地域のつながりを育む、
小豆島「肥土山農村歌舞伎」
2年連続中止。地域にとっての農村歌舞伎
5月のゴールデンウィークが終わりました。
昨年に続き、まさか今年の連休まで、
コロナ禍による自粛の日々になるとは思ってもいませんでした。
1年で一番気持ちのいい季節! と言えるくらい5月初旬の小豆島は最高のシーズン。
毎年GWの連休にはたくさんの観光客の方々が島を訪れます。
島のジェラート屋さんでは長い行列ができ、路線バスのバス停では
人がたくさん待っていて、有名な観光スポットへ向かう道路は渋滞していたり。
気候もいいし、賑やかだし、小豆島全体がとっても楽しそう。
というのが、いつものGW。

5月の小豆島。戸形崎には毎年鯉のぼりが海の上を泳ぎます。

毎年小さな真っ赤な実をつける庭のサクランボ。これも5月の風景。
今年の小豆島の様子はというと、
「例年よりは静か、でも昨年よりは賑やか」という感じでした。
それがいいのか悪いのかは悩ましいですが、飲食店は満席の状態だったり、
列ができたりしていて、やっぱり連休なんだなぁと。
さて、私たちはどう過ごしていただかというと、カフェを数日営業して、
畑仕事、出荷作業と普段と同じように働いていました。
いつもの連休と決定的に違うのが、毎年5月3日に開催される地元の伝統行事
「肥土山(ひとやま)農村歌舞伎」が、昨年に続き今年も中止だったこと。
さすがに2年連続中止となると、いままでそこに当たり前のようにあった
大きなものがなくなってしまって、もの足りないような寂しいような、
そんな気持ちになります。

肥土山農村歌舞伎舞台がある肥土山離宮八幡宮からの景色。新緑のもみじと山々が美しい。
肥土山農村歌舞伎が中止になったことで、
よく言えば時間に余裕ができていつもできないことができたのですが、
この行事がなくなることで失われてしまうことって、
けっこう大きいんじゃないかと漠然と感じています。
正直言って、農村歌舞伎当日を迎えるための準備や練習は本当に大変です。
スケジュールを管理し、全体の調整をする人、
夜に稽古場に集まって演目の練習をする人、
大道具や小道具などのメンテナンスや準備をする人、
集まりのたびに参加者の食事やお茶の準備をする人など。
たくさんの人が関わり、みなさん仕事が休みの日や
仕事を終わらせた夜の時間を使って準備を進めていきます。
ひとつのことを成し遂げるために、役割を分担し、それぞれががんばる。
とても大変だけれども、大変だからこそ、同じ思いを持ち、
同じ時間を過ごすことで育まれる連帯感は強い。いまの肥土山という集落があるのは、
この農村歌舞伎が続いているからといっても過言じゃないような気がします。

参加者や来賓の方々のお弁当づくりは当日の朝3時頃から地元のお母さんたちが行います。数の確認や発注などもすべて。大変な仕事。

役者の人たちは当日まで稽古場で何度も練習します。役者以外にも裏方にはたくさんの人たちがいます。
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