テーマは「秘境と絶景」。 三大秘境・宮崎県椎葉村で サウナのデザインを大募集!

求めるのは地域材の活用を広げるデザイン

日本三大秘境のひとつである宮崎県椎葉村。
1000メートル級の九州山脈に囲まれ、村の96%が森林、
杉の埋蔵量は日本一ともいわれています。
その分地域材も豊富ですが、ほとんどが村内で活用されていないのだそうです。

CNC加工機「ShopBot」

CNC加工機〈ShopBot〉。

活用を促そうと、2020年には村の交流拠点〈Katerie〉に
CNC(Computer Numerical Control/コンピューター数値制御)加工機
〈ShopBot〉が導入されました。

そして今秋、地域材の可能性を広げる
サウナのデザインアイデアのコンテストが行われます。
テーマは「秘境と絶景〜ととのう空間〜」。

応募に必要なのは、
以下の条件をクリアしたアイデアをA3用紙にまとめたものだけ。

・地域の木材を使用した木造サウナ
・木部の製作加工で使うShopBotを活かした提案とすること
・制作物は、幅×奥行き×高さの合計が16立方メートル以内に収まり、自立する構造体であること
・2〜4人が入ることが可能なサウナであること
・組み立ては人力で行うことができるものであること
・移動可能なサウナであること

最上位の優秀賞に選ばれるのは2点。
賞金15万円とデザインしたアイデアがサウナとしてかたちになります。

今年も大ボリュームで開催。 国内最大級の移住マッチングイベント 〈ふるさと回帰フェア2022〉

今年は参加自治体も増えました!

全国の自治体と連携して移住を支援する〈認定NPO法人ふるさと回帰支援センター〉が、
2022年9月25日(日)東京・有楽町の〈国際フォーラム〉にて、
国内最大級の移住マッチングイベント〈第18回ふるさと回帰フェア2022〉を開催します。
北海道から沖縄まで、全国の350の自治体・団体が一堂に会する移住相談コーナーを設置。
住まい、仕事、子育てなど移住に関わるさまざまな相談に対応します。
イベントは参加無料、事前申込み不要です。

前日の24日(土)には、「地方移住の20年、さらなる飛躍のために」と題した
前夜祭シンポジウムを開催。
パネリストとして、群馬県知事 山本一太氏ら4名をお招きし、
移住推進と地域創生についてたっぷりと話し合います。
こちらの前夜祭シンポジウムは、イベント公式特設サイトからの申し込みが必要です。

また、毎年おなじみになりつつある〈日本全国ふるさとマルシェ〉では、
「わがまちの農産物・特産品を都会の方に届けたい」と、
全国から自治体・団体が、新鮮な生鮮食品や地域で自慢の加工食品などを販売します。

ブースの様子

漠然と移住を考え始めたという方でももちろんOK。
むしろそういう方にとって、たくさんのブースで自治体を比較できるこの機会は、
まさに好機。
ぜひ足を運んでみてくださいね。

information

map

ふるさと回帰フェア2022

日時:2022年9月25日(土)10:00〜16:30

会場:東京国際フォーラム ホールE(地下2階)

住所:東京都千代田区丸の内3-5-1 (JR・東京メトロ有楽町駅より徒歩1分)

主催:認定NPO法人ふるさと回帰支援センター

Web:公式サイト

〈松本十帖〉長野県松本市浅間温泉の 復興プロジェクト。 ただ再生するのではなく 「地域の核として蘇らせる」

松本十帖の外観。

老舗旅館をフルリノベーション

「松本の奥座敷」と呼ばれ、日本書紀にも登場する
開湯1300年以上の歴史ある長野県の浅間温泉。
古くは一般市民をはじめ、殿様から文化人まで
さまざまな人々の心身を癒してきました。

小柳の敷地から見える5世紀の古墳では、
王冠や勾玉が出土し、信濃の大小名が集まる国府的なものがあったりと、
神秘的な地力を宿す温泉地でもあります。

そんな浅間温泉を代表する老舗旅館〈小柳〉は、
人々の寄り合いの場として機能した過去があり、まちの核となる旅館。
しかし近年は後継者不在、2棟のホテルも過大債務で廃業が危ぶまれていました。

それを新潟県南魚沼市で〈里山十帖〉を営む〈自遊人〉が継承。
ただ再生するのではなく、「地域の核として蘇らせる」ことを目的に、
地域全体の経済を盛り上げる「エリアリノベーション」を実践。
観光と経済、双方から注目を集める施設を目指し、
2022年7月23日に〈松本十帖〉として新たなスタートを切りました。

小柳之湯

小柳之湯

新たな価値と命を吹き込み、
地域の未来を担うプロジェクトにするため、
中央棟を解体撤去し、ふたつの客室棟と浴室棟を
スケルトン状態に戻して一からフルリノベーション。
過去の配置にならい、ホテルは中央棟を解体し跡地に「小柳之湯」を復活させ、
東西に棟があるかたちでリノベーションされました。

岩見沢のみなさんに贈り物を。
MAYA MAXXが高さ10メートルの
食品冷凍庫に描いたクマ

「あの壁に描きたい!」そのひと言から始まった

地域の閉校した中学校で、2020年にこの地に移住した
画家・MAYA MAXXさんの展覧会『みんなとMAYA MAXX展』を
7月中旬から月末まで2週間開催した。
展覧会の撤収をした翌日、休む間もなくMAYAさんは、
次のプロジェクトをスタートさせた。

プロジェクトの舞台は、美流渡(みると)地区から車で10分ほどまちのほうへと向かった
志文(しぶん)地区にある食品メーカー〈モリタン〉の巨大な冷凍庫。
全長100メートル、高さ10メートルにもなるこの建物の壁面に絵を描くことになった。

きっかけとなったのは昨年のこと。
私が代表を務める地域団体が、旧美流渡中学校のさまざまな活用の窓口となったことだ。
閉校して3年。
この地域は豪雪地帯であることから、1階の窓すべてに雪除けの板が貼られており、
それらが人気のなくなった場所であることをありありと感じさせていた。
地域の人たちからも、閉鎖されて寂しいという声があがっていた。
そんななかで、MAYAさんがあるとき「ここに絵を描いてみよう」と提案してくれた。

中学校と同時に閉校した、隣接する小学校の校舎も合わせて、窓板は45枚以上。
地域の人々の手を借りながら、MAYAさんは約3か月間絵を描き続けた。
窓板の絵が仕上がったあとには、校舎の向かいに建つ
〈安国寺(あんこくじ)〉にも絵を設置。お寺ということで、
涅槃図(ねはんず、釈迦が入滅する様子を描いた絵)を思わせるクマが描かれた。

2021年、旧美流渡中学校の窓板にMAYAさんは絵を描いた。

2021年、旧美流渡中学校の窓板にMAYAさんは絵を描いた。

安国寺に設置されたクマの涅槃図。

安国寺に設置されたクマの涅槃図。

こうした制作の様子を日々見つめていた人がいた。
それがモリタンの平井章裕(ひらい あきひろ)社長だった。
モリタンは、岩見沢の美流渡地区と志文地区に加工センターを持っていて、
社長はその2か所を行き来する車中から、校舎の制作を見守っていた。
当初は校舎の敷地のみのプロジェクトかと思っていたところ、
お寺に絵が設置されたのを見て「モリタンにも絵を描いてもらいたい」と考え、
私たちに連絡をしてくれた。

モリタンの平井社長(右)。

モリタンの平井社長(右)。

社長は当初、敷地内に看板のようなものを設置し、そこに絵を描いてもらおうと考えていた。
しかし、打ち合わせの席でMAYAさんは思いがけない提案をした。

「敷地が広いので看板を立ててもそんなに目立たないと思います。
冷凍庫の壁に大きなクマの絵を描きたい」

高さが10メートルにもなる壁に描くとなると、これは大きなプロジェクトだ。
その場で、すぐには了承が得られないのではないかと思ったが、
この提案に対して社長は具体的な方策を考えてくれた。

「倉庫の土台は、土が盛られているので足場を組むのは難しそうだな」

打ち合わせから1か月ほど経った昨年末、社長から
「足場を組むとなるとかなり大がかりになることから、
高所作業車をレンタルして進めたい」という提案があった。
そして、自ら高所作業車の技能講習を受けてくれることになった。

高所作業車。「ブーム」と呼ばれる部分が伸びて、高い位置での作業が可能になる。

高所作業車。「ブーム」と呼ばれる部分が伸びて、高い位置での作業が可能になる。

いま「気になるもの」のは、コレ!
まちがザワつくいろいろ


今月のテーマ 「気になるもの」

日常のなかにあるちょっとしたモノやコトで
気になっているものってありませんか?

