「ないものはない」 新しい贅沢に出合う。 隠岐・ジオホテル〈Entô〉誕生  

隠岐ユネスコ世界ジオパークの「泊まれる拠点施設」

島根半島からフェリーに揺られ北へ約3時間。
ユネスコ世界ジオパークに認定され、豊かな自然に恵まれた地・隠岐諸島。

島流しにあった後鳥羽上皇が晩年を過ごした場所としても知られ、
現在は教育魅力化プロジェクトも活発で、大自然とともに、
地域に根ざした取り組みが注目を集めています。

そんな隠岐諸島の島前にある海士町に2021年7月1日(木)、
日本初のジオホテル〈Entô(エントウ)〉がオープン。

同館のコンセプトは
「隠岐のジオ・スケープ(=地球の風景)と、島で暮らす人々との温かな出会い」。
「隠岐ユネスコ世界ジオパークの泊まれる拠点」として、
都市型のラグジュアリーとは一線を画す「ないものはない」という新しい贅沢、
新しい旅のカタチを提案するホテルとなっています。

北西南東を軸に幅広く構えた建物は、施設コンセプトに
Honest(正直さ、素直さ)&Seamless(隔たりや境目のないこと)を掲げ、
ジオパークの景色が見渡せる大きな窓が特徴のシンプルな客室です。

無刺激のシャンプーや、島根産の竹の歯ブラシ、地域の人に愛されたお茶うけ、
島の土で練られた陶器など、地元の味わいを感じられるアメニティも用意。

Photo by Kentauros Yasunaga

Photo by Kentauros Yasunaga

Photo by Kentauros Yasunaga

Photo by Kentauros Yasunaga

Photo by Kentauros Yasunaga

Photo by Kentauros Yasunaga

気になる食事はというと、夜は岩牡蠣、隠岐牛、白イカ、ホンダワラ、
こじょうゆ味噌など、地元食材を使った季節のコースメニューを楽しめます。

サービスとして、フェリー到着次第、港でチェックインができ、
滞在がより楽しくなる島のオリエンテーションや、
島の観光協会へ旅に関の相談ができたり、「フィールドコンシェルジュ」から
より旅が楽しくなる案内を受けることも可能。

そのほか、ジオパークとしての隠岐を最大限体験するために
必要な情報を予習できる展示室〈Geo Room "Discover〉も併設。
テラスやラウンジでもジオパークにまつわる展示も行われるそうです。

うるし漫画家・堀道広の旅コラム
「四国八十八ヶ所のお遍路で、
石手寺に招かれた」

かたちから入るお遍路もアリである

完全に自由な旅というのは、いつ以来していないだろう。

10年以上前の話になるが、香川の高松に友人が住んでいたので、
高松を拠点にして「四国八十八ヶ所」の「お遍路」に挑戦したことがあった。

まずは服装から入ろうと、朝一番で高松から徳島に行き、
第1番札所の霊山寺で、すげ笠と白衣(びゃくえ)を買った。御朱印帳も買った。

すげ笠と白衣を装着。

すげ笠と白衣を装着。

そして私はばっちりお遍路ファッションに着替え、
高松で借りたレンタカーにさっそうと乗り込んだ。
……レンタカー?
そう、私は一刻も早く八十八ヶ所を回るため
「レンタカーでお遍路」という禁じ手を使っていた。
レンタカーでお寺に行っては、御朱印帳に文字を書いてもらい(納経は300円)、
次から次へとお寺を回った。

レンタカーにはカーナビがついている。
私は紙の地図を見なくとも、次の札所への道を異様にスムーズに巡ることができた。
あっという間にかなりの数のお寺を巡った。
まるで、ルート宅配をしているような気持ちになってきた。
山の上のほうにありそうな、自力で登山をしなければいけない札所は飛ばした。

夕方、暗くなると拠点である高松にレンタカーを返しに帰り、友人宅で宿泊した。
そして翌日、また友人宅を出てレンタカーを借り、県をまたぎその続きのお遍路をした。
効率が悪い気もするが、当時は宿泊するお金もなかったし、
効率が悪いということすら気づかなかった。
スムーズにお寺を巡るうちに、私は夏休みの都区内ポケモンスタンプラリーをしている
小学生のような気持ちになっていた。
自分はなぜこんなことをしているのか。これになんの意味があるのか。
成し遂げた末に、何があるのか。
すげ笠を被って車を運転しながら根本的なことを自問自答した。

最大365日の長期滞在も可能! 暮らすように旅ができる宿泊施設〈YANAKA SOW〉で 東京・谷中を再発見

民泊スタイルを踏襲した新しい形態の宿泊施設

江戸時代以降の歴史あるまち並みが残る
東京の下町、谷中。
下町情緒あふれるエリアとして人気のまちに、
2021年5月新しい宿泊施設〈YANAKA SOW〉がオープンしました。

〈YANAKA SOW〉の「SOW」という言葉には、住むと泊まるの間を表す「荘」、まちに寄り「添う」、地域文化の「層」を深掘る、という3つの意味がこめられているのだとか。

〈YANAKA SOW〉の「SOW」という言葉には、住むと泊まるの間を表す「荘」、まちに寄り「添う」、地域文化の「層」を深掘る、という3つの意味がこめられているのだとか。

このYANAKA SOWの運営とプロデュースを手がけているのは
民泊サービスを世界中で提供している〈Airbnb〉と、
小山薫堂氏が代表を務める〈オレンジ・アンド・パートナーズ〉。
東京への旅行者の宿泊地としてはもちろん、
仕事と生活での利用を目的とする長期宿泊者や
セカンドハウスなどとして利用することを想定した
設備とサービスが充実している宿泊施設なんです。

谷中で“住むと泊まるの間”の体験ができる場

YANAKA SOWは、民泊のスタイルを踏襲していて
フロントデスクを設けない無人の
チェックインとチェックアウト方法が採用されています。

寺町をイメージしたという内装の客室は、
定員4名のゆったりと過ごせる部屋と
定員6名のグループでも利用可能な和室付きの部屋など全13室。
長期滞在もできるようにIHキッチンや大型冷蔵庫が
全室に設置されています。

寺町をイメージしたという内装の客室は、定員6名のグループ利用も可能な和室付きの部屋など全13室。

寺町をイメージしたという内装の客室は、長期滞在も可能なIHキッチンや大型冷蔵庫が全室に設置されている。

キッチン用品も用意されており、
たとえば谷中銀座商店街で入手した食材を調理して食べる、
ということができるのもYANAKA SOWならではの楽しみ方です。

客室内での仕事のしやすさを考慮したデスクやローテーブルもあり、ワーケーションにも最適。

客室内での仕事のしやすさを考慮したデスクやローテーブルもあり、ワーケーションにも最適。

共有スペースの一角にはランドリールームも完備。

共有スペースの一角にはランドリールームも完備。

〈SANU 2nd Home〉 自然の中にセカンドハウスを。 次世代のローカルサブスクリプションサービスがスタート!

