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そんな開国のまち下田には、昔から大切にしてきたもの、
これから大切にしていきたいものを
「下田まち遺産」として認定する制度があります。
この下田まち遺産は、市民や市外の方からの推薦があった事例を
市民の代表者が集まる〈景観まちづくり市民会議〉で審議して決めます。
これまでに154件が認定。
その景観まちづくり市民会議に、この春から
委員のひとりとして参加させていただくことになりました。
移住当初、お世話になった方に、下田のまちづくりに
外部の意見を入れてほしいと、この委員になることをすすめられたのでした。
どんな「景観」がよいのか? どんな「まちづくり」がよいのか?
簡単に答えの出ることではありません。
立場によって考え方も大きく変わると思います。
でも、せっかくこのような役割をいただいたので、
すすめてくれた方の期待に答えるためにもしっかりと活動していきたいです。
そのまち遺産に認定された中で、特に重要度の高いものは
「下田登録まち遺産」として、維持・保全のため助成制度があります。
下田市が2009年から始めたこの取り組みは全国的にみても先進的なもの。
視察に訪れる自治体も多いそうで、このように古いものに
価値を見出す制度が評価されるというのはうれしいことです。
この下田登録まち遺産は、現在13物件。
見渡すと目立つのが、白と黒、斜め格子という独特のデザイン
「なまこ壁」の建物です。
下田のまち並みの特徴ともいえるなまこ壁。
そもそもこのなまこ壁は、
なぜ白黒の斜め格子という独特のデザインなのか?
そして、なぜ下田に多いのか……?
景観まちづくり市民会議委員となったこともあり、
もっと下田のまちについて知らなければと
いろいろと調べ始めると、なかなか興味深い……。
そこで、なまこ壁についてちょっとご紹介したいと思います。