今回は全国にお住まいのみなさんに
いま「気になっているもの」を教えてもらったところ、
「人」や「食べ物」はもちろん、
行動制限が緩和された現在ならではの「お祭り」という声も。

あなたがいまいちばん気になってるものはなんですか?

【秋田県にかほ市】
森が育てる「岩牡蠣」のおいしさ

秋田県にかほ市に暮らし始めたわたしを
もっとも驚かせたのは「岩牡蠣」です。
夏になると漁港のあたりがいつもより賑やかになったり、
魚屋さんや飲食店が色めき立つような雰囲気を感じます。
その理由は、市内の海で獲れる岩牡蠣。

殻つきのまま売られていて、その場で剥いてもらい生で食べるのが定番。
大きい実をひと口でほおばると、
口の中には海の香りと濃厚な牡蠣のミルクが広がります。
ひと口でこんなに幸せな気持ちになれるのかと、
わたしもすっかり魅力にとりつかれてしまいました。

なぜこんなにおいしい岩牡蠣が獲れるのか。
その秘密、実は“森”にあるんです。

まちのシンボルである鳥海山に降り注いだ雨や雪は、
森の養分をたくさん吸収して地下へと浸透します。
それがまちのあちこちで地表に湧き出し、
海へと流れて、おいしい牡蠣を育てているという訳です。

このまちの自然との営みを象徴するような岩牡蠣。
にかほを訪れた際には、その味をぜひ一度お試しあれ!

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國重咲季 くにしげ・さき

京都府出身。秋田県の大学に進学したことを機に、東北各地の1次産業の現場を訪ねるようになる。卒業後は企業に勤めて東京で暮らした後、にかほ市で閉校になった小学校の利活用事業「にかほのほかに」に携わるべく秋田にAターン。地域で受け継がれてきた暮らしを学び、自給力を高めることが日々の目標。夢は食べものとエネルギーの自給自足。

函館市〈大三坂ビルヂング〉後編
まちの暮らしを見つける宿
〈SMALL TOWN HOSTEL〉

富樫雅行建築設計事務所 vol.5

函館市で設計事務所を営みながら、建築施工や不動産賃貸、
ポップアップスペースの運営など、幅広い手法で地域に関わる
〈富樫雅行建築設計事務所〉の富樫雅行さんによる連載です。

今回は前編と後編にわたって、地域のパン屋、デザイナー、不動産屋とともに
〈箱バル不動産〉を立ち上げ、小さな複合施設づくりに挑んでいくお話をお届けします。
「函館移住計画」や古民家の再生、〈大三坂ビルヂング〉との出合いをご紹介した前編に続き、
後編では〈大三坂ビルヂング〉の工事からオープンまでの様子をお送りします。

函館の暮らしを見つける宿〈SMALL TOWN HOSTEL〉

2016年秋、〈大三坂ビルヂング〉土蔵の外壁が歩道に崩れ落ちたため、
外壁をネットで覆って応急処置を施し、何とかその年の冬を持ち堪えました。

冬の間、これまで取り組んできた「函館移住計画」と、
これから先、取り組んでいくべきことを話し合いました。
この小さなまちで、旅人と地域住民が交流し、暮らすようにして
まち全体を楽しんでもらえるような、それぞれの「暮らしを見つける宿」になりたい。
その拠点となるゲストハウスとして、〈SMALL TOWN HOSTEL〉と名づけました。

宿の立ち上げには新メンバーも加わり、僕たちの暮らしを表現するムービーを作成。
ゲストハウスに併設する店舗のテナント募集と同時に公開しました。

宿の立ち上げには、代表をつとめる蒲生寛之の妻・奈緒子と、函館にUターンしてきた泉加奈、函館移住計画2017から参加した工藤知子も参加。ムービーは箱バル不動産の蒲生と芋坂淳、〈BOTAN〉の加藤公章や〈Brant&sons〉谷藤崇司が参加する〈スモールタウンバンド〉の音源と、奈緒子が巡る西部地区のまち並み、そして〈Beyond the Lenz〉馬場雄介によるもの。土蔵の土壁が崩れた直後から応急処置前の様子を映像におさめた。

宿の立ち上げには、代表をつとめる蒲生寛之の妻・奈緒子と、函館にUターンしてきた泉加奈、函館移住計画2017から参加した工藤知子も参加。ムービーは箱バル不動産の蒲生と芋坂淳、〈BOTAN〉の加藤公章や〈Brant&sons〉谷藤崇司が参加する〈スモールタウンバンド〉の音源と、奈緒子が巡る西部地区のまち並み、そして〈Beyond the Lenz〉馬場雄介によるもの。土蔵の土壁が崩れた直後から応急処置前の様子を映像におさめた。

また、市販のガイドブックに載っていない、僕らの日常のオススメのお店を紹介する
マップの制作も手がけていきました。

市販のガイドブックには載っていないオススメのスポットを〈箱バル不動産〉の芋坂淳のイラストで紹介する『箱マップ』。

市販のガイドブックには載っていないオススメのスポットを〈箱バル不動産〉の芋坂淳のイラストで紹介する『箱マップ』。

路面電車から石畳を登った大三坂沿いにある〈大三坂ビルヂング〉。さらに上に行くと、〈箱バル不動産〉メンバーの芋坂が経営するパン屋〈トンボロ〉があり、そのすぐ上には重要文化財で日本最初のコンクリート寺院の〈東本願寺〉、その向かいには〈カトリック元町教会〉〈函館ハリストス正教会〉〈函館聖ヨハネ教会〉〈妙福寺〉など、異なる宗教施設が立ち並ぶ世界平和の象徴のような坂。「日本の道百選」にも認定されている。

路面電車から石畳を登った大三坂沿いにある〈大三坂ビルヂング〉。さらに上に行くと、〈箱バル不動産〉メンバーの芋坂が経営するパン屋〈トンボロ〉があり、そのすぐ上には重要文化財で日本最初のコンクリート寺院の〈東本願寺〉、その向かいには〈カトリック元町教会〉〈函館ハリストス正教会〉〈函館聖ヨハネ教会〉〈妙福寺〉など、異なる宗教施設が立ち並ぶ世界平和の象徴のような坂。「日本の道百選」にも認定されている。

これはあとからわかったことですが、ペリー来航以降、
西部地区の主要な坂のひとつ〈基坂〉には奉行所が置かれ、
大三坂の坂下には地方から公用で訪れる人々の宿があり、
その屋号が〈大三〉でした。大三坂はその宿名をもとに名づけられたとのこと。
それから160年余り、いま僕らがここで宿を始める巡り合わせが、
これから始まる多くの出会いを予感させました。

