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神々の島から見える景色から、
ドラム缶の定点観測まで……。
つい気になってしまう、
まちの建物とは

このまちのくらしとけしき
vol.002

posted:2018.7.30  from:全国(花巻市・白川村・一関市・隠岐の島町・京丹後市)  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  毎月コロカル編集部からテーマを出し、
日本各地で活動している地域おこし協力隊の方から集まった写真とメッセージを紹介していきます。
その土地ならではのものだったり、自分の暮らしと変わらないものだったり……。
どんな暮らしをしてどんな景色を見ているのか、ちょっと覗いてみませんか?

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Ami Igarashi, Kanta Suzuki, Fuko Nagasaka, Yo Sakurai, Kanae Fujiwara

五十嵐杏美/鈴木寛太/長坂風子/櫻井陽/藤原可苗

今月のテーマ「気になる建物」

毎日見る景色だけれど、そこに住む人の自慢の景色だったり、
ふと目を留めるとおもしろい発見があったりと、
気になる建物も人それぞれ。今回はそんなまちにある
「気になる建物」を紹介してもらいました。

【島根県隠岐の島町】 偶然? 必然? 自然と人工物が織りなす絶景

神々の島とも言われる隠岐では、神社の鳥居が、もはや日常の風景。
中でも私が気になるのは、布施という集落にある春日神社です。

布施という集落にある春日神社

春分の日と秋分の日に、参道から鳥居を見ると、
朝陽が鳥居の真ん中を通って昇る位置に建てられています。
昼夜の長さが同じ日に、鳥居を左右均等に分けるかのように、太陽が昇っていくのです。

「そうなったのは偶然だろう」と言う人と
「意味があってつくられたはずだ」と言う人と。
実際の建立の経緯は定かではありません。
ただ、自然と人工物が織り成す情景は息を呑むほど美しく、境内が神秘に包まれます。
地域の方から「春日さん」と呼ばれ、大切にされてきた春日神社。
ほかにも逸話がありますが、それはまたどこかで。

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春日神社

住所:島根県隠岐郡隠岐の島町布施

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五十嵐杏美 いがらし・あみ

平成2年生まれ。元ギャルの島ガール。2017年3月末、東京から島根県隠岐の島町へ移住し、現在は地域おこし協力隊として活動中。移住のテーマは、【自然との共生】と【丁寧な暮らし】。四季の移ろいの中で豊かに生きる術を学び中。また、自分らしく生きることを探求するためにヨガとアーユルヴェーダを学んでおり、同時に広める活動も行っている。

【岩手県花巻市】 静寂を楽しむリノベーションカフェ

岩手県花巻市大迫町の内川目地域は山に囲まれています。
商店街からは20キロほど離れているので、心地良い静寂が広がります。

そこに今年6月1日にオープンしたばかりの〈お山カフェ アスチルベ〉があります。
民宿を改装してできたカフェで、昔は食堂だった部分を
リノベーションして生まれ変わりました。“アスチルベ”とは、
花の名前で、宮沢賢治の詩にもでてきます。

天井は高く、大きな窓ガラスから差す木漏れ日とともに、食後のコーヒーを飲むのが最高の贅沢です。

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お山カフェ アスチルベ

住所:岩手県花巻市内川目1-72

TEL:0198-48-5223

営業時間:11:00~16:00

定休日:火曜、水曜

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鈴木寛太 すずき・かんた

1991年東京都出身。2011年に発生した東日本大震災以降、大学のボランティアプログラムで、繰り返し岩手県を訪れるようになる。一度は就職するも、2015年8月、地域おこし協力隊として花巻市に移住。大迫(おおはさま)地区で、減少が続くぶどう農家の支援やイベントの企画・調整を行っており、2018年5月にぶどう農家となる。

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【岐阜県白川村】 トトロが出てきそうな、天空の神社

合掌造り集落として有名な白川村。
世間に周知されるきっかけとなったのが、合掌造り集落から
10キロほど離れた旧遠山家住宅と言われています。

その旧遠山家住宅に隣接する〈御母衣白山(みぼろはくさん)神社〉は
緑が生い茂り、今にもトトロが出てきそうな木々に囲まれた神社です。

鳥居をくぐると、勾配の急な100段ほどの階段があり、
本殿に着くころには息が上がってしまいます。上からの景色は、
国指定重要文化財である旧遠山家住宅を見下ろすことができ、
日常を忘れることができるパワースポットとなっています。

階段が登れないよという方にも、お詣りができるように、
階段の下にお賽銭箱が置いてある優しい神社です。

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御母衣白山神社

住所:岐阜県大野郡白川村御母衣氏神山20

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長坂風子 ながさか・ふうこ

愛知県生まれ。大学卒業後、映像制作会社に勤務。地域の“今”を残したいと思い、岐阜県白川村に移住。好きなことは、映画を観ること、美味しいものを食べること。

【岩手県一関市】 地元の人が自然と集まる、元商店の空き店舗

JR陸中門崎駅前にある旧小山商店。
門崎駅前は、かつて石灰工場で働く人たちで賑わったが、
今は店もほとんどなく閑散としています。

そんな折、岡山からひとりの若者が、
空き店舗だった旧小山商店に引っ越して来ました。
偶然にもここに住むことになった彼女は、
10年以上物置だった商店をまちに開けてみたいと思ったのだそう。

地域の人たちの力を借りて、物置を大掃除。2018年6月3日についにシャッターが開きました。
何を置くでもなく店を開けると、いつの間にか地元の人が気になってやって来きます。

「電車を待つ間に自然と地元の人と交流が生まれる
『まちの待合室』のような場所にしたい」と家主の彼女は言います。
シャッターはまだ半分開いたばかり。旧小山商店の今後が気になります。

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櫻井陽 さくらい・よう

岩手県一関市出身。2016年よりUターンで一関市の地域おこし協力隊に着任し、農業分野の地域団体の活動支援を行う。好きな食べ物はカレー。趣味の硬式テニスをやらないと病にかかる体質。2017年より一関で楽しく暮らしたい20代のための地域団体「一関を面白く企む会」を発足し、各々がまちを楽しむためのさまざまな企画を実施する。

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【京都府京丹後市】
思わず定点観測を始めてしまった、どストライクなドラム缶置き場

久美浜湾と古代や戦国の歴史が織りなす穏やかなまち久美浜。
フルーツの直売所が18軒も並ぶ平田地区にさしかかる道で、
通りかかると必ずチェックしてしまうのが道端のドラム缶置き場です。

この寒色のドラム缶たちがどストライクで
気づくと入れ替わっているので、写真に撮って定点観察しています。
近くの瓦屋さんの瓦を焼く燃料だそうで、たまに入れ替わる瞬間に遭遇するとラッキー(笑)。

つい先日はたったの1個になっていて驚きましたが
翌日には元どおりに増えていてほっとしました。

これからも観察を続けていくので、
インスタで「#ドラム缶定点観察」をぜひチェックしてみてください!

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藤原可苗 ふじわら・かなえ

平成元年生まれ。京都市内でwebデザイナーとして勤務したのち地元の丹後地方へUターン。2016年7月から京丹後市の地域おこし協力隊久美浜町担当として着任。フリーランスのweb・グラフィックデザイナーとしても活動中。趣味は民俗学とおじいちゃん採集。

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