〈民宿ふらっと〉発酵食品で
能登イタリアンを完成させる。
外国人シェフが営む宿

半年先まで予約で埋まる石川・能登の民宿

能登半島の先のほうにある能登町から海を眺めると、
ちょうど富山県の立山連峰が海越しに見える。
その美しい景色を一望できる高台に、週末ともなれば半年先まで
予約で埋まることもある民宿がある。
オーストラリア人のベンジャミン・フラットさんと
能登町出身の船下智香子さんが営む、1日5組限定の〈民宿ふらっと〉だ。

今ある暮らしと伝統を、おすそ分けする場所

民宿ふらっとの様子。森に自生する木々が、宿の背後に勢いよく盛り上がっている。海と森、その両方を楽しむには絶好の環境だ。

民宿ふらっとの様子。森に自生する木々が、宿の背後に勢いよく盛り上がっている。海と森、その両方を楽しむには絶好の環境だ。

国内外から旅行者を引き寄せる民宿ふらっとの看板商品は、
能登の食材、能登の発酵食品を料理に生かした、
通称「ベンさん」のつくる能登イタリアンだ。

ベンさんは13歳から「farm to table」(身近な農場で採れた食材を調理に生かす)を
テーマにする実家のレストランで手伝いを始め、
シドニーにあるイタリアンレストランでは料理長を務めるまで、キャリアを磨いてきた。
イタリア料理は、土地の食材を生かす地産地消が多い。
能登に来たベンさんの考えも同じで、「地のもの」を重んじる姿勢は、
地元の漁港で揚がった魚介類を受け、
メニューが当日に決まるスタイルを見てもわかる。

アオリイカのアラギターラ。宇出津港で上がったアオリイカを使った手打ち生パスタ。(写真提供:民宿ふらっと)

アオリイカのアラギターラ。宇出津港で上がったアオリイカを使った手打ち生パスタ。(写真提供:民宿ふらっと)

調理では地元産の魚介類に、自分でつくった発酵食品の調味料「いしり」や
自家製ドレッシングなどを使って、手を加えていく。
使われる大根や干し柿なども敷地内の菜園や果樹園で採れる食材で、
食卓に並ぶパンも近隣にあるなじみのパン屋から仕入れている。

調味料のいしりとは地域によって「いしる」とも言い、
能登町ではイカを原料につくる発酵食品の魚醤油(うおじょうゆ)だ。
ベンさんは、こうした能登の発酵食品を大胆に取り入れ、
独自の能登イタリアンを完成させた。

特にいしりについては、もともと民宿の経営をしていた智香子さんの両親が、
だしや調味料として料理に使っていた。
魚介の香りが豊かなこの地元食品が、
べンさんのつくるイタリア料理の隠し味になっているのだ。

ベンジャミン・フラットさん。(写真提供:民宿ふらっと)

ベンジャミン・フラットさん。(写真提供:民宿ふらっと)

「命を無駄なく、おいしくいただく」 岩手県二戸で、 生産者が営むシャルキュトリー

二戸で育まれるブランド〈佐助豚〉

岩手県・二戸は、冷涼な気候で疫病発生のリスクが少ないことや、
隣県の八戸港に、大規模な飼料穀物コンビナートがあることなどから、
養鶏・養豚が盛ん。
(豊かな恵みを育む二戸の土地柄については、こちらで詳しく紹介しています)

なかでも〈久慈ファーム〉の〈佐助豚〉は、
雄のデュロック種、雌のランドレース種と大ヨークシャー種の
3つの品種を掛け合わせた三元豚で、
全国のレストランやホテルから直接注文が入る人気のブランド豚。
さっぱりしているのにコクがある脂や、きめ細かな肉質が特徴です。

持続可能な営みが生んだ味

佐助豚の脂は、約36度と人間の体温と同じくらいの融点なので、冷めても、体の中でも脂が固まりにくい。

佐助豚の脂は、約36度と人間の体温と同じくらいの融点なので、冷めても、体の中でも脂が固まりにくい。

佐助豚は、二戸の東端にそびえる〈折爪岳〉の伏流水と、
200~300万年前の地層から採取した
炭化植物が配合された飼料で育ちます。

この飼料、もともとは周辺環境に配慮し、
汚水や臭気対策として取り入れられたものですが、
使ってみると、炭の脱臭効果のように肉の獣臭さを抑え、
脂の融点を下げるなど、味や肉質にも良い影響があったそう。

徹底した温度管理や体重管理のもと健康的に肥育される環境はもちろん、
二戸という場所で長く営みを続ける方法を模索するなかで、
佐助豚の味は育まれてきたのです。

「佐助」は久慈ファーム初代の名前で、ブランドのイメージになっているイラストも佐助さんがモチーフ。祖父から子へ子から孫へ、その飼育技術が受け継がれています。(撮影:安彦幸枝)

「佐助」は久慈ファーム初代の名前で、ブランドのイメージになっているイラストも佐助さんがモチーフ。祖父から子へ子から孫へ、その飼育技術が受け継がれています。(撮影:安彦幸枝)

命をいただいているからこそのつとめ

久慈ファームでは、パテ・ド・カンパーニュや、レバーペーストなど、
シャルキュトリーの製造も行なっています。

日本人の消費量が増えているワインのつまみとしてもさることながら、
根底にあるのは、命を無駄にせず、おいしくいただくこと。

「ロースだけ売りたいと思ってもロースだけの豚はいないんです。
内臓から皮まで、1頭のすべてを無駄なく、おいしく食べてもらいたい」
「命をいただいているからにはそれがつとめ」と話すのは、3代目の久慈剛志さん。

佐助豚の豚耳、豚足、頭肉を香味野菜、スパイスとともに長時間煮込んだフロマージュ・ド・テット。

佐助豚の豚耳、豚足、頭肉を香味野菜、スパイスとともに長時間煮込んだフロマージュ・ド・テット。

シャルキュトリーは、冷蔵技術が発達していない時代、
熟成や燻製することで家畜の肉を長持ちさせ、
「無駄にせずおいしく食べるため」生まれた料理。
根底にある命を大切にする思いに共感した久慈さんは、
技術を学ばせるため職人を本場フランスに派遣し、
佐助豚でつくるシャルキュトリーを生みだしました。

京都・東山〈LURRA°〉 世界に向けて動き出した 次世代のレストラン

京都から世界へ働きかける食のプロジェクト

2019年7月、京都は東山に注目のレストランが誕生しました。
名前は〈LURRA°(ルーラ)〉。

「LURRA」はバスク語で「地球」という意味で、
Aの上の小さな丸は、その周りを回る月なんだそう。
合わせて「世界にここ以外にはないLURRA°という座標」
という意味が込められています。

〈LURRA°〉のロゴマーク。こちらの扉を開くと、新しい“食の旅”が始まります。

〈LURRA°〉のロゴマーク。こちらの扉を開くと、新しい“食の旅”が始まります。

ニュージーランドの〈Clooney(クルーニー)〉というレストランで
ヘッドシェフ、ヘッドソムリエ、バーマネジメントとして働き、
レストランアワード〈Cuisine Good Awards〉で
国内最高評価である3ハットを受賞した、
ジェイカブ・キアー、宮下拓己、堺部雄介の3人が、
日本から世界に向けたプロジェクトとしてスタートした同店。

「京都のように伝統と革新の両方が存在し、
自然豊かな国際都市は世界的に見ても多くは存在しません。
そのような京都で、食だけではなく、お店全体のシステムや
まちに根付く伝統・文化、自然などにまるっと向き合い、
多様なアウトプットで世界に向けて発信していけたらと思っています」

とゼネラルマネージャーの宮下さん。
何やらただならならぬ気配が漂います。

「ふたりいないとできない」 夫婦で二人三脚、岩手県・二戸で、 昔ながらの木炭で焼く南部せんべい

藤原せんべいの藤原秀俊さん・恵子さん夫婦

炭火で焼かれる香ばしいせんべい

岩手県・二戸に、昔ながらの木炭でせんべいを焼く〈藤原煎餅店〉があります。

金田一温泉郷のすぐそばで店を営むのは、藤原秀俊さん・恵子さん夫婦。
昭和37年に店を始めた秀俊さんの両親から引き継いだ焼き機で、
毎日500~600枚の「南部せんべい」を焼いています。

太平洋沿岸に吹く冷たく湿った東寄りの風「やませ」の影響で、
稲作に不向きだったこの地域では、
古くから小麦粉を原料とする「南部せんべい」が
ごはんやおやつ代わりとして親しまれてきました。

ふたりいないとできない味

せんべい4枚分の型が横に並ぶ焼き機。この列が8列あり、型に生地を流し込んでレバーで回すと、それぞれの型に火が当たり、せんべいが焼き上がります。

せんべい4枚分の型が横に並ぶ焼き機。この列が8列あり、型に生地を流し込んでレバーで回すと、それぞれの型に火が当たり、せんべいが焼き上がります。

店を訪れたのは午後。せんべいを焼き終え、選別・梱包しているところでした。
ガス焼きと違い、木炭焼きは一度火を起こすと止められないため、
午前中いっぱい、火が消えるまでせんべいを焼き続けます。

型を回さないと焦げてしまうため、
秀俊さんが焼き機につきっきりで回し、
その横で生地をつくって秀俊さんに渡すのが恵子さんの役目。
「生地をつくる人と焼く人、ふたりいないとできないんです」と秀俊さん。

焼き機のレバーを持ちながら、つくり方を教えてくれた恵子さん。先代から引き継いだ焼き機は、つくっているところがもう無いそう。「壊れちゃったらもう終わり。」と話します。

焼き機のレバーを持ちながら、つくり方を教えてくれた恵子さん。先代から引き継いだ焼き機は、つくっているところがもうないそう。「壊れちゃったらもう終わり」と話します。

ひとつとして同じものがない

毎朝1時間かけて(冬は寒いからもう少し時間がかかるそう)火を起こします。
「炭は生き物。火が強くなったり、弱くなったりもするの。
ガスのように温度が一定でないから、せんべいも、ひとつとして同じものがないんです」

