生活のリアルに軸足を持っていたい
住宅や商業施設をはじめ、多岐に渡るデザインを
国内外で手がける空間・プロダクトデザイナーの二俣公一さん。
1998年にデザイナーとしてのキャリアを福岡でスタートし、
2005年に東京事務所を開設して以来、
福岡と東京、2拠点での活動を続けている。
住まいは福岡。週の前半に東京へ行き、後半に福岡へ戻って
週末はできるだけ福岡で家族と過ごす、というのが1週間の基本サイクル。
「生活のベースはあくまでも福岡。
仕事の拠点も東京だけにしようと思ったことはない」と言う。

二俣さんが主宰する〈CASE-REAL(ケース・リアル)〉と〈KOICHI FUTATSUMATA STUDIO〉の福岡オフィス。
「ちょうど30歳になるタイミングで東京事務所を開設した当時は、
自分の建築やデザインの行く先を広げるためにも、
東京を知る必要があると思いましたし、
地方の“ゆったり感”に慣れてしまうことへの不安もありました。
実際に東京事務所を開設し、仕事が増えてきてからは
福岡と東京を頻繁に行き来することで
それぞれの場所のよさも悪さもわかる、というメリットが
大きかったように思います。
東京のようにコマーシャルやビジネス中心で動く世界って、
実はすごく特殊で、
それはみんなの“当たり前”じゃない気がするんです。
食べて、寝て、生活をする、暮らし中心の世界が
たぶん、多くの人の“当たり前”で、
やっぱり、軸足としては地方の空気感なり、
地方の生活をベースに持っておくほうが、
僕自身は判断を間違えない、かなと」

建築も家具や日用品も、それが人の暮らしを支えるものである以上、
暮らしのリアルから完全に離れてしまっては、
何をデザインのよりどころにしていいのか、わからなくなる。
「日本って、47都道府県あって、
東京がメインで地方がサブかというと、そうじゃなくて、
東京以外の46道府県を合わせた面積のほうが
圧倒的に広ければ、人も多い。
日本のマジョリティというか、リアルって、本当は地方にあると思うんです。
もちろん、東京にも暮らしはあるわけで否定する気はまったくないし、
ビジネス上はいろんな尺度があっていいと思うんですけど、
日々の生活とかそのリズムを考えると、
地方の暮らしのリアルをきちんと自分の中の尺度として
持っておくのは大事だと思っているんです」

ミーティングルームの一角。「DESIGN REAL」のポスターはドイツ人デザイナー、コンスタンチン・グルチッチがキュレーターを務めたデザイン展のときのもの。
「僕は鹿児島で生まれ育ったこともあって
九州の風土が性に合っているってことも自分でよくわかっているし、
バランスという意味でも、
鹿児島を知り、福岡を知り、東京を知り、海外も含めて、
そのどれかひとつだけに振り切って考えるのではなく、
わけ隔てなく、フラットに捉えながら、
無理のないラインを探るというのが
16年間、2拠点を続けて
今、一番大事にしていることかもしれません」























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