飛騨高山の食と工芸をギフトする産地限定ブランド〈hiHIDA〉

飛騨のよいものがここに

2020年に設立された、飛騨のより良いものを世界に伝える〈合同会社地域商社飛騨〉は、
産地限定ブランド〈hiHIDA(ハイヒダ)〉を立ち上げ、
2022年12月9日にECサイトをオープンしました。

デザインディレクターを務めるのは、TOKYO2020大会表彰台プロジェクトで知られ、
飛騨高山でも〈東急ステイ飛騨高山・結の湯〉や
〈飛騨高山蒸溜所〉などを手がける平本知樹氏。

家具工房オークヴィレッジの国産材を使った木製玩具と飛騨産アロマオイルのベビーギフトセット 5500円〜8420円

家具工房オークヴィレッジの国産材を使った木製玩具と飛騨産アロマオイルのベビーギフトセット 5500円〜8420円

よしま農園(自然栽培野菜加工品)の無農薬・無堆肥・無肥料で育てられた野菜のペースト加工品や瓶詰め商品とギフトセット 929円〜5260円

よしま農園(自然栽培野菜加工品)の無農薬・無堆肥・無肥料で育てられた野菜のペースト加工品や瓶詰め商品とギフトセット 929円〜5260円

飛騨の伝統工芸である木工と飛騨さしこを掛け合わせたhiHIDAオリジナルスツール 39600円

飛騨の伝統工芸である木工と飛騨さしこを掛け合わせたhiHIDAオリジナルスツール 39600円

同ブランドは「飛騨のよいものを世界に」をミッションに、
自然栽培の野菜ペースト、アロマ製品、木のおもちゃ、
日進木工と飛騨さしことタッグを組んだhiHIDAオリジナルさしこスツールなどを発売。
さしこスツールは、昨年10月に開催された飛騨高山家具フェスティバルでお披露目され、
今冬から観光地や地元の飲食店でも使用されはじめています。
今後は、飛騨牛革を使ったプロダクトや、
飛騨で採れた旬の野菜のセットなども展開予定。

アニメの聖地から
林業、漁業、航空開発まで。
まちを支える産業について
調査してみました!


今月のテーマ 「まちの産業」

特色を生かしたそのまちならではの特産物や名産品は全国に数多くあります。
今回はまちで盛んな「仕事」「産業」という側面から
全国の都市を深堀りしてみました。

自然の恵みを産業にしている地域から、
新たなものを創造する都市まで幅広く紹介します!

みなさんのお住まいのまちの産業について
ちょっと考えてみてください。
まちの新たな魅力が見つかるはずです。

【北海道羅臼町】
サケ、イカ、ブリ、サバがどっさり! 「魚の城下町」の定置網漁

世界自然遺産の知床を有する羅臼町は自然だけでなく
「魚の城下町」といわれるほど漁業も盛んなところ。
羅臼の海は一年通してさまざまな魚種がとれるのですが、
いちばん盛り上がるのは9~11月の秋鮭定置網漁。
漁獲量もほかの魚に比べて最も多いんです。

深夜2時頃、まちは寝静まっていますが、港にぞくぞくと漁師さんが集まってきます。
船に乗り込み、真っ暗な海原へ出港。

15分ほど進んで、定置網のポイントに着いたら全員で一斉に網を手繰ります。
網の中にはサケを中心にイカ、ブリ、サバなど
さまざまな魚がどっさり入っていました。

港に戻り、種類、雌雄、大きさごとに1匹ずつていねいに選別していきます。

港に戻り、種類、雌雄、大きさごとに1匹ずつていねいに選別していきます。

この魚たちは朝の間に羅臼漁港市場で競りにかけられて、
その日のうちに札幌や東京へ配送されていきます。
町内の加工場や飲食店へもすぐに配送されます。

羅臼で鮮魚を買うなら、道の駅〈知床・らうす〉の隣、羅臼漁協直営の〈海鮮工房〉へ。その日にとれた魚たちが並んでいるので、旬の魚を知るのにももってこいです!

羅臼で鮮魚を買うなら、道の駅〈知床・らうす〉の隣、羅臼漁協直営の〈海鮮工房〉へ。その日にとれた魚たちが並んでいるので、旬の魚を知るのにももってこいです!

遠くにお住まいの方は、ふるさと納税でも
羅臼の海産物がたくさん出品されていますのでぜひご覧ください!
ほかには、ブリやウニも羅臼のものはおいしい! と評判です。

information

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海鮮工房

住所:北海道目梨郡羅臼町本町361番地

TEL:0120-530-370

Web:海鮮工房

photo & text

佐脇 星 さわき・ひかり

兵庫県神戸市の人工島で生まれ育つ。子どものときに読んだ「シートン動物記」をきっかけに野生動物が好きになり、「野生動物の息吹を身近に感じられるところに住んでみたい」という思いから、大学卒業後、世界自然遺産の町である知床羅臼町の地域おこし協力隊に着任。関西人から見た羅臼町の魅力をSNSで発信している。

クラフトサケ醸造所〈稲とアガベ〉
岡住修兵さんがつくる、
日本酒の未来、まちの未来

男鹿を「クラフトサケ」の聖地に

2021年、秋田県男鹿市に誕生したクラフトサケ醸造所〈稲とアガベ〉。
代表の岡住修兵さんは、
男鹿を日本酒(清酒)製造免許の新規取得ができる「日本酒特区」にしようと奔走し、
「クラフトサケ」というジャンルを確立したことで注目を集めている。

酒税法において「米、米麹、水を原料に発酵させ、こしたもの」と
定義されている「日本酒(清酒)」。
その製造免許は、輸出限定には解禁されたものの、新規に取得することができない。

〈稲とアガベ〉が日本市場向けにつくるのは、日本酒の製造技術をベースにした、
こさないどぶろくや、フルーツやハーブなど副原料を加えた「その他の醸造酒」だ。

出荷準備中のどぶろく。購入できる全国の酒販店は〈稲とアガベ〉のホームページでチェックできる。

出荷準備中のどぶろく。購入できる全国の酒販店は〈稲とアガベ〉のホームページでチェックできる。

岡住さんは、これらを「クラフトサケ」と呼び、
発起人となって〈クラフトサケブリュワリー協会〉を設立。
フランスでの「SAKE」造りで注目を集める〈WAKAZE〉、
福島県の〈haccoba〉など、
近年「その他の醸造酒製造免許」を活用して各地に誕生した醸造所が
一堂に会するイベント『猩猩宴(しょうじょうえん)』を男鹿と東京・下北沢で開催した。

「クラフトサケの認知が高まることで、参入する人が増えて
サケ業界が活性化してほしいという思いもあるし、
日本酒製造の新規参入解禁にもつなげたい。
若い醸造家が活躍できる未来をつくりたいと思っています。
初めて『猩猩宴』を開催した男鹿が聖地になって、
全国から人が集まるようになってくれたらうれしい」と岡住さんは話す。

醸造所は旧男鹿駅舎を改装した建物内にある。新駅は、道の駅おが〈なまはげの里オガーレ〉の整備にともない約100メートル南に新設された。

醸造所は旧男鹿駅舎を改装した建物内にある。新駅は、道の駅おが〈なまはげの里オガーレ〉の整備にともない約100メートル南に新設された。

「きっぷうりば」の表示が残る自動ドア。駅の名残がある醸造所の奥には改札があり、隣接する線路を電車が走り抜けていく。

「きっぷうりば」の表示が残る自動ドア。駅の名残がある醸造所の奥には改札があり、隣接する線路を電車が走り抜けていく。

2022年末には「TAMESHIOKE(試し桶)」シリーズとして
山梨県勝沼産のブドウ「甲州」を発酵させた「稲とブドウ」(2950円)を発表。
今後も5種類の新製品を予定している。

「副原料は、僕が人生において日本各地・世界中で出会った人たちとの縁」
と考える岡住さん。
米は秋田県産に限るが、副原料にはその制限を設けない。

「クラフトサケでは、米農家とつくり手の物語に加えて、
副原料の物語も伝えることができるおもしろさがあります。
副原料は、男鹿を知ってもらい、
男鹿に来てもらうきっかけになってくれる力があると思うのです」

〈ショップハウスプロジェクト〉 瀬戸田の空き店舗がお店や宿泊施設に。 関係人口増加にも貢献!

