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下田で暮らし始めて変化した
子育てと仕事のバランス、
そして新たな気づき|Page 3

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.040

Page 3

趣味や子どもと過ごす時間が増えて

田んぼや畑、パンを焼くことなど、
下田で暮らし始めてから趣味が増えています。
そして最近またひとつ、新しい趣味ができました。
それは野菜を撮影することです。

農産物直売所で買ったかぼちゃ

下田で暮らす魅力のひとつとは、農産物直売所の存在です。
この直売所は、私にとっては栄養補給の場所。
並んでいる野菜がとにかく瑞々しく生命力にあふれていて、
眺めているうちに自分も力がみなぎってくるのです。

下田にはたくさんの生産者さんがいて、
朝採ったばかりの野菜を直売所に卸しています。
つまり、ついさっきまで土とつながっていた、
まだ呼吸をしている野菜と出会えるのです。

かぼちゃを切ると水分が湧き上がってきたり、
ジャガイモの袋は吐息で曇っている。
そうした姿を目にすると、
「野菜も生きているんだな~、ひとつの命なんだな~」と気づかされます。
大げさかもしれませんが、ちょっと涙が出そうになるような感動です。

呼吸してるんだね、じゃがいも

呼吸してるんだね、じゃがいも。

そうした野菜を撮影するというのが、
私の新たなライフワークとなっています。
東京に住んでいたときには経験したことのない感覚です。

胡瓜だって、それぞれ形が違って個性がある

胡瓜だって、それぞれ形が違って個性がある。

胡瓜の表面を凝視すると、白い粉のようなもので覆われています

胡瓜の表面を凝視すると、白い粉のようなもので覆われています。これは、ブルームといい、水分の蒸発を防ぎ、病気などから身を守るために胡瓜自らが発する物質なのだそう。愛おしい。

趣味というのかライフワークというのか。
そういうことに時間を使えるようになったのは、
仕事に費やす時間が減ったからです。
つまり仕事が減ったということ。

東京の撮影に出かけるのは月に1、2回。
そのほか下田近辺での撮影が時々。
その程度の仕事量なので、娘が小学校から帰宅するときには
「お帰り~」と出迎えられるわけです。
そして、おやつを食べて宿題を一緒にやる。

娘が描いた野菜の絵

おかしなハナシですが、「私って、まるで母親みたい……」と
不思議な気分になることがあります。
だって、少し前まではバタバタと毎日撮影に出かけ、
保育園のお迎えギリギリに駆け込んでいたのです。
あの頃といまとでは、あまりにも生活スタイルが違う。

娘が学校から帰ってきたあと、海水浴にだって行けちゃいます

娘が学校から帰ってきたあと、海水浴にだって行けちゃいます。平日、近所の海で娘と戯れるなんて、最高に贅沢です。