都会で生活しながら地方で農業!? シェア畑の新しいかたち 〈畑あそぼ村 FARMY in 信州〉

農家と二人三脚で農業を楽しむ新サービス

コロナ禍で健康や自然への関心が高まっている現在、
農家と畑をシェアする「シェア畑」をよりアップデートした“シェア農家“サービス
〈畑あそぼ村 FARMY in 信州(以下FARMY)〉が今春始動しました。

サービスの内容は、信州にある農家・田畑のオーナーになり、
農家と一緒に農作業を楽しみながら、
無化学肥料・無農薬の野菜を定期的に購入できるというもの。
月に1回、5〜8種類の野菜の配送があり、
秋口になると1世帯当たり30キロのお米(11月以降予定)の配送があります。

一般的なシェア畑は、畑の一部の区画を個人利用者に解放・シェアし、
利用者自身が栽培・管理するシステムですが、
管理が難しく、効率さを求めて化学肥料を使用したり、
隣の区画からの作物や雑草・散水の侵入、農薬・肥料など害虫対策・農法の違いなど、
他の利用者とのトラブル発生といったさまざまな課題があるといいます。
一方でFARMYは、利用者複数人でひとつの農家を間接的に所有し、
日々の畑の管理をプロの農家に委託することでそういった問題が回避できるのだそう。

畑あそぼ村 FARMY in 信州

このシステムは「地域支援型農業/CSA(Community Supported Agriculture)」
と呼ばれ、消費者が農家に一定額を先に支払うことで、
農家から農作物を直接定期購入でき、
生産者は安定的な収入を得て、収穫量と収入減少の防止をはじめ、
少量多品目の生産、フードロス抑制などのメリットが生まれるというもの。

余白があるからチャレンジできる。
「デザインとクリエイターの力」で
盛り上げる静岡県焼津の
まちづくりとは?

静岡市から電車で約10分。
東京にも1時間20分ほどで出られる焼津市。
江戸時代からカツオやマグロなどの水産業が盛んで、
静岡県で愛されている黒はんぺんは、このまちの名産品となっている。

水産業が盛んな焼津。ツナ缶などはふるさと納税の返礼品でも人気だ。

水産業が盛んな焼津。ツナ缶などはふるさと納税の返礼品でも人気だ。

現在まちの人口は約13.7万人。
郊外に住宅地が広がる一方で、駅前の商店街の人通りはまばら。

「昔は隣を歩く人と肩が触れるくらい
駅前の商店街も賑わっていたそうです。
シャッター街とまではいわないですが以前よりは少し寂しくなっていますね」

人通りはまばらだが、港まちらしく温かく人情味のある焼津駅前商店街。

人通りはまばらだが、港まちらしく温かく人情味のある焼津駅前商店街。

そう語るのは、焼津駅前商店街でコワーキングスペース
〈Homebase YAIZU〉を運営する〈株式会社ナイン〉の代表・渋谷太郎さん。
焼津には若者が少ないというが、
ここHomebase YAIZUにはクリエイターの卵となる若者が集まっている。

4月応募開始。 森の価値をさまざまな切り口から 知る学び舎 〈伊那谷フォレストカレッジ〉

「ソーシャル・フォレストリー都市」宣言の伊那市で
「森に関わる100の仕事をつくる」

長野県伊那市の〈伊那谷フォレストカレッジ〉は2020年に開講した森の学び舎です。
キーワードは「森に関わる100の仕事をつくる」。
森の仕事というと林業ばかりに目が向きがちですが、
業界を超えて森の価値を再発見、再編集して、
豊かな森林をつくることを目指しています。
合宿形式を含む2022年度のカリキュラムは、4月に申し込み開始予定です。

「伊那谷フォレストカレッジ」が開講した長野県伊那市。

長野県南部に位置する伊那市は、
南アルプスと中央アルプス、ふたつのアルプスに抱かれた山間にあります。
その面積の82%が森林という自然環境に恵まれた土地で、
中央に天竜川が流れる伊那盆地一体は伊那谷とも呼ばれます。

伊那市は南アルプスと中央アルプスに抱かれた山間にあり、その面積の82%が森林という自然に恵まれた土地。

伊那谷地域では、森林資源の有効活用の事例が他エリアに比べて豊富ですが
林業など森や樹木に関わる仕事の担い手不足は
他の地域と同じく地元の課題となってきました。

伊那谷地域では森林資源の有効活用の事例が他に比べ豊富なものの、林業などの担い手不足が課題でした。

伊那市は「山(森林)が富と雇用を支える50年後の伊那市」 を基本理念とした「伊那市50年の森林(もり)ビジョン」を策定。

そして平成28年2月、伊那市は
「山(森林)が富と雇用を支える50年後の伊那市」 を基本理念とした
「伊那市50年の森林(もり)ビジョン」を策定。
森林の機能を見直し、伊那市から森の循環をつくり出して、
次の世代に引き継いでいこうというものです。

「伊那谷フォレストカレッジ」が目指すのは裾野広く、業界や地域を超えて、森に関わる仕事を再発見すること。

「伊那谷フォレストカレッジ」のキーワードは「森に関わる100の仕事をつくる」。

このビジョンを実現するため、
伊那市は「ソーシャル・フォレストリー都市」 を宣言。
ソーシャル・フォレストリー都市として
市民が主役となって自立的な経済の循環を構築し、
社会が森林を育て、森林が社会を豊かにするまちづくりを行なっています。

ソーシャル・フォレストリー都市として実践される施策の中でも
キーワードを「森に関わる100の仕事をつくる」とした
伊那谷フォレストカレッジが目指すのは、
裾野広く、業界や地域を超えて、森に関わる仕事を再発見すること。
そして、森と暮らしをつなぐ担い手を増やすことです。

伊那谷フォレストカレッジでは伊那谷の歴史や文化を起点に、
さまざまな背景を持つ人たちが集い、混ざり合うことで
林業や木材事業に限らない、新しいサービスや仕事をつくり出し、
森を担う人たちを増やしていくことを目指しています。

そのためには、さまざまな業種はもちろん、
都市を含めた伊那市内外の人とあらゆる角度から一緒に取り組み、
学び合っていこうというのが伊那谷フォレストカレッジという学びの場です。
受講対象となるのは伊那谷の森に関わりながら
暮らしをつなぐ事業や活動を行いたいという気持ちのある人なら誰でも。

伊那谷フォレストカレッジは、初年度の2020年と昨年2021年は
コロナ禍の影響でオンラインでの開催となりました。
2021年は計6回のカリキュラムで授業を実施。
各回、さまざまな業界で活躍されている方々2名を講師に迎え、
伊那市で活躍する地域プレーヤーと、
合わせて3名がクロストークを展開する形で講座が開かれました。

〈DAILY SUPPLY SSS〉 東京・池上に〈L PACK.〉の コーヒースタンド+日用品店+ ギャラリーがオープン!

池上に誕生した、アートと日常の交差点

2022年3月19日、東京都大田区池上に、
アーティストユニットL PACK.のショップ/ギャラリー
〈DAILY SUPPLY SSS(デイリーサプライエスエスエス)〉が移転オープンします。

池上では、3年間にわたってまちづくり拠点〈SANDO BY WEMON PROJECTS〉を
運営してきたL PACK.。
同拠点は2022年1月にクローズしましたが、同じ池上の地に
横浜にあったDAILY SUPPLY SSSを移し、新たな試みを展開していくようです。

L PACK.のことを初めて知ったという方のために、少しご紹介を。
彼らは小田桐奨さんと中嶋哲矢さんによるユニット。

アーティストユニットL PACK. 左から中嶋哲矢さん、小田桐奨さん。Photo : Koichi Tanoue

アーティストユニットL PACK. 左から中嶋哲矢さん、小田桐奨さん。Photo : Koichi Tanoue

静岡文化芸術大学の空間造形学科で出会い、建築を学んだ二人は、
人が集う場を「建築」として提案したいと考えるように。
2007年よりアーティストユニットとして活動を始め、
最小限の道具と現地の素材を組み合わせた「コーヒーのある風景」をつくり、
まちの要素の一部となることを目指してきました。
主な活動に、廃旅館をまちのシンボルにコンバージョンする「竜宮美術旅館」(横浜 2010〜2012)や、
室内の公共空間を公園に変えるプロジェクト「L AND PARK」(東京 2011〜2012)、
旧寿司店を再生し、まちの社交場に変換させた
〈アッセンブリッジ・ナゴヤ〉での「UCO」(名古屋 2016〜)などがあります。

Photo : Koichi Tanoue

Photo : Koichi Tanoue

2017年には、建築家の敷浪一哉さんとともに
横浜市神奈川区にあった空き店舗を再活用し、
日用品店DAILY SUPPLY SSSをオープン。
さらに2019年には〈池上エリアリノベーションプロジェクト〉のまちづくり拠点、
SANDO BY WEMON PROJECTSを立ち上げ、プロジェクトメンバーとともに運営を行ってきました。

建築をバックグラウンドに持ち、「場」をつくることを軸に活動してきたふたりですが、
特徴的なのは、建物の再生からカフェのメニューづくり、
調理、接客まで、すべてを自分たちで行っていること。
その土地で出会った人たちと共同しながら設計を練り、
自らの手を動かしてリノベーションを行い、
オープン後も店に立ち、まちの人たちに接しながら
アップデートを繰り返していくという、新しいかたちの活動を続けているのです。
そんな彼らが開いたDAILY SUPPLY SSSがこれからどんなお店になっていくのか、楽しみですね。

じつはこちら、2月からプレオープンしているのですが、外観はこんな感じ。

Photo : Koichi Tanoue

Photo : Koichi Tanoue

ここはかつて、〈Flower Shop wnico(フラワーショップ ニコ)〉が入っていた建物。
その後は3年ほど空き家になっていたのですが、
昨年の秋にL PACK.が借り受け、リノベーションを開始。
当時はSANDO BY WEMON PROJECTSも運営していたため、
小田桐さんがSANDOを切り盛りし、中嶋さんが新店の改装デザインから工事までを行ったといいます。
何とも離れ業のコンビネーション!