Puddle Inc.が空間デザインを担当

〈Azumi Setoda〉 〈SOIL Setoda〉の開業で盛り上がりを見せる広島・瀬戸田。
しかし、これらの施設のある瀬戸田港周辺、昔から観光地として知られる
耕三寺・平山郁夫美術館のあるエリアのしおまち商店街は、現在空き店舗が目立ちます。

SOIL Setodaを運営する〈株式会社Staple〉の子会社〈株式会社しおまち企画〉は、
そのようなしおまち商店街を活性させるプロジェクトとして、
店舗と住宅兼宿泊が一体化した建築ユニット〈ショップハウス〉の開発を開始しました。

しおまち商店街を活性させるプロジェクト

瀬戸田の空き店舗は、設備の老朽化に伴う空き家再活用の難化や、
空き店舗の第三者への貸出が進まないといった課題が起因しています。
さらに近年は、移住者増加に伴う住宅供給不足などの新たな課題も。

しおまち企画が参加した「しおまちとワークショップ」では、
空き物件の活用を地域活性化の最優先課題と捉え、
今回のショップハウスプロジェクトの構想が生まれました。

小規模不動産の開発を面で展開、
商店街の店舗にさまざまな事業者を誘致することで多様性を生み出し、
まちの関係人口を増やすための受け入れ態勢を整える。
上記の点に基づき、地域ににぎわいをもたらす新しい仕組みとして
建築ユニット「ショップハウス」が開発され、商店街に展開されます。

2025年までに、空き家のリノベーション型と新築型を合わせて、
10棟を超えるショップハウスがしおまち商店街近辺にオープン予定。
第1弾はSOIL Setodaの隣に、ショップハウス1号(リノベーション型)が春、
ショップハウス2号(新築型)が夏に開業予定。
中長期的には、瀬戸田でのショップハウスの開発事例をもとに、
同様の課題を抱える地域へのショップハウスの展開・情報共有なども計画されています。

萩市の魅力って?
山口県の移住者に会えるイベントで
地域の暮らしと仕事のイリグチを探る

「萩の入口」となる拠点を知ることから始める

移住への第一歩として、まずは地元の人たちに話を聞くのが近道だと考える。
でも実際には、都心で地方在住者や移住者に
どうやって出会えばいいかわからないという人もいるだろう。

先日、山口県萩市での移住に関するイベントが都内で開催された。
2022年10月2日(日)、場所は東京・有楽町の〈東京交通会館〉。
今年度4回目の開催となる〈YY! ターンカレッジ〉は、
山口県と密接につながりながら
新しい働き方・暮らし方・生き方を見つけた先輩たちなどと語り合えるイベントだ。

今回は「山口とつながる」part.1として、
「地域へのイリグチからシゴトまで」をテーマに開催、約40名の参加者が集まった。

“YY! ターン”とは、「やまぐち」のYと「わいわい楽しい暮らし」のYを組み合わせた山口県へUJIターンを意味するキャッチフレーズ。

“YY! ターン”とは、「やまぐち」のYと「わいわい楽しい暮らし」のYを組み合わせた山口県へUJIターンを意味するキャッチフレーズ。

ゲストは〈株式会社b.note〉の代表取締役である新井達夫さん、
〈萩市商工観光部 企業誘致推進課〉課長の大平憲二さん、
〈萩市総合政策部おいでませ、豊かな暮らし応援課〉課長補佐の
釼物(けんもつ)佳代子さん。

「地域の入口」となる拠点をつくる3名が、萩市内でどんな事業や取り組みを行っているか、
地域とのつながりや地域性を交えながら“萩の魅力”を探っていった。

左から釼物さん、大平さん、新井さん。

左から釼物さん、大平さん、新井さん。

まちを編む、ひらかれた宿。
長野・浅間温泉〈松本十帖〉が目指す
エリアリノベーションプロジェクト

旅館だけではなく、温泉街全体の再生が目的

長野県松本市・浅間温泉にある〈松本十帖〉は、〈自遊人〉が手がける複合体であり、
創業336年の老舗旅館〈小柳〉の再生プロジェクトの総称でもある。
「松本の奥座敷」と呼ばれ、開湯1300年以上の歴史をもつ浅間温泉。
江戸時代には松本藩の城主が通ったことから湯治場として発展し、
今もなお地域住民の共同浴場が多く残っている。
明治以降は多くの文人に愛され、昭和に入ると多くの団体旅行客たちで賑わった。

しかしながら近年、時代の変化とともに経営難に直面する旅館が増加し、
温泉街は寂れていく一方。
こういったケースは全国各地に見られ、浅間温泉に限ったことではない。

温泉街を人が回遊することをイメージしているため、敷地内には4か所の入り口が設けられている。シームレスな設計は、各施設への移動もスムーズ。

温泉街を人が回遊することをイメージしているため、敷地内には4か所の入り口が設けられている。シームレスな設計は、各施設への移動もスムーズ。

自遊人が小柳の再生を引き受けたのは2018年のこと。
後継者不在による廃業の危機にあった旅館単体の
リノベーション事業としてスタートしたものの、
プロジェクトを進めていくうちに、
温泉街の高齢化や空き家の増加などの問題が浮かび上がり、
まち全体のエリアリノベーションプロジェクトが模索されていった。

特筆すべきは、公的資金の投入なしに民間企業が担っているという点だろう。
同じような問題を抱える温泉街再生のモデルケースとしても、今後注目されていくはずだ。

「小柳という旅館をひとつ再生するだけではなく、
浅間温泉そのものが活性化していかなければ、
地方都市の温泉街にとって持続可能とはいえないのではないか?」。

その問いに対するアクションのかたちは、松本十帖のいたるところに散りばめられ、
浅間温泉というまち全体の動きとしても、ポジティブな変化が生まれようとしている。

「豊かな知と出会う」をコンセプトにしたブックホテル〈松本本箱〉。隣にはバリアフリーかつお子さま連れも利用しやすい〈小柳〉がある。いずれも客室には源泉かけ流し露天風呂付き。

「豊かな知と出会う」をコンセプトにしたブックホテル〈松本本箱〉。隣にはバリアフリーかつお子さま連れも利用しやすい〈小柳〉がある。いずれも客室には源泉かけ流し露天風呂付き。

自社の森の木材でリノベーションする
盛岡の〈三田農林〉と、
築115年の古民家を住み継ぐ〈リタ〉

(写真提供:金野大介)

盛岡のまちづくりに大きな貢献をしてきた〈三田農林〉は、
2010年頃から自社の森で育てた木材などを利用して、
明治・大正・昭和期の古民家のリノベーションに取り組んでいる。
その一部は、商業店舗として活用され、まちににぎわいをもたらす事業となっている。
まずは、そのひとつとして、100年を超える古民家を見事に生かした〈リタ〉の話。

土と植物と暮らしたい

盛岡駅から、北上川に架かる〈開運橋〉を渡り、
盛岡城跡へと続く市街地の入口に〈リタ〉がオープンしたのは2021年10月。
築115年の古民家を生かした美しい空間には、
「温める」に重きを置き出合ったものや、つくり手の顔が見える商品が並ぶ。

店に立つのは、長年アパレルの世界で働いて来た金野大介さんと下山久美さん。
「土に近い場所で、植物とともに暮らしたい」と住まいを探すなかでこの建物と出合い、
〈リタ〉の物語は動き出した。

日本間を土間に改修したショップスペース。設計・施工は雫石町の〈森の音〉。(写真提供:金野大介)

日本間を土間に改修したショップスペース。設計・施工は雫石町の〈森の音〉。(写真提供:金野大介)

