【講座動画あり】ユニクロが瀬戸内で続けてきたこと。24年の社会貢献と現場のリアル
日本のローカルの魅力を発信する〈コロカル〉によるウェビナー講義、第10回を開催しました。ゲストは、〈ユニクロ〉のサステナビリティを24年間現場で支えてきた、サステナビリティマーケティング部長のシェルバ英子さん。
四半世紀にわたり支援を続ける〈瀬戸内オリーブ基金〉の事例を中心に、グローバル企業が地域とどう向き合うべきか、その本質を語っていただきました。
【登壇者プロフィール】
シェルバ 英子(しぇるば・えいこ)
株式会社ユニクロ サステナビリティマーケティング 部長
大学卒業後、外資系アパレル企業などを経て、2001年ファーストリテイリングに入社。同年に発足した、現在のサステナビリティ部の前身「社会貢献室」に配属され、以降24年にわたりサステナビリティ領域を一貫して担当。「全商品リサイクル活動(現:RE.UNIQLO)」や「ユニクロ東北復興応援プロジェクト」、「Clothes for Smiles」など、数々の社会貢献・環境プロジェクトの立ち上げに参画。2020年より、サステナビリティの情報発信を担当。
〈ユニクロ〉とサステナビリティの長い歴史

世界中で愛される〈ユニクロ〉ですが、そのサステナビリティ活動には長い歴史があります。
2001年の「社会貢献室」立ち上げ当時、〈ユニクロ〉は山口から東京に本部機能を設置した直後でした。フリースの大ヒットで急成長する中、柳井正社長(当時)が掲げたのは「利益を上げたなら、社会に還元しなければならない」という強い意志。
「地域との共存共栄がなければ、企業は生き残れない」という同社の哲学は、SDGsという言葉が広まるずっと前から、組織の基礎として徹底されてきました。
アパレル産業の課題に「現場」で向き合う

一方で、アパレル産業は「世界で2番目に環境負荷が高い」と言われる深刻な課題を抱えています。人権、廃棄、動物愛護……。〈ユニクロ〉はこれらの問題から目を背けず、むしろ独自のアプローチで向き合ってきました。
掲げているのは「Think globally, Act locally」。 グローバルな視点を持ちつつ、各地域の現場で課題を解決する。2004年にCSR部が設立され、組織として社会課題と事業活動を統合させる体制を整えてきました。
グローバルとローカルのダイナミックな行き来

〈ユニクロ〉の戦略はシンプルです。「掛け声はグローバル共通、実行はローカル」。 ミッションや価値観は世界で共有しつつ、具体的な実行方法は各地域に委ねる。この積み重ねが、独自の循環を生み出しています。
- 障がい者雇用:各国の事情に合わせた多様な働き方の推進
- RE.UNIQLO:服の修理やリメイクを通じた循環型モデル
- 衣料支援:世界各地のニーズに応じたダイレクトな支援
世界で生まれた成功事例をグローバルへ広げていく、そのダイナミックな動きに〈ユニクロ〉の強さがあります。
瀬戸内オリーブ基金:支援の原点と「継続」の価値


今回のメインテーマである〈瀬戸内オリーブ基金〉は、戦後最大級の不法投棄事件「豊島事件」をきっかけに設立されました。
特筆すべきは、その圧倒的な継続力です。
- 店頭募金:累計4億円を突破(2025年12月時点)
- ボランティア:延べ1500人の社員が参加
- 現場主義:資金援助に留まらず、社員が自ら現場へ入る
「一度関わったからには、最後まで見届ける責任がある」。このシェルバさんの言葉は、サステナビリティの本質を突いています。続けることでしかノウハウは蓄積されず、信頼の輪も広がらないからです。
循環は「続けること」から始まる
サステナビリティで語られる「循環」は、続けることが大前提です。途絶えてしまえば、めぐることは不可能です。
〈ユニクロ〉という巨大企業の取り組みは、私たち個人や小さな事業においても、「日々の積み重ねを投げ出さない」という普遍的な教訓を与えてくれます。
アーカイブ動画では、サステナビリティ分野でのキャリア形成や、〈ユニクロ〉で服を買うことの意味など、Q&Aセクションも必見の内容です。アパレルや衣服が好きな方はもちろん、サステナビリティの実践に関心があるすべての方に。
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