DAILY SUPPLY SSSのリノベーションと工事を手がけた中嶋哲矢さん。Photo : Koichi Tanoue

DAILY SUPPLY SSSのリノベーションと工事を手がけた中嶋哲矢さん。Photo : Koichi Tanoue

立地は池上駅から徒歩2分の、交差点の角。
通りに面してコーヒースタンドがあり、
散歩中のおじいさんや子ども連れの家族が立ち寄ったり、
ママさんが自転車に乗ったままコーヒーをオーダーしたり。
とても風通しのいい、まちに開かれた空間になっています。

Photo : Koichi Tanoue

Photo : Koichi Tanoue

オープンしたばかりのスタンドでコーヒーを淹れる小田桐奨さん。Photo : Koichi Tanoue

オープンしたばかりのスタンドでコーヒーを淹れる小田桐奨さん。Photo : Koichi Tanoue

「先日幕を閉じたSANDO BY WEMON PROJECTSでは、
カフェを拠点にさまざまなイベントを行い、たくさんの出会いがありました。
今後は、池上で出会ったたくさんの人たちと一緒に、
お店とお客さんという関係を超えて、
おもしろいことをしていきたいなと思っています」(小田桐さん)

コーヒー豆はL PACK.が自ら焙煎しており、中南米やアフリカ、
東南アジアの豆を厳選し、常時5〜6種類用意。
浅煎りから深煎りのものまであり、最近はデカフェも人気です。

Photo : Koichi Tanoue

Photo : Koichi Tanoue

コーヒースタンドではドリップコーヒーやカフェ・ラテなどがオーダーできるほか、
エスプレッソをトニックで割った、ちょっと珍しいドリンクも。
そのほかに、ジュースやハーブティもあります。
フードは自家製ドーナツに、地元のソーセージと特注のパンを使ったホットドック。
ドーナツは、早くも人気になっているようです。

日用品は、諸国のプロダクトや洗剤、食器、掃除用具、食品などを販売。
今後は、はかり売りの商品も登場するようです。

Photo : Koichi Tanoue

Photo : Koichi Tanoue

福島の食とモノが集結! オンラインで 〈ふくしまみらい販福祭〉開催中

福島由来のユニークな商品が誕生

福島県の食品や工芸品をオンラインで販売する〈ふくしまみらい販福祭〉。
県内の事業者により開発された新商品が、
応援購入プラットフォーム〈Makuake〉でお披露目されています。

日本酒をベースにしたリキュールを開発したのは、
浪江町の〈鈴木酒造店〉。東日本大震災で酒蔵が倒壊しましたが、
山形県長井市で廃業となる〈東洋酒造株式会社〉を買い受け、
事業を再開した蔵元です。
2021年3月には浪江町に戻り、新しい醸造所での酒造りを始めています。

鈴木酒造店による〈フィトテラピーリキュール01〉。応援購入は3本セットの3,040円~。

鈴木酒造店による〈フィトテラピーリキュール01〉。応援購入は3本セットの3,040円~。

フィトテラピー(植物療法)の考えに基づき、
ハーブをブレンドした〈フィトテラピーリキュール〉は3種類あり、
鈴木酒造店の代表銘柄〈磐城壽(いわきことぶき)〉の
貴醸泡酒をベースにつくられました。

合わせているハーブは、
南相馬市のフルーツ専門店〈やまさん〉が手がけた、
ハーブを煮詰めたシロップ「ハーブコーディアル」です。
地場食材の生産の再開はまだ難航していると言われていますが、
いずれは波江町や南相馬市産のハーブをつくり、
新商品を開発していきたいとも考えているのだそう。

やまさんの〈フィトテラピーコーディアル〉(写真奥)は、今回、湯川村のお菓子工房〈domille(ドゥミール)〉ともコラボ。会津地方産の農産物を使用した〈12か月のジェラート〉の人気店で、〈フィトテラピーアイス〉(写真手前)を開発しました。応援購入は3個セット2,900円~。

やまさんの〈フィトテラピーコーディアル〉(写真奥)は、今回、湯川村のお菓子工房〈domille(ドゥミール)〉ともコラボ。会津地方産の農産物を使用した〈12か月のジェラート〉の人気店で、〈フィトテラピーアイス〉(写真手前)を開発しました。応援購入は3個セット2900円~。

埼玉のお土産の決定版! 〈埼玉県新商品AWARD 2021〉の 受賞商品は?

埼玉県の魅力ある商品を発掘し、国内外へ発信することを目的とした、
〈埼玉県新商品AWARD〉。
第1回では贈り物としてはもちろん、
おこもり時間を有意義に過ごせるようなすぐれた県産品が受賞しました。

この〈埼玉県新商品AWARD〉の第2回が開催され、
大賞、金賞、入賞、そしてグローバル賞が発表。
今回も『colocal』より、編集長の松原亨が審査に参加しました。
埼玉を代表するにふさわしい、すてきな商品が勢揃いです。

和梨のビールが新しい! 大賞は〈コエド 夏果2021〉

〈埼玉県新商品AWARD〉第2回大賞は和梨のクラフトビール〈コエド 夏果2021〉。

県内外からもファンが多いクラフトビール〈コエド〉。
2021年夏の限定商品が大賞を受賞しました。
〈夏果2021〉と名付けられたビールには、和梨が原材料に含まれています。

醸造所のある東松山市は、約60年前より和梨の栽培が始まり
観光のひとつとして定着してきましたが、広く知られてはおらず、
より多くの方に東松山の和梨と埼玉県の魅力、また新しいビール文化を
知ってもらうためにと和梨を使ったのだそうです。

和梨でビール? とその味わいや工程に関心も大きいと思います。
上品な甘みとみずみずしさが特徴の埼玉県品種〈彩玉〉の梨を贅沢に使用。
甘みと水分量が豊富で非常に食べやすい果物ですが、
すっきりした味わいで果肉の香りも落ち着いているため、
どのように風味を引き出すかが課題だったのだとか。
そこで細かくピューレ状に加工してからビールに漬けたことで、
和梨の風味をビールへ溶け込ませることができたのだそうです。

クラフトビール〈コエド 夏果2021〉は上品な甘みとみずみずしさが特徴の埼玉県品種〈彩玉〉の梨を贅沢に使用。

こうしてできたビールは、
和梨のほのかな甘みとオーツ麦由来の滑らかな口当たりを感じられる仕上がりとなりました。
残念ながら現在は完売ということで、またの登場に期待したいところですね。

県民ライターが地元情報を発信 「コメジルシプロジェクト」の 記事執筆講座で 新潟県民ライターが活躍中

新潟の今を伝えたい! 県民が独自の視点で伝える新潟の情報

2021年秋に実施した、
新潟県と『colocal』編集部共催の「新潟コメジルシプロジェクト」内企画
「地元をおもしろくする10人の発信力」オンラインセミナー
このオプションプロジェクトとして、
一般視聴者のなかから有志の県民10名が参加する「記事執筆講座」が行われ、
さっそくその成果をこちらのページで披露しています。

ライターの方々のバックグラウンドはさまざまで、
学生、地元企業のオウンドメディア担当、ミニコミ誌や地元出版社の編集者も。
企画を通して、県民が自発的に新潟の魅力を
それぞれのSNSやブログなど活用して活発に情報発信できるよう
『colocal』の編集長・編集スタッフが企画の立て方から取材アポイントの入れ方などの
“記事制作のいろは”から、実際の執筆におけるテクニックまで、
その編集スキルを手とり足とり惜しむことなく伝授しています。

県民ライター長谷川円香さんによる、屏風や組子細工などを製造販売する〈大湊文吉商店〉の取材記事。

県民ライター長谷川円香さんによる、屏風や組子細工などを製造販売する〈大湊文吉商店〉の取材記事。

こうして出来上がった記事の例としては、商店街の朝市についてレポートや、
県内の文化施設の紹介、農家に聞く農家の働き方改革についてなど。
ローカルなアクションや、小さくてもホットなトピックほか、
身近にある新潟の魅力が、独自の視点で切り取られているところが
この記事のおもしろいところです。ぜひご覧ください!

information

新潟コメジルシプロジェクト

探検、ものづくり、お祭りが魅力! 山口県美祢市、防府市、 島根県津和野町をつなぐ[後編]

〈山口ゆめ回廊博覧会〉で感じた7市町の魅力

2021年7〜12月にわたって開催された〈山口ゆめ回廊博覧会〉は、
山口市、宇部市、萩市、防府市、美祢市、山陽小野田市、島根県津和野町と、
それぞれの地域の特性を生かした催しとなりました。
この博覧会でそれぞれのまちに魅力があることを知りましたが、
まだまだ訪れてみたいスポットやお店がたくさん存在します。
そこで、山口ゆめ回廊博覧会のテーマとなっていた
「7つの市町でつなぐ、7色の回廊」に合わせて、
芸術、祈り、時、産業、大地、知、食というテーマで注目スポットを紹介します。
前編に続いて、
後編は防府市の時、美祢市の大地、島根県津和野町の祈りの魅力を紹介します!

