イノシシは豚肉、シカは牛肉の要領で

そもそもジビエとは、食材として狩猟、捕獲された野生の鳥獣肉を意味するフランス語。
イノシシやシカ、カモなどがよく知られていますが、
そのほかにも日本では、キジ、ハクビシン、クマなど、
全部で48種類の動物の狩猟が認められているそうです。
「ジビエといっても種類も味もさまざま。
獣臭いというイメージを持っている人もいますが、
ていねいに処理された肉は、まったく臭みがありません。
それどころか、木の実を食べているイノシシやクマの肉は、
ナッツのいい香りがするんですよ」
野山を駆け回り、山の恵みを主食とする動物たちの肉は、おいしいだけでなく、
無添加で栄養価の高い“本物の肉”だと和田さんは言います。

メニューはその日の素材によって決めるそう。店で扱う肉は信頼のおける食肉処理施設から届く。
「ジビエだからと難しく考えず、豚肉や牛肉と同じ感覚で使っています。
ブタは大昔に人間がイノシシを家畜化したものだと言われているくらいですし、
シカは脂身が少なく、鉄分が豊富なので、牛肉の赤身のイメージで」

牛肉を香味野菜とともに煮込むボロネーゼ(1650円〜)をシカ肉で。コクのある味わいながら食後感の軽さが印象的。

しっとりとした質感が伝わってくる美しいイノシシのロースト(3300円)。この日のソースは完熟した柿をすりおろしたもの。果実の甘みが肉の旨みを引き立てます。
料理は独学という和田さんですが、その腕前は『ミシュランガイド新潟2020』で
“ミシュランプレート”として掲載されるほど。
店にはジビエ好きをはじめ、ハンター仲間、地元の常連さんなど、
さまざまな客が訪れます。

ビスキュイの代わりに長岡の焼き麩を使用したティラミス(495円)。和田さんの自家製デザートも楽しみのひとつ。