久美さんが資格をもつ古式マッサージの施術やイベントなどを行う日本間。襖や縁側はそのまま残されている。

久美さんが資格をもつ古式マッサージの施術やイベントなどを行う日本間。襖や縁側はそのまま残されている。

「20年くらい前に、息子と一緒に畑の真ん中にある貸し家に住んでいたことがあって、
野菜を育てたり、植物に囲まれた畑にテーブルを出してごはんを食べたりしていたんです。
その思い出がすごく豊かで、その空間をまちなかに持って来たいとずっと思っていました」
と話す久美さん。

より自然の多い山の近くでの暮らしも模索したが、
久美さんは市内のセレクトショップ〈kasi-friendly〉のオーナーでもあり、
同店を続けながら「自分たちにできること」を考えるうちにこの場所にたどり着いた。

白洲次郎と白洲正子が暮らした〈武相荘〉をイメージした庭。花巻市の〈イーサゴ ナーセリー & ガーデン〉に監修を依頼し、いちから整備した。縁側にあった踏み石を切り、敷き詰めるなど、この場所にあったものが生かされている。

白洲次郎と白洲正子が暮らした〈武相荘〉をイメージした庭。花巻市の〈イーサゴ ナーセリー & ガーデン〉に監修を依頼し、いちから整備した。縁側にあった踏み石を切り、敷き詰めるなど、この場所にあったものが生かされている。

「畑をやりたいけれども、
周りを見渡せばすでに美しい仕事やしっかりとした生業をもっている方たちがいる。
自分たちにできることは、生産者のプロフェッショナルになるのではなく、
その術や取り組んでいることを伝えることだと考えたんです」と大介さんも話す。

人が行き交うまちなかでありながら、
小さな畑と、庭を愛でることができるこの空間は、ふたりにとっての理想だった。

縁側に美しい光が差し込む。屋内にいても四季の移ろいを感じることができる場所だ。

縁側に美しい光が差し込む。屋内にいても四季の移ろいを感じることができる場所だ。

人気銭湯の一番風呂や プラネタリウム貸切も。 足立区のふるさと納税がパワーアップ!

足立区のふるさと納税が64品目に拡大

地方創生に寄与するために創設されたふるさと納税制度。

しかし、ふるさと納税による都市部の税減収(流出)額は年々増加し、
東京都足立区では、令和3年度には約16億4千万円の減収、
令和4年度には約20億7千万円の減収見込みになるそうです。
その額は学校改築費用の約半分相当だとか。

足立区ではそのような税減収に歯止めをかけ、
返礼品を通じて区の魅力を区外に広く発信しようと、
返礼品の提供可能な事業者を広く公募し、
今秋返礼品を12品目から64品目に拡大。
足立区施設(ギャラクシティ、生物園、都市農業公園)の
体験型の新規返礼品もいくつか追加されました。

その中でも本記事では、とりわけユニークなものをご紹介。

まず、常連さんが並んでも入りたいというほど人気の銭湯の一番風呂に
2時間貸切入浴できる利用券です。これは寄附金額5万円以上で申請可能。
足立区内にある25の銭湯の中から好みに近い銭湯を自治体の方に選んでもらい、
沸かしたての、その日まだ誰も入っていない銭湯に貸切で入れます。
これからさらに寒くなる時期にこそ味わいたい贅沢なのでは?
※特定の銭湯の選択は不可。

〈南三陸311メモリアル〉
アートとラーニングを取り入れた
東日本大震災伝承施設が開館

設計:隈研吾建築都市設計事務所(写真提供:南三陸町)

東日本大震災の経験をどう継承するか

宮城県の北東部、太平洋に面して、三方を山に囲まれる南三陸町。
町境がほぼ分水嶺と重なり、山、里、海がつながっている。
東日本大震災からの復興のなかで、
「森 里 海 ひと いのちめぐるまち」というビジョンを掲げ、
より農山漁村の恵みを循環させる持続可能なまちづくりを進めてきた。

津波でほぼ壊滅し、海抜約10メートルの嵩上げ工事が行われた
志津川地区中心市街地では、防災と共存しながらも、
海と陸が切り離されないようなグランドデザインを建築家・隈研吾さんが行った。
建物には地元産の南三陸杉が使われている。

隈研吾さんがデザインを担った〈道の駅さんさん南三陸〉全景。中央の杉板が見える建物が〈南三陸311メモリアル〉。その右棟がJR志津川駅、左棟が観光案内所〈南三陸ポータルセンター〉となっている。その向こうに軒を連ねるのが〈南三陸さんさん商店街〉。川にかかる手前の橋が中橋。(写真提供:南三陸町)

隈研吾さんがデザインを担った〈道の駅さんさん南三陸〉全景。中央の杉板が見える建物が〈南三陸311メモリアル〉。その右棟がJR志津川駅、左棟が観光案内所〈南三陸ポータルセンター〉となっている。その向こうに軒を連ねるのが〈南三陸さんさん商店街〉。川にかかる手前の橋が中橋。(写真提供:南三陸町)

2022年10月1日には、南三陸町東日本大震災伝承館〈南三陸311メモリアル〉が開館。
2017年に先行オープンした〈南三陸さんさん商店街〉と合わせて、
この一帯を総称する〈道の駅さんさん南三陸〉がグランドオープンした。
被災した鉄道駅の代わりに開通したBRT(高速輸送バス)などが発着する
JR志津川駅も併設する。

震災の経験を共有し、語り合う場として誕生した、
南三陸311メモリアルを中心に、開館までの経緯も併せて紹介したい。

生鮮魚介などが楽しめる南三陸さんさん商店街。(写真提供:南三陸町)

生鮮魚介などが楽しめる南三陸さんさん商店街。(写真提供:南三陸町)

八幡川の向こう〈震災復興祈念公園〉へと渡る中橋。橋の左手に、震災遺構の防災対策庁舎、右手奥に慰霊碑の建つ〈祈りの丘〉がある。

八幡川の向こう〈震災復興祈念公園〉へと渡る中橋。橋の左手に、震災遺構の防災対策庁舎、右手奥に慰霊碑の建つ〈祈りの丘〉がある。

閉校した校舎がまた明るくなった!
MAYA MAXXがつくった
クマのAmiちゃん

できるかわからないから、やってみましょうよ!

地域で3年前に閉校になった旧美流渡(みると)中学校の活用を、
昨年からさまざまなかたちで行ってきた。
なかでも美流渡在住の画家・MAYA MAXXさんは、
今年は年3回の『みんなとMAYA MAXX展』を実施し、
子どもと絵を描くワークショップなども精力的に開催してきた。
さらにもうひとつ、校舎に立体物を設置するプロジェクトも立ち上げた。

みんなとMAYA MAXX展会場にて。(撮影:佐々木育弥)

みんなとMAYA MAXX展会場にて。(撮影:佐々木育弥)

以前からMAYAさんは、グラウンドに大きなクマの像を立てたいという構想を持っていた。
その高さは10メートル以上。もし実際に行うことになれば、
重機を使った大がかりな作業が必要になるのではないかと想像された。

クマの全身像をグラウンドの中央に設置したいとMAYAさんが描いた初期スケッチ。

クマの全身像をグラウンドの中央に設置したいとMAYAさんが描いた初期スケッチ。

資金的にも技術的にも未知数で、すぐに具体化するのは難しかった。
そんなあるとき、MAYAさんと話していて、
「まずはできる範囲から始めてみてはどうか」ということとなった。
クマの全身をつくるのは難しくても、顔だけならなんとかなるんじゃないか。

「『スタイロフォーム』を重ねて立方体をつくって、それを削っていこう!」

MAYAさんはそう語った。
プランは、校舎の玄関口にある庇(ひさし)の上にクマの顔を設置すること。

「スタイロフォーム」とは商品名で、正式な名称は押出発泡ポリスチレン。
住宅の断熱材として使用されている。
発泡スチロールより加工も簡単で丈夫なので、
大きな立体をつくるのにも向いているのではないかとMAYAさん。
早速、市内にある建築資材会社で入手することにした。

32枚の「スタイロフォーム」。

32枚の「スタイロフォーム」。

「スタイロフォーム」の規格サイズは180×90センチ。
厚さはいろいろあるが10センチのものを選んだ。
それを18枚重ね、2列分用意すると立方体となる。
この立方体をノコギリやカッターなどで削っていき球体をつくっていくこととなった。
春からワークショップのかたちにして参加者を公募することにした。

「ワークショップの前に、模型をつくったりしないんですか?」

私がたずねると、

「うん、大丈夫。頭のなかではイメージができてるから」

とMAYAさん。いきなり本番に入ることとなった。

プロジェクト名は〈ビッグベアプロジェクト〉。
活動日は第2、第4木曜。
参加を呼びかけるチラシにMAYAさんはこんなメッセージを添えた。

これ、作るのは大変かも? と思います
でも、出来たらめちゃ可愛い! と思います
大変だから、やってみたいです
出来るかわからないから、やってみましょうよ!
力を貸してください〜!

