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この4月に移住して
ちょうど1年になりました。
縁もゆかりもない、けれどなぜか惹かれて移住してきた下田。
暮らし始めてからは恵まれすぎているのでは? というほどに、
さまざまな人とのありがたい縁に恵まれ楽しく暮らしています。
前回書いたように、念願の米づくりも始めます。
少しずつですが理想の暮らしに近づいている気がします。
この土他の住民は、
いずれも豊かではなく、ただ生活するだけで精いっぱいで、
装飾的なものに目をむける余裕がない。
それでも、楽しく暮らしており、食べたいだけは食べ、
着物にも困っていない。
家も清潔で日当たりがよいし、気持もよい。
世界のいかなる土地においても、労働者の社会の中で
下田におけるよりもよい生活を送っているところは他にあるまい。
『ハリスの日記』より
これは幕末、下田で暮らしたアメリカの初代在日総領事
ハリスが書き残したものです。
質素でも楽しく、食や着物に困らず、日当たりのよい気持ちのいい家。
この文章は最近知ったのですが、まさにこんな暮らしを理想として
下田に移住してきました。160年も前にこのまちで
そうした暮らしが営まれていたと思うと、感慨深いものがあります。