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下田はいよいよ夏真っ盛りです。
祭りの準備も始まり、夕暮れになると
笛や太鼓を練習している音が聞こえてきます。
車の往来もしだいに増え始め、まちや海が観光客でにぎわい始めました。
わが家も夏一色。
近くの海へ出かけ、カニを探したり海水浴を楽しんだりしています。
5月に植えたわが家の田んぼですが、その後、稲は順調に育っています。
最初は赤ん坊のように弱々しく、
雨が降るたびに「大丈夫かな?」と心配していましたが、
みるみるうちにたくましくなりました。
田んぼに行くたびに、「すごいね~、すごいね~」
という言葉が漏れてしまうほど、その成長ぶりには心動かされます。
子どもの成長を見守るような温かい気持ちになるなんて、
米づくりを始めるまでは想像もしていませんでした。
夫が仕事の合間に田んぼを見に行き、雑草を抜いたり芝を刈ったり。
時間的にも体力的にもなかなか大変そうですが、
泥の感覚や自然の中で作業をする心地よさもあるようです。
「なんかさ、土に入ると自然と一体になるよね。
人にとって必要なことなんだよね」と夫。
自宅の庭で、ほんの少しだけ野菜も育て始めました。
といっても、家庭菜園程度。
いつかカゴいっぱいの野菜を収穫してみたいという夢を抱いていますが、
まだまだ先になりそうです。
「バジルある? しそある?」と、
ご近所さんや友人が分けてくれるのは、葉っぱだけでなく株ごと。
たくさんいただいたので、専用のハーブガーデンもつくりました。
朝起きてから様子を見に行くのが、毎日の楽しみです。
移住して1年、ようやく少しずつ土いじりができるようになってきました。