連載
posted:2023.7.31 from:全国(秋田、東京) genre:活性化と創生
〈 この連載・企画は… 〉
毎月コロカル編集部からテーマを出し、
日本各地で活動している地域おこし協力隊の方から集まった写真とメッセージを紹介していきます。
その土地ならではのものだったり、自分の暮らしと変わらないものだったり……。
どんな暮らしをしてどんな景色を見ているのか、ちょっと覗いてみませんか?
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Momo*Kinari, Itsumi Shigehisa, Saki Kunishige
Momo*Kinari/重久 愛/國重咲季
今年の夏は遠出を計画している人も少なくないのでは?
お祭りや花火大会、スポーツイベントなどの
イベントも全国で開催されています。
今回は、本連載のライター陣にお住まいの地域で開催されている
イベントについてレポートしてもらいました。
クラフトビールのイベントやママたちが主役のもの、
まちの地形を活かしたスポーツ大会まで。
いずれも次回開催が待ち遠しいものばかり。
次の開催までに予習しておきましょう。
多摩地域の中央線沿線は若手ビール愛好家による
新興のマイクロブルワリー※が次々立ち上がるなど、
クラフトビール熱が盛り上がってきています。
※小規模でビールを生産するブルワリーのこと。
私の住む武蔵野市でも〈中央線ビールフェスティバル〉が行われ、
多摩地域で生産されているクラフトビールがJR武蔵境駅に集結しました。
今年で5回目となる同イベントは、2020年は中止になりましたが、
コロナ禍を経て開催された昨年、初回開催時の4倍に上る約4万人が来場。
大人気イベントに成長した本イベント、
今年は参加ブルワリーが過去最多となりました。
中央線沿線や多摩地域のブルワリーからは、IPA、ペールエール、ラガーなど
多種多様なクラフトビール50種類以上の飲み比べができ、
今年は〈方南ローカルグッドブリュワーズ〉、
〈マウンテンリバーブリュワリー〉、〈Far Yeast Brewing〉が初登場。
さらに、“武蔵境のみんなでつくったエールビール”をコンセプトに
2021年に初商品化した〈ぽっぽやエール〉は、
JR武蔵境駅の駅員さんが栽培したホップを使用してビールを醸造。
こちらもイベントにて販売されました。
今後も中央線沿線駅周辺で、
多摩地域のクラフトビールのイベントが行われる予定です。
ビール好きのみなさん、ぜひ公式サイトをチェックしてみてください。
information
中央線ビールフェスティバル
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Momo*Kinari きなり・もも
ライター・エディター。東京在住。Webや雑誌、旅行ガイドブックで撮影・執筆。 国内外でグルメや観光スポットを取材。たまに料理やモノづくり、イラストの仕事もしています。 Twitter:@Momo_kinari
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秋田市で発足したイベント〈MAMA MARCHE〉は、
秋田市地域おこし協力隊の毛利菜摘さん(産後間もないママ)を筆頭に、
産後母親学級サポートスタッフの定例ミーティングから始まりました。
「育児休暇中でも社会とのつながりが欲しい」
「自分のように育児中のママたちにも何かしてあげられることはないか」
そんなママたちの想いからスタート。
託児コーナーや遊び場が充実したこちらのイベントは、
子どもたちを預けて、ママたちはお買い物を楽しんだり、
出店者として参画したりすることもでき、
多角的で自由度の高い交流イベントとなっていて、それはもう大盛況。
運営チームは、全員が未就学児のママさんということもあり
限られた時間を工面し、時には子どもたちを寝かせてから
会議をスタートするなど隙間時間で調整して実現させたそうです。
参加者からいちばん反響の多かったのは、やはり託児コーナー。
「子どもたちも楽しんでいる間に、ゆっくりお昼ごはんを購入できてうれしかったです!」
「子どもたちが飽きないような、体験スペースが多くてとてもよかったです」
など、ママたちのうれしい悲鳴だらけだったそう。
これからも“ママにもうれしい! 家族も楽しい!”、
そんな場を提供し続けたいという毛利さん。
次回の開催は秋頃を予定しているそうです。
更に磨きのかかった〈MAMA MARCHE〉に、期待したいですね!
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重久 愛 しげひさ・いつみ
「死ぬまでには一度は行きたい場所」で知られる鹿児島県与論島出身。2019年に縁あって秋田県秋田市にIターン。よそ者から見た秋田市の魅力や移住に至る経験を生かして、秋田市の地域おこし協力隊に着任。現在は、OGとして秋田市に定住し、秋田県のヨガ連盟の立ち上げ、スタジオ ヨガの秘密基地を主宰している。
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秋田県にかほ市で開催された〈秋田トライアスロン芭蕉レース象潟大会〉。
新型コロナウイルスの影響で、
4年ぶりに開催された本大会は、今年で33回目を数えます。
開催を待ち望んでいた人が多く、地元でも楽しみにされていました。
海と山に囲まれたにかほ市は、
日本海から鳥海山山頂までの直線距離が16キロと短い稀有な場所。
その地形を楽しめるよう、日本海でスイム、九十九島から鳥海山に向けてバイク、
最後は海までランという自然を満喫できるコース。
ただ、残念ながら今年は天候が悪く、コースを変更してランのみの開催に。
レース中も雨がちらつくなか、まちのなかを全国から集まった参加者が走り抜けました。
この大会は多くの運営ボランティアが集まることでも知られていて、
地域の中高生や自治会など、
1000人以上のボランティアによって支えられています。
地域の人による地域を伝える大会として、これからも続いてほしいと思います。
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國重咲季 くにしげ・さき
京都府出身。秋田県の大学に進学したことを機に、東北各地の1次産業の現場を訪ねるようになる。卒業後は企業に勤めて東京で暮らした後、にかほ市で閉校になった小学校の利活用事業「にかほのほかに」に携わるべく秋田にAターン。地域で受け継がれてきた暮らしを学び、自給力を高めることが日々の目標。夢は食べものとエネルギーの自給自足。
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