撮影:佐々木育弥
私が代表を務める地域PR団体〈みる・とーぶ〉が中心となって、
3年前に閉校した旧美流渡(みると)中学校にて、今年、年3回の展覧会を企画している。
1回目はゴールデンウィーク、2回目は7月、3回目は9月で、
地域のつくり手の作品を集めた『みる・とーぶ展』と、
美流渡に暮らす画家・MAYA MAXXによる『みんなとMAYA MAXX展』を同時開催している。
つい先日、7月16日〜31日に開催した2回目の展覧会が終わったところ。
ようやく人心地つき、来場したみなさんが書いてくれたアンケートを眺めている。

展覧会ではイベントも多数。初日はアンデス民族音楽のバンド〈ワイラジャパン〉によるライブが行われた。

9月23日には、ギニア出身のアフリカ太鼓の奏者・ソロケイタさんによるライブも。
来場したのはおよそ1000人。
アンケートを集計してみると、市内や札幌だけでなく、
道内各地から足を運んでくれていることがわかった。
また、私たちの活動が少しずつ認知されているようで、
毎回展覧会を楽しみにしてくれている人がいることも実感できた。
何よりうれしかったのは、前回よりもさらに内容が充実しているという声が多かったこと。
「春の展覧会よりスケールアップしていてすごく楽しかったです。どの作家さんたちの生み出したものも素敵だったけれど、MAYA MAXXさんのエネルギッシュさはすごいなぁ……、2か月でこれだけの作品を生み出されるんですよね」(来場者アンケートより)

万字地区でハーブのブレンドティをつくる〈麻の実堂〉。
みる・とーぶ展では元職員室にテーブルを並べて、12組の作家がそれぞれ新作を発表。
陶芸や木工、ハーブティや本などを販売するブースを設けた。
MAYAさんはここで誰よりも大きなテーブルを使って、
手描きのTシャツを販売しただけでなく、3階の2教室で新作の絵画も発表。
さらに、木工作品をつくる〈アトリエ遊木童(ゆうもくどう)〉と
〈木工房ピヨモコ〉が制作した額縁に絵を合わせ2階に展示。
わずか2か月の間に無数の作品が生み出され、校舎全体がMAYAさんの作品に包まれた。

MAYAさんはキッズの手描きTシャツやサロペット、うちわなどの販売も行った。
「予定に追われることはいいことだけれど、やっつけてはいけない。そこが難しいところ」
準備期間中、MAYAさんはそう言いながら、日中はアトリエで絵を制作。
夕方を過ぎれば自宅に戻ってTシャツに絵を描いた。
そのうえ、校舎の清掃活動や幼稚園・保育園での絵を描く
ワークショップなども行っていた。
私は毎日近くでMAYAさんの様子を見ているのだが、
あれだけの枚数をいつ描いたのだろうと不思議になるほどだった。
そして、疲れを見せず、
「今日も夜はTシャツに描かなくちゃ!
もう、まるでみる・とーぶの奴隷のようだよー」
と、なんだか困りつつもうれしそう(!?)

『おんがくしつ no 椅子と絵画展』。木工作家が額をつくり、それに合わせてMAYAさんが絵を描いた。
MAYAさんによると
「ほかにまったく何もすることがなくて、絵だけをずっと描く状態」は、
むしろ辛いのだという。
2年前、東京のマンションで暮らしていた頃、コロナ禍で外出自粛が要請され、
展覧会やワークショップの予定もすべてなくなってしまったことがあった。
絵を描く時間は十分にとれたものの、MAYAさんは短時間に精魂を込めて描く
という方法を取っており、しかも絵具が乾かないと先に進めないことから、
時間を持て余してしまったという。
絵を描くこと以外で忙しくしていて、わずかな時間を見つけては、
あれこれ迷わずに一点集中で取り組むという、現在のような状態のほうが、
よい結果となることが多いそうだ。

展示や販売のほかに、4月から行っているのがビッグベアプロジェクト。建築資材であるスタイロフォームを削って、クマの顔を制作中。

校舎の庇にクマの顔を設置。これに耳をつけて赤く塗って仕上げる予定。