〈graf〉服部滋樹が手がける
ローカルのブランディング。
「リサーチ力」が物を言う

つくり方からデザインする

ローカルのものづくりを都心部のデザイナーがお手伝いする。
そんな図式はここ数年で定番化してきた。
そうした活動をもう10年以上前から行ってきたのは、大阪の〈graf〉だ。
プロダクトや家具、グラフィックを中心とするデザイン集団だったgrafのなかで
ローカル活動が増えていくきっかけは、プロダクトのデザイン依頼だった。

「ある東大阪のものづくりの産地から、
“この土地らしいものをつくりたい”という商品のデザイン依頼がありました。
それで現地に行ってみて倉庫を開けてみたら、
90年代に先輩方がデザインしたものが在庫として積み上がっていたんです。
ぜんぜん売れていなかったんですよね」と話す、graf代表の服部滋樹さん。

graf代表の服部滋樹さん。

graf代表の服部滋樹さん。

そうした現状を目の当たりにして、
「ものをつくるだけではなく、つくられる以前からしっかり整えていかないといけない。
そうしないとまた同じようなものばかりできてしまう」と、
“つくり方自体をデザインする”というところから入り込むように心がけた。

2003〜5年あたりは、デザイナーとして産地に行っても、
必ずしも歓迎ムードではなかったという。
しかも上記のようなgraf流のやり方でいると、
半年経っても肝心のデザインそのものが上がってこない、なんてことも。
それで怒られたり、批判されたりもした。
しかし、服部さんは粘り強く、クライアントを説いた。

「例えば、“工場で機械を入れたときに解雇した職人さんはいますか?”と聞くと、
数人いると。
定年した職人さんも含めて、そういう人たちにインタビューしたいと提案するんです。
すると機械生産の前に行われていたこと、先代や先々代の社長が考えていたこと、
その社長たちが実は当時の技術を機械化したかったことなど、
会社の哲学がわかってきます」

服部さんがそこまで遡るのは、
デザインと歴史や風土は、密接に絡み合っていると考えるからだ。

「その土地にあった資源や素材があったから、技術が生まれ、産業になり、
コミュニティができ上がる。
そこまで遡って土地らしさを見出さないと、デザインはできません」

学生経営のセレクトショップ 〈アナザー・ジャパン〉が 東京駅前に開業!

学生経営×地方創生がキーワード

“学生が本気で商売を学び実践する”、
47都道府県地域産品を集めるセレクトショップ
〈アナザー・ジャパン〉が、8月に東京駅前の
〈TOKYO TORCH〉内に開業し注目を浴びています。

〈三菱地所株式会社〉と〈株式会社中川政七商店〉が進める
アナザー・ジャパンは、三菱地所がプラットフォームを提供、
中川政七商店が教育し学生の経営に伴走するという
新しいかたちのプロジェクト。

若い世代がそれぞれの地域を深く学び、
経営を実践することで地方創生を目指す、
「日本を元気にする循環の始まりの場所」として始動しました。

東京駅八重洲口日本橋出口より徒歩5分! 赤いロゴが目印。撮影:西岡潔

東京駅八重洲口日本橋出口より徒歩5分! 赤いロゴが目印。撮影:西岡潔

アナザー・ジャパン最大の特徴は、
店舗スタッフ18名が各地域出身の学生であるということ。

学生を“セトラー(開拓者)”と名づけ、
経営・企画展運営・店舗運営・プロモーション・接客販売という
ショップ経営の一連を担います。

北海道・東北、中部、関東、近畿、
中国・四国、九州・沖縄の6エリアに分けられ、
2か月ごとに特集地域が入れ替わる企画展です。

そのトップバッターは「キュウシュウ」!

2022年8月2日から10月2日まで
〈アナザー・キュウシュウ〉として、
学生自らがセレクトした九州各地の商品約350点を販売します。

店内の様子。撮影:西岡潔

店内の様子。撮影:西岡潔

現在開催中の企画展アナザー・キュウシュウは、
“キュウシュウという宴が、あなたを待ってる。”
をコンセプトに地域産品が揃えられました。

宴といえば、かかせないお酒。
九州の地酒やクラフトビール、
おつまみなどの食品に、乾杯のための酒器も並びます。

また、お香や風鈴など、宴の時間や空間を
五感で楽しむ「宴の彩り」、
下駄や花火、郷土玩具など夏の宴を盛り上げる
「宴のお祭り」といったセレクトで、
キュウシュウの宴を演出します。

限定色の〈有限会社ながさわ結納店〉水引の箸置きや、西日本唯一の国産線香花火製造所〈筒井時正玩具花火製造所〉の花火、6つの窯元の特色ある器、装い華やかなアクセサリーなど豊富なラインナップに。

限定色の〈有限会社ながさわ結納店〉水引の箸置きや、西日本唯一の国産線香花火製造所〈筒井時正玩具花火製造所〉の花火、6つの窯元の特色ある器、装い華やかなアクセサリーなど豊富なラインナップに。

尾崎人形の絵付けの様子。小さなお子さんも一緒に楽しめそう。

尾崎人形の絵付けの様子。小さなお子さんも一緒に楽しめそう。

物販だけでなく、週末には、
佐賀県の〈尾崎人形〉の絵付け体験や、
竹鈴(竹細工)づくりなどの
ワークショップも複数企画されているとのこと。

ワークショップなどのイベント詳細は、
こちらの公式LINEで最新情報を配信中!
早めの予約がおすすめです。

「淹れる」をテーマに、喫茶文化をリスペクトしたカフェを併設。撮影:西岡潔

「淹れる」をテーマに、喫茶文化をリスペクトしたカフェを併設。撮影:西岡潔

地域産品をぐるりと見て回ったら、
〈KITASANDO Kissa〉で一息つきましょう。

カジュアルなカウンタースタイルで、
九州・沖縄産の食材を使ったデザートやドリンク、
夜はアルコールドリンクの提供もあるとのことで
仕事帰りにも気軽に使えそうですね。

この機会に新たなキュウシュウを味わってみてはいかがでしょう?

〈WORKATION IN TOYOOKA @KIAC〉 〈城崎国際アートセンター〉が テレワークの拠点に

ワーケーションの需要に対応

舞台芸術を中心とした芸術活動のための滞在制作
(=アーティスト・イン・レジデンス)を行う施設として、
開館以来、多くの国内外のアーティストを受け入れてきた、
兵庫県の〈城崎国際アートセンター〉。

2022年4月1日、そんな同施設に、テレワーク拠点となるスペース
〈WORKATION IN TOYOOKA @KIAC〉が誕生しました。

観光の核を「モノ」や「食」の消費から、
「豊岡のローカル」への憧れや共感へと切り替え、
来訪者が市内の人々と交流することで、まちに共感し、
あこがれや愛着を抱き、何度も訪れ、長期滞在してもらう
「コミュニティツーリズム」の実現を目指す豊岡市。

新たにできたここは、城崎温泉の「まち全体がひとつの旅館」という考えのもと、
まちぐるみで人々を迎え入れてきた経緯から、泊まる・食べる・買うに、
今回新しく「働く」を加え、新たなテレワーク拠点としてつくられました。

設計は、スキーマ建築計画が担当。
近年の急速な働き方の変化でワーケーションの需要拡大が予想される中、
城崎温泉の強みを活かし、豊岡独自のローカルを感じ、
メリハリをつけて仕事ができる環境をコンセプトに設計。

ワーキングデスク

ワーキングデスク

ワーキングデスク

ワーキングデスク

個人客が多い城崎温泉の特徴から、独立したワーキングデスク(11台)と、
オンライン会議にも対応する空間としてワーキングルーム(個室/2室)を整備。

まちを盛り上げる
「クリエイター」の活動にフォーカス!