焼き始めると焼き機から離れられないので、すぐに補充できるよう多めの木炭が準備されています。

焼き始めると焼き機から離れられないので、すぐに補充できるよう多めの木炭が準備されています。

生地の状態も、天気や気温、湿度で変わるため、
水の量を変えたり、冷やしたりして調整するそう。
「その日の焼き機のあたたまり具合でも生地の大きさを変えます。
温度が強ければ、小さくしないと膨れすぎちゃうので、
『今日は少し小さめで』と(秀俊さんから)言われると、その通りにつくるんです」
と恵子さん。

「ふたりいないとできない」、夫婦二人三脚のせんべいづくりです。

焼き場には、〈せんべいの耳〉をとる機械もあります。足元にあるペダルを踏むと、中段の円に置いた耳付せんべいが持ち上がって上の空洞を突き抜け、耳だけがとれて下に溜まっていきます。

焼き場には、〈せんべいの耳〉をとる機械もあります。足元にあるペダルを踏むと、中段の円に置いた耳付せんべいが持ち上がって上の空洞を突き抜け、耳だけがとれて下に溜まっていきます。

新春限定! 豪華・近江牛のランチを 東京・日本橋で。 「ココクール マザーレイク・セレクション」

母なる湖・琵琶湖を抱く滋賀県。
独自の発酵文化、食文化を以前コロカルでも紹介しましたが、
さらに強力なメッセージ性を持って滋賀県の魅力を発信する試みが始まっています。

滋賀ならではの資源や素材を活かし、
滋賀らしい価値観を持つ食や商品、サービスの良さを発信、体感し、
滋賀のファンになってもらう。
それが、県が2012年に始めた取組み「ココクール マザーレイク・セレクション」。
これまでも、インターナショナル・ギフト・ショーや
県のイベントなどで対外的な露出をしていましたが、
1月11日(土)〜13日(月・祝)に、2020年の始まりにふさわしいグルメイベントが、
東京・日本橋の滋賀県のアンテナショップ〈ここ滋賀〉で行われます。

「ココクール」とは、「“湖国”の“クール”な商品や暮らしぶり」と県内外の人々との出会いが生まれるようにという思いを込めた造語。

「ココクール」とは、「“湖国”の“クール”な商品や暮らしぶり」と県内外の人々との出会いが生まれるようにという思いを込めた造語。

日本橋駅からも三越前駅からもアクセス良しの〈ここ滋賀〉。

日本橋駅からも三越前駅からもアクセス良しの〈ここ滋賀〉。

地域ならではの工夫がいっぱい!
「わたしのまちの保存食」

今月のテーマ 「わたしのまちの保存食」

南北に長く、地域によって異なる気候区分に属する日本。
だからこそ、その風土を生かした、地域ならではの保存食が根づいています。

山の恵みや、海の幸にひと手間加え、長い冬を乗りきるための工夫。
おいしいものを、さらにおいしく食べるアイデア。
その技術や伝統は、今でも私たちの食生活を支えています。
先人の知恵には、頭が下がるばかり!

今回は、全国の皆さんから集まった
ユニークな「保存食」をご紹介します。

■「海の恵み」を活用した、伝統の保存食

【北海道羅臼町】 旨みを最大限に引き出す伝統製法「開きダラ」

羅臼の海

世界自然遺産「知床」を有する最果てのまち、羅臼町。
海・川・森の生命のサイクルがもたらす恵の地であるため、
1年を通して豊富な海産物が水揚げされます。

アクセスがよいまちではないからこそ生まれる保存食がいくつもあり、
今回はその中のひとつ「開きダラ」をご紹介します。

浜で天日干しし、熟成を重ねる開きダラ。

浜で天日干しし、熟成を重ねる開きダラ。

タラは、体の8割以上を水分が占めるため、足がはやく、流通には不向きな魚。
ですが、羅臼のおいしいタラを全国へ届けたいという思いから、
加工方法を模索し、流通できるようにしたのが開きダラ。

開きダラ加工で大賑わいだった、昭和初期の風景写真。(提供:羅臼町郷土資料館)

開きダラ加工で大賑わいだった、昭和初期の風景写真。(提供:羅臼町郷土資料館)

絶妙な塩加減に調整した塩水に漬け、天日で平干し。
何日もかけて干し、表裏表と繰り返し、じっくり仕上げていきます。
形を整え、重石で押さえ、熟成を重ね、
最後に浜で仕上げ干しを何日も繰り返し、ようやく完成。
2週間以上かけてつくる昔ながらの製法を守り続ける文化が、羅臼には残っています。

開きダラは、噛めば噛むほど口の中に広がる旨みがあり、
料理で使うときには、水で戻して使うことで、
タラ本来の旨みを最大限に生かすことができます。

天日干し中の開きダラ

photo & text

大石陽介 おおいし・ようすけ

1988年静岡県焼津市生まれ。大学卒業後、静岡県の小学校教諭として富士山の麓で8年勤務。うち2年間は青年海外協力隊(JICA)としてモンゴルへ。現地の小中高一貫校で先生方へのアドバイス・子どもたちへの指導にあたる。現在は、羅臼町の地域おこし協力隊として、「ソトから見た羅臼」という視点でまちの魅力を発信中。町内のあちこちへ出向き、取材から撮影、編集までをひとりでこなす。

〈ホテルロイヤルクラシック大阪〉が 大阪・なんばに開業。 そのみどころ、魅力を 一挙紹介!

旧新歌舞伎座の意匠を復元 アートを身近に感じるホテル

大阪・ミナミのランドマーク旧新歌舞伎座跡地に、
宿泊施設〈ホテルロイヤルクラシック大阪〉が、12月1日に開業。
旧新歌舞伎座の在りし日を思い起こさせる姿が、今注目を集めています。

さまざまな伝統文化の発信地として、
長年大阪の人たちに愛されてきた新歌舞伎座ですが、
老朽化などにより2009年6月に惜しまれつつ閉館。
冠婚葬祭事業を展開する〈ベルコ〉が跡地を引き継ぎ、
当時の意匠を受け継ぐ都市型ホテルとして産声をあげることになりました。

ホテルの設計は、東京オリンピック・パラリンピックの拠点となる
新国立競技場の完成も記憶に新しい、建築家・隈研吾氏が担当。
隈氏も敬愛する村野藤吾氏設計の旧新歌舞伎座の象徴とも言える、
幾重にもなった唐割風(からはふ)を低層部に復元するなど、
長く親しまれてきた“ミナミの顔”の意匠を継承した外観が特徴となっています。

2階のカフェラウンジ〈コアガリ〉や共有スペース、エントランスには、
旧新歌舞伎座で使用されていた金物や鬼瓦などが展示されており、
その歴史を垣間見ることができます。

旧新歌舞伎座 懸魚 真鍮製(直径600mm)

旧新歌舞伎座 懸魚 真鍮製(直径600mm)

旧新歌舞伎座 鬼瓦銅板製 辻普堂左・歌舞伎十八番「嫐(うわなり)」で使用された隈取をイメージ右・歌舞伎十八番「暫(しばらく)」で使用された隈取をイメージ

旧新歌舞伎座 鬼瓦銅板製 辻普堂 左・歌舞伎十八番「嫐(うわなり)」で使用された隈取をイメージ 右・歌舞伎十八番「暫(しばらく)」で使用された隈取をイメージ

館内は、天然木をふんだんに取り入れた和モダンな佇まい。
館内の階数表示やお手洗いのピクトグラムにも木を用いるなど、
スタイリッシュながらも温かみのある空間に仕上がっています。

全天候型のチャペルアトリウム〈大空〜SORA〜〉も木でつくるこだわりよう。

全天候型のチャペルアトリウム〈大空〜SORA〜〉も木でつくるこだわりよう。

新潟の海の幸を里山で味わう。 南魚沼〈龍寿し〉が名店といわれる理由

南魚沼市と魚沼市のちょうど中間にあたる大崎集落。
住宅や商店がポツリポツリと点在するこのエリアに、
遠路はるばる車を走らせ顧客が集う寿司屋〈龍寿し〉があります。

先代の頃は出前と宴会が売り上げの多くを占める、
いわゆる農村地帯のお寿司屋さんだった同店は、
2代目大将の佐藤正幸さんの手により、
新潟でも屈指のレベルと評判の名店へと進化を遂げました。

現在では県外からのお客さんが約3割を占め、
南魚沼市の高級宿〈里山十帖〉をプロデュースする
〈自遊人〉の代表取締役である岩佐十良(とおる)さんをはじめ、
食通たちに愛されています。
その道の通たちをうならせる秘密はどこにあるのでしょう。

手間、時間、独自のアイデアが生む、ここにしかない味

この日はカウンターで、つまみと握りのおまかせコース
「信楽(しがらき)」(7500円・税別)をいただくことに。
おつまみ4~5品、握りが10~12貫にお味噌汁がついた
バラエティに富んだ人気メニューです。

まずはおつまみから。
細くシャキシャキとした食感が心地よい岩もずくに始まり、
幻の魚と呼ばれるアラの刺身、甘エビの刺身、ノドグロの塩焼きと続きます。
岩もずくからノドグロまでこの日の主役はすべて佐渡産です。

ノドグロの塩焼きに添えられた枝豆も地物。

ノドグロの塩焼きに添えられた枝豆も地物。

アラと甘エビに添えられたつまは、だしで漬けた南魚沼産の糸瓜。
糸瓜は「糸かぼちゃ」「そうめんかぼちゃ」とも呼ばれる長岡の伝統野菜です。
大根よりも味が濃く、身が詰まっているため、佐藤さんがひと手間加えることで、
それだけで立派な一品として仕上がっています。