ワークショップというと、事前に失敗がないように準備するものという固定観念があったが、
「出来るかわからないから、やってみましょうよ!」という呼びかけが、
何ともMAYAさんらしいと思った。
自分自身にとっても未知のことにトライするという、ワクワク感がそこには感じられた。

やさしいまちの偉人から超高級りんご、
おしゃれすぎるごみ処理施設まで。
全国のすごい人とモノ

今月のテーマ 「すごい人・モノ」

みなさんのまちの「すごい人・モノ」ってなんですか?
風景だったり、食べ物だったり、確かな技術を持つ匠だったりと
住んでいる人たちが自慢したくなるものなはず。

今回は、「すごい人・モノ」をテーマに
お住まいの地域にある偉人や施設を教えてもらいました。
気になった人はぜひ現地で体感してみてください。

【阿蘇郡南阿蘇村】
旅人のための道しるべづくりに心を砕いた、甲斐有雄氏

初夏、気まぐれな散歩の途中に見つけたそれ。
人も車もほとんど通らない細い道の傍らにポツンと佇む、
「甲斐有雄の道しるべ」。

以来、なんとなく気になって南阿蘇村内を見渡してみれば、
あちらこちらにその道しるべが建っていることに気づきました。

散歩の途中に見つけた道しるべ。

散歩の途中に見つけた道しるべ。

甲斐有雄氏とは何者なのか?
偶然村内のとある区長さん宅を訪ねたときに、そのヒントを見つけました。

区長さん宅の横に、どんと置かれたひと抱えはありそうな石。
うっすらと刻まれた文字は、
「右 阿〇さん 左 くまもと」(おそらく、「右 阿蘇さん」)。
100年以上も前、旅人が道に迷わないようにと、
甲斐氏が自らの材を投じて建てたものであることが、
掲げられた看板に記されていました。
その数、なんと2000基弱!

道に迷って行き倒れる人が多かったという時代、これを目にした旅人は心救われる思いだったに違いありません。

道に迷って行き倒れる人が多かったという時代、これを目にした旅人は心救われる思いだったに違いありません。

調べてみたところ、甲斐氏は1829年熊本県高森町の生まれ。
腕のいい石工(いしく)で、その技を駆使して道しるべを建てたようです。
「その由来を知っている人は、
地元にも少ないかもしれない」とは、ある方の言葉。

探し出せた資料はわずかでしたが、
熊本県の中学校道徳資料にも登場するなど
その心映えの豊かさに言及する記述が多く見受けられました。

幕末から明治に至る動乱の時代に
誰かのためを思って自らの技術を活かした甲斐氏。
今なお阿蘇地域周辺に残る道しるべに
「資性篤実にして公益を思う」と伝えられる人柄が伝わってきて、
あたたかい気持ちになれます。

参考資料
『野尻の自然と歴史』甲斐利雄著(熊本出版文化会館/2011年)
『くまもとの心』熊本県教育委員会中学校道徳教育郷土資料

profile

家入明日美 いえいり・あすみ

北海道帯広市から17年ぶりに熊本県へ帰郷。2022年1月南阿蘇村地域おこし協力隊着任。フリー編集者・ライター「たんぽぽのしおり」として活動開始。狼と馬とエゾナキウサギが好き。趣味は読書と散歩。いかにして、「いい肥料となる生き方」ができるか模索中。Instagram:@dandelion_seeds1124

〈バリューブックス〉
本にまつわる環境を整え、
「本の生態系」をつくる

「古本屋」を超えた古書店

〈バリューブックス〉の名前は、
〈amazon〉や〈楽天〉で古書を市場など買うときに
目にしたことがある方が多いのではないだろうか。
バリューブックスは、本の買取販売を主軸とする一方で、
販売だけでなく、異業種との協業を含めたさまざまなプロジェクトを展開しており、
もはや「古本屋」の域を超えた企業といっていいだろう。

バリューブックスの「ブックバス」。地域やイベントをまわって本の販売や寄付を行う。同社の事務所がある長野県上田市内の学校や保育園はほぼ訪れたという。

バリューブックスの「ブックバス」。地域やイベントをまわって本の販売や寄付を行う。同社の事務所がある長野県上田市内の学校や保育園はほぼ訪れたという。

例えば、日本各地に本を届ける移動式書店、「ブックバス」。
本の買取査定金額をNPOや大学などに寄付するサービス、「charibon」。

これらはプロジェクトのほんの一部。
ほかにもさまざまな試みがあり、多岐にわたる活動の全体像を把握するのは、
なかなか難しいのではないかと思えるほどだ。
バリューブックスは、なぜこうした事業を行っているのか。
同社が本社を構える、長野県上田市を訪ねた。

毎日1万冊が古紙回収に

上田市内にあるバリューブックスの倉庫の入口付近。搬入出のトラックや仕分け担当のスタッフが常に出入りしている。

上田市内にあるバリューブックスの倉庫の入口付近。搬入出のトラックや仕分け担当のスタッフが常に出入りしている。

向かったのは、バリューブックスの倉庫。
同社では上田市内の4つの倉庫に130~150万の在庫を常時保管するが、
この倉庫だけで70万冊を数えるという。
入口付近で真っ先に目を引いたのは、
大量の段ボール箱と仕分けされている本の脇にある、
あふれんばかりの本でいっぱいになった巨大なコンテナだ。
中身はすべて、古紙リサイクルにまわされる本だという。

倉庫入口付近にあるコンテナ。状態のいい本も含めて、すべて古紙リサイクル工場に送られる。その圧倒的な物量に言葉を失う。

倉庫入口付近にあるコンテナ。状態のいい本も含めて、すべて古紙リサイクル工場に送られる。その圧倒的な物量に言葉を失う。

「バリューブックスの、一見よくわからない取り組みも、
このコンテナを一度見てもらうだけで感じ方が変わると思うんです」と語るのは、
案内してくれた同社取締役副社長の中村和義さん。
同社には買い取り目的を中心に1日で2万冊の本が届けられるが、
うち、実に半分にあたる1万冊が買い取りできず、
紙のリサイクル工場に運ばれるのだ。
倉庫が年中無休で稼働していることを考えると、単純計算で年間365万冊。
とてつもない数になる。

震災後にゼロから始めた
〈三陸ジンジャー〉。
土も歴史も掘り起こす

震災後に生まれた〈三陸ジンジャー〉

岩手県の東南、宮城県気仙沼市と接する陸前高田市。
太平洋に面した三陸海岸はリアス式で知られ、
市内には山地と、湾に囲まれた平野が広がる。
7万本もの松があったとされる「高田松原」のなかで、
津波に唯一耐えた「奇跡の一本松」があり、
東日本大震災でまちの名を知った人も多いだろう。

この土地で、震災後に生まれた〈三陸ジンジャー〉が、岩手の魅力を再発掘している。
栽培するのは千葉県出身の菊地康智さんだ。
農薬や化学肥料を使わずに栽培される生姜で、
収穫したての新生姜はやわらかく瑞々しいのが特徴。
天ぷらや生姜ごはんなど、料理の主役として皮ごといただくのがおすすめだ。

収穫時期は霜が下りる前までとされ、陸前高田では10〜11月中旬。土を掘るとピンクと白い肌が美しい新生姜が顔を出す。これらを熟成させると辛味が増し、薬味に適した黄土色の生姜に変化していく。