今月のテーマ 「まちのクリエイター」

SNSを日常的に使う現代において
何かをつくり、発信したり、表現したりする人も少なくありません。

辞書を引いてみると、クリエイターとは「何かを創造する人」という
一説が記されています。

今回紹介するのは、
まちの特産品や特色を生かして“創造”している人たち。

あなたのまちにはどんなクリエイターがいますか?
その活動から地元を盛り上げるヒントを見つけてみてください。

【岡山県浅口市】
牡蠣の貝殻がアクセサリーに! アクセサリーでまちおこし

岡山県浅口市の港町・寄島町で生まれ育った三宅由希子さんは
「このまちを知ってほしい」という思いから、
貝殻アクセサリーをつくっています。

ハンドメイドでアクセサリーづくりをしている三宅由希子さん。

ハンドメイドでアクセサリーづくりをしている三宅由希子さん。

コンセプトは「アクセサリーでまちおこし」。
近くの海岸で見つけた貝殻を砕き、レジンで固め、
色とりどりのアクセサリーに仕上げていきます。
なかには、寄島の特産品の牡蠣の貝殻からつくられるものも。

こちらは牡蠣貝殻の紫色の部分を手作業で選別し、色つきのレジン液と混ぜて制作しているもの。

こちらは牡蠣貝殻の紫色の部分を手作業で選別し、色つきのレジン液と混ぜて制作しているもの。

天文関連施設が多くあることから
「天文のまち あさくち」と呼ばれている浅口市。
アクセサリーの名前はまちの特色を反映し、
〈星のかけら〉になりました。

「うちの店でも販売したい」「こんなアクセサリーはつくれる?」と、
星のようにきらめく貝殻アクセサリーの輪が広がってきています。

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こばん

大阪府出身。〈カブ〉で旅するフォトライター。全国各地を愛車と旅する様子をインスタグラムに投稿するのが趣味。フォトジェニックな「星と海のまちあさくち」に一目惚れし、2017年5月、岡山県浅口市地域おこし協力隊に着任。浅口の魅力を取材し、紙面やWEB、SNSで発信中。

地元の方から郷土食を学ぶ。
食を通じて愛媛県南予エリアを
体験するツアー

海も森も。南予の魅力はひと括りにできない

愛媛県の南予と呼ばれるエリアで、2022年4月24日から12月25日まで
「えひめ南予きずな博(以下、きずな博)」が開催されている。
2018年7月の豪雨災害からの復興と、
新型コロナウイルス拡大以降の働き方の変化の受け皿を目指すことを趣旨とした
プロジェクトだ。

南予とは、県の西南部に位置する、宇和島市、八幡浜市、大洲市、西予市、
内子町、伊方町、松野町、鬼北町、愛南町の、合わせて9つの市町の総称。

愛媛県内の一部地域とひと括りにできないほど、
山や森、海の雰囲気も、特産品として販売されている食べ物も、
それぞれ異なるのが見どころのひとつ。

地域おこし協力隊のメンバーなどが体験プログラムに関わっていることもあり、
通常の旅行では味わえないほど深くまちを知ることができるのが特徴だ。

たわわに実る愛南ゴールド。

たわわに実る愛南ゴールド。

船の上でサバが溢れかえり、まちなかには柑橘の香りが漂う愛南町

「きずな博」の目玉のひとつが、「南予暮らし体感ツアー」だ。
南予で活躍する地域おこし協力隊の暮らしや仕事に密着し、
その地域に暮らす人びとのコミュニティに入り、
お互いに関わりながら楽しく暮らす様子を体験できるツアーを実施する。
まずは第1弾で八幡浜市、西予市、伊方町へ。
第2弾では、鬼北町、松野町エリアへ。
そして、第3弾では、宇和島市、愛南町エリアの体験ツアーが予定される。

このうち、第3弾の愛南町のツアーアテンドを担当している
地域おこし協力隊の関根麻里さんは、東京生まれ東京育ち。

東日本大震災のボランティアを経験してから「田舎暮らし」を志すようになり、
移住先を探すなかで、愛南町に出合った。

縁もゆかりもないまちにもかかわらず、
見ず知らずのおじいちゃんおばあちゃんがよくしてくれたことから、
人のあたたかさを感じ、この地に移住することに決めたという。

「愛媛のなかでも海の近くに住みたい、と言うと、愛南町がいいと勧められました。
移住するまでに3回訪れたのですが、毎回新しい発見があって。
もともと、飲食関係の仕事に就きたいと思っていたのですが、
地域おこし協力隊の業務のなかで、特産品のPRや開発もできて食に関われる、
とわかったのが決め手のひとつです」

地元の人たちからは、季節が違うと見える景色も作物も違うから、
焦らず、回数を重ねて実際に暮らす環境を見てからの移住でもいいのではないか、
と言われたそうだ。

「最初に来たときはゴールデンウィークが終わった頃。
漁協の水揚げに連れて行ってもらったのですが、とにかくサバが大量に獲れる時期で。

1トン2トンなんてレベルじゃないんです。
船の上でサバが溢れかえっている光景に衝撃を受けました。

まちなかには柑橘の花が咲いていて、歩いているだけでもいい香りが漂ってきて、
愛媛らしさを感じられたことを覚えています」

かつおの水揚げの様子。

サバ以外にもカツオもとれます。愛南町はカツオの水揚げが四国NO.1!

2度目の訪問は冬。
1度目が海だったこともあり、山の暮らしを見ることに。
そこではジビエの解体なども見る機会があり、
「海だけでない」という感覚があったとのこと。

3度目には観光はほとんどせず、地元の飲み屋で出会った町内の人と飲みに行くなど、
早速地域に溶け込んでいったようだ。

廃校を再生し〈SAKIA〉へ。
淡路島に
「住みたくなるまち」をつくる

地方創再生プロジェクト「Frogs FARM ATMOSPHERE」とは?

淡路島の西海岸に、人の流れが生まれている。
〈GARB COSTA ORANGE〉というレストランがオープンし、
「ガーブコスタオレンジ前」というバス停もできた。
周辺には〈KAMOME SLOW HOTEL〉〈LONG〉〈中華そば いのうえ〉
〈しまのねこ〉〈酒場ニューライト〉など、飲食店やホテルが続々とオープン。
関西や徳島などからも客が訪れるエリアになっている。

これらを仕かけているのが、全国に飲食店などを展開する〈バルニバービ〉だ。

そしてバルニバービのあらたな事業として、
廃校をリノベーションした複合スペース〈SAKIA〉が生まれた。
飲食店のほか、こども図書館、コワーキングスペースを備え、
施設内の至るところに現代アートが飾られている。

SAKIAの入り口からは、元小学校だったことがわかる。

SAKIAの入り口からは、元小学校だったことがわかる。

これらはすべて徒歩圏内にあり、さながら新しいまちができあがったようだ。

バルニバービが、「Frogs FARM ATMOSPHERE」という
地方創再生プロジェクトをはじめ、
淡路島の西浦エリアで活動している理由を、佐藤裕久会長に聞いた。

バルニバービの佐藤裕久会長。教室の面影が残る会議室から。

バルニバービの佐藤裕久会長。教室の面影が残る会議室から。

秋田で学ぶ、料理と暮らし 〈うましき台所帖〉 来年3月まで毎月開催

「うましき」生き方を学ぶ

2022年7月から、〈秋田市文化創造館〉で
月1回の料理教室〈うましき台所帖〉が始まります。

教室で学ぶことができるのは、料理の手順やコツだけではなく、
秋田での暮らしの魅力。
講師が土地の風土や気候に向き合いながら身につけてきた
知恵や技術を、料理をつくりながら感じとっていきます。

