連載
posted:2018.9.4 from:全国(花巻市・一関市・隠岐の島町) genre:食・グルメ
〈 この連載・企画は… 〉
毎月コロカル編集部からテーマを出し、
日本各地で活動している地域おこし協力隊の方から集まった写真とメッセージを紹介していきます。
その土地ならではのものだったり、自分の暮らしと変わらないものだったり……。
どんな暮らしをしてどんな景色を見ているのか、ちょっと覗いてみませんか?
photo & text
Yo Sakurai, Ami Igarashi, Kanta Suzuki
櫻井陽/五十嵐杏美/鈴木寛太
夏の楽しみといえば、たくさんありますが、
今回のテーマは夏のグルメ!
日本各地に暮らすみなさんから、
そのまちならではの「夏のごちそう」を紹介してもらいました。
夏の一番のご馳走「きみ」。
きみは北東北の方言で、トウモロコシのこと。
小さい頃は、夏になると必ず畑で採ったきみをおばあちゃんが茹でてくれました。
ホクホクのきみが少し冷めてきた頃にガブリ。
歯にトウモロコシの毛が挟まるのもお構いなしにかぶりつくのが、最高のごちそうです。
実を1列食べて、親指で実をきれいに剥がしていくのもまた楽しい。
一関特産の、菜種油の搾り粕を肥料に使った「菜の花こーん」を栽培する
〈芦農園〉の芦謙二さんが、きみ畑を案内してくれました。
「畑でこいつを生で食べるのが一番うまいんだ」と、謙二さん。
その場でかぶりつくと、噛んだ粒から果汁が。
夏のきみ畑のその味が、当分忘れられそうにありません。
information
芦農園
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櫻井陽 さくらい・よう
岩手県一関市出身。2016年よりUターンで一関市の地域おこし協力隊に着任し、農業分野の地域団体の活動支援を行う。好きな食べ物はカレー。趣味の硬式テニスをやらないと病にかかる体質。2017年より一関で楽しく暮らしたい20代のための地域団体「一関を面白く企む会」を発足し、各々がまちを楽しむためのさまざまな企画を実施する。
「夏といえばバーベキュー!」
……というのは、全国共通の謳い文句かもしれませんが、
隠岐の島の海鮮バーベキューはとにかく豪華。
サザエに鯛、イカなどは当たり前。
ときには岩ガキやアワビが並ぶことも。
特産品のひとつでもある岩もずくも、実は焼くとおいしくて、私のお気に入り。
隠岐の島では、そんなバーベキューが日常の一部になっています。
家の庭、海辺、森の中など、好きなところで。
準備から家に帰るまで、ストレスフリーで。
気心が知れた仲間やご近所さんと、落ちていく太陽を眺めながら笑いあう。
波の音を聴きながらのんびりするこの時間こそが、真の“ごちそう”かもしれません。
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五十嵐杏美 いがらし・あみ
平成2年生まれ。元ギャルの島ガール。2017年3月末、東京から島根県隠岐の島町へ移住し、現在は地域おこし協力隊として活動中。移住のテーマは、【自然との共生】と【丁寧な暮らし】。四季の移ろいの中で豊かに生きる術を学び中。また、自分らしく生きることを探求するためにヨガとアーユルヴェーダを学んでおり、同時に広める活動も行っている。
夏のお天道さまの力は、農作物にとって最高の恵みをもたらします。
太陽の光をいっぱい吸収して育った野菜たちは
色がのっていて、それだけで食欲をそそります。
夏野菜の代表格といえば「ナス」。
そのなかでも水ナスは、畑で採ったら食べたい衝動がすぐに湧いてきて、
水で洗うことすら面倒で、手で拭いて塩をふりかけ、そのままかじりついてしまうことも。
そんなワイルドな食べ方も夏野菜の醍醐味かもしれません。
とある農家さんに教えてもらった「キュウリとナスのなます(あえ物)」。
水ナスの素材の味を最大限に生かした食べ方です。
つくり方も簡単で、キュウリと水ナスとシソを細かく切って、
味つけは、めんつゆと一味唐辛子を少々ふりかけるだけ。
熱々の白飯の上に乗せて食べるのもよし、お酒のつまみとしても最高の味です。
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鈴木寛太 すずき・かんた
1991年東京都出身。2011年に発生した東日本大震災以降、大学のボランティアプログラムで、繰り返し岩手県を訪れるようになる。一度は就職するも、2015年8月、地域おこし協力隊として花巻市に移住。大迫(おおはさま)地区で、減少が続くぶどう農家の支援やイベントの企画・調整を行っており、2018年5月にぶどう農家となる。2018年7月末、3年間の地域おこし協力隊の任期を終え、本格始動中。
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