〈SANU CABIN〉の外観と立地イメージ。

次世代建築と自然を満喫

コロナ禍でライフスタイルの変化が加速している現在。
「住」に関する新たなサブスクリプションサービスが誕生しました。
その名も〈SANU 2nd Home(サヌ セカンドホーム)〉

〈SANU CABIN〉の内観イメージ。

〈SANU CABIN〉の内観イメージ。

「自然の中で生活を営むためのもうひとつの家」をテーマに、
月額55000円で都心から片道2時間程度の自然豊かな拠点を
自由に選んで滞在できるというものです。
手掛けたのは、「Live with nature./自然と共に生きる。」を
コンセプトに掲げるライフスタイルブランド・SANU(サヌ)。

株式会社SANUのメンバー。左から5番目がCEO福島弦さん、6番目がFounder兼Brand Director本間貴裕さん。

株式会社SANUのメンバー。左から5番目がCEO福島弦さん、6番目がFounder兼Brand Director本間貴裕さん。

ここは、〈Nui. HOSTEL & BAR LOUNGE〉(蔵前)、
〈CITAN〉(東日本橋)、〈K5〉(茅場町)などの
都内のホテルやホステルのプロデュースや運営を行ってきた本間貴裕さんと、
〈McKinsey & Company〉を経て、ラグビーワールドカップ2019年日本大会の
運営に参画した経験を持つ福島弦さんを中心に立ち上げた会社です。

同社は、年々ひどくなる都市部の過密化や環境破壊が進むなかで、
人々の自然への欲求が高まっていると考え、このサービスを考案しました。

〈NIPPONIA美濃商家町〉に “現代アートとローカルの新しい関係” をテーマとするギャラリーがオープン

美濃のまちを丸ごと楽しめる宿

1300年の歴史を有する和紙のまち、岐阜県美濃。
2021年4月、その商家町の中心市街にある宿泊施設
〈NIPPONIA美濃商家町〉に〈GALLERY COLLAGE〉がオープンしました。

ギャラリー〈GALLERY COLLAGE〉。ホテルのフロントとカフェを併設。

ギャラリー〈GALLERY COLLAGE〉。ホテルのフロントとカフェを併設。

NIPPONIA美濃商家町は、
空き家の利活用と地域活性化に取り組む〈みのまちや株式会社〉が運営する宿泊施設。

スタッフの皆さんと作家のシーズン・ラオさん。ホテル及びギャラリーの運営は地域住民の皆さんが行っています。

スタッフの皆さんと作家のシーズン・ラオさん。ホテル及びギャラリーの運営は地域住民の皆さんが行っています。

客室は、和紙原料問屋の別邸を改修した空間。
金庫蔵や材料蔵、茶室、迎賓室など、かつてのおもむきが残る、
さまざまなタイプの部屋があります。
和紙の壁紙や美濃手漉き和紙職人の手がけた和紙作品など、
和紙のまちならではのディティールも魅力。

和紙原料問屋の別邸を改修したNIPPONIA美濃商家町の客室。金庫蔵や材料蔵、茶室、迎賓室など様々なタイプの部屋がある。

和紙原料問屋の別邸を改修したNIPPONIA美濃商家町の客室。金庫蔵や材料蔵、茶室、迎賓室など様々なタイプの部屋がある。

GALLERY COLLAGEのオープニングエキシビジョンは、
現代美術家、シーズン・ラオさんによる新作展〈美濃・余白〉。
ラオさんは今回の制作のために和紙の手漉き職人の工房や
機械漉き工場などでリサーチを行い、
70年間和紙を漉き続けている和紙職人、澤村正(さわむらまさし)さんと出会ったのだとか。
今回の展示では、澤村さんの漉いた「本美濃紙」を使った新作がメインとなっています。

シーズン・ラオ (劉善恆/Season Lao )1987年マカオ生まれ。20代に北海道へ移住。東日本大震災をきっかけに、人と自然が共存する道を探す必要性を強く感じる。現在は京都を拠点に、アジア及び欧米の展示会やアートフェアで作品を発表している。

シーズン・ラオ (劉善恆/Season Lao )1987年マカオ生まれ。20代に北海道へ移住。東日本大震災をきっかけに、人と自然が共存する道を探す必要性を強く感じる。現在は京都を拠点に、アジア及び欧米の展示会やアートフェアで作品を発表している。

マカオに育ち、現在は京都に暮らすラオさん。
マカオ時代は、地元のアイデンティティを模索したいという思いから
制作した作品が反響を呼び、
生家を含む歴史的建造物群の価値が再評価されることに。
その結果、予定されていた取り壊しが中止になったこともあったのだそう。
そんなラオさんが、今回は美濃のまちをどんな風に掬いとったのでしょうか。

壱岐市・妻ヶ島で 無人島サバイバル体験! 夏は子ども向けキャンプツアーも

無人島・妻ヶ島とは?

日本有数の離島数を誇る、長崎県。
壱岐市⽯⽥町に属する妻ヶ島(つまがしま)もその離島のひとつです。
2002年を最後に定住者がいなくなり、無人島となりました。

妻ヶ島を含む壱岐島の周辺は、
対⾺海流と⽇本海流がぶつかり合う海域のため、
豊富なプランクトンを求めて多くの⿂が回遊しているそう。
釣りのメッカとしても有名なスポットなのだとか。

そんな自然豊かな無人島・妻ヶ島で、
2021年4月からサバイバルキャンプができる
チャレンジングなプランがスタートしました。

博多港から壱岐島までは⾼速船で65分。壱岐島から妻ヶ島へはチャーター船で5分で到着します。

博多港から壱岐島までは⾼速船で65分。壱岐島から妻ヶ島へはチャーター船で5分で到着します。

「無人島サバイバルプラン」とは、最低限のキャンプ道具だけがプランに含まれ、
⾷料は釣りなどで現地調達するという、まさにサバイバルが存分に楽しめるプランです。

無人島サバイバルプランを発売する〈株式会社ジョブライブ〉。
ジョブライブが運営する無人島キャンプ場は、
和歌山県の地ノ島に続いて妻ヶ島が2拠点目となるそう。

電気も水道もない無人島で「生きるを学ぶ」体験を提供しています。

工夫して助け合いながら、自然を満喫するのが醍醐味。

工夫して助け合いながら、自然を満喫するのが醍醐味。

1泊2日または2泊3日のプランには、
チャーター船や最低限のアウトドア用品
(5名用テントやランタン、寝袋、簡易トイレ他)の料金が含まれ、
オプションで調理道具など必要な道具はレンタル可能。

モノにあふれた都会では味わえない、
限られた条件の中だからこそ大自然を存分に楽しめそう。

まさにサバイバル感を味わうにはもってこいの環境ですね。

釣りで食糧を現地調達することも。どんな魚が釣れるのでしょう?

釣りで食糧を現地調達することも。どんな魚が釣れるのでしょう?

