「お酒は、まあ、私も、好きなので……」と笑う三代目作だから、
期待感はさらに膨らむ。

帰宅後、川栄の鰻と焼酎ハイボール<ドライ>で晩酌。
こだわりの国産鰻。この日は愛知産の養鰻。
濃すぎず品のいい、代々引き継がれてきた一度浸けのタレは、
鰻だけではなく、焼酎ハイボールの風味も活かしてくれる。
テイクアウトについてくる塩とわさびをつけて食せば清涼感、
追いタレで、コクのペアリングも楽しめた。

1人呑みの登竜門。ここで知る礼儀と心地よさ

一旦、赤羽駅の東口の前に戻り、2分ほど歩けば、
赤羽の、いや、東京の立ち飲みの名店〈いこい〉がある。

東京の立ち飲みの名店〈いこい〉
東京の立ち飲みの名店〈いこい〉
支払いはキャッシュオン。これだけ膨大なメニューの注文を暗算で鮮やかにさばくスタッフもすごい。聞けば、まだ働き始めて1年未満だというから驚いた。暗算のコツは「煮込みと瓶ビールでいくら」など、定番の組み合わせから覚えること。職人技だ。

広々としているはずのコの字カウンターも、
入口手前の立ち飲みスペースもかなりの混雑ぶり。
時間を確認してみるが…午後2時すぎ。
金曜日とはいえ、ハナ金が早すぎないか?
ちょっと唖然としていると、カウンターから、
意気というか活きのよい男性スタッフの声。
「お一人様、空いてますよー、どうぞ!」。

案内されたのは、看板の煮込み鍋の前。
広く開かれた入口からは一番入りやすい場所ではあるが、
常連さん、一人呑み、立ち呑みの達人たちがひしめく中の、
ある意味、プレミアムなアリーナ席。

東京の立ち飲みの名店〈いこい〉
東京の立ち飲みの名店〈いこい〉

そういえばかつて初訪問の時、この店に踏み込むには随分、
緊張感があったなと思い出す。

ルールというよりはふるまい方。
勝手に席に着かない、キャッシュオンなどのルールより、
スピード感とタイミングにとまどった。
追加注文の時は、緊張感で声がけも躊躇したという記憶がある。

焼酎ハイボール(250円)と、煮込み(150円)、まぐろぬた(250円)にきんぴら(160円)
焼酎ハイボール(250円)と、煮込み(150円)、まぐろぬた(250円)にきんぴら(160円)。破格。アテにちょうどよいポーションと値段。これならあれこれ冒険できる。

焼酎ハイボールと煮込みに加えて2つほどアテを注文。
スタッフさんに言われた金額に合わせて、小銭を出す。
自分が図太くなったのか、それとも、
実はこの店の流儀とテンポが気持ち良いと気づいたのか。
阿吽な感じで、目の前にジョッキとアテが並ぶ。

東京の立ち飲みの名店〈いこい〉東京の立ち飲みの名店〈いこい〉

宝焼酎を使ったこちらの焼酎ハイボールは、
強くて、柔らかくて、爽やかで、そして酒感がぐっとくる。
強炭酸の注ぎ方なのだろうか、
溌溂(はつらつ)としているのだけど大らかに空気が入り、
ガツンとはしているけれど、ふわっと感も心地よい。

そこに煮込み。やわらかく煮込まれた内臓と、
わりとさっぱりしている味わいで、酒が弾む。
東京の大衆酒場ではずせないぬたは、酸味が小気味よい。
そして、ぬたとまぐろのまったりした食感に、
焼酎ハイボールが絡みながら、爽やかな余韻へ。

懐かしさを感じる濃い味のきんぴらは、
ここが歴史のある店だということを教えてくれる。
2つの柔らかいテイストに、歯ごたえのあるきんぴら。
こういうちょっとした変化も、アテを選ぶ際のコツなのだ。

ロンドンのパブ通の常連紳士
こちらの常連紳士は、ロンドンのパブ通。「隣にいるこの人も、ここで知り合った人。連絡先なんかお互い知らないけど、なんだか隣にいるといい感じでね」。話す内容も歴史、英国カルチャーなど文化的。テーブルに置かれたキャッシュオンの小銭が英国の硬貨に見える錯覚。

しつこくしゃべりかけるのはご法度だが、
酒場の先輩たちと自然に会話が始まる。
聞けば70代も半ば、若い頃は大手百貨店に務め、
ロンドンでの駐在期間が長かったという。

