森に囲まれた道北のまち、下川町を訪ねて
昨年7月に東京から北海道の美流渡(みると)地区へ移住した
画家のMAYA MAXXさんと
木工作家の臼田健二さんの二人展が、吉祥寺で開催されている。
開催の経緯は思いがけないものだった。
昨年秋、私は雑誌の取材で道北・下川町に住む臼田さんのもとを訪ねたことがある。
このとき運転が苦手な私に代わって車を出してくれたのがMAYAさん。
道内各地を巡ってみたいという思いもあって一緒に下川町を訪ねてくれた。

臼田さんは下川町木工芸センターで作品を制作している。工房には樹種も形もさまざまな器が無数に並んでいた。
臼田さんは静岡県出身。東京でシステムエンジニアとして働いた後、
1992年に北海道に移住し木工制作を始めた。
東川町で工房を開き、2015年に下川町に拠点を移した。
主に器を制作していて、ナラやセンなどさまざまな樹種が使われている。
クルミの器は、木の皮の部分をあえて残していて、その有機的な形からは、
天に向かって木が伸びていく生命力のようなものが感じられる。

クルミの器。皮の部分と内側の部分の色のコントラストが美しい。
臼田さんは地元の材を使うことにこだわりを持っている。
北海道の広葉樹は、紙の原料としてチップにされてしまうことが多い。
年月を経て大きくなった木でさえも、粉々になってしまう状況を見て、
そこに新しい命を吹き込むことはできないだろうかと考えたという。

取材で訪ねた日、臼田さんは所有する森に案内してくれた。2016年に山を買い、自ら間伐をして道をつけ、大きなウッドデッキもつくった。

「道北の風景は美流渡はとはまた違う」、下川町を訪ねMAYAさんは語った。
MAYAさんは取材に同行するなかで、偶然にも
以前から家に置きたいと思っていたランプシェードが
臼田さんの手によるものだったことに気づいた。
ちょうど欲しいサイズがネットで売り切れていたという話をMAYAさんがしたところ、
その翌日、取材帰りの私たちに臼田さんがランプシェードを手渡してくれた。
昨日、取材を終えてすぐに工房でつくってくれたというのだ(!)。

MAYAさんの自宅に取りつけられたランプシェード。



















































