収穫時期は霜が下りる前までとされ、陸前高田では10〜11月中旬。土を掘るとピンクと白い肌が美しい新生姜が顔を出す。これらを熟成させると辛味が増し、薬味に適した黄土色の生姜に変化していく。

新生姜の流通は12月上旬くらいまで。以降、翌年の収穫までは通年で黄土色の生生姜が流通する。

新生姜の流通は12月上旬くらいまで。以降、翌年の収穫までは通年で黄土色の生生姜が流通する。

〈三陸ジンジャー〉の畑があるのは、広田湾を見下ろせる高台。
ここではかつて祖父がリンゴを栽培していた。

祖父の家があるため、康智さんも子どもの頃、何度か訪れた記憶があるが、
10代のときに家族と相容れず、
家族は陸前高田で、康智さんだけが千葉で生活する期間が長かったという。

「震災が起こって、みんなが無事だと聞いたときは本当によかったなと。
家族に反発していたのは小さなことで、
生きているだけでありがたいんだなと本当に思いました。
以来、陸前高田に通うようになって、ここ(高台の畑)から海を望んでいたら、
津波は来たけれど、いいところだなって思ったんですよね」

康智さんも好きだという畑からの景色。当時、康智さんは内装業に携わり、現場の多くは東京都内の一等地に建つ高級タワーマンション。ギャップが大きく、自分のリソースを陸前高田に落とすべきだと思うようになっていた。

康智さんも好きだという畑からの景色。当時、康智さんは内装業に携わり、現場の多くは東京都内の一等地に建つ高級タワーマンション。ギャップが大きく、自分のリソースを陸前高田に落とすべきだと思うようになっていた。

同じ頃、映画『先祖になる』(2012年・池谷薫監督)に出合う。
陸前高田市で農林業を営み、津波で家と息子を失った佐藤直志さん(当時77歳)が、
自ら木を伐り、田植えをし、家を建てる。
その様子を追ったドキュメンタリーで、直志さんは康智さんの親戚だった。

「小学生のときに祖父が亡くなって、
葬式でひとりだけ話しかけてきたおじさんがいたんです。
『お前が生きているのも、じいちゃんとか、先祖のおかげなんだからな』って
言われたことを強烈に覚えているのですが、
映画館でスクリーンに映っているよぼよぼのおじいさんを見たら、
あのときのおじさんだ! って思い出して。
何十年経っても、同じことを言っているし、体現していると思ったら、
大号泣してしまって……」

直志さんの近くでもっと話を聞きたい。
そんな思いもあり、康智さんは陸前高田へ移住した。2014年のことだ。

陸前高田では、平地では年貢となる米を、高台では土地が狭い傾斜地でも育てやすいリンゴが多く栽培されてきた。

陸前高田では、平地では年貢となる米を、高台では土地が狭い傾斜地でも育てやすいリンゴが多く栽培されてきた。

日本一透明な海水を13時間焚き続ける
〈おくだ荘の井田塩〉
小さな民宿の伝統的な塩づくり

舞台は「井田ブルー」を臨む西伊豆

その地域に住んでいると気づかない、灯台下暗しな地元の魅力がある。
そんな地域の魅力を再発見し、全国へ届けているのが、
民宿〈おくだ荘〉を営む弓削さん一家だ。

舞台となるのは、静岡県沼津市井田。
「井田ブルー」と名づけられた透き通る青色が美しい海水浴場がある、
山と海に囲まれた西伊豆の地だ。

(写真提供:おくだ荘)

(写真提供:おくだ荘)

この井田の海水に着目し製塩業を始めたのは、民宿〈おくだ荘〉の初代・三樹夫さん。
4年半前に三樹夫さんが他界してからは、娘の美幸さんとその夫の豊さん夫婦を中心に、
3人のお子さんとの分業体制で事業を拡大している。

この日は美幸さんと豊さん、次男の直豊さんの3人にお話をうかがった。

写真左から、美幸さん、直豊さん、豊さん。

写真左から、美幸さん、直豊さん、豊さん。

民宿が塩をつくり始めた理由

おくだ荘の民宿経営が始まったのは、今から50年ほど前の1973年。
民宿の営業と並行して製塩業をはじめたのが、今から17年ほど前だ。

製塩業は、“約1500年前に井田で塩をつくっていた”という
文献を見つけたことをきっかけに、村おこしの一環としてスタートした。

最初はひとつの釜からはじまって、すぐ生産が間に合わなくなってふたつに。
経営が軌道に乗りはじめた頃、知り合いの土産店から発注を受け、専売で塩を卸した。

製塩工場。現在は4基の釜で製塩を行う。

製塩工場。現在は4基の釜で製塩を行う。

はじめは一種類のみを販売していたが、
天候や季節、薪の状態などによっても味が左右される塩を無駄にしないために、
新たに〈おくだ荘の井田塩〉として複数種の塩を販売することに。

3年前からは通販もスタートし、
今では全国でも名だたる高級料亭や寿司屋からも指名を受ける人気っぷりだ。

そんな井田塩は、沖縄・宮古島と並び「透明度日本一」とも称される井田の海水を
13時間焚くことでつくられる。

井田の海水浴場では、なんと熱帯魚と一緒に泳げてしまう。この日も大量の小魚が浅瀬を泳いでいた。

井田の海水浴場では、なんと熱帯魚と一緒に泳げてしまう。この日も大量の小魚が浅瀬を泳いでいた。

「海水を汲みに行くと、必ず1回は味を見ます。
本当においしいと、飲めちゃうんですよ!
ここは小さい集落なのに上下水道が完備されていて排水がないので、
山の水しか海に流れこまないんです」(美幸さん)

「そのうえ岩山だから、よほどの雨が降らない限り、茶色い水が流れてこないんです。
富士山の湧き水が海底から出ているところもあって、海水が透明なんですよね」(豊さん)

1日で150〜200キロほどの薪を消費する。

1日で150〜200キロほどの薪を消費する。

薪材に使われるのは、地元の天然スギやヒノキ。
本来、暖炉やキャンプ、建築などに使われるはずが、
汚れや傷があって出荷できなかったものを譲ってもらっているのだという。

この薪を使い、4基の釜を使って焚く。

約1500年前の文献から着想を得てはじまった〈おくだ荘の井田塩〉では、
昔の焚き方に近い製法で焚くために「平窯式製塩」という製塩方法を採用している。
およそ100年前は、山から木を切り出して海岸で塩を焚いていたと、
美幸さんは祖母から聞いていたという。

平窯式製塩の製法はシンプルだが、多くの時間と労力を要する。

まず井田の海から汲んできた透明な海水を釜に入れ、薪で熱して蒸発させる。
その後、隣の釜であたためた海水を複数回足していき、徐々に塩の濃度を高めていく。

そうして姿をあらわした塩の結晶を網ですくい、
苦汁(ニガリ)を含んだ水分を絞ることで、
サラサラとした〈おくだ荘の井田塩〉が完成するのだ。

15〜20時間で、1釜あたり5キロとれるかとれないか。

手間はかかるが、こうした自然製法を採用することで、
富士山の恵みを豊富に含んだ井田の海水に含まれるさまざまなミネラル分を
そのまま生かすことができ、深い旨みにつながっている。

コミュニティマガジン 『人toひと』が贈るトークイベント 「わたしを生かす」「わたしに還る」

豊かに「生きること」を探求するトークセッション

岩手県紫波町・矢巾町で暮らす人々を取材対象に、
「小さな共同体の営み」を記録し、
発刊しているコミュニティマガジン『人toひと』。

2020年の創刊以来、毎号1世帯に密着し、
働き方、暮らし方、コミュニティのあり方などを探求しています。

10月15日に発売された第4号の主役は、紫波町でコミュニティ畑〈畑多楽縁(はたらくえん)〉を主宰する
コミュニティナースの星真土香さん。
畑多楽縁は、病気の予防から心のケアまで包括的に、
健康的なまちづくりを目指す場で、
薬の処方ではなく、ひとりひとりの身体や心の状況、
ライフスタイルなどを考慮して
地域とのつながりを処方する
「社会的処方」というコンセプトに基づいて運営されています。