青森県黒石市・鶴の名湯 温湯温泉で訪れたい 〈クランカフェ〉。 鶴の看板が目印です

“鶴”の名湯にある“クラン”カフェ

湯治場として400年以上の歴史をもつ黒石温泉郷のひとつ温湯温泉(ぬるゆおんせん)。
傷ついた鶴がそのお湯で傷を癒していたという伝承が残り、
中心には共同浴場〈鶴の湯〉があります。

まちには旅館が立ち並び、内湯をもたない古くからの客舎も残ります。温湯温泉郷(温湯温泉のエリア)では、古き良き津軽ならではの暮らしぶりが感じられる〈古津軽(こつがる)〉の世界を味わえます。

まちには旅館が立ち並び、内湯をもたない古くからの客舎も残ります。温湯温泉郷(温湯温泉のエリア)では、古き良き津軽ならではの暮らしぶりが感じられる〈古津軽(こつがる)〉の世界を味わえます。

古い建物を楽しみながらこのまちを散策していると、
かわいらしい鶴の看板を掲げた一軒のカフェが現れます。
店の名前は、住所にもある「鶴」の英名「crane」からとったという〈クランカフェ〉。
青森県産のりんごを使用したタルトタタンや週替わりランチ、ガレットが人気です。

そのとき手にはいるりんごでつくるというタルトタタン。この日の品種は「王林」と「はつあき」を掛け合わせてできた「きおう」。

そのとき手にはいるりんごでつくるというタルトタタン。この日の品種は〈王林〉と〈はつあき〉を掛け合わせてできた〈きおう〉。

店を営むのは、神奈川出身の田中遥さん。
弘前大学で学んだ遥さんは、卒業後関東で就職するも、
結婚を機に夫の職場がある青森県へ移住。
現在は平川市に住み、子育てをしながら、
木・金・土曜の営業日に、温湯温泉へ通っています。

店では手づくりのお菓子や雑貨も販売。人気のガレットは3種類を定番で揃えます。写真左下はクリームチーズとフライドオニオンのガレット。写真右下が店主の遥さん。「青森の魅力は、まちなかに温泉がたくさんあって、子どもに寛容なところ」と話します。

店では手づくりのお菓子や雑貨も販売。人気のガレットは3種類を定番で揃えます。写真左下はクリームチーズとフライドオニオンのガレット。写真右下が店主の遥さん。「青森の魅力は、まちなかに温泉がたくさんあって、子どもに寛容なところ」と話します。

島根のクラフト文化に出合える 〈MASCOS HOTEL 益田温泉〉

益田の新たなカルチャーの発信地

島根県の西部・益田市に、こんなおしゃれなホテルがあるのをご存知でしょうか?
その名も〈MASCOS HOTEL(マスコスホテル)〉。

島根は焼物をはじめ、さまざまな文化が息づく地。
MASCOS HOTELは、そんな島根の魅力がギュギュっと詰まったホテルなんです。

地域に寄り添いつつ、新たなカルチャーの発信地となる
ライフスタイルホテルとして。
インテリアや器、ファブリックなどのすべてを、
窯元や家具職人などの地場産業と共同で開発し、
展開するクラフトホテルとして、機能していくという同館。

ただ寝泊まりするだけでなく、滞在時間まるっと島根に息づく文化と一緒に、
ゆったりと楽しむことができるホテルです。

寝室は2タイプ用意

寝室は「SUPERIOR」と「STANDARD」の2種類。

DELUX WIDE

DELUX WIDE

EXECUTIVE TWIN B

EXECUTIVE TWIN B

EXECUTIVE RYOKAN WHITE

EXECUTIVE RYOKAN WHITE

SUPERIORは、まるで自宅にいるかのような
広々とした空間に、上質な家具や備品が揃います。
ベッドは、従来の2倍のコイルを使用した
〈ニホンベッド〉の最上位モデル・シルキーパフを採用。

STANDARD BLACK

STANDARD BLACK

一方のSTANDARDは、SUPERIORよりすっきりとした空間で、
ビジネスや気軽な宿泊にぴったりです。

泊まれるデニム屋 〈DENIM HOSTEL float〉で 瀬戸内海に浮かぶ島々を一望!

ホステルを中心とした複合施設

気兼ねなく旅ができるまであと少しばかり
時間がかかりそうな状況が続いています。
次の旅行計画を想像したり、
過去に訪れたまちを思い浮かべたりしているひとも少なくないのでは?

そんな今にぴったりな、ホステルを中心とした複合施設が
岡山県倉敷市児島地区にあります。

岡山県倉敷市児島地区にある〈DENIM HOSTEL float〉の全室からは瀬戸内海が一望できる。

〈DENIM HOSTEL float〉は、全室から瀬戸内海が一望でき
海を眺めながらさまざまなことを「思い浮かべる」時間を
宿泊者に提供しています。

宿から見える海の景色は多島美と称されるほどの
絶景はこのホステルの売りのひとつですが、
施設の内装にデニム生地が使われているちょっとユニークな宿なんです。

デニムの藍色に彩られた客室

DENIM HOSTEL floatを運営するのはデニムブランド〈ITONAMI〉。

〈ITONAMI〉の山脇耀平さん(写真左・兄)と島田舜介さん(写真右・弟)。

〈ITONAMI〉の山脇耀平さん(写真左・兄)と島田舜介さん(写真右・弟)。

以前は店舗を持たずに兄弟で
47都道府県を旅しながら製品を販売していましたが
2019年9月に日本のジーンズ産地として有名な
倉敷市児島にDENIM HOSTEL floatをオープンさせました。
デニムブランドが営んでいることもあり、
内装のいたるところにデニム生地が使われています。

襖に使われている濃紺のデニム生地。

襖に使われている濃紺のデニム生地。

壁紙、畳縁、ソファ、座椅子など
デニム素材があしらわれた客室から見える
海の色とデニムの色のふたつの異なる青に包まれます。

福岡県・京築地域、 険しい自然とともに育まれる 「神楽」の文化

福岡県の北東部、北九州市の南に位置する京築(けいちく)地域。
行橋市(ゆくはしし)、豊前市(ぶぜんし)、苅田町(かんだまち)、
みやこ町(みやこまち)、吉富町(よしとみまち)、上毛町(こうげまち)、
築上町(ちくじょうまち)の2市5町からなる地域です。

マップ

数々の古墳や国分寺跡などの史跡が多く存在し、
古代から「豊の国(とよのくに)」そして「豊前国(ぶぜんのくに)」の
政治的要衝の地として栄えていました。

数々の伝説が伝わる全長約3キロの鍾乳洞、青龍窟(せいりゅうくつ)(苅田町)

数々の伝説が伝わる全長約3キロの鍾乳洞、青龍窟(せいりゅうくつ)(苅田町)

八幡古表神社(はちまんこひょうじんじゃ)の乾衣祭(おいろかし)(吉富町)。

八幡古表神社(はちまんこひょうじんじゃ)の乾衣祭(おいろかし)(吉富町)。

地形的にも、海と山に囲まれ、瀬戸内海型の温暖な気候にも恵まれた土地で、
新鮮な海山川の幸、そしてそれらの特産物が豊富な地域です。

京都平野から見上げる馬ヶ岳(行橋市)。

京都平野から見上げる馬ヶ岳(行橋市)。

いちごは築上町の特産品で、主な品種は「あまおう」(築上町)

イチゴは築上町の特産品で、主な品種は「あまおう」(築上町)。

長い歴史を有する京築は、さまざまな伝統的民俗芸能・文化が育まれてきた地でもあります。
求菩提山(くぼてさん)を中心とした修験道の場として、明治時代まで山伏が修行し、
今でも多くの神社で神楽(かぐら)が奉納されています。

修験道の聖地、求菩提山(くぼてさん)の修行僧(豊前市)。

修験道の聖地、求菩提山(くぼてさん)の修行僧(豊前市)。

〈SOIL SETODA〉 尾道・瀬戸田の世界に通じる 新たな食のカルチャーハブ

〈SOIL SETODA〉

旅行者・地域住民が集う「まちのリビングルーム」

先日ご紹介した〈Azumi Setoda〉や〈yubune〉など、
新たな盛り上がりをみせ、注目を集める尾道・瀬戸田。

そんな瀬戸田の玄関口・瀬戸田港から徒歩1分の場所に、
この春、また魅力的なカルチャースポットが誕生しました。
その名も、〈SOIL SETODA(ソイル 瀬戸田)〉。