月ごとに講師が変わり、テーマもさまざま。
第1回は、秋田に伝わる「寒天」の文化を学びます。

〈秋田市文化創造館〉で月1回開催される料理教室〈うましき台所帖〉。第1回のテーマは秋田に伝わる「寒天」の文化。

秋田県の一部の地域には、
一般的にイメージできるフルーツや牛乳のみならず、
サラダやシイタケ、卵など、
「なんでも寒天で固めてしまう」といわれるほどの寒天文化が根付いています。
講師は、寒天づくりを始めて60年以上という美郷町在住の照井律さん。
寒天料理のレパートリーは400種類にのぼるのだとか。
照井さんと寒天をつくりながら、秋田での暮らしや生きるヒントを学んでいきます。

第1回の講師の照井律さん。今まで寒天料理を教えた生徒は2万人を超えるそう。

第1回の講師の照井律さん。今まで寒天料理を教えた生徒は2万人を超えるそう。

明治維新を
薩摩から前向きに手放そう!
150年後を考える「薩摩会議」

これまでの150年を手放して、ここからの150年を考えよう

僕が監事として末席に名を連ねさせてもらっている
〈薩摩リーダーシップフォーラムSELF〉という団体が鹿児島にあります。
鹿児島でいろいろな活動をしている若い経営者や団体のリーダーの集まりです。
この団体が始まるきっかけの“ひとつ”は
僕があるとき、無責任に言い放ったちょっとした言葉でした。

「明治維新を、それを成した人物を輩出したこの薩摩から前向きに手放しましょう!」

そんな思いを、維新150年を盛り上げようと集まった、
地元の偉い人の前でわーっと口走った(口走ってしまった)。

〈薩摩リーダーシップフォーラムSELF〉のウェブサイトより。

〈薩摩リーダーシップフォーラムSELF〉のウェブサイトより。

もちろん思いつきで言ったのではなく、いきさつはこうです。

2018年は、明治維新150周年という節目の年でした
(※どの時点で明治維新元年とするかは諸説ある)。
鹿児島は大河ドラマ『西郷どん』も決まり、
ここぞとばかりに維新バンザ〜イ! みたいな感じ。

西郷さんの銅像。

西郷さんの銅像。

でも東京と鹿児島を行き来していた僕は、
鹿児島のその雰囲気に違和感を感じていました。
東京やほかの県で明治維新を祝うって感覚はほとんどない。
勝てば官軍で、明治維新150年なんて言ってるのは、日本でも一部。
福島では戊辰(戦争)150年と呼んでいます。

そりゃそうです。
明治維新を牽引したのは「薩長土肥」(薩摩、長州、土佐、肥前)。
明治維新以降、
内閣総理大臣はやっと大正時代になって19代目の原敬が出てくるまで
ほぼ山口と鹿児島(薩長)が牛耳っていて、
それは今でも通奏低音のように続いています。

維新を世界史的にもまれな“無血革命”だという説もありますが、
実際には同じ日本人同士が血で血を洗う戦いを行った。
21世紀のいまになっても、
長州(山口)や薩摩(鹿児島)に良くない思いを持っている人がゼロではない。
そのことを“旧薩長土肥”の人たちはほとんど知らないか、
見ないことにしているんじゃないだろうか。

瀬戸内の島の小さな食料品店
〈クマ グローサリー〉

小豆島に新しいお店がオープン

「春に小豆島で食料品店をオープンする予定なんです」

と、素敵な女性がうちのカフェにやってきてくれたのは冬のこと。
あれから数か月、彼女の言葉通り、2022年6月18日に小豆島に新しいお店ができました。
〈クマ グローサリー〉という名前の小さな食料品店です。

2022年6月18日にオープンした食料品店〈クマ グローサリー〉。

2022年6月18日にオープンした食料品店〈クマ グローサリー〉。

〈HOMEMAKERS(ホームメイカーズ)〉のシロップ・ドレッシングも並んでいます。

〈HOMEMAKERS(ホームメイカーズ)〉のシロップ・ドレッシングも並んでいます。

お店をオープンされたのは、奈良から引っ越してこられた
三浦隆洋さん・奈苗さんご夫妻。
笑顔が素敵すぎる、爽やかなおふたりです。
隆洋さんのお父さんのご実家は小豆島。

お店を開くにあたって、ほかの土地もいろいろ見に行かれたそうですが、
どこもしっくりこず。
そういえば小豆島はどうだろうと訪れてみると、ここがいい! と感じたそう。
適度に大きくて、人もいる。田舎すぎないけど、海も山もある島。
小豆島でお店を開こう。

〈クマ グローサリー〉は、土庄(とのしょう)町の中心エリアにある
オリーブ通りにオープンしました。
島のなかで1番都会なエリアです。夜も明るい(笑)。
買い出しなどで島の人たちがよく通る道なので、お店がオープンする前から
「あそこ工事してたよ。お店ができるみたいだよ」と噂になっていました。

さて、まず気になるのはお店の名前。
クマ? 動物のクマ?
ではなくて、素敵な意味が込められています。
お店のwebサイトにはこんなふうに書かれています。

“COOMYAH”とはある国の言葉で
「こっちへおいでよ」という意味です。
現地での正しい発音は資料に乏しく実はわからないのですが、
私たちは勝手に「クマ」と発音しています。
大好きなアメリカのミュージシャンが歌う曲のタイトルから名づけました。

Come here!
ウェルカムな感じがふたりにぴったりなお店の名前。

クマさんって覚えやすい。

クマさんって覚えやすい。

それと、「クマ」という名前にしたのは、
“こっちへおいでよ”という気持ちと、シンプルですぐ覚えてもらえる響きだからだそう。
たしかにクマさんって覚えやすくて親しみやすくて呼びやすい。いい名前。

函館市〈カフェ・プランタール〉。
旧函館ドックの外国人住宅を
オーガニック菜園つきカフェへ

富樫雅行建築設計事務所 vol.3

北海道函館市で設計事務所を営みながら、施工や不動産賃貸、店舗経営など、
幅広い手法で地域に関わる、〈富樫雅行建築設計事務所〉の富樫雅行さんによる連載です。
 
今回お届けするのは、〈函館ドック外人住宅〉として建てられ、
その後フランス料理の名店として使われていた建物を引き継いだ
映画監督が、菜園つきのカフェへとリノベーションしたお話です。

西欧文化の名残がある住宅街

前回お届けした〈港の庵〉の見学会にて、
函館に暮らす映画監督の大西功一(おおにし こういち)さんとの出会いがありました。
沖縄県宮古諸島の古代の歌を描いた『スケッチ・オブ・ミャーク』など、
失われゆく原風景を作品に残している映画監督です。
見学会での出会いを経てまもなく「外国人住宅を引き継いだ」と連絡をいただき、
2014年末に内見にうかがうことになりました。

外国人住宅があるのは、時任町(ときとうちょう)。
旧市街西部地区から車で15分ほどの場所で、
近代に西欧文化が取り入れられた住宅街です。
 
明治10年から函館支庁長になった時任為基(ときとう ためもと)が
このエリアで洋式の模範牧場となる〈時任牧場〉を営んだことを由来に
時任町と名づけられました。
 
アメリカ人宣教師が西部地区の元町に開校した〈遺愛学院(いあいがくいん)〉が
明治41年頃に移転してきたほか、
当時郊外だったこの地域は“文化村”と呼ばれ、
函館の発展に合わせて大正期に電気が引かれるなど、
函館市東部の住宅地開発において重要な役割を果たした地域です。
外国人住宅はちょうど遺愛学院の裏側に位置します。

家族のカタチでプランが変わる!?
愛媛県南予エリアで
オーダーメイドのワーケーションプラン
始まる

穏やかな気候と風土を楽しむ南予

温暖なイメージのある四国のなかでも、
年間平均気温が17度前後とさらに温暖な愛媛県南予地方。
県の西南部に位置する、宇和島市、八幡浜市、大洲市、西予市、
内子町、伊方町、松野町、鬼北町、愛南町の、合わせて9つの市町の総称だ。