美祢市〈秋吉台アドベンチャーツアーズ〉
「大地」を体感する冒険の旅へ

山口県中央部に位置する美祢市には、
自然豊かで壮大な秋吉台が広がります。

日本最大級のカルスト台地である秋吉台は、
地表には草原が広がり、その地下には
総延長約11キロメートルの日本最大規模の鍾乳洞〈秋芳洞〉が広がっています。
見るものを圧倒する、地下の世界はとても美しい。

そんな秋吉台の洞窟を、
専門家のガイド付きで探検できるツアーをご紹介します。

秋芳洞の入り口。

秋芳洞の入り口。

〈秋吉台アドベンチャーツアーズ〉は、
2021年春に設立された新しい洞窟探検ツアー専門の事業者です。

洞窟探検の専門家として活動する村瀬健志さんが主宰し、
これまで多くの参加者に洞窟の魅力を伝えてきました。

小学生から高齢の方まで幅広く参加しているというツアーのコースは3つ。

地底湖と洞窟探検がセットになった入門コース、
入門コースに鍾乳石見学が加わった探検コース、
日本最大の地底湖「青の泉」を目指すコースが用意されています。

地底湖にボートを浮かべたり、泥の滑り台を滑り降りたりとアクティブな体験ができるかも。

地底湖にボートを浮かべたり、泥の滑り台を滑り降りたりとアクティブな体験ができるかも。

知識豊富な村瀬さんのガイドは、
鍾乳洞の成り立ちや歴史の説明もさることながら
安全に楽しくガイドしてくれると参加者から好評だそう。
参加者のご要望に合わせたコース設定も可能です。

またつなぎ服、長靴やヘルメットなど必要な道具を
貸し出してくれるので手ぶらで参加OK! 
ただし、泥だらけになる覚悟は必要です。

ケイビングと呼ばれる洞窟探検は、
アウトドアスポーツとしても近年人気のアクティビティ。

秋吉台アドベンチャーツアーズのツアーなら、
本格的なケイビングに挑戦できること間違いなし!
小さなお子さんも安全第一でサポートしてくれるので安心ですよ。

3億5000万年前の大地が生み出す神秘的な光景を、
あなたもアドベンチャーズになって体験してみませんか?

information

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秋吉台アドベンチャーツアーズ

住所:山口県美祢市秋吉台山1237-216

Tel:080-4555-4264

Mail:akiyoshidaicaving@gmail.com

Web:秋吉台アドベンチャーツアーズ

徳島県上勝町発 杉の間伐材からできた天然繊維 〈KEETO〉

KEETO。左から20番手、10番手、5番手、3.3番手。

森林環境の向上にも貢献

徳島県徳島市から車を50分ほど走らせたところにある上勝町。
近年は〈上勝町ゼロ・ウェイストセンター〉をはじめ、
まち全体で持続可能な取り組みが盛んに行われています。

その上勝町から、この冬誕生したのが木糸ブランド〈KEETO(キート)〉
立ち上げたのは、〈合同会社すぎとやま〉です。

緑豊かな上勝町の山間。

緑豊かな上勝町の山間。

上勝町は面積の90%が山林のまち。そのほとんどが杉の人工林です。
この人工林ですが、戦後日本各地で大量に杉や檜の造林が行われて生まれたもの。
定期的な手入れをしないと森の生態系のバランスが崩れ、
洪水や土砂崩れを引き起こす原因になると言われており、
今、社会問題にもなっています。

KEETOは杉の間伐材から生まれた、自然循環への貢献性が非常に高い木の糸。

KEETOは、そんな杉の間伐材から生まれた、自然循環への貢献性が非常に高い木の糸。
特徴は、杉本来の高い抗菌力に加え、糸にすることで軽量・速乾・吸水性が際立ち、
土に還るのも早いのだそう。

左から20g 1320円、200g 3520円、500g 7700円、1000g 500g〜はグラム単位で価格を計算。

左から20g 1320円、200g 3520円、500g 7700円、1000g 500g〜はグラム単位で価格を計算。

太さの種類は、20番手、16番手、10番手、3.3番手の4種類。
1巻が20g、200g、500g、1000gほど種類があります。
用途によってさまざまな使い方ができそうですね。

『福島ソングスケイプ』
アーティスト・アサダワタルが
復興公営住宅の住民とつくる作品

歌と物語の「ドキュメント音楽」

東日本大震災からちょうど11年となる2022年3月11日、
「アサダワタルと下神白(しもかじろ)団地のみなさん」によるCDアルバム
『福島ソングスケイプ』がリリースされる。

「下神白団地」とは、東京電力福島第一原子力発電所事故により、
富岡町、大熊町、浪江町、双葉町から避難してきた人々が住む、
いわき市小名浜にある福島県営復興公営住宅だ。

左側が下神白団地。

左側が下神白団地。

ディレクターを務めるミュージシャンで文化活動家のアサダワタルさんは、
この団地で暮らす人々を「住民さん」と呼ぶ。
『福島ソングスケイプ』では、住民さんがまちや人生の思い出を語り、
当時の懐かしい曲を歌い、ミュージシャンたちで結成した、
伴走型ならぬ“伴奏型”支援バンドがバック演奏を行っている。

例えば、嫁いでから苦労を重ねてきたと話す女性は、
いまでは「歌ねかったら死んでるの」「ごはんより歌」というほど歌を愛し、
高齢とは思えないパンチの効いた歌声で『宗右衛門町ブルース』を歌い上げる。
所どころリズムがズレても不思議と辻褄が合う味わい深いボーカルだ。

クリスマス会での“歌声喫茶”では『宗右衛門町ブルース』をみんなで歌った。

クリスマス会での“歌声喫茶”では『宗右衛門町ブルース』をみんなで歌った。

『青い山脈』など、ほかの住民さんが歌う歌も、懐かしく聴く人はもちろん、
あるいは曲を知らなくても心に響くはず。

歌が生きる物語を引き出すこのアルバムを
「ドキュメント音楽」とアサダさんは名づけた。
ドキュメント音楽とは何なのか、どのように生まれたのかを聞いた。

熊谷〈みかんビル〉
女性の起業をサポートするシェアサロン

ハクワークス vol.6

埼玉県熊谷市にて、空き家を使った設計、事業の立ち上げや場の運営も行うなど、
“空き家建築士”として活動する、〈ハクワークス〉の白田和裕さんの連載です。

今回のテーマは、熊谷市中心市街地の目抜き通りにある築40年のビル。
外壁工事の依頼からビルの運営にまで発展し、
女性が集うシェアサロンとなった経緯を振り返っていきます。

熊谷のシャンゼリゼ通りにあるレトロビル

とある日、1本の連絡がきました。
「市役所通りにあるビルで、タイルの改修の見積もりが欲しいんですけど」

そこでお会いしたのがオーナーの荒井広美さん。
相続したビルのタイルが劣化し、剥落する可能性があるので改修したいとのこと。
熊谷の目抜き通りである市役所通り(僕は“シャンゼリゼ通り”と呼んでいる)にある、
築40年の3階建てのレトロビル。タイルの具合も見ながら、
ビル内も見学させてもらいました。ワクワク!

緑のタイルがクラシックな雰囲気のレトロビル。

緑のタイルがクラシックな雰囲気のレトロビル。

既存の部屋(和室)。

既存の部屋(和室)。

木目と柄のクロス。クセが強い。

木目と柄のクロス。クセが強い。

レトロなクロス、アンティークな家具に時代を感じさせる照明。
窓の向こうからは、市役所通りのケヤキの新緑が飛び込んできます。
このビルの魅力をビシビシと感じました。

先代は1階で薬局を経営し、2階は住居、
3階は倉庫と趣味のカラオケ教室だったそうです。
それが現在では1階にフレンチのお店が入居するのみで、
2~3階は当時のまま空き家となっていました。

窓を開けると街路樹の緑が広がる。

窓を開けると街路樹の緑が広がる。

困ったなー! 相続空き家問題

タイルの改修の見積もりは200万円となりました。
オーナーさんは別の場所に居住し、子育てをしています。
このビルを所有しているだけで固定資産税がかかり、
今回は改修費用も重なるしんどい事態。
またこの先どのタイミングで解体するのか、
どう引き継いでいくのかといった不安も出てくるはず。

僕自身、空き家建築士の名にかけて、この萌ゆるビルの行末に伴走したいと、
2~3階を借りて運営させてもらえないかと願い出ることにしました。

タイルはちゃんと改修しました。

タイルはちゃんと改修しました。

ユネスコ食文化創造都市
臼杵市が取り組む有機農業とは?

世界が認めた臼杵の有機農業

2021年11月、ユネスコ創造都市ネットワーク「食文化」分野での
加盟が認められ、一躍話題になった大分県臼杵市。
国内では、山形県鶴岡市に続く2都市目となる。

大分県の南東部に位置するこのまちには、
400年以上続く発酵・醸造文化や、
江戸時代に質素倹約の精神から生まれた郷土料理など、
独自の食文化が色濃く残る。

今回の認定にあたり評価されたのは、その臼杵市に根づく食文化と、
市を挙げて取り組んでいる有機農業の存在が大きい。

化学肥料や化学合成農薬を使用しないことで、
環境に負荷をかけずに栽培を行う有機農業は、
国連が掲げるSDGsなどの観点から、あらためて見直されている。

臼杵市における有機農業のパイオニア、〈藤嶋農園〉園主の藤嶋祐美さん

〈藤嶋農園〉園主の藤嶋祐美さんは、臼杵市における有機農業の先駆けだ。

国も拡大に向けて着手するなか、
臼杵市では自治体が先導し、2005年頃から有機農業を推進している。
その活動をサポートしてきたのが藤嶋祐美さん。
市の南西部に位置する野津町(のつまち)で、
20年以上前から有機農業に取り組むパイオニアだ。

年間50〜60種ほどの野菜を少量多品目で栽培する〈藤嶋農園〉

〈藤嶋農園〉では、年間50〜60種ほどの野菜を少量多品目で栽培している。

臼杵市が実施する施策のなかでも、とくにユニークなのは
草木を主原料とした完熟堆肥〈うすき夢堆肥〉の生産と、
それら完熟堆肥で土づくりを行い、
化学肥料や化学合成農薬を使わずに栽培された圃場(畑)を
〈ほんまもん農産物〉として市独自に認証する制度の2つ。
そこでつくられた野菜などは、
〈ほんまもん農産物〉という名で市場に出回る。

土づくりから始まる有機農業にとって、堆肥は重要な役割を持つ。
「よい土というのは、微生物がつくってくれるんです。
堆肥を使うのも、微生物が暮らしやすい環境をつくるため」と藤嶋さんは言う。

藤嶋さんの畑には、隣家の飼い猫もよく訪れる

藤嶋さんの畑で寛ぐ隣家の飼い猫。よい土は、猫にとっても居心地がいいらしい。

〈りんごチッププロジェクト〉
手描きラベルに込められた
アツい思いとは…?