〈SOIL SETODA KURA〉の外観。

〈SOIL SETODA KURA〉の外観。

〈SOIL SETODA LIVING〉のテラス。

〈SOIL SETODA LIVING〉のテラス。

〈SOIL SETODA〉

〈SOIL SETODA〉のある一帯。

瀬戸田の「しおまち商店街」活性化プロジェクトの一環で、
地域の魅力を体験できる「まちのリビングルーム」として機能する複合型施設です。

築140年の蔵をリノベーションした〈SOIL SETODA KURA〉とその向かい側に新築された〈SOIL SETODA LIVING〉で構成されている〈SOIL SETODA〉。

江戸時代末期に豪商「三原屋」によって建てられた
築140年の蔵をリノベーションした〈SOIL SETODA KURA〉、
その向かい側に新築された〈SOIL SETODA LIVING〉によって構成された同館。

薪火料理のカジュアルな食堂〈Minatoya(ミナトヤ)〉、
ポートランド発の〈Overview Coffee(オーバービューコーヒー)〉、
アクティビティセンター、ゲストルーム、ラウンジスペースを兼ね備え、
旅行者と地域住民の交流を促し、
地域全体に“人を通じた賑わい”の創出を目指していくといいます。

ローカルとは思えぬほど洗練されたコンテンツ。
並々ならぬポテンシャルを感じさせますね。

熊本地震を伝える
ミュージアム〈記憶の廻廊〉
旧東海大学阿蘇キャンパスを訪れて

熊本県の阿蘇地方は、カルデラや草千里といった自然豊かな大地が広がる。

2016年の4月14日と16日に発生した熊本地震。

28時間以内に2度も震度7を記録する大地震は観測史上初めてのことだった。
四季折々の美しい姿を見せてくれる阿蘇も、
地震により甚大な被害を受けた地域のひとつだ。

震災から5年。
熊本地震の記憶を伝える場所があるということで、南阿蘇村を訪れた。

熊本地震の記憶を未来へつなぐ

熊本市内から車で約1時間、2020年10月に開通した
国道57号を北上すると阿蘇の玄関口に差し掛かる。

ここは、「数鹿流(すがる)崩れ」と呼ばれる
大規模山腹崩壊や、阿蘇大橋の崩落が起きた場所だ。
黒川を挟んだ対岸に残された橋の一部が見える。
その生々しい光景に、思わず足がすくんでしまう。

地震によって崩れ落ちた阿蘇大橋。

地震によって崩れ落ちた阿蘇大橋。

未だ災害の爪痕が残るその場に立つと、被害の大きさが肌で伝わってくる。

熊本地震の経験から得られた教訓を後世に伝えるために、
熊本県と関係市町村は、さまざまな地域に点在する
「震災遺構」と情報発信の「拠点」を広域的に巡る、
フィールドミュージアムの取り組みを進めている。

それが、熊本地震 震災ミュージアム〈記憶の廻廊〉だ。

この震災ミュージアムは回廊型である。
県内8市町村(熊本市、宇城市、益城町、南阿蘇村、宇土市、
御船町、西原村、大津町)が連携し、震災遺構や防災拠点センター、
役場庁舎、熊本城などの拠点を広く巡ってもらおうという取り組みである。

この日訪れたのは、その震災ミュージアムの
拠点のひとつである〈旧東海大学阿蘇キャンパス〉だ。

南阿蘇村に位置する旧東海大学阿蘇キャンパスは、
「地表地震断層」と「1号館建物」が震災遺構として
保存されており、県防災センターと並ぶ
震災ミュージアムの中核拠点として機能する。

旧東海大学阿蘇キャンパスへ

高台にある白い建物

高台にある白い建物が旧東海大学阿蘇キャンパスの校舎だ。
以前はここで農学部の学生たちが集い学んでいた。

実習フィールドを残してキャンパスはすでに移転してしまったが、
旧校舎は取り壊されることなく、震災遺構として
2020年8月1日から一般公開されている。

「震災遺構」というと重々しく感じてしまうが、
校舎の周りののどかな風景は、開放的で清々しい。

「もし自分がこの場所に通えるなら居心地がいいだろうな」と、
そんなイメージを膨らませてしまうほど、気分がいい。

この日の案内人である鉄村拓郎さん。

この日の案内人である鉄村拓郎さん。

笑顔で出迎えてくれたガイドの鉄村さんにさっそく案内をしていただく。
ガイドは30名ほど在籍しているそう。
団体を除いて、多い時に1日で100名前後を案内するという。

時間は30〜40分程度、阿蘇独特の地形から、震災遺構である地表地震断層、
1号館建物や地域のことについて丁寧に解説してもらえる。
阿蘇は隆起の激しい珍しい地形だとあらためて驚く。

断層が校舎を貫く凄まじさ

地表地震断層と呼ばれる地割れは、校舎裏の広場に当時のままの状態で保存されている。
断層は一直線に校舎へ向かっている。

断層の種類や性質など図解でわかりやすい。右横ずれ断層の特徴である雁行(がんこう)についての説明を聞く。

断層の種類や性質など図解でわかりやすい。右横ずれ断層の特徴である雁行(がんこう)についての説明を聞く。

本来一体である校舎の倒壊を防ぐために、1号館建物は4分割にされていた。
窓ガラスが割れ、階段や壁に大きく亀裂が伸びている。
断ち切られた校舎や波のように割れた地面が痛々しい。

「中央の校舎の被害が左右に比べて大きいのはなぜでしょうか?」
と突然クイズが投げかけられた。

来場者が受け身になりすぎず、一緒になって考えることが必要なのだと気づかされる。
答えは、ぜひ訪れた際に確認してほしい。

壊れた柱や外壁もそのまま保存されている。

壊れた柱や外壁もそのまま保存されている。

外から見る事務室の中には、散乱した家具やバスの時刻表、
カレンダーが当時の日付のまま掲示されていた。

通常、損壊した建物は取り壊されて再建されるのが一般的だ。
さらに震度6強の揺れを受けながら倒壊しなかった
大規模な建物と断層が一体となって保存されている事例は、国内に例を見ないという。

解説パネルや写真、映像では伝えきれない現実。

リアルな環境だからこそ、目で見ること、声を聞くことで実感となり、
「自分にも関わること」として受け止めやすくなる。
現地に来なければわからないことだと感じた。

〈Azumi Setoda〉と〈yubune〉 瀬戸田の歴史ある邸宅を 〈アマン〉創設者が旅館に

〈Azumi Setoda〉の客室。Photo Tomohiro Sakashita

瀬戸内海はしまなみ街道沿い、生口島の瀬戸田町にある
ノスタルジックな商店街〈しおまち商店街〉。

ここに、世界最高峰のリゾートブランド〈アマンリゾーツ〉の
創設者であるエイドリアン・ゼッカが提案する
旅館〈Azumi Setoda〉、銭湯付帯の旅籠〈yubune〉がオープンしました。

築140年〈旧堀内邸〉の趣はそのままに

エクスクルーシブなリゾートとは一線を画すコンセプトで、
幅広い客層に温かみのあるおもてなしを提供し、
地域全体に賑やかな連携をもたらす旅館として機能することを目指す同館。