愛媛県の3分の1の面積を占める広大な南予地方だが、
特徴はひとくくりにできるものではなく、
海も山も里も、それぞれの魅力が市町ごとに際立っている。

まずは、北部のまち内子町。
築100年以上の古民家などが軒を連ねる町並みも見どころのひとつだ。
白壁の豪商屋敷や、重要文化財に指定された芝居小屋〈内子座〉など、
当時の生活の気配が色濃く残っている。
山と川のめぐみを味わえる小田地区や、野菜収穫の体験ができる御祓(みそぎ)地区など、
多様な豊かさを味わえるのが特徴だ。

内子町の町並み。

内子町の町並み。

大洲市は城下町として、伊予の小京都と呼ばれる伝統あるエリア。
真珠や真鯛の養殖で日本一という宇和島市では、海の幸も楽しみたい。

伊方町は四国の最西端。
佐田岬半島でしか見ることのできない、海に囲まれた景色も堪能できる。

自然と共存するために石垣で積み上げられた小さな集落の風景が残るのは愛南町。
清流に囲まれた山出温泉も南予を楽しむスポットとして欠かせない。

内子町の景観。

内子町の景観。

愛媛県南予エリアで「きずな博」開催中

この南予で2022年4月24日から12月25日まで
「えひめ南予きずな博(以下、きずな博)」が開催されている。
2018年7月の豪雨災害からの復興と、
新型コロナウイルス拡大以降の
働き方の変化の受け皿を目指すことを趣旨としたプロジェクトで、
南予で感じられる豊かさ、そしてあたたかさを体験できるツアーやアクティビティを
展開している。

コワーキングスペース

〈COWORKING-HUB nanyo sign(南予サイン)〉はコワーキングスペースだけでなく移住相談窓口も設けている。

〈COWORKING-HUB nanyo sign(南予サイン)〉はコワーキングスペースだけでなく移住相談窓口も設けている。

設立60年 「ホームスパン」を継承してきた 〈みちのくあかね会〉が移転 クラウドファンディングに挑戦中

〈tohokuru〉で販売中のポーチ

手仕事の歴史を受け継ぐために

岩手県盛岡市名須川町。
「岩手」の名前の由来になった伝説の残る〈三ツ石神社〉のそばに、
戦後から女性だけでホームスパン製品をつくり続けてきた
〈みちのくあかね会〉の社屋があります。

社屋の外観。 写真:まちの編集室

社屋の外観。 写真:まちの編集室

木造平屋の建物は、築80年以上の病院施設だった建物。
第二次世界大戦で未亡人となった女性の自立支援のため、
当時の市会議員横田チエ(岩手県初の女性議員)などが中心となり発足した
「婦人共同作業所」を前身に、
同所が製造するホームスパン製品を販売する会社として
〈みちのくあかね会〉は設立されました。
以来60年にわたって、ホームスパン製品をつくり続けています。

「婦人共同作業所」を前身に、同所が製造するホームスパン製品を販売する会社として〈みちのくあかね会〉は設立された。

「家で紡ぐ」を意味するホームスパンは、羊毛を手で紡ぎ、
手織りして生み出す製品のこと。
明治期に軍服や公務員の制服などへの需要から国策として国が生産を奨励し、
岩手県では約100年に渡り、その技術が受け継がれてきました。

糸を手で紡ぎ、手織りする紡織室。

糸を手で紡ぎ、手織りする紡織室。

機(はた)にかけられた経糸(たていと)に緯糸(よこいと)を織り込んでいきます。

機(はた)にかけられた経糸(たていと)に緯糸(よこいと)を織り込んでいきます。

原毛を染め、毛の繊維を揃えてから手紡ぎをします。

原毛を染め、毛の繊維を揃えてから手紡ぎをします。

ホームスパンのマフラー。手紡ぎ糸を手織りするため、空気を含み、やわらかくふんわりとしています。

ホームスパンのマフラー。手紡ぎ糸を手織りするため、空気を含み、やわらかくふんわりとしています。

小豆島をSUPの島へ。
内海湾に集合した
約80艇のSUPボード

オリーブビーチで開催されたSUPイベント

最高に天気のいい初夏の日曜日、
小豆島で『内海湾をSUPでいっぱいに』というイベントが開催されました。
 
内海湾(うちのみわん)は、小豆島の南東にある、
ふたつの半島に囲まれたとても穏やかな湾です。
ぐるりと陸で囲まれているので、風がない日は水面が鏡みたいで、静かな湖のよう。
この湾のなかに「オリーブビーチ」という海水浴場があり、
穏やかな海と白い砂浜が人気で、夏になるとたくさんの人たちで賑わっています。
今回のイベントはそのオリーブビーチで行われました。

上空から見るオリーブビーチ。(写真提供:cubic_tt)

上空から見るオリーブビーチ。(写真提供:cubic_tt)

観光スポット「オリーブ公園」のすぐそばにあるオリーブビーチは、アクセスしやすく人気の海水浴場。

観光スポット「オリーブ公園」のすぐそばにあるオリーブビーチは、アクセスしやすく人気の海水浴場。

SUP(サップ)というのは、
「Stand Up Paddleboard(スタンドアップパドルボード)」の略で、
ボードの上に立ってパドルを漕いで、海・川・湖などの水面を進んでいく
アウトドアアクティビティ。
スーイスーイと海の上を進んでいけるのがとても気持ちいい、
子どもも大人も気軽に楽しめる遊びです。
 
今回イベントを企画したのは、小豆島の小部オートキャンプ場を拠点に活動する
〈シマアソビ〉の大川大地くん。
小豆島出身の大地くんは2014年に島にUターンし、
キャンプ場の運営、SUPインストラクターとしての活動などをしています。

今回のイベントの企画者、大川大地くん。写真中央でSUPレースを中継しています。

今回のイベントの企画者、大川大地くん。写真中央でSUPレースを中継しています。

今回のイベントのためにつくられたチームユニフォーム。(写真提供:大川大地)

今回のイベントのためにつくられたチームユニフォーム。(写真提供:大川大地)

小豆島をSUPの島にしたい!
それを実現するための第一歩として、島中のSUPボードを集めて、
島中のSUP好きの人を集めて、もちろん島の外からも人を呼んで、
内海湾をSUPで埋め尽くそうというのが今回の企画。

島のあちこちから運び込まれたSUPボードがオリーブビーチに並びます。

島のあちこちから運び込まれたSUPボードがオリーブビーチに並びます。

当日の朝、オリーブビーチには80艇ほどのボードがずらり。
今、小豆島にあるレンタルボード、個人が所有しているマイボード
すべてが集まったんじゃないかなと(笑)。
ライフジャケットを着て、乗り方や漕ぎ方のレクチャーを受けて、いざ海へ!
みんなで一斉に漕ぎ出しました。

浜から一斉に海へ。ボードに乗ってパドルを漕いで。(写真提供:cubic_tt)

浜から一斉に海へ。ボードに乗ってパドルを漕いで。(写真提供:cubic_tt)

海の上で1列になって撮影。1列になるのはほんと大変でした(笑)。(写真提供:cubic_tt)

海の上で1列になって撮影。1列になるのはほんと大変でした(笑)。(写真提供:cubic_tt)

80艇ほどのボードが集まった内海湾のその光景は、
すでに小豆島はSUPの島だ! と思わせてくれるものでした。
純粋にみんな小豆島の海を楽しんでいる感じがとてもよかった。
あ、もちろん私もそのなかのひとりとして海に浮いています!
5月の海水は少しひんやりしていましたが、この日は最高気温30度ほど。
最高のSUP日和でしたね。

オリーブビーチにある海の家からの眺め。海からの風が気持ちいい。

オリーブビーチにある海の家からの眺め。海からの風が気持ちいい。

海の家で食べられるアイランドバーガー。海で遊んで大迫力のバーガーを食べるのは最高です!