撮影:オジモンカメラ

秋田県の最南に位置する湯沢市は、その名のとおり多くの湯(温泉)が湧き出る、
「地熱」エネルギー豊かな土地。温泉の産業利用に加え、
複数の地熱発電所が稼働する地熱モデル地区にもなっています。
「地熱」豊かなこの地には、アツく、力強く、たくましく生きる
「自熱(じねつ)」を持った人々がいる――。
コロカルでは、湯沢市の「じねつのチカラ」を4回に分けてご紹介してきました。

湯沢市では、その後もモクモクと「じねつ」が湧き上がり、
さまざまな取り組みが行われています。

次世代へ受け継ぐ「じねつ」〈りんごチッププロジェクト〉

湯沢市の皆瀬地区には、長年、食堂〈ダムの茶屋〉を営みながら、
〈りんごチップ〉を手づくりする石山研二さん夫妻が暮らしていました。
温泉熱を利用してリンゴを乾燥させたりんごチップは、
石山さん夫妻が自身の手で皮をむき、カットすることはもちろん、
パッケージのラベル一枚一枚を研二さんが手描きするという、
まさに「じねつ」あふれる商品。

ところが2020年冬、湯沢の地を大雪が襲い、ダムの茶屋の屋根が破損。
建物の老朽化もあり、石山さん夫妻は店を閉め、
息子夫妻が暮らす県外へ転居することになりました。

「温泉熱(=地熱)」と、石山さん夫妻の「じねつ」でつくり続けられてきた
りんごチップが、このままでは湯沢からなくなってしまう。
この「じねつ」を、次世代へ引継ぎたい――。
そんなアツい思いで始まったのが、〈りんごチッププロジェクト〉です。

長年〈りんごチップ〉をつくってきた石山研二さんと、プロジェクトに参加した湯沢翔北高校商業クラブの生徒、〈皆瀬地熱利用農産加工所〉を管理する佐藤くみ子さん。(撮影:オジモンカメラ)

長年〈りんごチップ〉をつくってきた石山研二さんと、プロジェクトに参加した湯沢翔北高校商業クラブの生徒、〈皆瀬地熱利用農産加工所〉を管理する佐藤くみ子さん。(撮影:オジモンカメラ)

プロジェクトには、湯沢市産のサクランボを地熱で乾燥させてつくった商品
〈ミッチェリー〉を開発した、湯沢翔北高校商業クラブの生徒が参加。
りんごチップがどのようにつくられているかを見学し、
石山さんご夫妻と〈皆瀬地熱利用農産加工所〉を管理する佐藤くみ子さんに、
リンゴのカット方法や乾燥の仕方など、こだわりを教えてもらいました。

2021年9月23日、石山さん夫妻と佐藤さんからりんごチップづくりを教えてもらう〈りんごチッププロジェクト〉を実施。リンゴは約8時間かけて乾燥させます。(撮影:オジモンカメラ)

2021年9月23日、石山さん夫妻と佐藤さんからりんごチップづくりを教えてもらう〈りんごチッププロジェクト〉を実施。リンゴは約8時間かけて乾燥させます。(撮影:オジモンカメラ)

りんごチップのこだわりのひとつは、包丁で手切りすること。
最初はスライサーでリンゴをカットしていましたが、
ある日、手切りしたリンゴとスライサーでカットしたリンゴを乾燥機にかけ、
比べてみたところ、違いが出たのだといいます。

「うちのばぁちゃんに、食べ比べさせたのよ。
そうしたら、断然こっちさ(手切りしたほうがおいしい)。
厚くて、かじっているうちに、リンゴの味がするって」と研二さん。

撮影:オジモンカメラ

撮影:オジモンカメラ

実際、道の駅で“手切りした”りんごチップの販売を始めると、
真似をする人が出るほど評判になったといいます。

規格外のリンゴを使用し、来客が少ないため食堂を休業する
冬期に販売を行ってきたりんごチップ。
空気が冷え湿度も低い11月末は乾燥にも適しているそうで、
加工所に泊まり込みでつくったこともあるのだそう。

撮影:オジモンカメラ

撮影:オジモンカメラ

廃棄物を地域の資源へ。
古物事業〈PAAK STOCK〉と
オンラインショップ〈PAAK Supply〉

PAAK DESIGN vol.7

宮崎県日南市で建築デザイン、宿泊や物販など、幅広い手法で地域に関わる、
〈PAAK DESIGN株式会社〉鬼束準三さんの連載です。

今回は、産業廃棄物として処理されてきた古材を引き取りストックする、
古物事業〈PAAK STOCK〉の取り組みと、
そこから派生したオンラインショップ〈PAAK Supply〉がテーマです。

古材集めのきっかけ

東京にいた頃、当初は新築の仕事が多かったのですが、
次第に空間ストックを生かした案件が増えていました。
そして地元にUターンすると、地方都市のほうが
空き家、空き店舗が加速度的に増えていて、
リノベーション案件に対面することが多くなりました。

解体され、廃棄されていく空間や多くのモノたち。
まだまだ使えるし、見方によっては価値があるのに……と思いながら、
使い道がないことやストックする場所がないという理由で、
産業廃棄物として処理するしかありませんでした。

解体現場から出てきた古材。

解体現場から出てきた古材。

いよいよ、これはなんとかしなければ、と思ったことがありました。
以前にご紹介した〈武家屋敷伊東邸〉の復元工事に携わったときです。

旧藩主であった伊東家の分家が代々住み継いだ築120年超えの建物。
主要部分の劣化がひどく、解体して新しい材料で復元する計画だったので、
いつもどおり既存の材料は処分される予定でした。

ところが、現場に何度も通うなかで、
まだ使えそうな材料もどんどん捨てられていくのを目の当たりにし、
そのままではいられませんでした。

100年以上前の当時の大工さんが技術を尽くして切り出し、
住み継ぐなかで丁寧にメンテナンスされてきた材料や家具。
現代の先端技術をもってしても、この100年の歴史や情緒を
身にまとうものをつくることはできません。
これはどうしても捨てることができない! と、
自分が運べる分だけでも引き取ることにしたのが最初のアクションでした。

これから解体される古民家。寂しそうに残る古道具と古材。

これから解体される古民家。寂しそうに残る古道具と古材。

秋田市におくるラブレターを募集! 〈拝啓、秋田市〉 ワークショップも開催

「秋田市のへの愛の言葉」募集中!

秋田市で、まちへの愛の詩とラブレターを募集する企画
〈拝啓、秋田市〉が始まっています。
「秋田におくる愛の詩」を専用用紙に記入し、
まちなかに設置した専用ポストに入れてもらう取り組み。
企画したのは美術家・イラストレーターの椎木彩子さんです。

椎木さんは、イラストレーターとして本の挿画などを手がけながら、
人の言葉を採取する作品づくりも行っています。

椎木彩子さんによる絵本の展示。展覧会『未来に伝えるせたがや今ばなし』(世田谷区/2020年)のワークショップをもとに制作されました。

椎木彩子さんによる絵本の展示。展覧会〈未来に伝えるせたがや今ばなし〉(世田谷区/2020年)のワークショップをもとに制作されました。

今回椎木さんは、〈秋田市文化創造館〉が企画した
〈SPACE LABO 2021〉に参加。
〈SPACE LABO〉は、クリエイティブな視点で
まちなかを活用するプランを公募する事業で、椎木さんのプランが採用されました。

椎木さんは2月21日(月)から秋田市での滞在制作をスタート。
民話の調査やまち歩き、〈拝啓、秋田市〉などを通して、
秋田の人とまちについて考えます。

熊谷〈原口商店★エイエイオー〉後編
まちをDIYせよ!
住民が妄想し実践するワークショップ

ハクワークス vol.5

埼玉県熊谷市にて、空き家を使った設計、事業の立ち上げや場の運営も行うなど、
“空き家建築士”として活動する、〈ハクワークス〉の白田和裕さんの連載です。

前回から続き、〈原口商店★エイエイオー〉を舞台に、
シェアカフェのオープン後に立ち上がったコロナ禍の飲食店救済企画と、
まちづくりワークショップについてお届けします。

コロナ禍で苦悩する飲食店を応援したい

今回は原口商店という場所をつくったからこそ、できることが広がったよ! 
というスピンオフ的な回になります。よろしくどうぞ。

シェアカフェのレセプションパーティー。この頃は数か月後に起こる事態を誰も予想していなかった。

シェアカフェのレセプションパーティー。この頃は数か月後に起こる事態を誰も予想していなかった。

2020年1月に〈シェアカフェ☆エイエイオー〉がオープンします。
オープニングパーティーを開催して大きくお披露目をしましたが、
その先にはコロナが待ち受けていました。
ウイルスの影響が出始め、入居が決まっていた3組のうち、2組が辞退。
本業の建築の仕事にも影響が出て、打ち合わせがストップし何も進まない状況に。
空いた時間のなかで、できることを探していました。