〈Azumi Setoda〉の客室。Photo Tomohiro Sakashita

〈Azumi Setoda〉の客室。Photo Tomohiro Sakashita

2階にある客室の浴室からは美しい景観を眺めることができます。Photo Tomohiro Sakashita

2階にある客室の浴室からは美しい景観を眺めることができます。Photo Tomohiro Sakashita

夜はこのように暖かなライトの光が部屋中を包みます。Photo Tomohiro Sakashita

夜はこのように暖かなライトの光が部屋中を包みます。Photo Tomohiro Sakashita

晴れた日は美しい木漏れ日が差し込むことも。Photo Tomohiro Sakashita

晴れた日は美しい木漏れ日が差し込むことも。Photo Tomohiro Sakashita

京都を拠点とし、日本建築に精通する
六角屋・三浦史朗氏が手がけた〈Azumi Setoda〉は、
この地に約140年佇む邸宅〈旧堀内邸〉を改装した旅館です。

外観や柱、梁はもちろん、石や植物などまで、
従来のものを最大限に活かし、未来へと継承していけるように設計。
モダンでありながら旧堀内邸の佇まいを引き継ぎ、
「まるで邸宅に招かれているような」心遣いを表現しています。

檜の香りのする50~70平米の客室が22室用意され、
それぞれに三浦氏と造園設計集団〈WA-SO design〉による
個別に設計された坪庭つきという贅沢なつくりです。

Photo Max Houtzager

Photo Max Houtzager

Photo Max Houtzager

Photo Max Houtzager

Photo Max Houtzager

Photo Max Houtzager

食事は、魚介類や柑橘類、野菜など、地元の旬な食材や、
瀬戸田が海上交易の要所であったことから、
アジアやペルシャを感じさせるハーブやスパイスを使った、
おまかせコースやアラカルトがいただけます。
旧堀内邸に保管されていた貴重なお皿で出てくるというから楽しみ。

〈スノーピーク〉初の ホテル宿泊スタイルの グランピングリゾートが 徳島県小松島にオープン

ここ数年で一気に盛り上がりを見せるキャンプ・グランピング。
そのブームを牽引している〈スノーピーク〉が、
初のホテル宿泊スタイルの体験型グランピング施設
〈snow peak glamping TOKUSHIMA KOMATSUSHIMA(スノーピークグランピング徳島小松島)〉を
2021年4月16日(金)にオープンします。

2017年以降、神奈川県横須賀市の
〈snow peak glamping 京急観音崎〉や
新潟県阿賀野市の〈snow peak glamping swanlakeikarashiteigarden〉、
長野県白馬村の〈Snow Peak FIELD SUITE HAKUBA KITAONEKOGEN〉など、
全国3か所にグランピング施設を展開してきましたが、
今回はアウトドア気分を味わいながら、
リゾートホテルのようにリラックスできる滞在が叶います。

開業の地に選ばれたのは、徳島県

施設がオープンするのは徳島県小松島市。
徳島県の東部に位置し、“四国の東門”と呼ばれ、
四国と関西を結ぶ小松島港を中心に栄えてきた港まち。

日峰山や小松島湾に囲まれて、
澄んだ空気や豊潤な水に恵まれた土地で、
漁業と農業どちらも活発に行われています。

同施設でも小松島らしさを間近に感じながら、
思う存分くつろぐことができるようです。

「スノーピークグランピング徳島小松島」の客室は全室オーシャンビュー

客室は全室オーシャンビュー

他施設同様にスノーピーク製品でコーディネートされた客室は、全室オーシャンビュー。
穏やかな海を眺めているだけでも、心が全開放されそう。
客室タイプは3つで、全9室。

リビングもリゾートらしい広々としたつくりで、
自然を近くに感じながら贅沢な時間を過ごすことができます。

アクティブスイート

アクティブスイート。

リビングから屋外へとつながるスペースには、
広いウッドデッキとガーデンを設け、BBQスタイルの食事や、
テラスでのスパ体験など雨天時でも安心して滞在ができます。

景色を一望できるエレガンススイートのスパ

景色を一望できるエレガンススイートのスパ。

天守閣でお酒を飲んで殿様気分!? 小倉城ナイトキャッスルが 4月から再開

お殿様気分を味わえる〈小倉城ナイトキャッスル〉

近頃は、天守閣への宿泊や天守閣の貸し切りなど、
お城の楽しみ方にもさまざまな工夫が凝らされています。
北九州市の小倉城は、〈小倉城ナイトキャッスル〉と題して、
週末限定で夜間に開城。天守閣最上階のバーでオリジナルカクテルを味わいながら、
小倉のまちの夜景を楽しむことができます。

緊急事態宣言等により営業できない状態が続いていましたが、
2021年4月9日(金)より営業を再開します。

夜の小倉城

夜の小倉城。

〈小倉城ナイトキャッスル〉は2019年11月にスタートしました。
夜間の天守閣を特別に開城して、1階から4階には日中と違ったライティングを施し、
天守閣最上階にはバーをオープン。夜間ならではの特別な小倉城を楽しめる企画です。

5階の天守閣BARでは、
小倉藩に関わりのある人物にちなんだ名前のカクテルなどを味わいながら
小倉の夜景を堪能でき、来城者からは好評を博しています。

また、2020年の8月と12月には小倉城近くにある
地図の博物館〈ゼンリンミュージアム〉とのコラボレーション企画を実施。
近隣の観光施設との連携も積極的に行っています。

〈小倉城ナイトキャッスル〉の2021年の営業は、3月からを予定していましたが、
緊急事態宣言や福岡県による時短営業要請延長により延期を余儀なくされました。
3月19日に福岡県による時短営業要請が終了したことに伴い、
4月9日(金)より営業を開始します。

気分は城主! 超ラグジュアリーな城ステイ 〈平戸城CASTLE STAY懐柔櫓〉

1泊66万円! 宿泊は1日1組限定

豊かな自然と美しい海を有し、九州の観光地としても人気の高い長崎県平戸市。
市の西部に浮かぶ平戸島に、日本100名城に定められている平戸城があります。

このたび、平戸城の懐柔櫓(かいじゅうやぐら)を宿泊施設化した
〈平戸城CASTLE STAY懐柔櫓〉が、2021年4月1日(木)にオープンします。

情緒にあふれた〈平戸城CASTLE STAY懐柔櫓〉内装

情緒にあふれた〈平戸城CASTLE STAY懐柔櫓〉内装。

〈平戸城CASTLE STAY懐柔櫓〉は2階建て。
リビング・ダイニングルームやベッドルーム、
和室コーナー、浴室が完備されています。
部屋は、桃山~江戸時代の美意識を現代に伝える贅沢な空間で、
伝統とモダンを融合させた華やかさの中に忍ばせた情緒ある日本らしさ、
平戸島らしさを体感できます。
海に面する3面ガラス張りの浴室からの眺めは抜群。
平戸大橋と美しい平戸島の海を見渡すことができます。

浴室から平戸島の海を一望できる

浴室から平戸島の海を一望できる。

夕食・朝食にはゆったりとしたリビング・ダイニングルームを利用。
夕食には、平戸島の海の幸、山の幸を中心とした新鮮な旬素材をふんだんに使った創作料理のフルコースが提供されます。

宿泊は1日1組限定(定員5人)。
約66畳の館内を独占して楽しむことができ、まさに「城主」気分を味わうことができます。
宿泊料金は1泊最大66万円(消費税込)。季節により料金が変動します。
また、サービス料、食事料金、オプション(体験メニュー)料金が別にかかります。

思わず見惚れる幻想的な雪景色。 新潟県が実施したフォトコンテスト 「#新潟冬物語2021」の結果は?

