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連載

パリの大学院生・ルイスと
ブランドディレクター・カナカが
巡る、青森・八戸&十和田の
1泊2日旅【Day1】

ルイスの日本寄り道帖
vol.001

posted:2025.9.28   from:青森県八戸市  genre:旅行 / 活性化と創生

〈 この連載・企画は… 〉  パリの大学院で学ぶルイスさんが日本へ帰ってきました。
ゲストを迎えて出かけるのは、1泊2日の小さな旅。
地元の人との出会い、友人との語らいを通して、各地に息づく暮らしや風景に触れていきます。

writer profile

Sho Kasahara

夏休みに日本へやってきたパリの大学院生ルイスさん。今回は、Netflix「オフラインラブ」にも出演されていたカナカさんを旅の相棒に、1泊2日で青森・八戸へ!

Day1行程表
9:00|東京駅
12:00|八戸駅
12:00|八食センター
14:30|八戸酒造
16:30|八方屋/HAPPOYA
19:00|カーサ・デル・チーボ

Day1 9:00|東京駅で待ち合わせ

東京駅で待ち合わせをしていたのは、パリの大学院に通いながらSNSで現地の暮らしを発信するルイスさんと、Netflix『オフラインラブ』にも出演し、普段はブランドディレクターを務めるカナカさん。以前からSNSでの繋がりはあったものの、実際に会うのはこの日がはじめて。それでも初対面とは思えないほどすぐに意気投合!

2人がこれから向かう先は……?

Day1 12:30|八戸駅から〈八食センター〉へ

東北新幹線に揺られること約2時間40分。たどり着いたのは、青森県・八戸。古くから漁業で栄え、工業都市としての顔も持ちながら、蕪島や種差海岸といった雄大な自然を抱える場所です。

長旅でお腹を空かせた2人がまず向かったのは〈八食センター〉。全長170メートルの通路に、鮮魚店から青果、精肉、惣菜まで約70店舗がずらりと並ぶ巨大市場です。太平洋に面し、全国屈指の漁獲量を誇る港町・八戸。この市場には、今朝獲れたばかりの魚介や地元ならではの食材が所狭しと並び、観光客はもちろん、地元の人々の暮らしも日々支えています。

お腹を空かせた2人は早速市場を歩き回り、八戸港で獲れた魚介や、青森を代表するブランド牛「倉石牛」などを、思いのままに次々とカゴに入れていきました。

真剣な表情で海鮮を選ぶふたり。

真剣な表情で海鮮を選ぶふたり。

店先での会話も旅の醍醐味。

店先での会話も旅の醍醐味。

そしてそのまま向かったのは、施設内にある〈七厘村〉。ここではなんと、市場で手に入れた食材をそのまま持ち込み、自分たちの手で七輪焼きにして味わえるのだそう。

「市場を歩くだけでも楽しいけど、こうして自分で焼いて食べられるのは最高」と大興奮のルイスさん。八戸の旅は、お腹も心も満たされてスタートしました。

information

map

八食センター

住所:青森県八戸市河原木神才22−2

TEL:0178-28-9311

営:9時〜18時

休:

七厘村

住所:青森県八戸市河原木神才22−2(八食センター内)

営:9時〜17時

Day1 14:30|八戸酒造

八戸酒造

次に訪れたのは、創業1775年の老舗〈八戸酒造〉。看板銘柄「陸奥男山」をはじめ、2021年の世界酒蔵ランキングで堂々の1位に輝いた「陸奥八仙」など、国内外で高い評価を集める名酒を生み出してきた蔵です。

酒蔵に足を踏み入れると、ふわりとお米の甘い香りが!「このお酒、八戸で造られているんだ!」と声をあげたのはカナカさん。東京でもよく「陸奥八仙」を飲んでいたというほどの大ファンで、この日の酒蔵見学は念願だったよう。

蔵を案内してくれたのは、製造責任者で常務の駒井伸介さん。「仕込み水は地元・蟹沢地区の名水を使い、米も酵母もすべて青森産なんですよ」と教えてくれます。

「『八仙』がここまで人気になるまで、本当に簡単ではなかったです。火入れの仕方や、冷蔵での管理など工程を一つひとつ見直して……。そんな長い積み重ねがあって、ようやく安定した味を届けられるようになりました」

information

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八戸酒造

住所:青森県八戸市湊町本町9-9

TEL: 0178-33-1171

見学時間:10時〜16時(所要時間は40分程度)

見学料金:500円(試飲付き)

蔵見学の予約はこちら:https://airrsv.net/hassenbrewerytour/calendar

Day1 16:30|八方屋/HAPPOYA

八方屋/HAPPOYA

今回の宿は2025年4月にオープンしたばかりの〈HAPPOYA〉。かつて武士が暮らしていた築100年以上の武家屋敷。歴史の趣をそのままに、現代的な感性でリノベーションした宿です。

太い柱梁や家紋を残し、刀や槍などの武具を配した室内は、まるで時代を飛び越えたかのよう。さらに、東京・野方の人気餃子専門店で百名店にも選ばれた「野方餃子」が併設されているのもうれしいポイント。

客室は「八方の間」と「四方の間」のわずか2室のみ。プライベートな時間を大切にしながら、八戸での滞在を心ゆくまでゆっくりと楽しむことができます。

information

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八方屋/HAPPOYA

住所:青森県八戸市上徒士町10

TEL:0178-20-0936

HP:https://www.happoyahotel.com/

Day1 19:00|カーサ・デル・チーボ

八戸の豊かな食材を心ゆくまで堪能したい。そんなときに訪れたいのが〈カーサ・デル・チーボ〉です。

ディナーには、昼に訪れた〈八戸酒造〉の駒井伸介さんの兄で、酒造の専務を務める秀介さんも参加。秀介さんは、特別に日本酒を持ってきてくださり、この日だけのなんとも贅沢なおもてなしの時間が実現。そのお酒に合わせて、池見シェフが料理を振る舞ってくれました。

メニューには「八戸徳師『三宝丸』の水ダコ」や「八戸産アブラボウズ」「八戸産ホヤ」「青森県大向産サザエ」などの文字が並び、まさに青森づくしのラインナップ!

オーナーシェフの池見良平さんは神奈川県出身。銀座の名店『エノテーカ ピンキオーリ 東京店』で腕を磨いた実力派です。八戸に店を開いたのは、妻・悦子さんの故郷であること、そして何よりもこの土地の食材の魅力に惹かれたからだと言います。料理には季節ごとの旬が映し出され、青森で育てられる猪や鴨、隣接する十和田市の野菜など、郷土の恵みを惜しみなく取り入れています。

地元の素材の魅力を最大限に引き出した洗練のイタリアンと、日本酒のマリアージュに、カナカさんもルイスさんも感動。八戸酒造のお酒とともに、忘れられない夜を過ごしました。

information

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カーサ・デル・チーボ

住所:青森県八戸市湊高台1-19-6

TEL:0178-20-9646

営:19時~22時

休:日・月

土曜日のみ、12時15分〜15時でランチ営業も。

Instagram:@casa_del_cibo

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