一方、草加の〈キッチンスタジオ アオイエ〉の共同経営者である
デザイナーのリッケンは、コロナ禍で困窮する草加市の飲食店を応援したいと、
テイクアウトの情報を集約したサイトを立ち上げていました。
本当に心から尊敬するデザイナーです。

「熊谷でもやりたい」と伝えると、情報とサイトのフォーマットを提供してくれました。
さっそく飲食店の知り合いの店のテイクアウト情報をアップし、
その後は「笑っていいとも」方式で知り合いの店舗を紹介してもらい、
掲載数を増やしていきました。

同時にメッセンジャーグループをつくり、
飲食店コミュニティや人脈の広いローカルヒーローたちを巻き込み、
コロナ禍でどんなことができるか情報交換をする場もつくりました。
オンラインにて、知らない方々ともつながり始めます。

そのなかで気づいたのは、多くの店舗が
一定の金額以上を購入した場合にのみデリバリーをしていたこと。
少額の商品のためにデリバリーをするとお店に負担がかかるのは当然であり、
危機的な状況の飲食店が個々で負っているリスクを
みんなで協力することで分散できればと思い立ちます。

その日の夜にデリバリーの仕組みをつくり、オンライングループにアップしました。
その名も「クーマーイーツ」。テイクアウトサイトのアップから2日後の話です。

物議を醸した!?「クーマーイーツ」のロゴ。

物議を醸した!?「クーマーイーツ」のロゴ。

【ファーメンステーション・酒井里奈
×スノーピーク・山井梨沙】
未利用資源で
サステナブルな社会を実現する

『FIELDWORKS』は、新潟県を拠点にキャンプを中心とした
ローカルなライフスタイルを提案する
〈スノーピーク〉代表取締役社長の山井梨沙さんが、
ローカルでありプラネット的なモノ・コト・ヒトに出会いながら、
コロナ後の暮らしのスタンダードを探し求める「フィールドワーク」の記録。

3回目となる今回は、岩手と東京の二拠点で
「発酵」をキーワードに未利用資源を再生・循環させる社会づくりを牽引する
〈株式会社ファーメンステーション〉代表取締役の酒井里奈さんにお話を聞いた。

社会を発酵させていく

山井梨沙(以下「山井」): 酒井さんと初めてお会いしたのは、
衣食住のなかで衣の地産地消を目指す「Local Wear」というプロジェクトの
立ち上げ準備で岩手にフィールドワークに出ていたときなので、もう5年前になります。
現在の場所に移転する前のラボにお邪魔しました。
当時は有機栽培のお米からつくったエタノールを原料にしたアウトドアスプレーや、
エタノールの製造過程で出た資源を利用した
石鹸などを中心に展開されていたと思うんですけど、
今ではお米以外の原料からもエタノールや
それを利用したプロダクトをつくられているんですね。

酒井里奈(以下「酒井」): そうなんです。
技術開発が進みお米以外から原料化できるようになって、
企業の食品・飲料工場などから出るフードウエイストも利用しています。
例えば〈JR東日本〉さんのシードル工場から出たリンゴの搾りかすだったり、
〈ANA〉グループが輸入しているバナナの規格外品を原料にしたエタノールで
フレグランス商品や除菌用のウエットティッシュをつくっています。
さらに、その抽出の過程で出た発酵粕を肥育牛用の飼料として利用したりするような、
循環型社会を目指す企業との事業共創事業も始めました。
もちろん創業からの中核事業である、
オーガニックライス・エタノールやオリジナルのスキンケア商品の開発も続けています。
これはラボのある岩手県奥州市の有機米を使って、
地域コミュニティと一緒にゴミを出さないサステナブルな循環でつくるもの。
OEM事業もやっと軌道に乗ってきて、
「FERMENTING a Renewable Society 発酵で楽しい社会を!」という
私たちファーメンステーションの企業理念を、
やっと事業で具体的に表現できるようになってきたかも。
スノーピークさんと比べたら、まだまだひよっこですけど(笑)!

ファーメンステーションが取り組む循環型社会。(画像提供:ファーメンステーション)

ファーメンステーションが取り組む循環型社会。(画像提供:ファーメンステーション)

ゴミから事業をつくる

山井: そもそも、どうして発酵に興味を持ったのですか?

酒井: ちょっと昔話になるんですけど、私は大学時代にやりたいことを見つけられなくて。
そこでいろいろな会社と出会うことができる銀行に就職したんです。
3年目に、国際交流基金を希望して出向しました。
阪神淡路大震災の直後でNPO法案なんかもできた年で、
NPO先進国のアメリカに学ぶ仕事を2年間させてもらいました。
そのとき、社会課題にビジネスとして取り組む人たちとたくさん出会って、
とても刺激を受けたんです。NPOの人たちと交流したり、
社会課題にチャレンジしつつおいしいアイスクリームを提供する
〈Ben&Jerry’s〉が大ヒットしているのを見て、
「こういうビジネスがしたい!」って思うようになっていきました。
それで銀行に戻ってすぐ、社会貢献投資をすべきだって提案書を書いたんですけど
採用されませんでした。次にヨーロッパの自然エネルギー系の提案をしたら、
日本にはそういう案件はないと断られて。
だったらそういう仕事ができる会社で働こうと、銀行を辞めました。
それにしてもまずはしっかりとビジネスの仕組みを叩き込まなきゃということで、
ベンチャーや外資の金融で10年間ガシガシ働きました。
そろそろ本格的に社会課題を解決するようなビジネスをしたいと思い始めていたとき、
たまたま東京農大の生ゴミをバイオ燃料に変える技術をテレビで見て
「これは一攫千金のチャンスだ!」ってなって(笑)。
だから発酵ありきではなく、ゴミから事業をつくることにすごく興味を持ったんです。
自分にとって事業性と社会性を両立させる手段が発酵でした。
まず自分で理解して、さらに一緒に実現できる仲間を見つけようと思い、
東京農業大学応用生物科学部醸造科学科というところに入学しました。

山井: その学部って、
日本中の酒蔵とか醤油屋さんなんかの跡取りが入学するところですよね?

酒井: そうそう、まだお酒も飲めない18歳くらいの跡取りたちが、
お酒のつくり方とか学ぶところです(笑)!

岩手県奥州市の休耕田跡で栽培しているオーガニックライス・エタノールの原料となる有機米。(写真提供:ファーメンステーション)

岩手県奥州市の休耕田跡で栽培しているオーガニックライス・エタノールの原料となる有機米。(写真提供:ファーメンステーション)

文化があるから、発酵はおもしろい

山井: 今日、あらためてラボを見学して、発酵ってとても人間的だなと感じました。
この連載の初回で、文化人類学者の石倉敏明先生から
「人間を人間たらしめたのは火だ」というようなお話をうかがったんですけど、
有機物の原材料と微生物が出会い、
さらに蒸留などを経て意図的にエタノールを精製するプロセスって、
自然の摂理に知恵を加えること。それは人間にしかできないことですよね。
お酒だったり保存食だったり、日本は発酵文化が高度に発達した国だと思うんですけど、
さらにそれをエネルギーに変えるというのは、とても日本的な試みだと思います。

酒井: エネルギーとして実用化できたら本当にすてきなんですけど、
まだまだコストの問題で難しいんですよね。
東京農大在学時に、奥州市の休耕田にお米を植えて
エタノールというエネルギーに変えるというプロジェクトの実証試験に参加して、
その経験からコストが高くても通用する商品として、
スキンケア用品をつくることにつながっていきました。
発酵は、微生物の働きで有機物を別の物質に変化させること。
そこに人が介在して人間に有益なものをつくってもらう行為が文化なんだと思います。
サイエンスだけれど、文化が入るところがとてもおもしろい。
ファーメンステーションという社名は、
「ファーメンテーション=発酵」と「ステーション=駅」を合わせた造語なんですけど、
発酵を介していろいろな資源を人や地域、社会に役立つもの変えて、
新しい価値観を生み出していけるような駅(=場)をつくっていきたいと思っています。

エタノールの精製過程。(写真提供:ファーメンステーション)

エタノールの精製過程。(写真提供:ファーメンステーション)

菌から学ぶ「発酵経営論」

山井: 自分でも何度か発酵食をつくろうとして失敗したことがあるんですけど、
うまく発酵させるにはほかの菌が入らないように気をつけたり、
温度や湿度などの環境を整えて、
しかるべき菌が活躍する場を整えてあげないといけないじゃないですか。
そういうプロセスって、なんだか会社の経営に似ているような気もします。

酒井: この間、『フォーブズ ジャパン』Web編集部の編集長にも
「あなたのやっていることは人材育成につながる」って言われて、
最初はポカーンって感じだったんですけど、よく聞いたらなるほどと思いました。
菌って本当に個性が豊かなんですよ。同じ麹でも甘酒用、味噌用があるし、
酵母も果物から取ったものは果物ベースで活躍するとか。
ぶどうから採取した酵母はワインには向くけれど、米系のお酒には向かない、
でもかけ合わせるとおもしろい変化が起こったり。
それから生まれ育ったところで活躍しやすく、それぞれベストな温度と湿度の環境がある。
菌は群雄割拠なので、ステージによって活躍する種類が変わるんですよね。
まずは雑菌に負けないような環境をガーっとつくる菌がいて、
でもそれがふわーっと元気がなくなり、
一番がんばらなければならない酵母がやっと登場してきて。
菌たちがリレーをして最後にベストなものを出していくのは、まさにチームビルディング。
梨沙さんがおっしゃるように、確かに経営にも通じるところがあるかもしれませんね。