コミュニティナースの星真土香さんを特集した『人toひと』第4号。紫波町・矢巾町を中心に、土地や建物の管理、建物のデザインやリノベーションなどでまちの風景をつくる〈株式会社くらしすた不動産〉が発行しています。

コミュニティナースの星真土香さんを特集した『人toひと』第4号。紫波町・矢巾町を中心に、土地や建物の管理、建物のデザインやリノベーションなどでまちの風景をつくる〈株式会社くらしすた不動産〉が発行しています。

第4号では、真土香さんの活動から、
豊かな人間性を開放するための原点「わたしに還る場所」を
いくつかのセクションを通じて探求しています。
この号の刊行を記念して、11月5日(土)、6日(日)の2日間にわたり、
「わたしを生かす」、「わたしに還る」をテーマにしたトークセッションイベントが、
紫波町と盛岡市で開催されます。

有田焼産地から発信する
〈アリタセラ / Arita Será〉の
魅力創出プロジェクト

地元からも観光客からも愛される場所へ

有田焼の産地として知られる佐賀県有田町にある〈アリタセラ/Arita Será〉は、
約2万坪の敷地に日用食器から業務用、美術工芸品まで、
多種多様な陶磁器の専門店が軒を連ねるエリアの総称だ。

かつては〈有田陶磁の里プラザ〉と呼ばれ、
集客に悩んでいた有田焼の商社が集まる卸団地が、
〈アリタセラ/Arita Será〉と改称したことをきっかけに、
今では、「心地よい場所」「また行きたい」と
SNSにもたびたび投稿されるまでに変化を遂げた。

愛される場所へと創生を促す、5年間の歩みを取材した。

陶磁器の専門店が軒を連ねる〈アリタセラ/Arita Será〉。

陶磁器の専門店が軒を連ねる〈アリタセラ/Arita Será〉。

有田焼創業400年事業から踏み出す一歩

毎年ゴールデンウィークに開催される〈有田陶器市〉には、
約120万人の観光客が訪れ賑わいをみせる佐賀県有田町。
しかしながら、それ以外の時期は驚くほど閑散としているのがまちの現状だ。

そんな有田町にとって、2016年は大きな節目となる年だった。

日本で最初の磁器である有田焼が誕生したとされる1616年から
400年を迎える2016年に向け、
佐賀県は〈有田焼創業400年事業〉を立ち上げ、
3か年をかけ17ものプロジェクトが推進されたのだ。

アリタセラ(旧・有田陶磁の里プラザ)も、
有田焼の販売を担ってきた拠点という位置づけから、さらなる産業基盤整備が求められ、
外部のクリエイターやシェフなど食と器文化に関わる専門家や、
広く観光客までを迎え入れられる滞在型の交流および情報発信を強化するべく、
敷地内の空き店舗を活用し、レストランを併設した宿泊施設を開業することが決まった。

そこで事業化推進とプロモーションの依頼を受けたのが、
有田焼創業400年事業の一環で招聘された、
クリエイティブディレクターの浜野貴晴さんだ。

クリエイティブディレクターの浜野貴晴さん(東京在住)。2014年から2017年まで有田に赴任して有田焼創業400年事業の任期を務めた。東京に戻ってからも毎月有田へ通い、産地支援を行なっている。(写真提供:有田ケーブル・ネットワーク「伝トーク!! 令和四年有田場所」)

クリエイティブディレクターの浜野貴晴さん(東京在住)。2014年から2017年まで有田に赴任して有田焼創業400年事業の任期を務めた。東京に戻ってからも毎月有田へ通い、産地支援を行なっている。(写真提供:有田ケーブル・ネットワーク「伝トーク!! 令和四年有田場所」)

魅力は自ら創り出す

事業主となる有田焼卸団地協同組合から、はじめに相談された内容は、
「何かSNSを使ったPRができないか?」というものだったという。

「SNSを使えば、来場者が勝手に発信してくれるのでは」という発想の組合幹部に、
浜野さんは問いかける。

「厳しいことを言うようですが、今、この場所に、
発信したくなるようなどんな魅力があると思いますか?」

組合事業なので、各店舗の運営に口を出すことはできないが、
当時はショーウィンドウや店先など管理の行き届かないケースも散見された。

さらにヒアリングを進めると、この場所に店を構えている組合員たちの悩みと、
ネガティヴな思いが見えてきたという。

「話を聞いていてびっくりしました。
『この場所をどのように活用していったらいいかわからない』
『〈有田陶磁の里プラザ〉という名称が好きではないので誰も使わない』
という声もあったのです」

当事者たる自分たちが悩み、不満を感じている場所で、
来場者が楽しめるはずがない。

「もっと魅力的な場所に、自分たちの手で変えていかなければ!」と
浜野さんの発案で立ち上げられたのが、
〈魅力創出プロジェクト〉だ。2017年10月のことである。

「シオクリビト」
ヒトから入ってモノも好きになる
一期一会を楽しむ
ネットショッピングの新しいカタチ

モノに愛着を持つ近道は、ヒトを知ること

福島県中通りに位置する塙町。
周囲に田んぼが広がるのどかな景色の中に、目的地〈こんにゃく屋生田目屋〉はあった。
取材対象者はこんにゃくのほか、さまざまな食品を製造・販売している
〈ケーフーズ生田目〉の取締役、セレスタ・サントスさんだ。
といっても今回は、
コロカル編集部がサントスさんにお話をうかがうわけではなく、
〈こんにゃく屋生田目屋〉を“取材する人たちを取材する”少々特殊なパターン。

サントスさんを取材しているのは、
「シオクリビト」という福島県商工会連合会のECサイト
(商品を販売するためのウェブサイト)を制作するスタッフだ。

多くの人にとって、今や日常生活を送るうえで欠かせないものとなっている、
インターネットショッピング。
コロナ禍で不要不急の外出を控える日々を経て、
その必要性はますます高まっているのではないだろうか。
ECモールやECサイトも、誰もが利用したことのあるような大手から、
個人で運営しているものまで無数に存在する。
ネットショッピングは、商品を直接手に取って吟味できないぶん、
安さやスピードを重視しがち。
しかしシオクリビトはそんな潮流に逆行するような、
ゆえにECサイトのあり方を根本から考えさせられるウェブサイトといえる。

シオクリビトページイメージ

シオクリビトのページ。

シオクリビトのページ。

一例をあげると、ECサイトなのに商品ではなく生産者の紹介がメインだったり、
トップページがなかったり、商品名を検索できない代わりに
取材中の名場面・名台詞を検索できたり、
購入すると頼んだもの以外のオマケや生産者からの手紙がついてきたり……。

一般的なECサイトの枠に収まらないことは、取材の様子からも伝わってくる。
まずインタビュアーが尋ねたのは、
ネパール出身のサントスさんの生い立ちについて。
たしかに、なぜ福島でこんにゃくを製造販売しているのか、
気になるところである。
サントスさんは、7人きょうだいの長男でかなりやんちゃだったことや、
父親に厳しくしつけられたエピソードをおもしろおかしく話し始める。

セレスタ・サントスさん。

セレスタ・サントスさん。

ネパールではどんな家に住んでいたのか。なぜ日本に来ようと思ったのか。
来日して間もない頃はどんな生活を送っていたのか。
言葉の面で苦労をしたこと。日本の好きなドラマなどなど。
こんにゃくの話はなかなか出てこないが、
サービス精神旺盛なサントスさんの話にどんどん引き込まれる。

インタビュアーの永井史威さんと、カメラマンの佐々木航大さん。

インタビュアーの永井史威さんと、カメラマンの佐々木航大さん。

さらに奥様とのなれ初め(奥様の父親がケーフーズ生田目の社長であることが、
ここでようやく判明)、
日本で初めて食べたこんにゃくの味、
娘と自転車で散歩する幸せなひとときなどに話が広がっていった。

こんにゃく工場を見学

工場でこんにゃく製造の話を聞く。

工場でこんにゃく製造の話を聞く。

自転車を持ち出して、いつもの散歩ルートを一緒に歩く。

自転車を持ち出して、いつもの散歩ルートを一緒に歩く。

取材時間は約3時間、サントスさんの人柄にすっかり魅せられていた。
そしてこのやり取りこそ、シオクリビトが大切にしていることだった。

小豆島に本屋さんがオープン!
〈TUG BOOKS〉で出会う
セレクトされた素敵な本たち

“お店を持たない本屋さん”が、ついにお店をオープン!

