〈 この連載・企画は… 〉
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。
writer profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
https://homemakers.jp/
最高に天気のいい初夏の日曜日、
小豆島で『内海湾をSUPでいっぱいに』というイベントが開催されました。
内海湾(うちのみわん)は、小豆島の南東にある、
ふたつの半島に囲まれたとても穏やかな湾です。
ぐるりと陸で囲まれているので、風がない日は水面が鏡みたいで、静かな湖のよう。
この湾のなかに「オリーブビーチ」という海水浴場があり、
穏やかな海と白い砂浜が人気で、夏になるとたくさんの人たちで賑わっています。
今回のイベントはそのオリーブビーチで行われました。
SUP(サップ)というのは、
「Stand Up Paddleboard(スタンドアップパドルボード)」の略で、
ボードの上に立ってパドルを漕いで、海・川・湖などの水面を進んでいく
アウトドアアクティビティ。
スーイスーイと海の上を進んでいけるのがとても気持ちいい、
子どもも大人も気軽に楽しめる遊びです。
今回イベントを企画したのは、小豆島の小部オートキャンプ場を拠点に活動する
〈シマアソビ〉の大川大地くん。
小豆島出身の大地くんは2014年に島にUターンし、
キャンプ場の運営、SUPインストラクターとしての活動などをしています。
小豆島をSUPの島にしたい!
それを実現するための第一歩として、島中のSUPボードを集めて、
島中のSUP好きの人を集めて、もちろん島の外からも人を呼んで、
内海湾をSUPで埋め尽くそうというのが今回の企画。
当日の朝、オリーブビーチには80艇ほどのボードがずらり。
今、小豆島にあるレンタルボード、個人が所有しているマイボード
すべてが集まったんじゃないかなと(笑)。
ライフジャケットを着て、乗り方や漕ぎ方のレクチャーを受けて、いざ海へ!
みんなで一斉に漕ぎ出しました。
80艇ほどのボードが集まった内海湾のその光景は、
すでに小豆島はSUPの島だ! と思わせてくれるものでした。
純粋にみんな小豆島の海を楽しんでいる感じがとてもよかった。
あ、もちろん私もそのなかのひとりとして海に浮いています!
5月の海水は少しひんやりしていましたが、この日は最高気温30度ほど。
最高のSUP日和でしたね。
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小豆島って海に囲まれていますが、海のアクティビティって意外と少ないんです。
というか、小豆島に遊びに来る人のうち
海で遊ぶことを目的に来る人は、今はとても少ないんじゃないかと思います。
どうやって海で遊んでいいのかわからないですよね。
泳ぐ? 貝拾いする? 砂浜を散歩する?
眺める海だけじゃなくて、もっとダイレクトに楽しむ海。
もっと小豆島の海を楽しんでほしい。
そのきっかけというか、入り口としてのSUP。
サーフィンやヨットほど難しくなくて、気軽に誰もが楽しめるアクティビティ。
まずは乗ってみよう。そして海の上を進んでみよう。
SUPをしに小豆島に遊びにきてほしい。
海のある小豆島の楽しさを知ってほしい。
小豆島で海のある暮らしを楽しんでいる人たちとつながってほしい。
そういう思いが伝わってくるイベントでした。
あー、小豆島でSUPしてみたい!
と思った方、マイボードがなくても島でSUPを楽しめる場所は
今のところ3箇所あります。
パドルの漕ぎ方、ボードの乗り方など、
インストラクターがついて教えてくれるので気軽に楽しめると思います。
ぜひまずはSUP体験してみてください。
動き出した『小豆島をSUPの島へ』プロジェクト。
今後は、小豆島でのSUPレース開催はもちろん、
小豆島を1周するイベントなどを企画する予定だそうです。楽しみです。
さぁ、今年の夏も小豆島の海を楽しもっと。
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