トレーサビリティのあるオーガニックライス・エタノールは、世界的にも珍しい。(写真提供:ファーメンステーション)

トレーサビリティのあるオーガニックライス・エタノールは、世界的にも珍しい。(写真提供:ファーメンステーション)

サーキュラーエコノミーへの架け橋

山井: ファーメンステーションさんのオーガニックライス・エタノールって、
「USDA」とか「エコサートCOSMOS」などのオーガニック認証も取得しているんですね。
海外メゾンブランドのコスメの原材料としても採用される可能性ありそう。

酒井: ぜひとも使ってもらいたくて、
グローバルブランドにコンタクトを取ったりしています。
どなたかお知り合いがいたらぜひ紹介してほしい(笑)。

山井: スノーピークでもバイオエタノールを使った燃料の商品があるんですけど、
どちらかというと無機質なんです。
酒井さんがつくっているのはなんだか少しお米の香りや
独特なしっとり感があったりするような感じがする。

酒井: お米からエタノールをつくるとき、
発酵の条件とか、蒸留をするときの装置に工夫などがあって
いい香りが残るようにしているんです

山井: 循環って本当に興味深い世界ですね。
化学的なものになりがちなエタノールでも、環境やお肌にいいものをつくっているし、
背景に文化を感じられる。
いわゆるサーキュラーエコノミーを定着させていく
架け橋になるような事業をされていますよね。
スキンケア用品の原料という点でいうと、
オーガニックエタノールとそうではないものって、何か決定的な違いがあるんですか?

酒井: アルコールをつくる意味においては、変わらないと思います。
オーガニック野菜だから栄養価が高くおいしいということではないのと一緒で、
オーガニック化粧品だから肌にいいというものでもないと思います。
それより生物多様性とか環境負荷のような観点を重要視したい。
実際に契約農家さんたちも無農薬をやってみたら、
以前はいなかったタニシが出てきたとか、カエルが増えたとか。
そういうダイレクトな反応をもらってうれしかったですね。
例えばCOSMOS認証制度は、
環境に配慮した製造を毎年改善し続けなければ取得できない。
現状に満足せずに日々向き合い、続けていくことになるので、
そういった意味でも取得してよかったと思います。
こういう認証は、欧米でビジネスを展開するうえではもう必須になっていますよね。
一方、日本はまだまだな状況。異常気象やコロナ禍を経験して
少しは意識が変わりつつありますが、本当は一気に変えていきたいんです!

私たちは「地球人コミュニティ」

山井: アメリカのアウトドア用品の小売り業者さんとかも、
ここ2年くらいで急激に変わってきました。
製造や物流工程などが、サステナブルなものになっているかの
チェックがどんどん厳しくなってきている感じがしますね。
ユーザーさんにしても、コロナ禍で否応なく家にいる時間が増えたり、
キャンプ需要が増えて自然とふれ合う時間が多くなるなかで、
環境や循環などに興味を持つ人が増えてきているなという実感はあります。
ただ企業は、SDGsとか脱炭素何パーセント達成とか脱プラとか、
項目や数値をクリアするだけの社会人的スタンスになりがちだと思うんですよね。
それを「地球人」という意識を持って取り組んでいくことが、
本質的な実現につながっていくんじゃないかと思います。
私たちはみんな自然とともに暮らしているんだということを、
実感してもらえるようにしていきたい。

酒井: 地球人っていいですね! 一緒に増やしていきたいです。

山井: 生ものだから難しいかもしれないけれど、
スキンケア用品もダイレクトに消費者のフードロスを回収して原材料にできたら、
もっと実感がわきやすくなるかもしれないですよね。

酒井: そもそも天然処方を貫いてきて、
機能性もほかの商品と比べてまったく遜色ないものがつくれるので、
本当は「ゴミからできたスキンケア商品です」とだけ声高に言いたいんです。
でも、より多くの人に発酵を通じてサーキュラーエコノミーに参加してもらうためには、
スキンケア用品としてのわかりやすさも必要。その効果的な伝え方を模索中なんです。
その点で、スノーピークさんの活動はとても参考にさせていただいています。
会長さんや梨沙さんの本を読んだり、HPやSNSとかも見まくったり、
イベントにも参加したいなとずっと思っています。
やっぱりスノーピークさんのように、
しっかりとしたコミュニティができるようにしていきたいですね。
もちろん、簡単にできることではないのは重々承知しているんですけど。

山井: うちは広告宣伝費はゼロ。
その代わりにユーザーさんと直接つながるイベントを定期的に開催して
コミュニティを大切にしています。
会社としてもフィードバックをダイレクトにもらえてそれを生かせるし、
価値観を共有しながらユーザーさんと一緒に成長していくことができる。
それがブランド力につながってきたんだと思うんです。
コロナ禍でキャンプに興味を持って、
スノーピークに触れてくれた新しいユーザーさんたちも多いので、
しっかりとコミュニケーションをとっていきたいですね。

「ぷくぷく」と「フィールドワーク」の共通点

酒井: もっと移動やイベントごとが自由にできるようになってきたら、
すぐにでもそんなコミュニティづくりに取り組んでいきたいと思っています。
以前も何度かここ奥州市で体験型のツアーを開いたことがあるんですけど、
スノーピークさんがこの間やられていたLIFE EXPOのようなものにも、
いつか挑戦してみたいです。

山井: 酒井さんたちはもちろん、
原材料をつくる農家さんや飼料を食べる動物たちにも触れる人がもっと増えていったら、
一気にステージが変わっていきそうですよね。
何かご一緒していけることが多そうなので、楽しみにしています。
ところで、同じことをするにしても、
東京でずっと働いているのとこういう自然に近い環境で仕事をするのとでは、
やっぱり全然違いますよね。
酒井さんはもう10年以上東京と岩手の二拠点での活動を続けてこられて、いかがですか?

酒井: スタートアップってめちゃめちゃ激務なんですけど、
月2回くらい強制的にいい景色を見て、おいしい空気を吸って、
しかもラボで発酵中のぷくぷくを観察したりしていると
「みんな生きてるね!」って元気が出てきます。

山井: 私の場合、新潟と東京の二拠点プラスαで、
東京はインプット、新潟はアウトプット、そのほかがフィールドワークという感じ。
酒井さんの「ぷくぷく」が私にとってのフィールドワークで、
そういうバランスにかなり助けられていると思います。

酒井: そうそう、自分にフィットするバランスを見つけることって重要ですよね。
今、東京と岩手にそれぞれスタッフがいるんですけど、
これからもっと行き来が自由になったら、場所にこだわらずに働ける人は
もっと活発に行き来できるようにしていきたいと思っています。

ファーメンステーションで展開中の自社コスメ商品。いずれも、オーガニックライス・エタノールを精製する過程で出る資源を活用して製造されている。(写真提供:ファーメンステーション)

ファーメンステーションで展開中の自社コスメ商品。オーガニックライス・エタノールと、オーガニックライス・エタノールを精製する過程で出る資源を活用して製造されている。(写真提供:ファーメンステーション)

profile

LINA SAKAI 
酒井里奈

ファーメンステーション代表取締役。東京都出身。国際基督教大学(ICU)卒業。富士銀行(現みずほ銀行)、ドイツ証券などに勤務。発酵技術に興味を持ち、東京農業大学応用生物科学部醸造科学科に入学、09年3月卒業。同年、株式会社ファーメンステーション設立。好きな微生物は、麹菌。好きな発酵飲料は、ビール。

Web:ファーメンステーション

Web:ファーメンステーション オンラインショップ

profile

LISA YAMAI 
山井梨沙

1987年、新潟県三条市生まれ。大自然に広がるキャンプフィールドに本社を構え、独創的なプロダクトを生み続けている〈スノーピーク〉の創業家に生まれ、幼い頃からキャンプや釣りなどのアウトドアに触れて育つ。2014年にスノーピークに入社し、2020年3月より代表取締役社長を務める。これまでスノーピークが培ってきた“ないものはつくるDNA”を受け継ぎ、プロダクトのみならず、プロダクトを通した新たな体験価値を提供している。現在は、人生を構成する5つのテーマ「衣食住働遊」に沿って、現代社会が抱える課題に対して、さまざまな事業に取り組んでいる。

“ゲリラ炊飯バス”で 日本各地を行脚したい! 滋賀の米農家チームの新たな挑戦。 クラウドファンディング開催中

できたておにぎりに長蛇の列!

突如お店やイベント会場などに出没し、薪をくべ、
昔ながらの羽釜でお米を炊く。
そして、その場に居合わせたお客さんにできたてのおにぎりを振る舞う。
その名も「ゲリラ炊飯」。

無料で振る舞われるおいしいおにぎりを求めて、
あっという間に長蛇の列になる楽しい企画です。

イベント時のゲリラ炊飯の様子。

イベント時のゲリラ炊飯の様子。

その仕かけ人は、滋賀県の米農家チーム〈ONESLASH(ワンスラッシュ)〉。
ゲリラ炊飯などの企画をはじめ、こども食堂や学童保育、
宅食支援などにお米を届けるなどのさまざまな活動を通して、
地域の課題解決や社会課題に取り組んでいます。

この度ワンスラッシュは、ゲリラ炊飯で日本各地を行脚し、
お米の美味しさを伝えたいという思いから、現在クラウドファンディングに挑戦中。

今回のクラウドファンディングは、2022年の1月3日に公開し、
たった15日で目標金額の300万円を達成。現在支援者数も230人を超えています。

来る春には「ゲリラ炊飯」行脚をスタートするために、
次の目標を500万円に定めて、さらなる支援を呼びかけています。

ゲリラ炊飯の屋台。

ゲリラ炊飯の屋台。

滋賀県西浅井町の米農家チーム 〈ワンスラッシュ〉とは?