小豆島にまたひとつおもしろい場所が増えました。
TUG BOOKS(タグブックス)〉という名の本屋さんです。

TUG BOOKSのこと、本屋の主である田山直樹くんのことは、
以前この小豆島日記で紹介しました。
ちょうど1年前です。
当時はお店を持たない本屋さんとして活動していて、
私たちが運営している〈HOMEMAKERSカフェ〉の庭でも本のイベントを開催してくれました。

HOMEMAKERSカフェで2021年秋に開催されたTUG BOOKSのブックイベント。

HOMEMAKERSカフェで2021年秋に開催されたTUG BOOKSのブックイベント。

本と出会える貴重な機会。島で暮らしている知人や友人がたくさん来てくれました。

本と出会える貴重な機会。島で暮らしている知人や友人がたくさん来てくれました。

さて、田山くんはこのイベントのあとも島のあちこちで本にまつわる企画を実施しながら、
お店オープンにむけてじわじわと準備を進めてきました。
彼が「本屋」という場として選んだのは、古い木造の民家です。
立派な木材でつくられた歴史ある古民家という感じではなくて、古い家です(笑)。
おー、そこで本屋さんをやるんだー、すごいなぁというのが話を聞いたときの最初の印象。
改修工事は2022年3月から始まりました。

海に向かって続く細い道を歩いていくと、ぽつんと建っている古い家があります。ここを本屋として改修。

海に向かって続く細い道を歩いていくと、ぽつんと建っている古い家があります。ここを本屋として改修。

本屋の名前は〈TUG BOOKS〉。書物の海の水先案内。

本屋の名前は〈TUG BOOKS〉。書物の海の水先案内。

岩手の芸能を生で体感 〈ヘンバイバライ2022〉開催

先人たちが芸能を通して伝えてきた、命への感謝と供養を体験する

鹿踊り(ししおどり)や神楽の演舞などの芸能、鹿の解体などを通して
郷土芸能の本質を未来へと継承する催し〈ヘンバイバライ2022〉が
10月16日(日)に、岩手県一関市厳美町の〈祭畤(まつるべ)スノーランド〉で開かれます。

ヘンバイとは「反閇」と書き、
鎮魂や邪気を払い除くために大地を踏みしめる、芸能特有の足さばきのこと。

岩手に伝わる郷土芸能の多くの踊りの中に、
腰を低く大地を踏みしめる反閇の動きがあることから、無病息災や五穀豊穣を願い、
日々の暮らしへの感謝を願い舞います。

岩手の先人たちが芸能を通して伝えてきた、命への感謝と供養という本質を見つめ、
いつの時代も変わることのない大切な価値観を未来へと伝えていく祭り、
それがヘンバイバライです。

岩手の芸能を生で体感する郷土芸能演舞

見どころのひとつは、岩手県内に広く多数伝わる郷土芸能です。

今回のイベントでは、
1700年代に三陸沿岸の水戸辺(みとべ)村(現宮城県南三陸町)から伝授され
現代に伝わる〈行山流舞川鹿子躍〉の、一関市舞川中学校の生徒による演舞や、
遠野市小友町山谷地区に伝わる幕踊り系の獅子踊りである〈山谷獅子踊り〉、
花巻市の無形⺠俗文化財である〈上根子神楽(かみねこかぐら)〉など、
県内6団体の伝統芸能、演舞を見ることができます。

土地に伝わる祈り、伝統、歴史を体感できるまたとない機会です。

〈行山流舞川鹿子躍〉。

〈行山流舞川鹿子躍〉。

北上市の念仏剣舞〈相去鬼剣舞(あいさりおにけんばい)〉。

北上市の念仏剣舞〈相去鬼剣舞(あいさりおにけんばい)〉。

また、一関市で染め物や祭り衣装などのプロダクトを手がける〈京屋染物店〉による、
鹿踊りのお面をもとにデザイン・制作した手ぬぐいが発売中です。
この〈ヘンバイバライ手拭〉の売上金は運営資金に当てるそう。
イベント開催を応援したい方はぜひ、ヘンバイバライ手拭のご購入を。
受付にてヘンバイバライ手拭を提示の方には、
イベントオリジナルステッカーをもらえるという特典もあるそうです。

〈ヘンバイバライ手拭〉2200円(税込)

〈ヘンバイバライ手拭〉2200円(税込)。

コピーライター・日下慶太の旅コラム
「新聞配達員として、
道を切り開くおばあちゃん」

さまざまなクリエイターによる旅のリレーコラム連載。
第29回は、コピーライターとして、
そして「ケイタタ」名義で写真家としても活動する日下慶太さん。
島根県の新聞社〈山陰中央新報社〉の140周年の広告制作として
江津市の山間部で働く
ある新聞配達員のおばあちゃんに会った話。
配達員は、新聞以外にも配るものがあるということに気がついたようです。

新聞配達員の大切さを広告を通じて伝える

大阪に住んでいるが月の半分ぐらいは家にいない。
フリーのコピーライターとしてだいたいローカルで仕事をしている。
写真家としても活動していて、あちこちで展示をしている。
今年、仕事や写真展で主に行ったところは、
北海道、青森、高松、島根、福井、京都、高知など。
仕事をして、写真展をして、写真を撮り、釣りをして、UFOを呼ぶ。
だいたいいつもこんな感じだ。
釣りとUFOのことはまたの機会があれば語りたい。

今取り組んでいる仕事は、島根県の新聞社〈山陰中央新報社〉の140周年の広告である。
新聞配達員にスポットライトを当てた広告をつくってほしいという依頼があった。
配達員が高齢化してリタイアし、なり手がおらず人材不足となっている。
これは山陰だけではなく全国の地方紙が抱える問題となっている。
配達員の大切さを広告を通じて伝えることが私のミッションだった。

山奥のぽつんと一軒家まで新聞を届ける配達員。

山奥のぽつんと一軒家まで新聞を届ける配達員。

配達をしながら新聞が溜まっていないか、不審者はいないか、
電気のつけっぱなしはないかと、配達員は日々の異変をチェックしている。
例えば、ポストに新聞が数日たまっていたならば、
新聞を取りにこれないほど体調に異変があった可能性がある。
独居老人も多い。新聞配達しか他者との継続的な接点がないような山奥の民家も多く見た。
配達員の不在によって、
新聞だけでなく目が行き届かなくなることも地域にとって損失である。

山村の民家にあった手作りのポスト。

山村の民家にあった手づくりのポスト。

広告の仕事でもありながら、社会課題でもある。
私はこういう仕事が好物だ。
島根県内をぐるぐると回っては、新聞配達、印刷所、新聞記者など、十数名に取材をした。
朝何時に起きるか、どうして新聞配達を始めたのか、配達で心がけていることは、
などと聞き出して1枚の原稿を仕上げていく。

絶景ヒルクライムや藁細工、
からし漬けの食べ比べにも挑戦!
わたし、移住してコレ始めました


今月のテーマ 「移住して始めたこと」

新しい土地へと移住した人、IターンやUターンをした人など
さまざまな想いを胸に、住まいを移していまの暮らしを楽しんでいる人たちは
新天地でどんなことをしているのでしょうか?

そこで各地で暮らす本連載ライター陣に、
「移住して始めたこと」について教えてもらったところ、
新しい挑戦が人との交流、趣味、仕事へと繋がっていっているようです。

移住を考えている人もそうでない人も
まちの魅力を再発見できるアクション、始めてみませんか?
ちょっとしたことが、自分のフィールドを広げてくれます。

【秋田県にかほ市】
まちの地形を体感できる週末部活動!