新潟県に住んでいると、「当たり前」に見える景色。
そんな「当たり前」な景色が、初めて訪れた人にとって
美しく感じることもたくさんあるはずです。

新潟の「当たり前」の魅力を集めた企画が、「新潟※(コメジルシ)プロジェクト」。
地元の人にとっては「当たり前」だけど、
県外の人からしたら新鮮な感動を覚える「新潟の魅力」が詰まっています。

この冬、新潟県の地元の魅力を募集した
第5回フォトコンテスト「#新潟冬物語2021」にて、
ガイドブックにも紹介されないような、「お気に入りの新潟」をテーマに募ったところ、
多数の応募がありました。今回はそのなかから最優秀賞と、優秀賞作品を紹介します。

「#新潟冬物語2021」最優秀賞は、雪山でわんこが戯れる様子

フォトコンテスト「新潟冬物語2021」最優秀賞を受賞した雪山で犬が戯れている様子

最優秀賞に選ばれたのは、@kotani1515 さんが、
阿賀野市・東部産業団地の近くで撮影した一枚。
この犬にとって生まれて初めての冬の新潟を見せてあげたいと散歩に連れ出したそうです。

「犬が水を覗けば地面にも雪山が映ります。犬はどんな気持ちだったかな? 
犬は何を想い、冬をどう感じたんだろう? 
新潟の雪景色の中で、愛犬の気持ちをめいっぱい考えました。
見る人によって、絵本のようにいろんなストーリーが浮かぶ写真になれば良いと思います」

@kotani1515 さんが話すように、初めての雪におそるおそる近づきながらも、
わくわくしている犬の気持ちまで見えるような写真。
きっと人によって、見えるストーリーは変わってくるのでしょうね。

小豆島ハイキング! 
景色を楽しみながら遍路道を歩く

お遍路歩いてみたいけど、どうすればいいの?

小豆島でもあちこちで桜の花が咲き始めました。
今年も春がやってきます。

ちょうど1年前のいまごろ、新型コロナウイルスの影響で
子どもの学校が急にお休みになってしまい、学校には行けない、
遊びにも行けない、これじゃひきこもりになっちゃう。と悩みました。
そのときに、「そうだ! こんなときこそ島を歩こう!」と思いたち、
友人たちと一緒に小豆島のお遍路道を歩き始めることに。

小豆島の桜は自然のなかにある。桜と山。桜と海。そんな景色を眺めながら歩くのが楽しい。

小豆島の桜は自然のなかにある。桜と山。桜と海。そんな景色を眺めながら歩くのが楽しい。

「お遍路」といえば四国が有名ですが、
実は小豆島にも八十八か所の霊場(お寺や庵など)があり、
その霊場をまわる遍路道があります。
小豆島遍路は、四国遍路に比べて距離が短く、
全行程で150キロほど(ちなみに四国遍路は10倍の約1500キロ)。
ひたすら長い距離を歩くというよりも、海や山など美しい景色を楽しみながら歩けます。

山の中の遍路道。ハイキングとしても楽しめます。

山の中の遍路道。ハイキングとしても楽しめます。

歩いていると、ぱっと美しい景色が広がったりする。

歩いていると、ぱっと美しい景色が広がったりする。

お遍路いいなぁ、歩いてみたいなぁと思っていても、

いったいどこからスタートしたらいいんだろう? 
白い服を着ないといけないのかな? 
何か必要なものはあるのかな? 

わからないことが多くて、そもそもスタートできない。
なんて人が多いんじゃないかと。

とにかく歩き始めてみる! 
私たちはまず「小豆島霊場総本院」に行きました。

小豆島霊場総本院と文字だけ見ると、なんだかすごそうな場所で
簡単には行けなささそうな感じがしますが、受付みたいな場所があって、
「これから遍路してみたいんです」と相談すればいろいろと教えてくれます。

そこでまずは「納経帳(のうきょうちょう)」と「納札(おさめふだ)」を購入。
納経帳は、般若心経などのお経を唱えたり、写経を納めたり、
奉納経した印として、御朱印を押してもらう冊子。
納札は、各霊場を参拝したときに納める紙札で、
自分の名前、参拝日、裏には願いを書きます。

このふたつと、遍路用の詳細な地図
「小豆島八十八ヶ所巡拝 おへんろ道案内図」、お賽銭を用意。

納経帳と納札。ちなみに納札は巡拝回数によってお札の色が変わります。巡礼70回以上からは錦のお札で納めてもよいそう。

納経帳と納札。ちなみに納札は巡拝回数によってお札の色が変わります。巡礼70回以上からは錦のお札で納めてもよいそう。

この「小豆島八十八ヶ所巡拝 おへんろ道案内図」なくしては歩けない。各お寺からお寺までの距離なども書いてあります。

この「小豆島八十八ヶ所巡拝 おへんろ道案内図」なくしては歩けない。各お寺からお寺までの距離なども書いてあります。

本格的にお遍路をしたい場合は、白衣(はくえ)や杖、経本など、
ほかにも用意したほうがいいものがあります。

でも、あるお寺の住職さんも言っていたのですが、
「まずは気軽に歩いてみたらいい。お経も完璧に唱えられなくてもいい。
まずは歩いてみる。歩いてお寺をまわっていくなかで少しずつ遍路のことを知っていく。
知りたくなっていく。そのときに必要なものをそろえていけばいい」と。

だから私たちは、いつもの服で歩きやすいスニーカーを履いて、
リュックには地図と納経帳と納札とお賽銭を入れて、
見た目はハイキングみたいな感じで歩いています。

地図を見ながら、次のお寺まで2.5キロだよ~と確認しながら歩く。

地図を見ながら、次のお寺まで2.5キロだよ~と確認しながら歩く。

見た目はハイキング。いまの私たちにはこれくらいのスタイルで遍路道を歩くのがちょうどいい。

見た目はハイキング。いまの私たちにはこれくらいのスタイルで遍路道を歩くのがちょうどいい。

文学の聖地、愛媛県松山市。
まちなかに、ことばの泉あふれて

穏やかな瀬戸内海に面したまち、松山は、
各所にことばがあふれている。

大通りを行き交う路面電車に、
街灯に取りつけられたタペストリーに、心に投げかけてくるような
ことばのかけらたちが描かれている。

―この先、足元にことばの落としもの あります。
松山城に向かうリフトに乗ると、そんな案内が支柱に貼られていた。

「松山はお湯とことばが湧いています。」
「かしとおみ! 心のリュック半分持つけん。」
「かあさんの瀬戸内の小学校、尋ねあてましたよ。」

足元に次々と現れる、ことばのバナー。
旅先で、いつもよりも自由な気持ちでいるなかで
目に飛び込んできたことばについて思いを巡らすのは、
旅行者にとっては有意義な時間の過ごし方でもある。

もし、胸がキュンとするような、もしくはずっしりと重く響くような、
そんなことばに出会えたなら、
土地の記憶も伴って、忘れられないことばになるに違いない。

松山市の中心部、海抜132メートルの勝山山頂に本丸にある松山城へリフトに乗って向かえば、足元にことばのバナーが登場する。

松山市の中心部、海抜132メートルの勝山山頂に本丸にある松山城へリフトに乗って向かえば、足元にことばのバナーが登場する。「松山はお湯とことばが湧いています。」

姫路城と並ぶ、連立式天守をもつ松山城。美しい城郭建築は慶長期の様式を保っており、重要文化財に指定されている。瀬戸内海、松山市街を望む天守からの眺望は壮観だ。 「松山や 秋より高き 天守閣」(正岡子規)

姫路城と並ぶ、連立式天守をもつ松山城。美しい城郭建築は慶長期の様式を保っており、重要文化財に指定されている。瀬戸内海、松山市街を望む天守からの眺望は壮観だ。 「松山や 秋より高き 天守閣」(正岡子規)

松山市内90か所以上に置かれている俳句ポストは松山城にも。年間で1万通くらい投句されている。3か月に1度回収し、俳人によって選句されている。

松山市内90か所以上に置かれている俳句ポストは松山城にも。年間で1万通くらい投句されている。3か月に1度回収し、俳人によって選句されている。

ことばは、リフト横を通っているロープウェーにも。「退職し 帰りました 松山に 還暦すぎて マドンナと」。 作者の故郷に戻った心境をしみじみと想像したりして。

ことばは、リフト横を通っているロープウェーにも。「退職し 帰りました 松山に 還暦すぎて マドンナと」。 作者の故郷に戻った心境をしみじみと想像したりして。

竹田市〈たけた駅前ホステルcue〉 フレンドリーな夫婦が営む 古民家ゲストハウス

城下町に馴染む古民家ゲストハウス

大分県の竹田市をご存知ですか?