「僕はロンドンでパブにハマったんだけど、
この店はそれを思い出させるんですよ」。

どのあたりが……と失礼ながら「?」が頭に浮かんだが、
「ロンドンもここも、立ち飲みのカウンターでは、
自分の肩幅が自分のテーブル。はみ出さないのがルール」。
なるほど。はみ出さないのは物理的な話だけではない。
自分を大きく見せるわけではなく、自然体で、
誰かに迷惑をかけず、自分らしく酒とアテを楽しむことでもある。

東京の立ち飲みの名店〈いこい〉

「お一人様、こちらどうぞ~。あ、リュックは降ろして、
前に抱えて入ってくださいね!」。
声の主は店長の淺野さんだ。

「狭い店ですから、リュックも汚れちゃうでしょうし、
ほかのお客さんにも迷惑かけちゃうと……。
言わなくてもいいかもなんですけど、言った方がいいかなって。
ごめんね、こういう店だからってことで。楽しく呑んで、
また、気持ちよく来てほしいだけなんですよ」。

店長の淺野さん
人が少し引けたのはわずか30分ほど。「休みがないじゃないですか」と聞けば「楽しいからいいんですよ」と笑う淺野店長。豊富なメニューは「常連さんも飽きないように、また来てもらえるように」との思いから。料理の味は先輩スタッフさんたちから変わらず引き継ぐちょっと濃い味。変わるものと変わらないもの、どちらも大切にする。

ルールや作法は皆さんに気持ちよく過ごしていただくためのもの。
「どうしても店を守るためっていうのはありますよね。
でも、昔よりもあまりズバッとは言わないようにしています。
まあ、生意気と思われちゃうこともあるかもしれませんけど(苦笑)」。

〈いこい〉で働き初めて10年目。淺野さんが大切にしているのは、
先輩たちが守ってきたこの場をこれからも、
スタッフやお客さんたちと一緒に、引き継いでいくことなんだな。

東京の立ち飲みの名店〈いこい〉

1人呑みの場は、ちゃんとパブリックの場だ。
でも難しく考える必要なんてないとも思う。
いい酒といいアテがあれば、自然に朗らかになるじゃないか。
心地よく楽しんで、さあ、明日からもがんばってみるか。
まだ陽が西に傾きすぎない時間。
焼酎ハイボールの余韻が何だか明るく、爽やかだ。

赤羽

明日は土曜日。どこの商店街でアテを探そうか。
もうすっかり、前とか上とかに向いている自分に、乾杯。

タカラ「焼酎ハイボール」〈ドライ〉

ガツンとくる辛口ドライチューハイ!
昭和20年代後半の東京・下町の大衆酒場で生まれた
元祖“焼酎ハイボール”の味わいを追求。
ベースアルコールに伝統の宝焼酎を使用することで実現した、飲みごたえと
キレのある辛口な味わいに加え、糖質ゼロ※1、プリン体ゼロ※2、甘味料ゼロ※3
といった機能面もうれしいひと缶です。
※1 食品表示基準に基づき、100ml当たり糖質0.5g未満を糖質ゼロと表示。
※2 100ml当たりプリン体0.5㎎未満をプリン体ゼロと表示。
※3 食品添加物としての甘味料は使用していません。

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丸健水産
丸健水産

・住所:東京都北区赤羽1-22-8
・電話番号:03-3901-6676
・営業時間:10:30〜20:30、平日月曜のみ12:00〜20:00
・定休日:水曜

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川栄
川栄

・住所:東京都北区赤羽1-19-16
・電話番号:050-1724-2380
・営業時間:11:30~13:30、17:00~21:30
・定休日:水曜、日曜

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いこい本店
いこい本店

・住所:東京都北区赤羽1-3-8
・電話番号:03-3901-5246
・営業時間:11:00〜22:00
・定休日:なし

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岩瀬大二 Daiji Iwase
いわせ・だいじ●国内外1,000人以上のインタビューを通して行きついたのは、「すべての人生がロードムーヴィーでロックアルバム」。現在、「お酒の向こう側の物語」「酒のある場での心地よいドラマ作り」「世の中をプロレス視点でおもしろくすること」にさらに深く傾倒中。シャンパーニュ専門WEBマガジン『シュワリスタ・ラウンジ』編集長。シャンパーニュ騎士団認定オフィシエ。「アカデミー・デュ・ヴァン」講師。日本ワイン専門WEBマガジン『vinetree MAGAZINE』企画・執筆。

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