西浅井町の美しい景色。

西浅井町の美しい景色。

滋賀県北部にある、人口4000人の小さなまちの米農家チーム・ワンスラッシュ。
“RICE IS COMEDY(米づくりは喜劇だ)”というコンセプトを掲げて、
こだわりを持ってお米づくりをしています。
地元の20〜30代の若手が集まっているチームです。

ワンスラッシュのメンバー。

ワンスラッシュのメンバー。

チーム発足のきっかけは、自分たちが子どもの頃に参加していた村祭り。
すっかり簡素化され屋台も出ていない近年の様子を目にし、
「地元に元気がなくなってきている」と危機感を感じたそう。

そこで、最初は自分たちで屋台を出したり、
マジシャンを呼んで境内で披露してもらったりたところ
「こんなに境内に人が集まったのは何年振りだろう」と嬉しい反応をもらったのが、
すべての活動の原点だといいます。

それから、まちでマルシェのイベントを行ったり、
雪の積もる真冬にジビエ料理のイベントを行うなど、多様なイベントを次々に企画していき、
人口4000人のまちに年間3000人もの人を集められるようになるまでに。

こうした活動を通して、
地域のネガティブをポジティブに変えていきたいという思いが強まっていったのだとか。
地域の武器になる、魅力あるものは何か? と考えたとき、
目にとまったのが“農業”でした。

しかし実際には地元の農業には課題が山積み。
そこに自分たちの活動で、一石を投じられないか? と、自らお米づくりを始めたそうです。

お米をつくりながら、田植えや稲刈り期には体験イベントを開催したり、
収穫までの様子を発信したりと、積極的に活動中。

自分たちがつくったお米を、たくさんの人に食べてもらいたい、
そのおいしさを知ってもらいたいとスタートしたのが「ゲリラ炊飯」の活動でした。

Creepy Nuts・DJ松永さんが 「新潟のつかいかた キャンペーン」 アンバサダーに就任! ハッピーターン1年分が当たる プレゼントキャンペーンも実施中

「新潟が心の底から大好きです」
Creepy Nuts・DJ松永さんの新潟愛

若い世代を中心に人気の Creepy Nutsのメンバー・DJ松永さんが、
「新潟のつかいかた キャンペーン」アンバサダーに就任!
「colocal」が企画運営する新潟の魅力発信ポータルサイト「新潟のつかいかた」を通して
新潟への関心を高めるとともに、新潟を実感してもらえるよう、
「新潟のつかいかた」ツイッターで、
新潟の食、モノ、旅行をプレゼントするキャンペーンを展開しています。

新潟県長岡市出身のDJ松永さん。今回のアンバサダー就任について、
「新潟が心の底から大好きです。住みながら感じたことはもちろん、
一度離れたからこそ気づけたことがたくさんあります。
新潟の魅力は本当にさまざまです。
皆さんにそれを少しでもお伝え出来るよう、誠心誠意努めて参ります。
しばしの間ですが、皆様どうぞよろしくお願いいたします」
とコメントを寄せました。

今後、「新潟のつかいかた」ではDJ松永さんのインタビューを掲載します。
また、都内でイベントも開催予定です。
こちらの詳細はまた追ってお知らせします。

〈Nazuna 飫肥 城下町温泉 小鹿倉邸〉
日南市の築140年の屋敷を、
城下町を旅する古民家宿へ

PAAK DESIGN vol.6

宮崎県日南市で建築デザイン、宿泊や物販など、幅広い手法で地域に関わる、
〈PAAK DESIGN株式会社〉鬼束準三さんの連載です。

今回は、日南市の観光地、飫肥(おび)城下町にある
〈Nazuna 飫肥 城下町温泉 小鹿倉邸(こがくらてい)〉の
リノベーションがテーマです。まちを周遊するための施策とともに、
古民家宿がどのようにできあがったのか、振り返っていきます。

プロジェクトの始まり

2017年4月頃。
まだ、〈PAAK DESIGN〉の会社設立の準備をしている頃の話です。
日南市の「まちなみ再生コーディネーター」(当時)を務める
徳永煌季(こうき)さんから、
「旧小鹿倉邸」という大きな武家屋敷を活用するために、
一度建物を見てほしいと相談を受けました。

ちなみに、まちなみ再生コーディネーターとは、
日南市が飫肥城下町の歴史的風景を保存しながら、魅力を向上させ活力を高めるために、
タウンマネージャー(コーディネーター)となる人材を全国公募して、
コーディネーターが移住し、まちの中に住みながらまちづくりを推進する事業です。

空き家の状態だった小鹿倉邸の玄関付近。

空き家の状態だった小鹿倉邸の玄関付近。

2015年に市に寄贈されたときの様子。家財道具がそのまま残り、当時の生活感がうかがえる。雨漏りもなく、保存状態も極めて良好だった。

2015年に市に寄贈されたときの様子。家財道具がそのまま残り、当時の生活感がうかがえる。雨漏りもなく、保存状態も極めて良好だった。

飫肥城下町について

2015年にまちなみ再生コーディネーター事業が始まって以降、
飫肥城下町では新しい取り組みが続いています。
2017年4月に徳永さんらが中心となり、
一棟貸しの古民家宿〈季楽 飫肥 勝目邸(かつめてい)〉
〈季楽 飫肥 合屋邸(おうやてい)〉の2棟をオープンさせました。

続いて、2018年4月には、以前ご紹介したお食事処の〈武家屋敷伊東邸〉が開店し、
2020年3月に今回の物件である〈Nazuna 飫肥 城下町温泉 小鹿倉邸〉が
オープンすることになり、段階的に新しいまちづくりが行われています。

本場の味により近づいた! ユザーンも体験、 福島・郡山の鯉と ベンガル料理の相性

郡山は養殖鯉の生産量日本一!

水も凍る寒さ厳しい1月22日、23日。
鯉の新たな魅力に出会うイベント〈ベンガル料理にコイして。〉が
福島県郡山市で開催されました。

郡山市において、令和2年度の養殖鯉生産量は812トン。
市町村別の生産量では日本一なのです。
海から遠い郡山では、鯉は貴重なタンパク源として
甘露煮やあらいにして慶事や弔事で食べられてきました。
しかし、現在は流通の発達と食生活の変化に伴い消費が落ち込んでいます。

今回のイベントは、シタール奏者でベンガル料理に造詣の深い石濱匡雄さんと、
タブラ奏者ユザーンさんをゲストに招き、
安全で良質な鯉の普及を目指して開催されたものです。

10代の頃からインドと日本を行ったり来たりする石濱さんは料理の腕前も達人級。
その味に惚れ込んだユザーンさんが監修した『ベンガル料理はおいしい』
というレシピ本が2019年に出版されています。

イベント1日目は、『ベンガル料理はおいしい』の著者である石濱さんを講師に
「極上のベンガル鯉カレー教室」と題した料理教室を
郡山市内にある日本調理技術専門学校で開催しました。

石濱さん私物の鍋を使い、15名の参加者とともにベンガル料理をつくった。

石濱さん私物の鍋を使い、15名の参加者とともにベンガル料理をつくリました。

石濱さんが住んでいたインド・西ベンガル州からバングラデシュにかけて広がる
ベンガル地方では、「たとえ毎日鯉を食卓に出したとしても、
誰も文句を言わないぐらい日常的に食べる食材」だそう。

教室では「鯉のジョル」(さらっとしたスパイシーな汁物)、
「鯉のカリア」(カシューナッツペーストを加えた濃厚なカレー)、
「鯉の頭と豆のスープ」の3品を参加者とともにつくりました。

ターメリックと塩を揉み込んだ鯉の頭。この後オイルで揚げ焼きに。

ターメリックと塩を揉み込んだ鯉の頭。この後オイルで揚げ焼きに。

ベンガルの魚料理は油でフライしてから使うのが特徴のひとつ。
「スパイスを揉み込んだ鯉を油で揚げると独特のいい香りが出てきます」と石濱さん。
油で揚げるのは、余分な魚の臭いを取るのと、身を崩れにくくする目的があるのだそう。
クセのない鯉の味がうまく引き出された料理はどれも、
スパイシーでありながら素材の味をしっかり味わえるのが特徴で、
むしろ口の中で味が変化する重層的な味わいです。

郡山ではなかなか食べる機会のないベンガル料理を
初めてつくるという参加者も少なくないようでしたが、
スパイスの香りと、参加者の和気あいあいとした熱気が
郡山の冷たい夜に溶けていくようでした。

ハレの日もケの日も
願い事をこめて
「わたしのまちの開運祈願」

今月のテーマ 「わたしのまちの開運祈願」

初詣や特別な日、普段の日に訪れて
神仏へ願掛けを行う人も多いはず。
全国にはさまざまなお寺や神社があり、
多種多様な参拝、祈願方法が行われています。

今回は全国にお住まいのみなさんに
近所にあるお寺・神社の祈願方法について教えてもらいました。

そのまちに住む人や参拝者を見守っているわたしたちの身近なスポット。
その数は、全国のコンビニよりも多く、
お寺は約7万、神社は約8万社もあるのだそうです。
地域のお寺や神社へ今年の開運を願いに訪れてみてはいかがでしょうか。

【岩手県奥州市】
海外からも見物人が訪れる日本3大裸祭が行われる〈妙見山黒石寺〉

〈妙見山黒石寺〉は岩手県奥州市の山間に位置し、
静寂で厳かな雰囲気に包まれた天台宗の寺院です。
ご本尊である薬師如来坐像は日本最古の在銘木彫仏として
国の重要文化財に指定され、厄除けパワースポットとも言われています。

初夏の黒石寺本堂。

初夏の黒石寺本堂。

このお寺では毎年旧正月7日夜から翌日早朝にかけて、
五穀豊穣と厄払いを祈願する「黒石寺蘇民祭」というお祭りが開催されています。

当日の行事内容。

当日の行事内容。

この「黒石寺蘇民祭」は1000年以上の歴史を誇っているお祭りで
東北中心に全国各地にある「蘇民祭」のなかでも
日本3大裸祭りのひとつに数えられる有名なもの。

「裸の男と炎の祭り」という異名の通り、雪が降りしきる極寒のなか、
ふんどし姿の男性陣が氷点下の川の水を浴びて体を清め、
交互に組まれた木の上で立ち込める火と煙のなかでお祓いをしてから行われます。
勝ち取った人に福をもたらす「蘇民袋争奪戦」など、
なんともワイルドでエネルギッシュな行事が
夜通し繰り広げられるんです。

見ているだけでも凍えてしまいそう……!