2236メートルの標高を持つ鳥海山と、日本海に囲まれた秋田県にかほ市。
この特異な地形によって絶好のサイクリングコースになっているんです。

山と海の直線距離がわずか16キロという地形のおかげで、
海岸沿いは平坦ですが、山へ向かえばすぐに激坂に。
ロードバイクの醍醐味のひとつであるヒルクライムを堪能でき、
きつい坂道を登りきると、眼前にはダイナミックなパノラマが広がります。

サイクリングコース

その風景を目にすると
自分の力でこんなに高いところまで登ってきたんだという
達成感でいっぱいになります。
また、その坂道を海に向かって下れば、
視界いっぱいに広がるのは真っ青な海。
まっすぐに延びる水平線や、同じ景色は二度とない夕陽は、
どれだけきつい坂道でもまた登りたくなってしまうほど魅力的。

自転車のレースも行われ、
県外からもサイクリング目的の観光客が耐えないこの地には、
地元のロードバイカーもたくさんいます。
私も地元の方に誘われて、週末自転車部に入部しました。

自転車

ママチャリにしか乗ったことのなかった私も、
人生で2番目に高い買い物をしてロードバイクを手に入れました。
これまで車で行っていた場所に自転車で訪れると、
見たことのある景色であっても感動はひとしお。
また、自転車で時間をかけて走ることで、
地形やまちの様子をじっくりと感じることができるのも魅力です。
みなさんもぜひ、絶景ヒルクライムを始めてみませんか。

ヒルクライム

photo & text

國重咲季 くにしげ・さき

京都府出身。秋田県の大学に進学したことを機に、東北各地の1次産業の現場を訪ねるようになる。卒業後は企業に勤めて東京で暮らした後、にかほ市で閉校になった小学校の利活用事業「にかほのほかに」に携わるべく秋田にAターン。地域で受け継がれてきた暮らしを学び、自給力を高めることが日々の目標。夢は食べものとエネルギーの自給自足。

博多駅周辺地区が更にアツい!? 〈FUGLEN FUKUOKA〉併設の 新型オフィス〈Mol.t〉が開業

博多にハイブリット型スモールオフィスと⼈気カフェ&バーが登場

福岡のビジネスの中⼼地、博多。

2022年8⽉に誕⽣した次世代オフィスビル
〈博多イーストテラス〉内に開業した〈Mol.t(モル・ト)〉は、
柔軟なワークスタイルや働く⼈のウェルビーイングを重視した
ハイブリット型スモールオフィスです。

Mol.tは 「Meaning of life」+「Molt」(脱⽪・⽻化)の造語。「⼈⽣の意義と成⻑・進化を得られる場」を意味しているそう。

Mol.tは 「Meaning of life」+「Molt」(脱⽪・⽻化)の造語。「⼈⽣の意義と成⻑・進化を得られる場」を意味しているそう。

Mol.tの提案するハイブリット型オフィスは、
快適に働けるオフィス環境を完備しているのはもちろんのこと、
アクティビティの提案やコミュニティづくりを支援します。

従来の「ワークのためのスモールオフィス」の枠を越えた、
働く人のやりがいや生きがいが見つかるようなサービスを提供。
多面的にハイブリッドな要素を取り入れています。

また博多イーストテラスは、博多駅から徒歩2分という好⽴地。

リモートワークが定着した近年、
快適なワークスペースの確保と都⼼のアクセスの良さという点で、
Mol.tは最適な場になることでしょう。

家具付き個室18室、会員専⽤オープンスペース(コラボレーションスペース)、スタジオ、会議室、Web会議ブース、床下収納を備える。

家具付き個室18室、会員専⽤オープンスペース(コラボレーションスペース)、スタジオ、会議室、Web会議ブース、床下収納を備える。

Mol.tは、個別の空調管理が可能な専用個室や
海外でも評価の高いオフィス家具を導入していて、
快適に執務に専念できる環境が整っています。
さらに、博多イーストテラスの広場や屋上、
カフェを使ったアクティビティベースドワーキングが可能とのこと。

質の⾼い動画配信が可能な機器を揃えた
スタジオにもなる時間貸しの会議室や、
全体で約110平⽶の収納スペースを設けるなど、
さまざまな職種のワークに対応したオフィス空間となっています。

さらには⽉1回、福岡市⻄区の〈SALT〉
古賀市の〈快⽣館〉でのワーケーション利⽤もできるそうで、
⾃然に近い環境でリラックスしながら働けるのです。

利⽤者が柔軟にワークスペースを選べるのはうれしいですね。

現在、〈博多コネクティッド〉と呼ばれるプロジェクトにより、
まちの活性化が進んでいる博多駅周辺地区。

九州の陸の⽞関⼝としてさらなる発展が期待されているまちで、
Mol.tを拠点に⾃分らしい働き⽅を実践してみてはいかがでしょうか?

テーマは「秘境と絶景」。 三大秘境・宮崎県椎葉村で サウナのデザインを大募集!

求めるのは地域材の活用を広げるデザイン

日本三大秘境のひとつである宮崎県椎葉村。
1000メートル級の九州山脈に囲まれ、村の96%が森林、
杉の埋蔵量は日本一ともいわれています。
その分地域材も豊富ですが、ほとんどが村内で活用されていないのだそうです。

CNC加工機「ShopBot」

CNC加工機〈ShopBot〉。

活用を促そうと、2020年には村の交流拠点〈Katerie〉に
CNC(Computer Numerical Control/コンピューター数値制御)加工機
〈ShopBot〉が導入されました。

そして今秋、地域材の可能性を広げる
サウナのデザインアイデアのコンテストが行われます。
テーマは「秘境と絶景〜ととのう空間〜」。

応募に必要なのは、
以下の条件をクリアしたアイデアをA3用紙にまとめたものだけ。

・地域の木材を使用した木造サウナ
・木部の製作加工で使うShopBotを活かした提案とすること
・制作物は、幅×奥行き×高さの合計が16立方メートル以内に収まり、自立する構造体であること
・2〜4人が入ることが可能なサウナであること
・組み立ては人力で行うことができるものであること
・移動可能なサウナであること

最上位の優秀賞に選ばれるのは2点。
賞金15万円とデザインしたアイデアがサウナとしてかたちになります。

今年も大ボリュームで開催。 国内最大級の移住マッチングイベント 〈ふるさと回帰フェア2022〉

今年は参加自治体も増えました!

全国の自治体と連携して移住を支援する〈認定NPO法人ふるさと回帰支援センター〉が、
2022年9月25日(日)東京・有楽町の〈国際フォーラム〉にて、
国内最大級の移住マッチングイベント〈第18回ふるさと回帰フェア2022〉を開催します。
北海道から沖縄まで、全国の350の自治体・団体が一堂に会する移住相談コーナーを設置。
住まい、仕事、子育てなど移住に関わるさまざまな相談に対応します。
イベントは参加無料、事前申込み不要です。

前日の24日(土)には、「地方移住の20年、さらなる飛躍のために」と題した
前夜祭シンポジウムを開催。
パネリストとして、群馬県知事 山本一太氏ら4名をお招きし、
移住推進と地域創生についてたっぷりと話し合います。
こちらの前夜祭シンポジウムは、イベント公式特設サイトからの申し込みが必要です。

また、毎年おなじみになりつつある〈日本全国ふるさとマルシェ〉では、
「わがまちの農産物・特産品を都会の方に届けたい」と、
全国から自治体・団体が、新鮮な生鮮食品や地域で自慢の加工食品などを販売します。

ブースの様子

漠然と移住を考え始めたという方でももちろんOK。
むしろそういう方にとって、たくさんのブースで自治体を比較できるこの機会は、
まさに好機。
ぜひ足を運んでみてくださいね。

information

map

ふるさと回帰フェア2022

日時:2022年9月25日(土)10:00〜16:30

会場:東京国際フォーラム ホールE(地下2階)

住所:東京都千代田区丸の内3-5-1 (JR・東京メトロ有楽町駅より徒歩1分)

主催:認定NPO法人ふるさと回帰支援センター

Web:公式サイト