地図で竹田市を見てみると、中心部の大分市や別府市よりも熊本県に近く、
くじゅう連山、阿蘇山、祖母山など、高さ1500メートル級の山々に囲まれた
自然豊かな場所であることがわかります。

そんな竹田市の玄関口となる豊後竹田駅までは、大分駅から鉄道で約60~70分。
うれしいことに面倒な乗り換えもありません。

この土地には瀧廉太郎の名曲『荒城の月』が生まれるきっかけとなった
岡城(現在は岡城跡)があり、駅前周辺はその岡城の城下町として
長らく栄えていた歴史のあるまち。

昔ながらの和の趣きが漂う城下町の雰囲気を求め、
コロナ前は外国人観光客も増加傾向にあったそうです。

そんな国内外の旅人たちを迎えるべく、
豊後竹田駅から歩いて約2~3分という便利な場所に、
今回紹介したいゲストハウス〈たけた駅前ホステルcue〉はあります。

カフェスペースの壁には廃材を利用。

カフェスペースの壁には廃材を利用。

入り口を入ってすぐの空間には、ベーカリーカフェ〈かどぱん〉と
ゲストハウスのフロントがあります。

ここはゲストハウスを訪れる人々が一番最初に足を踏み入れる場所。
改装の際、圧迫感のあった天井板を取り払い、築80年を超えて
建物を支えてきた大きな梁をあえて見せることにしたそうです。
また、古材を用いた明るい空間で、気軽に入りやすい開放感のある場所になっています。

かどぱんは、木曜日から日曜日の間、パンの販売とカフェの営業をしていて、
地元の方で賑わっています。

九州産小麦を使用し、オーガニックレーズンから起こした自家製酵母を使ったハード系のパンが人気の〈かどぱん〉。(写真提供:かどぱん)

九州産小麦を使用し、オーガニックレーズンから起こした自家製酵母を使ったハード系のパンが人気の〈かどぱん〉。(写真提供:かどぱん)

営業日には約20種類のパンが並ぶほか、イートインもできます。
パン好きの旅行者は、木曜日から日曜日を狙って宿泊するのがベストかもしれません。

かどぱんの営業日以外でも、cueの朝食にはかどぱんのトーストがついてくるので、
朝食を予約するのがおすすめです。

〈たけた駅前ホステルcue〉の朝食は1食で700円。かどぱんのトーストは焼き加減も抜群でおいしい。

〈たけた駅前ホステルcue〉の朝食は1食で700円。かどぱんのトーストは焼き加減も抜群でおいしい。

フロントから奥はゲストハウスのスペースになっており、
1階はセレクトショップを併設したラウンジスペースのほかに、
宿泊客専用のシャワールーム、キッチン、リビングがあります。

湯船に浸かりたい方は、ゲストハウスの徒歩圏内にある温泉を利用しましょう。
ここは地元の人々が日常的に利用する温泉施設なので、
竹田の地元らしい雰囲気を満喫するにはピッタリの場所。
事前にゲストハウスで入浴チケットを購入すれば、割安で地元温泉が楽しめます。

2階に上がるとドミトリーと個室の部屋が全部で5つ。

「光」は角部屋で一番日当たりのいいお部屋。

「光」は角部屋で一番日当たりのいいお部屋。

それぞれ「光」「蒼」「星」と名づけられた個室は
壁の色や部屋のデザインが少しずつ異なりますが、
全体的にはとてもシンプルなつくりで、
旅の余韻にゆっくりと浸ることのできる落ち着いた雰囲気。

「光」の室内。大きな窓から差し込む光が特徴のお部屋です。

「光」の室内。大きな窓から差し込む光が特徴のお部屋です。

ドミトリーは男女混合と女性専用に分かれています。
どちらもプライバシーに配慮したカプセル型で、
全室にコンセント、読書灯、ハンガーを完備。
女性専用のカプセルは、荷物が個室内に持ち込めるようにと
広めにデザインされているので、女性の一人旅にもおすすめです。

ドミトリーはカプセル型で個室感のあるタイプ。

ドミトリーはカプセル型で個室感のあるタイプ。

新潟の魅力がたっぷり詰まった 「にいがた当たり前品質」 100記事が完成しました!

新潟県民にとっては「当たり前」でも、県外の人からすると魅力に見えるもの。
そんな新潟の魅力を、新潟にゆかりのある著名人や県民の100人が紹介する企画が、
「新潟※(コメジルシ)プロジェクト」の取り組みのひとつ
「にいがた当たり前品質100」です。

これまで新潟県のゆるキャラレルヒさんや、
芸人のハイキングウォーキング鈴木Q太郎さん、横澤夏子さんなど、
県内外・年齢・職業問わず、新潟にゆかりのある方から寄稿していただきましたが、
ついに100記事完成しました!

今回はそのなかからいくつかピックアップしてお届けします。

長岡市〈猟師食堂WADA正〉 森の恵みを家庭料理で。 女性ハンターが営むジビエ料理店

野性味あふれる肉をやさしい料理に

長岡駅からほど近い繁華街、殿町。
ここにカウンター席のみの小さなジビエ料理店があります。
名前は〈猟師食堂WADA正(ワダマサ)〉。
ジビエといってもフレンチではありません。こちらでいただけるのは、
コロッケ、パスタ、麻婆豆腐といった普段着の料理。

「ジビエのイメージと全然違うって言われます」と話すのは、
自身もハンターである店主の和田正子さん。

ビストロのような雰囲気の赤いドアが目印。

ビストロのような雰囲気の赤いドアが目印。

明るく気さくな雰囲気が印象的な和田正子さん。新潟県小千谷(おぢや)市の出身。ひとりで店を切り盛りしています。

明るく気さくな雰囲気が印象的な和田正子さん。新潟県小千谷(おぢや)市の出身。ひとりで店を切り盛りしています。

和田さんの料理の魅力は、素材のおいしさを引き出しながらも、
それが野生の肉であることを感じさせないところ。

たとえばクマ汁。
「クマ肉のおいしさは、何と言っても脂身です」という和田さんの言葉どおり、
脂の旨みと甘みがスープに深みを与え、
煮込むほどに真価を発揮する肉の力強さを感じます。
が、味わいはあくまでやさしく、それがジビエだということを忘れてしまうほど。

脂の旨さを味わいたいクマ肉は、自家製の三年味噌を使ってクマ汁(880円)に。肉は何度も噛み締めたくなる濃厚な味わい。

脂の旨さを味わいたいクマ肉は、自家製の三年味噌を使ってクマ汁(880円)に。肉は何度も噛み締めたくなる濃厚な味わい。

イノシシやシカ肉もしかり。和田さんの自由な発想から生まれる、
気負いのない料理を楽しんでいると、どの肉も慣れ親しんだ食材のように思えてきます。

里芋のコロッケ(1個495円)。大きめにカットされたイノシシ肉がゴロゴロ入った食べ応えのある一品。

里芋のコロッケ(1個495円)。大きめにカットされたイノシシ肉がゴロゴロ入った食べ応えのある一品。

自家製ラー油を使ったイノシシの麻婆豆腐(880円)。軽やかながら甘みの濃い脂身のおいしさも魅力。

自家製ラー油を使ったイノシシの麻婆豆腐(880円)。軽やかながら甘みの濃い脂身のおいしさも魅力。

お魚天国、島根県浜田市で
朝どれノドグロを食べ尽くせ!