見ているだけでも凍えてしまいそう……!

参加者はそれぞれの願いを書いた角灯を手に。「ジャッソー!ジャッソー!」「ジョヤサ!ジョヤサ!」という呪文のような掛け声が飛び交います。

参加者はそれぞれの願いを書いた角灯を手に。「ジャッソー!ジャッソー!」「ジョヤサ!ジョヤサ!」という呪文のような掛け声が飛び交います。

黒石寺蘇民祭

その奇祭っぷりに地元の人に混じって都心や海外から
わざわざ参加しにくるお祭りマニアも少なくないそうです。

この夜限定の〈蘇民食堂〉という藁づくりの休憩所を兼ねた食堂の雰囲気もたまりません。

この夜限定の〈蘇民食堂〉という藁づくりの休憩所を兼ねた食堂の雰囲気もたまりません。

蘇民食堂の中

蘇民食堂の中。おでんや地元のどぶろく「とらまづ」など体を温めてくれるメニューが楽しめます。

蘇民食堂の中。おでんや地元のどぶろく「とらまづ」など体を温めてくれるメニューが楽しめます。

昨年に引き続き今年も感染防止のため、中止が決定。
来年こそは世界中の災厄消除が叶って
無事開催できることを心より願っています。

information

map

天台宗 妙見山黒石寺

住所:岩手県奥州市水沢黒石町字山内17

Web:妙見山黒石

photo & text

小川ちひろ おがわ・ちひろ

遊軍スタイルフリーコーディネーター。東京出身。オーストラリアや台湾での海外生活も経験する放浪人間。異なる文化や感覚を持つ「人」に興味を抱く。 転職を機に〈地域おこし協力隊〉の制度を活用して岩手へ移住。現在は遊軍スタイルのフリーコーディネーターとして、旅するように東北の暮らしを堪能中。フットワークの軽さとコミュニティの広さをいかして、人をつなげてケミカルな反応が起こる「場」や「間」を創り出すことを楽しんでいる。

〈東京都離島区大島プロジェクト〉
波浮を舞台に巻き起こる
さまざまなイノベーション

東京都離島区大島プロジェクト vol.02

大島、ひいては東京諸島全体を盛り上げるために東京都のバックアップのもと、
“あなたらしい大島の物語”をつくっていくことを目指し、
さまざまな活動を行っていく「東京都離島区大島プロジェクト」。
この企画では3回に分けて、プロジェクトの6人のキーパーソンを紹介していく。
2回目となる今回登場してもらうのは
〈島京梵天(とうきょうぼんてん)〉の河村智之さんと〈青とサイダー〉の吉本浩二さん。
ふたりが拠点にしているのは、昭和感漂う波浮(はぶ)というエリア。
元町に比べると、観光客が訪れることも少なく、空き家も目立ち始めていたこのエリアが、
数年前から一大イノベーションを起こし、各方面で注目され始めている。

東京の島を生んだ「恵比寿様」が梵天たい焼き誕生のきっかけ

島京梵天の河村智之さんはエネルギー&フレンドリーの塊のような人だ。
この取材でも着くなり「たい焼き食べるでしょ! いっぱい種類あるよ、なにがいい?」と
明るく声をかけてくれた。
彼が都心から大島へやってきたのはいまから16年前。
しかも、移住したのは賑わっている元町ではなく、波浮。

波浮港を高台の展望台から望む。港の上に見えるのが波浮の集落。

波浮港を高台の展望台から望む。港の上に見えるのが波浮の集落。

かつて波浮港は遠洋漁業の中継港として、数多くの船が立ち寄る場所だった。
最盛期には旅館や飲み屋さんが軒を連ね、
映画館と公衆浴場がそれぞれ2軒ずつあったという。
現在では、当時の面影を残す閑静な場所として人気が高まりつつある。
そんななか、ここ数年で新規に事業を起こす人が増え始め、
いま再び波浮に活気が戻ってきている。
河村さんは間違いなくその起爆剤となった人物だ。

最初に大島を訪れたのは2003年。ふらっと行ってみたら「ドハマリした」という。
それから週末になるごとに島に何度も通った。

「ここにもうひとつの東京があると思ったんです。なんというかワープ感がありますよね。
都会感のある竹芝から、一気に離島の風景へ。そのギャップがとても新鮮でした」

2006年に移住してすぐに波浮で、カフェと古民家を改装したゲストハウスを始めた。

「最初に始めたカフェは玄米菜食のランチとかをやっていました。
でも当時は玄米菜食なんて知っている人も少なかったし、ぜんぜんダメ。
まだまだ波浮にくる観光客も少なかったのでゲストハウスもなかなか厳しい。
そんなときに、たまたまイベントに屋台を出店する機会があって、
それがすごく楽しかったんですよね」

屋台のような形態でなにか売れないかなと考えたときに、思いついたのがたい焼きだった。

「実はこれにもちょっとしたエピソードがあって。
この古民家をリノベーションしているときに、
裏手から恵比寿さんの像がくっついた溶岩が出てきた。
それでいろいろ調べてみたら、東京の島々を生んだ神様だということがわかって。
じゃあ、恵比寿さんが背負っている鯛を焼こうじゃないかと」

築130年の古民家をリノベーションした一棟貸しの宿。もともとは波浮港の網元が暮らした場所。

築130年の古民家をリノベーションした一棟貸しの宿。もともとは波浮港の網元が暮らした場所。

最初はオークションサイトで買った焼き板を使って試行錯誤。
そもそもたい焼きなんて焼いたことすらなかった。
そうやって見切り発車でスタートしたこのたい焼きが当たった。

「島には気軽にテイクアウトできるようなものがあまりなかったのも、
大きかったと思います」

物珍しさも手伝って、2010年のオープンから間もなく、
メディアの取材が次々に舞い込んできた。
その影響もあり、島京梵天を目指してわざわざ波浮を訪れる観光客も増えた。
テレビ出演をきっかけに島の人からも広く認知されるようになり、
放送翌日には合計300匹焼き続けたという。

「1日でそれだけ焼いたのはいまだに最多記録かもしれません。
かれこれ11年で30万匹は焼いていますね」

島京梵天の名物であるたい焼きは、羽根つきが特徴。5〜10月はかき氷も提供。

島京梵天の名物であるたい焼きは、羽根つきが特徴。5〜10月はかき氷も提供。

たい焼きのバリエーションも豊富だ。王道のつぶあんはもちろん、
食事にもなる「ハムチーズマヨ」、さらに冷したい焼きもあって、
大島名産の明日葉を使ったものが人気。

「周囲にお店も少なかったので、甘い物だけじゃなく、
いろんなバリエーションをここでカバーできればいいなという気持ちもありました」

こぢんまりとした波浮の集落。遠くに見える竜王埼灯台は、日の出、日の入りを同じ場所から見ることができる場所。

こぢんまりとした波浮の集落。遠くに見える竜王埼灯台は、日の出、日の入りを同じ場所から見ることができる場所。

〈ならやま凮土譚〉 西会津・楢山集落で 2泊3日のアートツーリズム! 異郷の地で唯一無二の体験を

季節ごとに開かれる、桃源郷の旅へ

2022年1月21日〜23日に、
福島県西会津の奥地にてアートツーリズム
〈ならやま凮土譚(ふうどたん)〉が開催されます。

「譚(たん)」とは、物語を語ること。

物語の舞台となるのは、
西会津町奥川郷で360年以上続く、
地元でも秘境といわれている楢山集落です。

雪深く、眼下に雲海を望むこともあるという楢山集落。

雪深く、眼下に雲海を望むこともあるという楢山集落。

楢山集落は1660年の開拓以降、稲作を中心に炭焼きや養蚕、
林業など百姓の暮らしが棲み継がれてきたといいます。

そして2019年より立ち上げられたのが、
〈楢山プラネタリーヴィレッジプロジェクト〉。

〈NIPPONIA 楢山集落〉という
“集落に暮らすように泊まれる”古民家ホテルを運営しながら、
持続可能な集落づくりが進められています。

NIPPONIA楢山集落。

NIPPONIA楢山集落。

今回のならやま凮土譚とは、参加者自身が
民話や伝承に登場するような異郷へ迷い込む「旅人」になり、
ともに物語を共創するという、
2泊3日の新たな宿泊体感型アートツーリズム。

土着の文化(年中行事や民俗文化)が、
さまざまな媒体を使ったアートパフォーマンスとして表現され、
見る者に新たな価値を気づかせてくれることでしょう。