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夏は米づくり、冬は山仕事。
南伊豆〈大喜米〉の大ちゃんこと
中村大軌さんの目指すもの|Page 2

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.032

Page 2

ついに、初めての米づくりに挑戦!

の原稿を書いているいま(3月はじめ)、
下田の両隣、河津町と南伊豆町では早咲きの「河津桜」が満開です。
いよいよ春。下田に移住してきて1年が経ちます。
こちらの暮らしにもだいぶ慣れてはきましたが、
移住しよう! と決めた初心を忘れないように暮らしていきたいです。

ちょうど1年前のいま頃、移住先探しの旅をしていて、この家に出会い下田への移住を決めました。

初心といえば、東京から移住するきっかけのひとつは
「自分たちの食べる野菜や米をつくりたい!」と思ったことでした。

庭で畑ができる家を探して、やっと見つけたいまの家。
自分たちの食べる野菜をつくるぞ! と意気込んで暮らし始めたのですが、
実はまだ手つかず。
日々やることに追われてしまい草むしりがやっと。
なかなかそこまで手が回らない。

さらには直売所の野菜は新鮮でおいしいし、
それらを買うことが地域の生産者さんのためにもなるのだから
まあいいか……などと自分を甘やかしています。

要するに、いまのところはその手つかずの畑を開墾してまで
「つくりたい」という気分になっていないのです。
きっとそのうち「やるか!」というタイミングがやってくる気がしています。

そして、米。

庭にはさすがに田んぼはなく、わが家の周辺には
畑は少なからずあるものの、田んぼはありません。
下田には田んぼが多い地域もあるのですが、わが家からは少し離れてます。
そんな状況もあり、移住当初は米づくりは
しばらくは無理かなと半ば諦めていました。
けれど、どうにも収まらない思いがふつふつとわいてくるのです。

やっぱり米はつくりたい。
米をつくれるようになりたい……。

といっても、米づくりってどうやって始めるの? 
田んぼは誰にどうやって借りるの? 
米づくりをしたことのない多くの人と同じような知識と経験です。

自分たちの主食である米のつくり方を知らないっておかしな話ですね。何年も通った学校では何を習ってたのか? 生きるために必要なことは何なのか? そんな疑問を感じてしまいます。

いまはvol.30で書いたように養蜂場〈高橋養蜂〉の農園づくりと
工務店〈山本建築〉のデスクワークの仕事をしています。
平日午前中は農園づくり、午後は自宅でデスクワークというスタイル。
週末は何かと用事ができて出かけることが多いです。
ここに「米づくり」を加えるというのは、時間的にも体力的にも
なかなかしんどい気がしていました。

でも、下田の隣、南伊豆町にある〈南伊豆米店〉の
「稲作支援制度」を知って話は急展開。
これぞ「やるか!」というタイミングだと、
この春から米づくりを始めることを決めてしまいました。

南伊豆米店 ホームページより。