甘エビの刺身には、長岡野菜の糸瓜のつまを。八海山の伏流水で育てた魚沼わさびはその都度すりおろす。

甘エビの刺身には、長岡野菜の糸瓜のつまを。八海山の伏流水で育てた魚沼わさびはその都度すりおろす。

「糸瓜を使い始めたのは3年前から。
2015年に〈雪国A級グルメ〉というプロジェクトの講演会に参加したときに
山形の〈アル・ケッチャーノ〉の奥田政行シェフのお話を聞いて、
もっと地元の食材に目を向けてみようと思ったのがきっかけです。
糸瓜はまず巻物の具として使い始めて、その具をそのまま
『これ、つまにも使えるじゃん!』とひらめいたんです」

大将の佐藤正幸さん。

大将の佐藤正幸さん。

おつまみの締めは地物トマトと新潟県産ぶどうのカプレーゼ風味。
トマトは2種、ぶどうは3種使用し、
酒粕、アーモンド、砂糖、クリームチーズと和えたもの。

トマトとぶどうの酸味や甘みにクリームチーズのコクが絶妙に絡み合う
爽やかな味わいで、おつまみの終わりと握りの始まりをつなぐための
一品としての役割を果たしている印象を受けました。
佐藤さんの気遣いとクリエイティビティが伝わってきます。

おつまみの締めは、地物トマトと新潟県産ぶどうのカプレーゼ風味。佐藤さんのお客さんへの気遣いを感じる一品。

おつまみの締めは、地物トマトと新潟県産ぶどうのカプレーゼ風味。佐藤さんのお客さんへの気遣いを感じる一品。

ジビエシーズン到来! 長野県内外の約80店舗が参加する 〈信州ジビエフェア〉開催中

近頃、ブームになりつつあるジビエ(野生鳥獣肉)。
脂肪が少なく高タンパクで低カロリーなのに、
鉄分やカルシウムが豊富でクセもなく、
繊細な風味や食べごたえはあるとあって、ファンが急増中です。

なかでも山に囲まれ、古来、鹿肉を食べる文化が受け継がれてきた長野県では、
独自のジビエの認証評価を設定し、
各地で加工施設を整えて〈信州ジビエ〉として
高品質でレベルの高い安全な食材の提供をめざしています。
県内には工夫を凝らしたジビエ料理で人気を集める飲食店が数多くあり、
さらにその人気ぶりから独創的なジビエメニューに挑戦するお店も増加中。
信州はまさに、おいしい〈信州ジビエ〉が楽しめるジビエ天国なんです!

特に現在は狩猟解禁期間中(11月15日から2月15日まで)。
上質な〈信州ジビエ〉が楽しめるファン待望のシーズン到来とあって、
各店で極上のジビエ料理を提供しています。
それとあわせ、毎年恒例の〈信州ジビエフェア〉も開催中!
長野県内外の約80店舗のレストラン、居酒屋、ホテル・旅館などで、
それぞれ自慢の信州ジビエを使ったメニューを提供しており、
山の幸〈信州ジビエ〉を満喫する絶好のチャンスです。

ということで、フェアに参加するエリア別のおすすめ飲食店をピックアップ!

●ピッツェリア カスターニャ
(長野エリア)

ピッツェリア カスターニャ

長野駅から徒歩3分ほどに位置するピッツェリア。
イタリア・ナポリから直輸入したピザ窯で焼き上げるピザをはじめとする
イタリア料理を提供しています。ジビエは信頼のおけるマタギから入荷。
「青首鴨のロースト」や「鹿肉のロースト」「猪のストラコット」といった
季節のジビエ料理(2,200円〜)や「猪肉のラグーを使った自家製ピチ(1,760円)」などの
メニューがそろい、自然からの恵みを大切にしたシンプルな調理法が
素材の旨みをさらに引き立てます。

information


map

ピッツェリア カスターニャ

住所:長野市南石堂町1317

TEL:026-217-0008

営業時間:11:30〜14:00(LO)/17:30〜21:00(LO)(日曜LO20:00)

定休日:月曜

提供期間:通年

https://pizzeria-castagna.hatenablog.jp

●旬菜料理はたの(中野・飯山エリア)

旬菜料理はたの

奥信濃・飯山市の築100年を越える古民家で、
旬の地元素材とジビエを組み合わせた会席料理を古器で提供。
コクと旨みが詰まったジビエの肉はもちろん、
鴨出汁でじっくり煮込んだ、たっぷりの地元野菜もおすすめです。
「天然鴨鍋コース(6,930円/人)」は4人前からの提供で、2日前までの要予約。
3人以下の場合はお問い合わせを。

information

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旬菜料理はたの

住所:飯山市旭644

TEL:0269-67-0393

営業時間:11:30〜14:30(LO13:30)/17:30〜21:30(LO20:00)

提供期間:12月1日〜2月15日

https://kominka-washoku.com

●ブレストンコート ユカワタン
(上田・軽井沢エリア)

ブレストンコート ユカワタン

四季の変化が豊かな軽井沢の森に佇む
〈ホテルブレストンコート〉のメインダイニング。
フレンチの技術をベースに、信州の土地の恵みを生かした素材を使い、
日本人の感性や味覚に応えるフランス料理を提供しています。
この冬のコースは、ジビエ料理を含んだ
全9品の「王様のジビエ25,300円(サービス料別)」。
かつてフランス王侯貴族のための特別料理であった前菜「パテ・ド・ロワ」と、
古典フランス料理の最高峰とされるメインの肉料理「野兎のロワイヤル」など、
贅を尽くした希少なジビエ料理が楽しめます。

information

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ブレストンコート ユカワタン

住所:北佐久郡軽井沢町星野

TEL:050-5282-2267

営業時間:17:30〜(宿泊者以外も利用可)

定休日:1月14日~2月29日は不定休

提供期間:12月27日〜1月13日

http://yukawatan.blestoncourt.com

●農園カフェ ラビット
(大町・白馬エリア)

農園カフェ ラビット

北アルプスを望む標高900メートルの中山高原で、
自家製無農薬野菜を使用した地元産ジビエ料理が楽しめるカフェ。
地元の野生鳥獣処理加工施設「美麻ジビエ工房」の関係者でもある店主は、
化学調味料を一切使わず、素材の味を大切にした料理を提供しています。
「信州ジビエのカレークリームドリア(1,500円)」は
ピリッとしたカレー味が食欲をそそる一品。ボリュームのある鹿肉料理です。

information

map

農園カフェ ラビット

住所:大町市大町8295−48 中山高原

TEL:0261-85-2120

営業時間:11:00〜15:00(4月1日〜11月30日)

定休日:火曜

提供期間:11月15日〜11月30日

https://cafe-rabbit.com

〈ARCH BREWERY〉柳昌宏さん
クラフトビールを通して
自分のまちを自分でおもしろくする

お酒のまち・岩国で生まれたクラフトビールのブルワリー

すがすがしい醸造所の様子を見た瞬間、
「この人がつくるビールはきっとおいしいに違いない」と確信した。
ここは2年ほど前に開業した、岩国市で初となるクラフトビールの醸造所
〈ARCH BREWERY(アーチブルワリー)〉である。

この岩国市は錦帯橋で有名だが、旭酒造や村重酒造など5つの名蔵元をもち、
あまたの“のんべえ”憧れの酒どころとしても知られる。
そんな酒の聖地で、岩国市出身の柳昌宏さんはなぜこの醸造所を始めたのだろうか。

岩国市の風景。

岩国市の風景。

醸造所はJR岩国駅から徒歩10分、まちの中心地付近にある。

醸造所はJR岩国駅から徒歩10分、まちの中心地付近にある。

カラフルなオレンジ色のビルの1階を訪ねると
すらりと背の高い〈ARCH BREWERY〉代表の柳昌宏さんが出迎えてくれた。
引き戸を開けると広がる、ぱっと見15坪ほどのコンパクトな醸造所。
クラフトビールのなかでも特に独立性が強く、
小さな規模である“マイクロブルワリー”然としている。

全商品5本を並べると錦帯橋が現れる仕掛けというのがいい。

全商品5本を並べると錦帯橋が現れる仕掛けというのがいい。

〈ARCH BREWERY〉は、ホップと柑橘が豊かに香る〈ARCH IPA〉など
全5種類をラインナップ。山口県周防大島のミカンを副原料として使用するなど、
地域の素材も積極的に取り入れる。
米軍基地のある岩国らしいインターナショナルな雰囲気もまた
ビールをおいしくしているかもしれない。
そんな生まれも育ちも岩国の柳昌宏さんに〈ARCH BREWERY〉を巡る物語をうかがった。

つまらないのは、このまちじゃなくて自分自身だった

柳昌宏さん。関西在住時は映画の助監督をしながら、夜は動画制作やライブの撮影をしていたそう。そのときの縁がきっかけで、OEMなどを通してお客さんになってくれている人も多い。

柳昌宏さん。関西在住時は映画の助監督をしながら、夜は動画制作やライブの撮影をしていたそう。そのときの縁がきっかけで、OEMなどを通してお客さんになってくれている人も多い。

大学進学を機に、地元・岩国を出て関西で暮らしたという柳さん。
経営学部で学び、卒業後は映画の助監督として弟子入りしたそう。

「大学まで出してもらったのに親不孝な道を進みました。
そうしているうちに父が病に倒れまして。
当時、僕はお金にならないことをやっていたし、弟の昌仁も県外でプラプラしていたので、
ふたりで一緒に岩国に戻って来ました」

こうして柳さんは2012年にUターンした。

高山〈みかど〉
ドライな焼酎ハイボールに最高のアテ
飛騨牛を朴葉みそで
“チリチリ”と焼く幸せ

旅の醍醐味はローカル酒場!
全国おすすめ酒場探訪記 飛騨高山編
こだわる。でも飾らず、自然体で

今回のローカル酒場は岐阜県高山市で創業約80年、
高山の郷土料理にこだわった〈みかど〉。
酒場であり、郷土料理の定食店としても人気です。
地元の人にも愛されつつ、多くの観光客も迎え入れ、
外国人客向けに英語のメニューも用意されています。
現在、店を引き継ぐのは地元出身の加賀江徹さん。
3代目としてお店を引き継いで20年になります。

