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もちろん、vol.28で紹介した養蜂家、
高橋鉄兵さんとのミツバチの楽園づくりは続けていきます。
こちらはすでにライフワークのような感じです。
地方移住のネックとして「仕事がない」ことが言われます。
下田の人にもよく「仕事ないよ~」と言われました。
確かに、正社員になろうと思うとかなり仕事の数は限られます。
でも、まったくないわけではなく、
例えば下田のハローワークの募集を見ると、
ホテル、飲食店の観光業か資格の必要な介護・医療などの募集は
常に出ています(「下田 ハローワーク」で検索すると確認できます)。
さらには、正社員でなければもっと選択肢はひろがります。
実際、高橋養蜂も山本建築も雇用形態としてはアルバイトです。
もちろん正社員に比べると収入は少ないですが、
妻と僕の収入を合わせればどうにかなりそうです
(わが家の収支については前回、妻が検証しています)。
このようにいくつかの仕事を組み合わせる働き方は
雇用側の負担も少ないという利点もあるように感じます。
だからこそ自分が楽しめる仕事、自分が必要とされる仕事と
出会えたのかもしれません。
いくつかの仕事をして感じた地方と都会のつき合い方の違いが、
仕事上のつき合いの人でもすぐに家族ぐるみでのつき合いになるところです。
例えば、高橋養蜂の鉄兵さんとは、まさに家族ぐるみな感じ。
妻も娘も鉄兵さんのご家族の方々にはよくしていただいてますし、
鉄兵さんがわが家でごはんを食べていくということも。
いまでは娘の友だちまですっかりなついてます。
鉄兵さんは「娘さんのことを第一に考えて仕事してください」と
ありがたい言葉をかけてくれます。
4月には娘が小学生になります。
学校が終わる昼過ぎに、僕か妻のどちらかが
自宅にいる態勢をつくることができました。
「学童保育がない」という悩ましい問題が
あったからこその新しい展開ともいえます。
正直なところ、「学童保育がない」という状況に
腹をたてていた時期もありました。
でも、状況に腹をたてても仕方ない、自分が変わればいいのだと
思い直してからは、すんなりとうまくいった気がします。
物事は意外とそんなものなのかもしれません。