高級魚で知られるノドグロ。
喉の奥が黒いことから、主に日本海沿岸地域でノドグロと言われているが、
正式名称はアカムツである。
「日本海の赤い宝石」と言われ、食通の間で好まれてきた白身魚だが、
全国的に知られるようになったのは2014年のこと。
その理由は、テニスの全米オープンで準優勝した錦織圭選手が帰国後に
「ノドグロが食べたい」と発言したからだ。
以来、価格は高騰。故郷・島根の味を懐かしんだ錦織選手の素直なひと言が、
ノドグロを高値のつくブランド魚へとのし上げた。

それから6年。依然として高級魚としての人気は保ったままだ。
ノドグロは、舌の上でとろけるような豊富な脂が特徴であるとともに、酸化しやすく、
鮮度が勝負の魚である。
ならば、新鮮であればあるほど魚本来の味わいが楽しめるに違いない。
全国屈指のノドグロの水揚げ量を誇る、島根県の浜田港を目指した。

平成17年に5市町村が合併してできた新しい浜田市。高台にある浜田城跡では、リアス式海岸の風光明媚な景色が見られる。

平成17年に5市町村が合併してできた新しい浜田市。高台にある浜田城跡では、リアス式海岸の風光明媚な景色が見られる。

浜田港のある浜田市へは、萩・石見空港から車で約1時間。
公共交通機関を使うならば、バスで空港最寄りのJR益田駅まで出て、
そこからJR浜田駅まで35分ほどの距離にある。
平成17年に5市町村が合併したため、市の面積は約69平方キロと
東京23区よりも広く、地形は山から海までとバラエティに富む。
今回、日本海に面した浜田港周辺と市街地のあたりを訪れ、
その日に水揚げされたばかりのノドグロを味わった。

浜田に着いたら、なにはなくともまずはノドグロ!

はまだお魚市場 商業棟2階にある〈めし処 ぐっさん〉は、
海鮮目当てに全国から浜田を訪れる人たちがこぞって目指す、
港のランドマークのような店である。

ノドグロや旬の魚がたっぷりとのった丼を目指し、
週末は朝から行列ができるほどだ。
まずは名物「のどぐろ炙り丼」を食べてみる。
ノドグロの身を3枚おろしにしたものを
下のご飯が見えなくなるくらいのせてから炙った、産地ならではの贅沢な丼だ。

さすが白身のトロと呼ばれるだけあり、
ノリにのった脂が白身の表面で艶やかに光っている。
口の中に入れた瞬間に舌の上でほろり崩れていくやわらかな身は、
ご飯とともにすいすいと口の中に収まっていく。
残ったノドグロもご飯もあとわずか、となったところで温めただしをかけ、
わさびを利かせて食べるのがぐっさん流のノドグロの食べ方だ。
うまい、もう一杯! とおかわりしたくなる、余韻の強さ。
それが食べる人を惹きつけてやまないノドグロ丼の魅力なのである。

浜田の弥栄米を使用。ノドグロの脂がご飯に移り、香ばしさを醸し出している。

浜田の弥栄米を使用。ノドグロの脂がご飯に移り、香ばしさを醸し出している。「ノドグロ丼」1850円(税込)

今回丼をつくるのに捌いたノドグロは、一匹2500円の立派なもの。〈めし処ぐっさん〉は、ぐっさんこと代表の山口隆さんが、港や市場で働く人がひと仕事終えた後に立ち寄れる店を、と2014年にオープンした。

今回丼をつくるのに捌いたノドグロは、一匹2500円の立派なもの。〈めし処ぐっさん〉は、ぐっさんこと代表の山口隆さんが、港や市場で働く人がひと仕事終えた後に立ち寄れる店を、と2014年にオープンした。

information

map

めし処 ぐっさん

住所:島根県浜田市原井町3050-46 はまだお魚市場 商業棟2階

TEL:070-5301-3893

営業時間:10:00~15:00

定休日:火曜・水曜

Web:めし処 ぐっさんホームページ

絵描き・Lee Izumidaの旅コラム
「大好きな家で旅の思い出に浸れる
本とかたいパン」

さまざまなクリエイターによる旅のリレーコラム連載。
第17回は、絵描きのリー・イズミダさんが旅するときに
はずせないという、本とパンの話。
旅は本屋とパン屋から始まり、
帰宅してからも、その旅の思い出を彩ってくれるようです。

旅行先で必ず探し訪れる場所

私は自分の家が世界中のどんな場所より好きだ!
休日に少しお出かけしてもすぐに家に帰ってしまう。
旅行へ行くときは家に持って帰って思い出に浸れるものを探す。
代表的な例でいえば「本とかたいパン」。

私が旅行へ行く機会が増えたのはちょうど2年前、
絵描き一本で仕事を始めたのがきっかけだ。
今回書くことも2年前ぐらいになんとなく空港の搭乗アナウンス待ちで
時間を持て余したときに思いつき、続けている。

京都にて。今回の旅写真は、すべてフィルムで撮影したものです。

京都にて。今回の旅写真は、すべてフィルムで撮影したものです。

私の場合、旅行といっても仕事で行くことがほとんどだ。
そしていつも仕事柄、大荷物を持って旅行へ行くことが多く、基本的に単独行動だ。
旅行鞄の中は絵の具やスケッチブック、筆など、どれも重くかさばるものばかり。
プライベートの旅行でも、
スケッチブックや絵の具は少しでも持って行かないと落ち着かない。
いくら荷物を減らせといわれても、減らすのは洋服で画材は持っていくだろう。
そんな性格なので、私の旅行に持っていく荷物はスマートだったことがない。

はりきって沢山行動するのもそこまで好きではないので
みずから事前に計画を立てることもない。
そんな私だがホテルに着くとまずは近くにパン屋と本屋があるかどうかを
グーグルマップで確認する。
近くになければ歩く、見つからなければ現地の人に聞く。
おもしろいことにパン屋と本屋はどこに行っても1軒や2軒はある。
これは国内だけではなく海外も一緒だ。

パン屋の店員さんにはなぜか話しかけやすい。
人見知りの私でもパン屋の店員さんには
「ここらへんでおいしいご飯ありますか?」とか
「観光できる所ありますか?」と気軽に話しかけることができる。
調子がいいときは「今日は天気がいいですね〜」なんて話しかけることもある。
そしてみんな親切に教えてくれる。
本屋にはガイドブックがあるので、人に聞かなくとも探すことができる。
本も親切に教えてくれる。
おもしろいことに、これも国内だけではなく海外も一緒だ。

鹿児島。

鹿児島。