昭和の風情も残る商店街に、昔ながらの純和風な建物。でも近づいてみると英語の表記もあって、高山の昔と今が一緒に感じられます。

昭和の風情も残る商店街に、昔ながらの純和風な建物。でも近づいてみると英語の表記もあって、高山の昔と今が一緒に感じられます。

もともとは〈みかど食堂〉という名で長年愛されていたお店ですが、
店の継承で困っていたところ、加賀江さんのお父様が権利を取得。
板前さんを雇い存続していました。
そのころ加賀江さんはバックパッカーとして世界を放浪。
25歳、バンコクに滞在していた時に一本の電話。
「母親から店を継いでほしいと連絡がありました。さすがに親不孝も続けられないなと」
調理師免許を持っていたことも幸いし、〈みかど〉の名を継ぐことを決断したのです。

やわらかい笑顔でお客様を迎える加賀江さん。世界を訪ねるバックパッカーから、世界から訪れる人たちを迎え入れる仕事へ。

やわらかい笑顔でお客様を迎える加賀江さん。世界を訪ねるバックパッカーから、世界から訪れる人たちを迎え入れる仕事へ。

今回の案内人のふたり、朝倉圭一さんと、飲み仲間の中島亮二さんも、
加賀谷さんと同じように、一度は県外に出て、そして戻ってきたUターン組。
この〈みかど〉を紹介してくれた朝倉さんは、名古屋に出て、27歳で高山に戻りました。

自営業を継ぐ同級生たちが多い中で、サラリーマン家庭育ちの朝倉さん。
「一生続けられる仕事ってなんだろう?」と自問し、
「ここでこそやれる仕事をしたい」という思いから、
地元の器や民芸品を扱う〈やわい家〉を開業。

「高山市は、市区町村の面積で日本一。とはいえ98%は山と山林ですからね(笑)」
と笑う朝倉さんですが、だからこそ木材に恵まれ、
生活道具にも毎日を豊かに暮らす知恵が込められます。
2階にサロン的な古本屋を立ち上げましたが、
これも知の部分から高山を掘り下げていく試みです。

中島さんも新潟の建築会社に就職し、設計の仕事をしていましたが、
ほうれん草などを栽培する実家を継ぐために帰郷。
その傍ら、地元ゆかりの若手クリエイター7人で、アートイベント「山の日展」を開催。
今年8月に2回目を終えたこのイベントは、
デザイン、絵、写真、左官、猟&レザークラフト、
生態学研究に、中島さんが手がける建築&農業と多彩。
第1回では中島さんの実家にある築150年の蔵を、
多目的スペースに転用する事例を展示したのです。
さらに今年は、温室を使った空間の展示や表現に挑戦しました。

この取り組みを紹介するパンフレットで中島さんはこんな言葉を残しています。
「盆地である高山に、新しい道を通すことにもつながるのではないか」
高山を囲む自然は大いなる恵みをもたらす一方、
交流を阻む要因ともなっていたかもしれません。
だからこそ大いなる自然が残り、そこで幸せに生きる知恵が生まれ
独自の食文化、郷土料理が育まれました。

しかし、高山は不思議なまち。
江戸情緒が残る「さんまち通り」などを歩いていると
多くの人たちが行き交う豊かな商都としての賑わいがあります。

江戸時代の趣を残す昼のさんまち通り。外国人観光客も多く、平日にも関わらず賑わっています。

江戸時代の趣を残す昼のさんまち通り。外国人観光客も多く、平日にもかかわらず賑わっています。

朝倉さんによれば、
「江戸時代は幕府の天領でした。ということはそれだけ豊かなものがあり、
交流の地でもあったんです」
郷土の恵みがあるからこそ人々が集う。
そして集った人たちとともになにかが生まれる。それが飛騨高山。

ほろ酔いの会話も次々とすてきな言葉になる朝倉さん。郷土への愛を軽やかな言葉にのせて語っていただきました。

ほろ酔いの会話も次々とすてきな言葉になる朝倉さん。郷土への愛を軽やかな言葉にのせて語っていただきました。

今夜の酒は、タカラ「焼酎ハイボール」〈ドライ〉。
強炭酸のガツンとしたキレと、宝酒造ならではの焼酎の旨みが楽しめるお酒です。
朝倉さんはぐっとひと口飲んで、
「スッキリ感がいいですね。高山ならではの濃い味の料理にも合いますよ」
そういいながら朝倉さんはメニューから
定番料理とちょっと変わったものをセレクトしました。

「定番といえばやはり飛騨牛と朴葉みそ。味は濃いめですよ。
そして、あまり知られていないものでいえば、こもどうふ。
それから……これは僕もよく知らないのですが、かわきも」

郷土料理のこもどうふは、わらを編んだ「こも」で豆腐を包み、
だし汁などで煮込んだもの。
豆腐の表面の模様と、食感が特徴的で、お盆やお正月のごちそうでもありました。

料亭のだし巻き玉子焼きにも見えるけれど、これが豆腐。高野豆腐ほど濃い出汁ではなく、素朴な風味も味わえます。400円(税抜き)

料亭のだし巻き玉子焼きにも見えるけれど、これが豆腐。高野豆腐ほど濃い出汁ではなく、素朴な風味も味わえます。400円(税抜き)

かわきもは、鶏の皮とレバーを、甘くて濃い醤油ベースのたれで煮た、岐阜・郡上の郷土料理。
これがまたドライな焼酎ハイボールとよく合う。

こちらがかわきも。タレのコクとドライな焼酎ハイボールの相性は抜群。お酒はもちろん、残ったタレを白米にかけたくなる誘惑。500円(税抜き)

こちらがかわきも。タレのコクとドライな焼酎ハイボールの相性は抜群。お酒はもちろん、残ったタレを白米にかけたくなる誘惑。500円(税抜き)

酒場の定番コロッケは飛騨牛入り。フライものも手は抜きません。600円(税抜き)

酒場の定番コロッケは飛騨牛入り。フライものも手は抜きません。600円(税抜き)

ひとり旅にうれしい定食は、昼夜問わず提供。定食なら飛騨牛も手軽にいただけます。〈飛騨牛陶板焼き定食〉2000円(税抜き)

ひとり旅にうれしい定食は、昼夜問わず提供。定食なら飛騨牛も手軽にいただけます。〈飛騨牛陶板焼き定食〉2000円(税抜き)

二戸で見つけた「ほんもの素材」。 〈いわて短角和牛〉と〈南部美人〉、 “国産”漆を育むテロワールとは?

学びある二戸の旅を提案。〈ほんものにっぽんにのへ〉が始動!

〈二戸〉と書いて〈にのへ〉。
東京から東北新幹線で約2時間35分。
青森県・八戸からは、いわて銀河鉄道で約37分と、
青森県と接する岩手県最北端に位置する市の名前です。

聞き馴染みのない土地ですが、
二戸には、実は「ほんもののにっぽん」がある。
東端に〈折爪岳〉、西端に〈稲庭岳〉を有し、
その伏流水や、雪深い気候を生かした「ほんもの素材」が数多く育まれています。

学びある二戸の旅を提案するプロジェクト
〈ほんものにっぽんにのへ〉がスタートしました!

岩手生まれの短角和牛

〈稲庭岳〉のすそ野に広がる〈稲庭高原〉では、
雄大な土地に赤茶色の短角和牛の姿を見ることができます。

稲庭高原はツーリングコースにもなっていて、柵の外から牧野を自由に見ることができます。

稲庭高原はツーリングコースにもなっていて、柵の外から牧野を自由に見ることができます。

短角和牛は、日本固有の肉用専用種「和牛」として認定された
岩手生まれの食肉牛。
岩手県がまだ南部藩だったころ、
物資輸送に使われていた在来の〈南部牛〉と
ショートホーン種を掛け合わせ、品種改良を重ねて今に至ります。

二戸の気候に適した〈夏山冬里〉が生んだ肉質

短角和牛が放牧されるのは5月から10月の夏場だけ。
夏、穀物や葉タバコ栽培で忙しい農家にとって、
山への放牧は手離れがよく、
雪に閉ざされ農作業ができない冬場に里の牛舎で牛を育てる方式は、
「夏山冬里」と呼ばれ、負担なく営みを続けられる知恵でした。

浄法寺町牧野組合連合会の会長・斉藤さん。夏は葉タバコの生産や、牛の餌となる採草を行い、冬は牛舎で牛を育てます。二戸では、牧野組合連合会に委託して種牛や採草の管理・販売を行ってもらうなど、畜産支援が盛ん。

浄法寺町牧野組合連合会の会長・斉藤さん。夏は葉タバコの生産や、牛の餌となる採草を行い、冬は牛舎で牛を育てます。二戸では、牧野組合連合会に委託して種牛や採草の管理・販売を行ってもらうなど、畜産支援が盛ん。

牛は牧野で自然交配し、
子牛は自然栽培の牧草と母牛の乳だけで育ちます。
運搬につかわれていた筋肉質な南部牛のDNAや、冷涼な気候なため、
放熱しないよう脂肪が外につくこと、
広大な牧野で適度な運動ができることなどから、
健康的で、脂が少ない赤身主体の肉質が育まれます。
科学的にも黒毛和牛に比べてうま味成分の
グルタミン酸やアミノ酸が多いことが証明されているそう。

シェフの寺脇さんにより炭火で焼き上げられた短角和牛。あっさりとして重くなく、噛めば噛むほど肉のうま味を感じられます。

シェフの寺脇さんにより炭火で焼き上げられた短角和牛。あっさりとして重くなく、噛めば噛むほど肉のうま味を感じられます。

〈ほんものにっぽんにのへ〉プロジェクトが企画した旅のひとつ〈肉と酒のにのへ〉で、
二戸の食材を調理し紹介するアテンダーのひとりとして参加した
〈Globe Caravan〉の寺脇加恵さんは、
「牛がどこの餌を食べているかで安全性が決まるので、
今後日本の食は、意識がそこへ向かっていくと思う」と話します。
肉の等級は霜降り度合いで決まるのが現状。
「市場に迎合しないで、市が生産者と連携して
きちんとした生育環境を維持・保護しているのはすごいこと」と話します。

斉藤さんから育て方や飼料について話をうかがう寺脇さん。どう育成しているかを知ることは、私たち消費者にとっても、安心な食選びと、大切に育てられた命をいただく感謝を忘れない一歩。

斉藤さんから育て方や飼料について話をうかがう寺脇さん。どう育成しているかを知ることは、私たち消費者にとっても、安心な食選びと、大切に育てられた命をいただく感謝を忘れない一歩。

健康や食の安全を意識する傾向のなか注目される短角和牛は、
二戸の風土が育んだ「ほんもの素材」のひとつ。
二戸市内では〈Restaurant Bonheur〉や〈短角亭〉で味わうことができます。

〈茶寮原宿〉料理家・yoyo.さんの 人気フードイベントが 一夜限りの復活!