海の家で食べられるアイランドバーガー。海で遊んで大迫力のバーガーを食べるのは最高です!

植物のエネルギーをお茶に込めて。
旧美流渡中学校で始まった
『魔女のお茶会』

撮影:佐々木育弥

校舎の花壇でハーブを育て、季節にあったお茶を楽しむ

昨年から旧美流渡(みると)中学校の校舎を生かして、
さまざまな取り組みをスタートさせた。
春には『みる・とーぶ展』『みんなとMAYA MAXX展』を行い、
4月から10月まで月1回ペースで開催する連続ワークショップも立ち上げた。
 
アフリカ太鼓や日本舞踊など、地域の仲間が講師となった教室がいくつかあり、
今回はそのなかで、万字(まんじ)地区で〈麻の実堂〉という名で
ハーブティーブレンドの販売を手がける
笠原麻実さんが開いているワークショップについて書いてみたい。
 
タイトルは『魔女のお茶会』。
校舎の花壇でハーブを育て、毎回季節に応じたハーブティーを飲むというもの。

笠原麻実さん。校舎のある美流渡地区から山間へと車を走らせると万字地区があり、ここで夫の将広さんと息子さんと暮らしている。(撮影:佐々木育弥)

笠原麻実さん。校舎のある美流渡地区から山間へと車を走らせると万字地区があり、ここで夫の将広さんと息子さんと暮らしている。(撮影:佐々木育弥)

「“魔女”は特別なものではなくて、身近なお母さんのようなそんな存在です」
 
お茶会に“魔女”とつけた麻実さんは、そう語る。
魔女の歴史を紐解けば、自然界にあるものを生かして
病気や怪我の治療にあたっていた存在だ。
 
それは子どもが風邪を引いたら梅干し番茶を入れたり、
怪我をすれば傷口に手を当てたり。
親が子どもに行ってきたケアに近い感覚といえるのかもしれない。
さまざまな効能のあるハーブを暮らしに取り入れて、
日々健やかに生きていく力にできればと麻実さんは考えている。

2回目のワークショップ。校舎の花壇にスペアミントを植える。「この環境で無理なく育つ、生命力の強いハーブを選んでいます」。

2回目のワークショップ。校舎の花壇にスペアミントを植える。「この環境で無理なく育つ、生命力の強いハーブを選んでいます」。

ワークショップは全7回。これまで2回が開催された。
朝晩の気温が低くてもすくすく育つ、スペアミントやタイム、
ミツバやアサツキなどの苗を麻実さんは用意。
参加者と一緒に花壇に植えていった。
 
1時間ほど汗をかいたら、そのあとにお茶会。
2回目となった5月14日は「Green witch’s tea time」と題し、
できたてホヤホヤのホーステイル&バンブーのブレンドティーが振る舞われた。

ホーステイルとバンブーをブレンドしたお茶。

ホーステイルとバンブーをブレンドしたお茶。

ローカルフードをテーマに
廃校利用したサテライトオフィス
〈タノカミステーション〉

リバーバンクの森から川辺の中心市街地へ

2018年に発足した〈リバーバンク〉は、
地域の人と地域外の人が関わるコミュニティづくりを活動の軸としてきました。

〈リバーバンク森の学校〉では、
コロナ禍でも夏には子どもたちのサマーキャンプを開催したり、
〈グッドネイバーズ・ジャンボリー〉も規模を縮小し参加者を絞って開催。
こうしたイベントを中心に、
森の学校を大事に感じてくれる人たちの会員制度を募ってキャンプ利用をしたりと、
静かな環境を守りながら活動しています。

制限した人数で静かに盛り上がるグッドネイバーズ・ジャンボリー。

制限した人数で静かに盛り上がるグッドネイバーズ・ジャンボリー。

同時にリバーバンクのメンバーであるジェフリー・アイリッシュさんを中心に
周辺の空き古民家を洗い出し、大家さんとの交渉を経て6軒の家を改修。
それ以外にも空き家の紹介などを通じて
27名の人たちが地域外から移住して来てくれました。

ジェフリーさんがこだわって改修した空き家。

ジェフリーさんがこだわって改修した空き家。

移住してきた人たちは、シェフやデザイナー、陶芸家やモデルなど職業はさまざまですが
主にクリエイティブ・クラスと呼ばれるようなタイプの若い世代の人たち。
人口はだいたい周辺地域で1200名強(600世帯)なので、2%強の増加です。
年間平均で20軒近くの空き家が出る地域に6世帯が増え、
こうした人たちが森の学校周辺の地域に暮らすようになったというのは
大きなインパクトがあります。

このような活動を続けているうちに、
僕らリバーバンクに新しいプロジェクトの話が出てきました。
それは、小さな川辺町(かわなべちょう)のなかでも
さらに小さな高田地区というエリアでの活動だったところから、
川辺の中心街でのプロジェクトでした。

空き店舗も目立つようになってきた中心商店街。

空き店舗も目立つようになってきた中心商店街。

川辺町が属している南九州市の地方創生のための総合戦略のなかに
「サテライトオフィス」をつくって企業誘致をするという項目があり、
なんとかこれを実現しなければいけない。しかし、具体的にどうしたものか……。
市のほうでも悩んでいるという相談がありました。

ただサテライトオフィスをつくるといっても漠然とし過ぎています。
鹿児島市から車で約1時間かかる山あいのまちに、どういうものが必要なのか。
そもそもサテライトオフィスってなんなのか。
役所の人たちと話をするなかで、
サテライトオフィスとコワーキングオフィスという言葉も入れ混じったりしていたので、
まずはいろいろとリサーチをして、言葉の定義を確認するところから始めました。

「デザイン」を「ほどく!」 盛岡のクリエイティブ事務所 〈homesickdesign〉による 展覧会が開幕中

「デザイン」の仕事を、「ほどく!」

クリエイティブ事務所〈homesickdesign(ホームシックデザイン)〉による
『ほどく! homesickdesign展』が、岩手県・盛岡市の〈Cyg art gallery〉で開催中です。

2006年、代表の清水真介さんがhomesickdesignの屋号で活動をスタートし、
2017年に合同会社化。盛岡市を拠点にショップカードやパッケージデザイン、
施設のブランディングなど、数々の仕事を手がけてきました。

「ほどく!」と題された今回の展覧会では、成果物のみならず、
お目見えするまでの「つくられていく過程」が公開されているのが見どころ。
数あるクライアントワークのなかから10の事例を取り上げ、
発表・発売に至るまでのスケジュール、プレゼン資料やラフ案などが紹介されています。

実際にまち中で掲示されたポスターや販売された商品とともに、各事例の課題、成果物に至った解決のためのポイントなどが整理されて展示されています。

実際にまち中で掲示されたポスターや販売された商品とともに、各事例の課題、成果物に至った解決のためのポイントなどが整理されて展示されています。

実際のクライアントへの提案資料の一部も展示。

実際のクライアントへの提案資料の一部も展示。

展覧会は、デザインの仕事に携わる人や、デザインを学んでいる人はもちろん、
デザインのことはよくわからないという人にも楽しんでもらいたいと考えられた構成。

今、homesickdesignが考える、「デザイン」「アートディレクション」
「クリエイティブディレクション」「ブランディング」など、
現場で使われている言葉の意味を説明するコーナーも設けられています。

岩手県陸前高田市で栽培されている〈三陸ジンジャー〉を広めようと、盛岡市の生姜町で開催された〈盛岡しょうが市〉の事例。認知度が低いイベントであることや、低予算という課題から、ポスターとフライヤーの機能を兼用する広報ツールが誕生しました。

