SWAY DESIGN vol.8
石川県を拠点に、住宅・オフィス・店舗のリノベーション、不動産事業などを展開する、
〈SWAY DESIGN〉永井菜緒さんの連載です。
いよいよ最終回となりました。
今回はSWAY DESIGNが自ら不動産を買い取り、賃貸を行う物件をご紹介。
受託事業がメインの設計事務所が、自社サービスとして
不動産事業に取り組み始めた経緯、さらにはふたつの物件を通じて、
住まいの新たな選択肢について考えていきます。
設計事務所による不動産事業〈よいチョイス〉
これまで店舗や住宅の設計を行うなかで
「設計事務所」という枠組みでは要望に応えることができず、
その受け皿としていくつかの自社サービスが生まれてきました。
今回はそのうちのひとつ、〈よいチョイス〉というサービスのお話。
自社で不動産を購入したり、他オーナーの仕入れを手伝い、
企画から設計・施工、そして販売 or 賃貸を一貫して対応するサービスです。

初期Webサイトに掲げたコンセプト。事業の変化に伴い改正中。
サービス開始のきっかけは、ある違和感からでした。
理想の住まいを実現するには家を購入するケースが多く、
つまりは長期所有が前提となってしまう。
設計者はその仕組みが施主にとって最善なのかを問うことなく、
予算やローン返済の月額から建築予算を決め、
その中で行う設計を“最適解”としているのではないか。
設計事務所の強みといえば、ハウスメーカーと違い、
個別対応で施主にとってベストな選択肢を提案できるといいます。
しかし、それはあくまで狭小住宅や変形敷地に対応できる、といった
“建築そのもののつくり方”に対するもの。
住まいづくりの仕組みに関わるものではありません。

自社不動産事業の第1弾、金沢市本多町にある物件。構造はほとんどそのままに、内装の模様替えを行った。
同じ建築周辺の領域でも、建築予算を算出するファイナンシャルプランナー、
宅地開発する不動産会社、コスパが良い工業製品化した分譲住宅の販売会社など、
専門性が異なるサービスはいくつもあります。
その中で、設計を主体とする自分たちはどの領域まで取り組むべきか。
よいチョイスでは、注力すべき箇所、ルーティン化できる作業などを考え、
・設計については、個別対応の案件よりも作業時間を抑えて、
より良いものをローコストで提案する。
・設計以外では、自らが建物のオーナーとなり、所有の仕方の新しい可能性を示す。
という発想にたどり着き、実践へと移っていきました。



















































