おしゃれで独創的なyoyo.さんのヴィーガン料理

新潟市沼垂地区でセンス溢れるヴィーガン料理を提供しているカフェ〈mountain△grocery〉。
こちらを手がけているのが、料理家で〈VEGEしょくどう〉主宰のyoyo.さんです。

yoyo.さんは南インドをひとり旅した際に出会った菜食文化に感銘を受け、
都内各所で店舗を持たない定食屋〈VEGEしょくどう〉をスタート。

「たべることはいきること。おいしいやさいはみんなのいのちをつなぐ」
をテーマに、オリジナリティ溢れるヴィーガン料理で一躍人気に。
※過去の記録はこちらをどうぞ。

アート、カルチャー系イベントへの出店やオリジナルレシピも考案するなど、
ヴィーガン料理を通し、インディペンデントでさまざまな活動を行っています。

2016年からは新潟県内の里山に移住し、
お米を作ったり、ビーガンカフェ〈mountain△grocery〉をオープンさせました。

そんなyoyo.さんですが、
過去何度も料理を振舞った場所である原宿のイベントスペース・VACANTに
12月11日(水)、一日限定で〈VEGEしょくどう〉を復活。
12月末に閉館を迎えるVACANTのクロージングイベントとして帰ってきます。

〈岩の原葡萄園〉 マスカット・ベーリーAのふるさとへ。 老舗ワイナリーで味わう日本ワイン

〈マスカット・ベーリーA〉。
ワイン好きに限らず、この名を耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか? 
それもそのはず、マスカット・ベーリーAは
日本で生産されている赤ワイン用のぶどうのなかで最も生産量が多い品種だから。

そんな日本のワインぶどうの代名詞ともいえるマスカット・ベーリーAが生まれたのが、
新潟県上越市にあるワイナリー〈岩の原葡萄園〉です。

今年6月に開催された「G20大阪サミット2019」では、
赤ワイン〈深雪花(みゆきばな)〉が振る舞われるなど、
1890(明治23)年の開設以来、日本のワインのパイオニアとして、
ワイン界を牽引してきた同園。
ここでは、創業者であり「日本のワインぶどうの父」と称される
川上善兵衛氏と日本のワインがたどってきた歴史に触れることができます。

岩の原葡萄園のワインができるまで

岩の原葡萄園があるのは、新幹線の上越妙高駅から車で25分ほどの距離にある
上越市の頸城(くびき)平野。
1時間ほどあればすべてを見て回れる広さの園内には、葡萄畑はもちろん、
ワインを製造・販売する施設とオフィスが併設されています。

生産棟、第一号・第二号石蔵、雪室、
ワインショップ・レストラン・資料室からなる川上善兵衛記念館などがあり、
生産棟とオフィスを除くすべての施設が開放されています。

赤ワインの仕込み風景。ぶどうを除梗破砕機に入れ、果梗と実に分ける。

赤ワインの仕込み風景。ぶどうを除梗破砕機に入れ、果梗と実に分ける。

取材に訪れたこの日は、県外から仕入れた約600キロの
マスカット・ベーリーAを乗せたトラックが横づけされ、
赤ワインの仕込みをしているところでした。

「このマスカット・ベーリーAは、糖と酸のバランスがほどよくて、
そのまま食べてもおいしいんですよ」

善兵衛が生んだ日本固有種〈マスカット・ベーリーA〉。日本で最も多く栽培されている赤ワイン用ぶどうで、生食兼用のぶどう。

善兵衛が生んだ日本固有種〈マスカット・ベーリーA〉。日本で最も多く栽培されている赤ワイン用ぶどうで、生食兼用のぶどう。

ぶどうは丸ごと除梗破砕機に入れられ、まずは果梗と実に。
次に搾汁機で実を搾り、果汁になります。
常温だと発酵の温度が上がり、苦味や雑味が出てしまうため、
冷やしたぶどうを使ってなめらかに仕上げます。
園内で収穫したぶどうで仕込む際には、7度前後の冷蔵庫でひと晩冷やすのだそうです。
1キロの葡萄から約800ミリリットルのワインができます。

次に向かったのは葡萄畑。取材で訪れた10月上旬は収穫の最盛期。
晴天の空の下、約20名の方々が斜面に立てた脚立を器用に使って、
ロゼワイン用のマスカット・ベーリーAの収穫をしていました。

サイズと糖度の基準を満たしたぶどうから順に収穫。斜面に器用に脚立を立て、高いところのぶどうも手際よく。

サイズと糖度の基準を満たしたぶどうから順に収穫。斜面に器用に脚立を立て、高いところのぶどうも手際よく。

岩の原葡萄園のぶどう収穫

園内では、〈ブラック・クイーン〉、〈ローズ・シオター〉、
〈レッドミルレンニューム〉、〈ベーリー・アリカントA〉を主に栽培。
糖度とサイズを計測し、条件に達したぶどうから収穫していきます。

収穫したぶどうはカゴへ

仙台唯一のクラフトビール 〈穀町ビール〉と 麹の町・荒町がおもしろい!

仙台唯一のマイクロブリュワリー

仙台の住宅街で、おいしいクラフトビールに出会いました!
その名は〈穀町(こくちょう)ビール〉。仙台唯一のマイクロブリュワリーです。

〈穀町〉は地名で、伊達政宗公の時代、
米や穀物の専売権を与えられていたことに由来します。

〈穀町ビール〉の看板

「穀」物の「町」と書いて「こくちょう」。仙台に古くからある地名です。

「地名を知らない人が聞いたら、
“穀物の町でつくっているビール”ってイメージが広がる気がして」と話すのは、
代表の今野高広さん。

仙台市出身で、実家のガレージを改装し、醸造所とパブをつくりあげました。
店の住所は石名坂ですが、穀町商店街はすぐそばで、
子どもの頃はよく買い物に出かけた場所だそう。

自分がおいしいと思ったビールを商品に

醸造所に併設するパブ

醸造所に併設するパブ。店名の〈ビア兄(ビアニーニ)〉は「ビールをつくる兄さん」。今野さんのことであり、「派生してビール好きなみんな」が集まる場所です。

イギリス留学の経験があり、語学力を生かして
ベルギーチョコレートの輸入を手伝っていた今野さん。

「ベルギーで飲んだビールのなかで、
ビールなのにコクがあって度数が高く、飲みごたえがあるものが印象に残ったんだけど、
日本に帰ってくるとないんですよ。
これが決め手で、なかなか手に入らないので、
自分がおいしいと思ったものを自分でつくっちゃおう」と、
一から醸造の勉強をはじめます。

穀町からほど近い〈荒町(あらまち)〉にある〈森民酒造本家〉に勤務しながら、
東京の座学で知り合い、先に醸造所をオープンした島根県の〈石見麦酒〉で
ビールづくりの実習を行います。

〈森民酒造本家〉外観

1849年創業の〈森民酒造本家〉は、仙台市街に唯一残る酒蔵。

「大きなビール工場で一部分を担うより、
小規模に昔ながらの酒づくりをしているところの方が勉強になる」
と考えていた今野さん。

「そんな時ちょうど! 荒町をチャリンコで走っていたら、
森民さんに『バイト募集。ラベル貼りなど』って書いてあったんですよ」と笑います。

今野さんの思いが引き寄せた運命的な出会い。
4年間修行し、酒づくりはもちろん、酒屋や飲食店との人脈を築きます。

老舗酒屋〈及川酒店〉の外観

森民酒造本家の日本酒を多種扱う荒町の老舗酒屋〈及川酒店〉。穀町ビールを最初に卸したお店です。

「お酒をつくって瓶詰めした後、
どういう風に売るかは森民さんで学びました。
どこの酒屋さんへ卸したらいいか。お酒を配達しているとつながりができるんです」

〈貝印スイーツ甲子園〉に
青春をかける高校生。
未来のパティシエたちが躍動する!

キャベツを使ったシュークリーム!?
有名パティシエを唸らせる高校生のアイデア!

