その人の履き方が落とし込まれて完成する靴
靴をオーダーメイドするのは、経験したことのない人にとっては
ちょっと敷居が高く感じるものであり、
だからこそ憧れている人も多いのではないでしょうか。
新潟市中央区花町にある〈石丸靴工房〉は、
そんな背筋を伸ばしたくなるスペシャルな体験が、意外と気軽にできてしまう場所。
ここでは靴職人の石丸奈央人さんが、
フルオーダーやセミオーダーでその人にフィットする靴をハンドメイドしています。

石丸さんが三条市出身の奥様とともに東京から移住して、
新潟市内で工房をオープンしたのは、2017年秋のこと。
それまでは、20年住んでいた下北沢に工房をかまえていました。
しかも靴職人になる前は、
ストリートファッション系の雑誌で編集者をしていたという異色の経歴の持ち主。
「雑誌づくりも楽しかったのですが、
自分がつくったものを必要とする方に直接届けられるような仕事がしたいと
ぼんやり考えていました。
旅が好きで、会社を辞めたあとフリーでライターをやりながら、
お金が貯まったら海外へ行くことを繰り返していました。
東南アジアなんかを回ると、
自分でつくったものを露店に並べて売っているようなシンプルさが当たり前にあって、
こういう暮らしをしたいと思い、靴づくりの学校に入ったんです」
石丸さんがつくる靴は、植物タンニンなめしの、いわゆるヌメ革を多く使っています。
靴の素材となるのはご存じの通り、動物の皮膚である「皮」ですが、
そのままだと使うことができないので、
不純物を取り除いて柔らかい「革」にするために、なめすという工程があります。
その方法は、植物タンニンなめしとクロムなめしというふたつに大きく分けられ、
古代からある前者は植物から抽出される“渋”を使い、後者は化学薬品を使います。
「革靴の9割以上は、クロムなめしの革を使っています。
クロムなめしはしなやかで、水や日焼けにも強く、色あせにくい。
大量生産の工業製品では扱いやすい革なのですが、
革アレルギーの人には不向きだったり、
土に埋めても分解できなかったりというデメリットがあります。
一方、植物タンニンなめしの革は、日焼けも水しみもするし、傷がつきやすく、
靴としてはとてもつくりにくいんです」
それでも植物タンニンなめしにこだわるのは、エイジング、
つまり靴を育てていく楽しみを履く人に味わってほしいから。
「僕がつくった状態が完成ではなく、履きジワができたり、ぶつけて傷がついたり、
日焼けして色が変わったりして、
その人の履き方が落とし込まれたときに靴は完成するものだと思っています。
ジーンズのように履く人にだんだん馴染んでいく靴にしたいんです」
セミオーダーの場合は、既製のデザインをベースに革や紐の色などを選ぶことができ、
フルオーダーになると足のサイズを測定して、木型をつくるところから始まります。

セミオーダーのラインナップ。後ろの左から、くるぶし丈の〈ANKLE SHOES〉、クラシックなオックスフォード靴をモチーフに、チャップリンをイメージした〈CHARLIE'S OXFORD〉、しっかりフィットするのに脱ぎ履きしやすいカジュアルな〈STRAP SHOES〉。手前は足首を優しく包む、モカシンタイプの〈ベビーシューズ〉。

「最初に立体の木型をつくって、それをわざわざ平面に起こしたものから、また立体の型紙をつくっていく。靴づくりの工程は、ちょっとややこしいんです」












































![宮浦さんの〈Life on the table〉では、たったひとりのための食卓をつくったり、「おかゆのしあわせ」というワークショップを企画したりと、食にまつわるさまざまな提案を行っている。(写真提供:NPO法人こえとことばとこころの部屋[ココルーム])](https://libs.colocal.jp/wp-content/uploads/2018/05/tpc-lif-ecovillage-067-photo2.jpg)