岩手県陸前高田市で栽培されている〈三陸ジンジャー〉を広めようと、盛岡市の生姜町で開催された〈盛岡しょうが市〉の事例。認知度が低いイベントであることや、低予算という課題から、ポスターとフライヤーの機能を兼用する広報ツールが誕生しました。

課題やデザインのポイントを公開することで、なぜこの成果物が生まれたのか、
ふだん何気なく目にしているものに理由や意図があることに気がつかされる展示。

「ビジネスを考えるときのヒントにもなると思うんです」
と話すのは代表の清水さん。

「視覚的に伝えたり、整理するというデザインの視点は、
どんなことにも必要なことだと思っています。
つくられていく過程をみんなと共有して、社会をよくしていきたい。
そんな思いもあって、今回の企画に踏み切りました。
公開することで、私たちももっと成長していきたいと思っています」

森林経営・果樹生産・酪農・不動産賃貸などを行う〈三田農林株式会社〉へ提案したロゴラフ案の一例。メインで使用される場所によって、提案する形状も変わるというロゴ。どのような理由で案が考えられ、最終的にどんなロゴになったのか、製作の過程が垣間見えます。

森林経営・果樹生産・酪農・不動産賃貸などを行う〈三田農林株式会社〉へ提案したロゴラフ案の一例。メインで使用される場所によって、提案する形状も変わるというロゴ。どのような理由で案が考えられ、最終的にどんなロゴになったのか、製作の過程が垣間見えます。

「枠にとらわれないデザイン」というクライアントの要望や、事業に共通する「木」のイメージから考えられた〈三田農林株式会社〉のリンゴジュースのパッケージ案の一部。採用されなかったいくつものアイデアが公開されています。

「枠にとらわれないデザイン」というクライアントの要望や、事業に共通する「木」のイメージから考えられた〈三田農林株式会社〉のリンゴジュースのパッケージ案の一部。採用されなかったいくつものアイデアが公開されています。

〈わらしゃんらんど〉? 遊びながら知る・好きになる 岩手の風景・岩手の文化

岩手を知って、好きになろう

「わらしゃんど」とは、岩手の言葉で「子どもたち」を意味します。

「子どもたちに、楽しみながら岩手を知ってもらい、
自分の住むまちを好きになってほしい」

そんな思いをもったクリエイターが集まり、
自主的に結成されたのが、〈チームわらしゃんど〉です。

岩手県の全33市町村の名所や名物を、
子どもの心をもった妖精わらしゃんどとしてキャラクター化し、
彼らが住む世界〈わらしゃんらんど〉を生み出しました。

岩手県の全33市町村の名所や名物を子どもの心をもった妖精〈わらしゃんど〉としてキャラクター化、彼らの住む世界〈わらしゃんらんど〉が〈チームわらしゃんど〉によって生み出された。

チームわらしゃんどでは、
これまで、わらしゃんどが自分のまちを紹介するクイズ映像や、
「岩手」の名の由来になった鬼の伝説をアニメーションにした
「いわてものがたり」などをウェブサイトで公開。
映像をまとめたDVD を、
県内の認定こども園・保育所・児童養護施設などに届ける活動を行ってきました。

このわらしゃんらんどから、新たに誕生したのが、トランプ。
「オンラインゲームやYouTubeではない、
人と直に触れ合うアナログな遊びを通じて岩手を知ってもらいたい」と開発されました。

(左から)「擬宝珠」、「石割桜」、「南部鉄器」、「わんこそば」の〈わらしゃんど〉が描かれたトランプカード。

(左から)「擬宝珠」、「石割桜」、「南部鉄器」、「わんこそば」のわらしゃんどが描かれたトランプカード。

トランプには、岩手と言えば思い浮かべる人も多いであろう
「わんこそば」や「南部鉄器」、盛岡を代表する風景のひとつ「石割桜」や
中津川に架かる橋の「擬宝珠(ぎぼし)」をはじめ、
各まちの特産品や芸能などからアイデアを得たわらしゃんどが描かれ、
「んだなはん(そうだよね)」、「はかはかする(ドキドキする)」など、
キャラクターごとに違う方言が添えられています。

岩手県一高い「岩手山(いわてさん)」をモチーフにしたお相撲さんの〈いわてやま〉や、NHKの朝ドラ〈あまちゃん〉にも登場した「三陸鉄道」の形をした〈てっさん〉、大槌町の伝統芸能「虎舞(とらまい)」から着想を得た〈とーら〉もいます。

岩手県一高い「岩手山(いわてさん)」をモチーフにしたお相撲さんの〈いわてやま〉や、NHKの朝ドラ『あまちゃん』にも登場した「三陸鉄道」の形をした〈てっさん〉、大槌町の伝統芸能「虎舞(とらまい)」から着想を得た〈とーら〉もいます。

1枚の古写真を手がかりに
明治初期の建物を復元。
函館市〈港の庵〉

富樫雅行建築設計事務所 vol.2

北海道函館市で設計事務所を営みながら、施工や不動産賃貸、店舗経営など、
幅広い手法で地域に関わる、〈富樫雅行建築設計事務所〉富樫雅行さんの連載です。
 
今回のテーマは、解体の危機にあった明治の米穀海産物委託問屋〈旧松橋商店〉。
1枚の古写真を手がかりに市民有志の手でリノベーションして復元し、
この場所を基点にスペインのバスク地方に伝わる美食倶楽部
「ソシエダ」が函館に誕生したお話をお届けします。

魅力を秘めた古い建物を救いたい

前回の〈常盤坂の家〉のリノベを2年半もかけてコツコツやっていると、
いろいろな人が訪ねてきてくれました。
そのなかのひとりが西部地区で生まれ育ち、お土産屋さんを営みながら、
函館の外国人居留地を研究する清水憲朔(しみず けんさく)さん。
「常盤坂を下ってすぐのご近所に、もうすぐ壊されてしまいそうな建物があり、
一度見てほしい」と相談を受け、2013年の夏、見に行くことになりました。

新島襄の石碑と緑の島を結ぶ新島橋。木立の上から見えているのは、2018年に函館出身のGLAYが5万人を動員した野外ライブのセット。

新島襄の石碑と緑の島を結ぶ新島橋。木立の上から見えているのは、2018年に函館出身のGLAYが5万人を動員した野外ライブのセット。

その建物は、函館港に突き出た「緑の島」への入口前にありました。
「緑の島」の橋の横には同志社の創立者である新島襄(にいじま じょう)が
ここからアメリカに密出国した記念碑があります。
周りはヨットハーバーになっていて、地元の釣り人がいたり、
花火大会があったり、屋外イベントなどにも親しまれるエリアです。

最近まで倉庫と事務所として使われていたそうで、どこにでもあるような外観の建物。
研究熱心な清水さんも元は何の建物だったかわからなかったようで、
「ひとまず解体は待ってほしい」と東京にいる所有者から借り受け、
私のところに建物の調査依頼がきたという流れでした。
 
中に入ると、幅約9メートルの空間を支える大きな梁に圧倒されました。
彫刻が施された階段を上がると、立派な床の間のある広間があります。
1階の奥には蔵前戸があり、ここが店蔵だったことがわかりました。

1階の奥に抜けると大きく重厚な観音扉の蔵前戸がある。この横だけ1枚積みのレンガが現れていた。

1階の奥に抜けると大きく重厚な観音扉の蔵前戸がある。この横だけ1枚積みのレンガが現れていた。

玄関を見返すと、ドリス式の鋳鉄の柱が大きな梁を支えていました。
この店蔵を抜けると通り土間が続き、木造2階建ての家屋と、
さらに奥には土蔵が残っていました。
私もこの建物が何だったのか、ますます知りたくなりました。