ケーキづくりに青春をかける高校生たちの物語。
それは〈貝印スイーツ甲子園〉という舞台で花開く。
1年に1回開催されているこの“甲子園”を目指し、
全国のパティシエ志望の高校生たちがしのぎを削っている。

2019年9月15日、
第12回決勝大会が〈武蔵野調理師専門学校〉を会場として開催された。
春から行われていた全国予選を、全350チーム(125校)から勝ち抜いてきたのは、
東京のレコールバンタン高等部「Rig(リグ)」、
愛知の学校法人糸菊学園 名古屋調理師専門学校「amusant(アミュゾン)」、
大阪のレコールバンタン高等部大阪校「etoile(エトワール)」、
そして福岡の嶋田学園 飯塚高等学校「muguet(ミュゲ)」の4チーム。

決勝大会の直前、そのうちの1チーム、
飯塚高等学校「muguet」の練習風景を取材した。
メンバーは永末優華さん、近藤愛華さん、片桐野慧(のえ)さんの3人だ。

 「muguet」の3人が通う飯塚高校。

「muguet」の3人が通う飯塚高校。

飯塚高校では、まず2月に8チームをつくった。
そのなかから5月に校内での予選が行われ、5チームに絞られた。
今年はその5チームすべてがそのまま書類審査に応募したという。
そして書類審査、予選と突破し、本選に出場したのが
永末さん、近藤さん、片桐さんの「muguet」だった。

今大会のテーマは「カスタードを使ったケーキ」。
3人はまずはどんなケーキにするか考えなくてはならない。

「カスタードと聞いて、代表的なスイーツとしてシュークリームが思い浮かびました。
“シュー”は本来フランス語でキャベツだと知り、
今回、材料として使ってみたいと思いました。
周りにシューであるキャベツを巻いたら、シュークリームになるかなと」
と教えてくれたのはチームのムードメーカーである片桐さん。

「muguet」は、最近はやりつつある野菜を使用したケーキに挑戦することにした。

当初の試作では「まったくおいしくなかった」らしい。
顧問の林田英二先生も
「物語としてはいいけど、本物のキャベツを使うと
ロールキャベツのような感じで切れるかどうか不安でした。
そこでチョコレートなどを使ったキャベツ風でもいいのではないかと提案した」
という。

(左から)林田英二先生、永末優華さん、近藤愛華さん、片桐野慧さん。

(左から)林田英二先生、永末優華さん、近藤愛華さん、片桐野慧さん。

しかしメンバー3人で相談した結果、
本物のキャベツを使うことに挑戦すると決断した。ポイントはキャベツの甘み。
一番工夫し、労力を割いた点だという。

シロップで炊いてみると、キャベツが乾燥したように白くなってしまって、
切ることもできない状態に。
さまざまな手法を試したが、キャベツを茹でて、はちみつとレモンでつけ込むことになった。

ただおいしくつくるのと、予選や決勝ですぐに審査員に食べてもらうのでは
つくり方が微妙に変わってくる。
すぐ食べてもらうことを想定した甘みやかたさのバランスが必要になってくる。
そういった目線はすでにプロではないか。

学校での練習風景。

学校での練習風景。

はちみつとレモンでつけ込んでいるキャベツ。短時間で完成するよう試行錯誤を重ねた。

はちみつとレモンでつけ込んでいるキャベツ。短時間で完成するよう試行錯誤を重ねた。

「muguet」の3人は、飯塚高校・製菓コースのなかで、
部活動でも製菓部に所属している。
通常の授業コースでは、基本的なものを学ぶことに精一杯で、
細工などは部活動内で本などを見ながら、自主的に勉強しているという。

だからこのケーキの土台には、
ダックワーズ、サブレ、ダマンド、ババロアなど基本的なケーキが層となっている。
自分たちにできることの精度を高めつつ、さらに技術や知識を上乗せしているのだ。

大会序盤から真剣な眼差しだったリーダーの近藤愛華さん。

大会序盤から真剣な眼差しだったリーダーの近藤愛華さん。

土台をつくる永末優華さん。

土台をつくる永末優華さん。

初めてケーキをつくってみたときは、なんと5時間36分かかったという。
決勝大会の制限時間は2時間30分。
そこまで短縮するには、きっと練習・実習を繰り返し行ったに違いない。

林田先生は、全員がすべての作業をできるように指導したという。

「みんなでケーキをつくって、みんなで飾りをつくる。
もちろん基本的な担当分けはありますが、遅れたときに手伝えるように、
誰が何をやってもできるようにしておきました。
『考えてつくろうね』と、毎日、言っています」

バラの飾りひとつを1分半以内でつくるという細かい制約をつけて練習した。

バラの飾りひとつを1分半以内でつくるという細かい制約をつけて練習した。

予選も決勝も、その舞台は自分たちの慣れた環境ではないので、
現場対応力が求められる。
実際に決勝でも、冷蔵庫の“冷え”が悪いという事態も発生していた。
そんなときにでも、みんなでフォローしあえること、それがチームワークなのだろう。

〈COFFEE COLLECTION〉 カッピング審査によって選ばれた 国内外のコーヒー店が 神田錦町に集合!

サードウェーブコーヒーの上陸以降、
全国的にコーヒーイベントが盛り上がりを見せています。

喫茶店文化が根付く神田で、2015年にスタートした
〈COFFEE COLLECTION around KANDA NISHIKI-CHO〉もそのひとつ。

第8回目となる今回は、
11月2日(土)、3日(日)の2日間にわたって行われます。
メイン会場は、神田錦町の複合ビル〈テラススクエア〉。
コーヒーを味わいに出かけてみませんか。

11月2日と3日で別の店舗が登場!

コーヒーをカップに注ぐ

神保町の〈GLITCH COFFEE & ROASTERS〉が旗手となってスタートした、
〈COFFEE COLLECTION around KANDA NISHIKI-CHO〉。
今回はコーヒーの生豆のクオリティとポテンシャルにフォーカスします。

イベントに先駆けて、出店者を募集する企画
〈COFFEE COLLECTION DISCOVER〉が開催され、
国内外から45店舗が集結。
カッピング審査によって選ばれた上位9店が出店権を獲得しました。

〈GLITCH COFFEE & ROASTERS〉を含む計10店舗が出店し、
11月2日(土)と3日(日)の両日、5店舗ごとに〈テラススクエア〉へやってきます。

2日(土)の注目店舗は、
富山県のスペシャルティコーヒー専門店〈ハゼル珈琲〉。

ハゼル珈琲の外観

出店者の募集企画ではダントツの1位で優勝したお店です。

このほか、山形県の〈CoffeeRoaster & Cafe culmino〉、
北海道の〈時計のない喫茶店〉、海外からは中国から〈CHEMBOX COFFEE〉、
〈GEORGE COMMUNITY〉が出店します。

3日の注目店舗は、
奈良県のスペシャリティーコーヒーのロースタリー〈ROKUMEI COFFEE CO.〉。

〈ROKUMEI COFFEE CO.〉のカウンター

〈Japan Coffee Roasting Championship2018〉で
優勝した実力の持ち主で、
11月に台湾で行われる世界大会には日本代表として出場予定です。

このほか、イベントを主催する東京都の〈GLITCH COFFEE & ROASTERS〉、
福島県の〈nichi nichi coffee〉、海外からはカナダの〈ハッチコーヒーロースターズ〉、
香港の〈アンバーコーヒーブルーワリー〉が出店予定。

希少価値の高いコーヒーなど各店3種類のコーヒーを用意します。

フードはBean to Barチョコレートの〈ミニマル〉や、
小川町の洋菓子の名店〈ドース イスピーガ〉などがやってきます。
コーヒーと共に味わってみては?

お腹を空かせる暇がない!
幸せすぎる「おすそ分け文化」

今月のテーマ 「おすそ分け文化」

まちで暮らせば「買う」が中心になりがちな食べ物も、
地方に目を向ければ、多くの人が「育てる」「採る」ことで食べ物を得ています。
さらには「もらう」といったパターンも、一部の地域では日常的。

自家栽培の採れたて野菜、フルーツ、大量の魚介、狩猟したお肉。
普段使いの野菜から高級食材まで「食べて!」と分け与えてくれる、太っ腹なご近所さん。
都会に住む人にとっては、うらやましすぎる食事情です。

今回は、日本各地に暮らす皆さんから、
地域の特色が垣間見える「おすそ分け文化」を教えてもらいました。

※今回の「おすそ分け」とは、従来の「いただき物を分け与える」の意味以外に、
自家栽培品などを分ける意味も含みます。

【島根県隠岐の島町】 いただいたやさしさは、“恩送り”でお返し

隠岐の島のおすそ分け文化は、ひと言「すごい」です。
魚、貝、海藻、野菜、果物、お米、お蕎麦……。
春夏秋冬それぞれの、海の幸と山の幸をいただく日々。
おすそ分けレベルではないでしょう……! ということが幾度となく訪れました。

最初は、ある種の修業でもありました(笑)。
大量のメカブをキッチンで細かく刻んで、ネバネバ地獄から抜け出せなくなったり、
サザエの身を力ずくでとっていたら、疲れて食べる元気をなくしたり、
魚をどうにか捌いたときには、シンクが大惨事になってしまったり。

そんな状態でしたが、地域の方たちからいろいろなことを教えてもらい、
おかげさまで、自分なりにはひと通りのことができるようになりました。
成長させてもらったなぁと、ただただ感謝しています。

高級食材のカメノテ。磯の岩肌に固着する甲殻類の一種。最高においしいです。島に移住したての頃、「隠岐の人は亀の手を食べるんよ〜」という冗談を本気にして、びっくりしました(笑)。

高級食材のカメノテ。磯の岩肌に固着する甲殻類の一種。最高においしいです。島に移住したての頃、「隠岐の人は亀の手を食べるんよ〜」という冗談を本気にして、びっくりしました(笑)。

お返しをしようとしても、引き換えにまたいただいてしまうので、
「これはもう、物ではお返しできないのだ」と悟り、
そして、「見返りなんて求めていないのだ」と気がつきました。

だから、「地域おこし協力隊」を誠心誠意全うすることと、
いただいたやさしさを、ほかの人に渡していく“恩送り” をすることで、
お返しをしていこうと決めました。

物よりも、「やさしさをもらって、やさしくなれる」
その循環こそが本当にうれしいものなのです。

いただいた鮮魚のお刺身。

photo & text

五十嵐杏美 いがらし・あみ

平成2年生まれ。元ギャルの島ガール。2017年3月末、東京から島根県隠岐の島町へ移住し、現在は地域おこし協力隊として活動中。移住のテーマは、【自然との共生】と【丁寧な暮らし】。四季の移ろいのなかで豊かに生きる術を学び中。また、自分らしく生きることを探求するためにヨガとアーユルヴェーダを学んでおり、同時に広める活動も行っている。

青森・八戸の自然派ワインのフェス 〈Bon! Nature〉。 今年のテーマは「ペアリング」!

年々盛り上がりを見せる〈Bon! Nature〉。

今年で4年目を迎える、青森県八戸市のワインフェス〈Bon! Nature〉は、
自然派ワインを意味する「ヴァンナチュール」のイベントです。
10月20日(日)に開催される回では、料理とワインの「ペアリング」をテーマに、
インポーターと飲食店がタッグを組むという初の試みにも注目を。

昨年の会場は、地元新聞社の運営する「デーリー東北ホール」

昨年の会場は、地元新聞社の運営する〈デーリー東北ホール〉でした。

各インポーターのブースが設けられています。

各インポーターのブースが設けられています。

参加するインポーターは、昨年に引き続き、
ヴァンクゥール、ヴォルテックス、ヴィナイオータ、日仏商事と、
初登場となる野村ユニソンを合わせた計5社。

いずれもナチュラルワイン業界を牽引する各社から、
選りすぐった40種類以上のワインが出品されます。

〈花の将 伊吹いりこだしパック〉 讃岐うどんの名店で使われる 〈伊吹いりこ〉を 「そのまま」詰めこんでお手軽に

〈花の将 伊吹いりこだしパック〉。80グラム(20グラム×4パック)税込648円。160グラム(20グラム×8パック)税込1,296円。

上質な〈伊吹いりこ〉本来の味を楽しめる

だしパックといえば、
家庭でも気軽に使えるようにと粉末状になっているのが一般的。
ですが、今年6月に発売された、
いりこが丸ごと詰めこまれている〈花の将 伊吹いりこだしパック〉
(以下、伊吹いりこだしパック)はその概念を覆す存在です。

いりこの存在感あふれるビジュアルだけでなく、その味も確かなもの。
〈伊吹いりこだしパック〉には、
高品質な素材として名高い香川県伊吹島産の〈伊吹いりこ〉が
使用されています。

「いりこ」とは煮干しのことで、西日本エリアでの呼び名です。

「いりこ」とは煮干しのことで、西日本エリアでの呼び名です。

この〈伊吹いりこ〉とは、
香川県観音寺港沖にある伊吹島の沖合「燧灘(ひうちなだ)」
近海で獲られたカタクチイワシを使い、
伊吹島で加工され伊吹漁業協同組合が取り扱うものだけに許された称号。

いりこの品質を決定づけるのは「鮮度」といわれていますが、
〈伊吹いりこ〉は漁場と加工場が非常に近く、
網上げされてからたった30分ほどで釜に入れられます。
このように新鮮さを保ったまま加工され、
旨みがぎゅっと凝縮された〈伊吹いりこ〉は、
選ばれし「いりこ」として世に流通しているのです。

伊吹いりこだし

そうした〈伊吹いりこ〉の風味を飛ばさず、
なるだけ手を加えずにありのままのおいしさを味わってほしいという願いから、
〈伊吹いりこだしパック〉はすべて手作業でつくられています。
化学調味料や添加物が一切入っていないのも安心。
水に入れて数分煮るだけで、誰でも手軽に素材本来の味を引き出せます。

粟島の秋を代表する郷土料理が集合! 離島キッチン日本橋店で 〈粟島フェア〉が開催

焼き石でグツグツ煮立たせた〈わっぱ煮〉が食べられる!

わずか周囲23キロ、日本海にぽっかり浮かぶ、自然豊かな小島、新潟県・粟島。
半日もあれば自転車で一周できてしまうほどの
とても小さな島でありながら、温泉やサイクリング、
バードウォッチングなどのアクティビティが充実しており、
特産物も多く、観光地としても賑わいを見せています。<

美しい粟島の海岸

美しい粟島の海岸

そんな粟島の食を特集したフェアが、現在、日本全国にある離島の
郷土料理が食べられるレストラン・離島キッチン日本橋店で開催中。

このフェアで出されるメニューは、粟島の代表的郷土料理と言われ、
熱した焼き石をお椀に入れて煮立たせるのが特徴の〈わっぱ煮〉をはじめ、
他人に教えたくないほどおいしいことから〈いうなよ〉という別名まで
つけられたえだまめ〈一人娘〉、
浅瀬でとれる磯ダコと粟島産のじゃがいもを一緒に煮詰めた〈芋だこ〉などです。

タコだけでなく、栄養満点で育ったジャガイモも抜群においしい〈芋だこ〉。

タコだけでなく、栄養満点で育ったジャガイモも抜群においしい〈芋だこ〉。

山の上に畑があるため、陽の光をいっぱいに浴びて育つ〈一人娘〉。

山の上に畑があるため、陽の光をいっぱいに浴びて育つ〈一人娘〉。

この〈わっぱ煮〉というのが、輪状の食器に粟島で採れた新鮮な魚とネギ、
味噌を入れ、食べる直前に真っ赤に焼いた石で一気に煮立たせた漁師料理。
漁師の方々の間で脈々と受け継がれてきた、これぞ伝統の味です。
マグマのようにグツグツ煮た立ち湯気に覆われた見た目と、
まるで海が近くにあるかのように漂う磯と味噌の香り、
それに香ばしく焼いた魚とのハーモニーが楽しめそうです。

粟島の人から愛され続けた郷土料理を
現地でいただくのと同じようにいただけるのはなんとも贅沢。
とこか懐かしく、味わい深く感じられるのではないでしょうか。

〈宗像日本酒プロジェクト〉
自然栽培米の山田錦で
酒を醸し、環境を保つ

2008年、自然栽培をスタートした〈農業福島園〉

福岡県宗像市内にある福島さんの田んぼ。ここで自然栽培の酒米・山田錦が栽培されている。写真は田植え時の様子。

福岡県宗像市内にある福島さんの田んぼ。ここで自然栽培の酒米・山田錦が栽培されている。写真は田植え時の様子。

本格的な夏が到来する直前の6月中旬。僕は田んぼにいた。
目の前には、背丈の低い苗が整然と並び、遠くのほうは霞む。
日差しは強く、とはいえ時折、吹き抜ける風のおかげで汗ばむほどではない。
視界いっぱいに広がる小さな、小さな苗が天に向かって背を伸ばそうとしている様子に、
なんともいえない力をもらった。

写真は8月下旬の田んぼ。すっかり緑が濃くなっていた。いよいよ収穫が近づいている。

写真は8月下旬の田んぼ。すっかり緑が濃くなっていた。いよいよ収穫が近づいている。

ここは福岡県のなかでも、北部福岡の中心都市・北九州市と、
福岡の中心地・福岡市とのほぼ中間に位置する宗像市。
近年では宗像エリアの「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群が
世界遺産に登録されたことで話題を集めた。

この地で、今、注目されているのが「宗像日本酒プロジェクト」であり、
プロジェクト名がそのまま銘柄となった純米酒〈宗像日本酒プロジェクト〉だ。
これから紹介するのはこの宗像の酒米から生まれた日本酒の誕生ストーリーだが、
実は酒づくりの前に、米づくりにおける物語があった。

酒米・山田錦の苗。「山田錦は粒が大きく、選別に特殊な網が必要。そのため、現在はそのような負担がない寿司専用米『笑みの絆』を、第2弾プロジェクトとして栽培しています」と福島さん。

酒米・山田錦の苗。「山田錦は粒が大きく、選別に特殊な網が必要。そのため、現在はそのような負担がない寿司専用米『笑みの絆』を、第2弾プロジェクトとして栽培しています」と福島さん。

冒頭で紹介したのは酒米と呼ばれる酒造用に植えられた山田錦の苗である。
この苗を育てているのが〈農業福島園〉の福島光志さん。
この福島さんこそ、「宗像日本酒プロジェクト」の発起人だ。

笑顔がさわやかな福島さん。事務所の一角で自社栽培の食材を販売している。

笑顔がさわやかな福島さん。事務所の一角で自社栽培の食材を販売している。

農業を営んでいた祖父母の影響で農業に興味を持った福島さんは、
現在の九州東海大学(以下、東海大)の農学部へ進学。
この大学での学びが、今日の福島さんの土台となった。

昨今、農業の従事者が年々、高齢化し、
跡を継ぐ人がいないという状況が全国的に問題となっている。
福島さんは東海大で過ごすなかで、先進的な農学の見地に触れてきた。
これからの農業の未来に何が必要なのか。
持続可能な農業、そして環境保全といった観点から農業を考えるようになった。

「今、僕が取り組んでいるのが、農薬や化学肥料を使わないことを前提とした農業です。
この宗像日本酒プロジェクトの根底にあるのも、無農薬、無肥料による米づくり。
この取り組みは環境保全にもつながっています」

写真中央、やや右あたりに写っているのが通称・ジャンボタニシ。水中の植物を食べるため一般的には害虫とされているが、福島さんはこれをうまく雑草駆除に活用している。

写真中央、やや右あたりに写っているのが通称・ジャンボタニシ。水中の植物を食べるため一般的には害虫とされているが、福島さんはこれをうまく雑草駆除に活用している。

2008年に東海大を卒業した福島さんは、22歳で祖父母の後 を継ぎ、農業に従事した。そして翌年、無農薬・無肥料栽培=自然栽培による米づくりを開始。

「本当は2008年の時点で自然栽培に取り組みたかったんですが、
大学卒業後の4月からでは、準備が間に合わなかったんです。
だから本当の意味での 僕の1年目は2009年。不安はありませんでした」

上尾〈ただ〉
“渋イイ”酒場で見つけた、
秘密のチューハイと郷土愛

旅の醍醐味はローカル酒場!
全国おすすめ酒場探訪記 埼玉編
愛は叫ばず、そっと出す

都会だけれど都会じゃない。でもやっぱり都会。
郷土愛があるかと言われればそう強くもない。でもこの場所は気に入ってる。
埼玉県人が語る埼玉は、ちょっと自嘲気味。
「お店に旬の魚料理も多いですね!」と聞けば、
大将はニコっと笑いながら
「海もないのにね!」

上尾丸山公園

JR上尾駅からバスで15分ほどの〈上尾丸山公園〉。自然豊かな上尾市民の憩いの場です。園内には大きな池や滝、水浴び場と水辺の景観が楽しめます。

今回のローカル酒場は埼玉・上尾の〈ただ〉。
上尾は大宮からJR高崎線で2駅。
さいたま市、都心へのアクセスも良くベッドタウンとして発展してきました。
「昔は大きな工場もあり繊維製品のまちでもありました。
実はうちも転業。父は学校の制服を手がけていたんです」と大将の齋藤芳男さん。

上尾〈ただ〉の暖簾

変体仮名を使った印象的で力強い暖簾。でもその暖簾をくぐると居心地のいい空間が待っています。

昭和44年、このまま繊維関係を続けても先がないと考えたお父様の決断により開店。
「ただ」という店名は、お父様の名前「唯夫(ただお)」から。
最初は絞り切ったメニューのコの字型の小さな店。
料理といってもお新香、冷奴、焼鳥だけ。
それが少しずつ広がって今の店、そして多彩なメニューへ。
店がある上尾駅西口側は再開発以降、全国展開のチェーン店が多く、
また東口側も酒場通り的なところはなく数軒が点在している程度。
酒場というイメージのないまちですが、
酒飲み、おいしいもの好きが愛して支えてきた店はここにちゃんとあります。

今回の案内人、風間夏実さんは、
埼玉で育ち現在は都内住まい。渋谷で企業広報として働いています。
渋谷で広報。行く店はおしゃれなバルや流行りの店というイメージですが……
「渋谷でよく行くのは、のんべい横丁ですね(笑)」
知人のお店があることがきっかけで踏み込んだ酒場街。
ひとりで大人の酒場の暖簾をくぐるのは少し躊躇するけれど、
入ってみれば得難い居心地の良さがあることは知っているのです。

今回の案内人、風間夏実さん

「お酒は好きだけど、そんなに強いというわけではないので」と夏実さん。レモンサワーなどを3杯ぐらいが適量。だから最初の1杯からちゃんとおいしいものをいただきます。

「お客さん、店員さんとの距離が近い飲み屋さんが好き」と言う夏実さん。
もうひとつ、選びたい酒場は「世話焼きのおばあちゃんがいてくれるような店」。
東京・赤羽や埼玉・大宮にもそんな好きな店があって、今回は上尾。
埼玉の酒場のおもしろさを一緒に探ってもらいましょう。

では乾杯。もう飲むものは決めています。
その名も〈ただでしか飲めない特製チューハイ〉。通称“ただスペシャル”。
宝焼酎をベースにした、だれもが頼む人気メニューです。
焼酎のハイボールに“秘密の”エキスを加えたチューハイで、
レモンとソーダが軽やかな味わいに整えつつも、宝焼酎の風味もしっかり感じる、
正真正銘、初めてのチューハイ体験です。

夏実さんはひと口飲んで驚き、そして幸せな笑顔へ。
「口あたりがまろっとしていて、余韻が心地いい! そしてなんだかジューシーです」
なるほど、炭酸もほどよく、パンチや爽快感というよりもゆったり。
抵抗なく体に溶け込んだあと、レモンの爽やかさが上品にとどまり、
そしてゆっくり焼酎のコクが溶け合い続いていく。
それでもちゃんとキレもあるから、夏実さんはこんな感想。
「最初は度数が低く感じるんですけど……危ない気がします(笑)」

大将はそれを聞くと満足そうに
「そう。『低いんじゃない?』ってよく言われるんですけど、
3杯飲めばわかりますよ、って答えてます」
とこちらも笑顔。そして裏話。

「どうやったらほかにないおいしいチューハイができるだろうって、
いろいろと試作して味をみました。
毎日昼からやって、いつもほろ酔いで店を開けてたんです」
こうしていつも変わらぬまろやかな〈ただスペシャル〉の味が完成。
そして、夏実さんの目はたまらず料理のメニューへ。
「早くいろいろな料理に合わせたいです。私、結構食べますよ(笑)」

メニューは王道酒場モノから洋食系まで多彩。
夏実さんは「よく食べますよ」という言葉通り、
最初からなかなかのオーダーっぷり! 
並んだ料理を見ると、なんとも色合いのバランスがいいおひとり様のカウンター。
もともと女性や高齢の方でも足がつけられて居心地がいいようにと
カウンターと椅子を低めにしたと言う大将。

女性がひとりでも心地よくおいしい酒と料理を楽しめる店にしたい。
そんな大将の想いがこうやって重なっていくのでしょう。

「常連の女性のおひとり様がいらっしゃるんですけど、
最初に来られたのは上尾から大宮に引っ越すという直前。
もっと前に知っていたら引っ越さなかったのに、なんて言ってくださって。
その方、会社は都内なんですけど、いまだにわざわざ大宮越えて来てくれるんです」
埼玉を愛しているというよりも、埼玉に好きな店がある。
ことさら郷土愛なんてことを持ち出さなくても、愛着はある。

大将が言います。
「別に埼玉の郷土料理があるわけでもないし
そういう素材を使おうってわけじゃないんです。
ただ、ゆるりとしていただければうれしいんですよ」

〈ただスペシャル〉とごぼうのから揚げ

〈ただスペシャル〉は合う料理の幅も広いのです。滋味深さとサクっと軽やかな食感がいい〈ごぼうのから揚げ〉の魅力をさらに広げてくれます。

カウンター越しの大将と談笑中

「お店の人との距離が近いほうが好き」と夏実さん。それはもともとの部分と仕事で得た楽しさと。カウンター越しの大将との話も好奇心いっぱい。

そんななかで、夏実さんが気になったのはぎんなん。
「秋と言えばこれ。すごく好きなんですけどとても鮮やかな緑ですよね?」
そう、これは旬よりも“はしり”。
わずかな期間、鮮やかな緑が楽しめるものを岐阜から取り寄せています。
広い埼玉には、自然豊かな環境がすぐそばにある秩父のような地域や、
旬の名産品が身近な深谷や狭山のような地域もありますが、大部分は都市部。
毎日都内に通う、忙しい人たちも多いのです。
その忙しさの中でいつしか旬という感覚も失われてしまいそうに。
だから地元に、行くだけで旬や季節の変化がわかる店があるのは貴重なのです。

食感が楽しいぎんなん

しっとりモチモチとした食感が楽しいぎんなん。この弾力は“はしり”のものだからこそ。目にも楽しく食欲がそそられます。

パウチされた定番メニューも充実していますが、
白い紙に書かれた日替わりメニューも同じぐらいのボリューム。
「毎日仕事をしていて、定番だけじゃつまらないじゃないですか!」
それだけですよと笑う大将ですが、
やはり、せっかくなら旬を感じてほしいという思いがそこにあります。

夏実さんもどうやらそれを感じていたようで、
「目に見えないところかもしれませんけど、それこそコミュニケーション。
見習いたいなって思います。
私も人と会うのが好きで広報や取材の仕事をしています。
結局やりたいって気持ちがあるから仕事って楽しくなるんですよね」

〈伊丹甘酒ちょい割るプロジェクト〉 清酒発祥の地・兵庫県伊丹で バラエティ豊かな甘酒を楽しむ!

伊丹市の飲食店20店がオリジナルの甘酒を振る舞う

清酒発祥の地である兵庫県伊丹市。
ここで、9月14日(土)より〈伊丹甘酒ちょい割るプロジェクト〉と題した
イベントが開催されています。

このイベントは、「飲む点滴」「飲む美容液」などと言われ、
今注目を浴びているスーパーフード・甘酒を
伊丹の飲食店20店舗が“ちょい割るアレンジ”して提供。

喫茶店、中華料理店、和食店、居酒屋、お茶屋、ラーメン店、
焼鳥屋、串揚げ屋やカフェ併設の書店、アロマセラピーのお店など、
さまざまなお店による趣向を凝らした甘酒を楽しむことができます。

こちらが参加店舗一覧。
「甘酒」のイメージを良い意味で裏切るような、組み合わせが目立ちます。
まさに、甘酒の無限の可能性を感じさせるような、
どれも名前からして気になるものばかりです。

01 ダイニングバル オンズ。:でこっとぽんスカッシュ甘酒(甘酒+でこっとぽん+ソーダ)

02 CAFE&DINING MELLOW:Amazake Blue(甘酒+ディタ+トニックウォーター+レモンスライス)

03 創作料理 かんな月:花と甘酒のハイボール(甘酒+ジャスミン茶+ウイスキー+ソーダ+食用花)

04 クロスロードカフェ:甘酒サワーソーダ(甘酒+ヨーグルト黒酢+炭酸水)

05 白雪ブルワリーレストラン長寿蔵:やみつき甘酒(甘酒+ミックスペッパー)

06 西洋懐石アンシャンテ:あまシャン(甘酒+発泡酒)ほか

07 ほこ~魚菜と地酒~:柑橘系が刺激的!白いレモン酒。(甘酒+シークワーサーレモン酒)

08 cafe Mon:SHIRAYUKI(甘酒+セロリやプチトマトなどの野菜+トニック)

09 旬菜料理 心ち:ちょいワルシークワーサー(甘酒+シークワーサー)

10 喫茶・軽食 ファイン:甘酒スカッシュ(甘酒+強炭酸+レモン汁+シロップ)

11 古書 みつづみ書房:甘酒+スパイシージンジャーシロップアイスクリーム(甘酒+スパイシージンジャーシロップ)

12 餃子酒家 金 GOLD:冷製甘酒ラーメンスープ(甘酒+ラーメンスープ)

13 創作・居酒屋・鉄板 市口:バナナ甘ッコリ(甘酒+マッコリ+冷凍バナナ)

14 みどり園リータ店:甘酒抹茶ミルク(甘酒+抹茶シェイク)

15 居酒屋さくら:甘酒のタピオカジンジャー(甘酒+ジンジャーエール+タピオカ)

16 開華亭:コメパワー(甘酒+紹興酒+レモン+カルピス)

17 やきとり毘沙:あま酒赤ワイン(甘酒+赤ワイン)ほか

18 串揚げの店Taららん:甘酒とサワーのごぶごぶ割り(甘酒+サワー)

19 植物セラピーあろあろ:白雪姫の美容液(甘酒+食べると幸せになるバラジャム)

20 MEN-YA KOTOHOGI:アーモンドITAMILK(甘酒+アーモンドミルク+キャラメルソース+牛乳ほか)