さまざまなクリエイターによる旅のリレーコラム連載。
第22回は、〈MOBLEY WORKS〉として家具や内装を手がけている鰤岡力也さん。
ある人の影響ではまったという渓流釣り。
家具販売の仕事と相まって、
遠野や盛岡への旅が、鰤岡さんのなかで毎年の定番化していったようです。
90年代アメカジブームの真っ只中を過ごしてきた40代の僕は、
旅行といえばアメリカでしょという思考の持ち主だ。
30代の頃は毎年2、3週間くらい休みをとって
ニューヨークやらポートランドに通っていた。
ポートランドに友人が住んでいたこともあり、家族全員で友人の家に転がり込み、
特に何もせず公園に行ったりDIYセンターに行ってみたり。
平屋の家に広い芝生、何気ないアメリカの風景に心踊らせていたものだ。
僕は家具屋を営んでいて、手伝ってくれているスタッフが何人かいる。
6、7年前にひとりのおじさん(通称ジョーさん)が手伝ってくれることになった。
バーに勤めていたり、キッチンカーでコーヒーを売っていたり、
本職はエアコン屋さんだったり、とにかく器用。
その人の趣味がフライフィッシングだった。
アメリカで車と地図を購入してトラウトを釣る話など聞いているうちに、
僕も一式揃えて近くに釣りに行くことになった。
父親が釣り好きなこともあり、
小中学生の頃は学校から帰ると毎日川に遊びに行っていたし、
大学生の頃は上州屋(釣具店)でバイトしていたこともあり素地はできている。
完全にはまりました。完全にはまりました。2回、言います。
それを機にイワナやヤマメが住んでいるいわゆる渓流という川を調べまくることになる。

イワナやヤマメを狙う渓流。
撮影:阿野太一
いま世界の美術館では、文化遺産を収集・保存・展示するだけでなく、
対話のための空間が求められています。
そんな世界の変化にいち早く応える美術館が、青森県八戸市に誕生しました。
「種を蒔き、人を育み、100年後の八戸を創造する美術館
出会いと学びのアートファーム」をテーマとし、
2021年11月3日にリニューアルオープンした〈八戸市美術館〉。
「もの」としての美術品展示を中心とした従来の美術館とは異なり、
アートを介した人の活動に焦点を当て、
「もの」や「こと」を生み出す新しいかたちの美術館です。
前身である旧八戸市美術館は1986年から約30年間活動し、
元税務署を改修した建物の老朽化や展示・収蔵機能の不足から、
2016年に新美術館建設推進室が設置されました。
八戸市では、すでに2011年から活動している〈八戸ポータルミュージアム はっち〉や
〈南郷アートプロジェクト〉など「アートのまちづくり」が進められてきました。
そのような流れのなか、同館建設アドバイザー兼運営検討委員会委員を務めた
建築家・佐藤慎也さんが、新しい八戸市美術館の館長に就任。
多様な人々が活動し、新たな文化を創造する美術館として、
八戸市全体の活性化にもつながる第一歩を踏み出しました。

11月2日に開催された内覧会。手前が佐藤慎也館長。その隣が、開館記念『ギフト、ギフト、』のディレクター、吉川由美さん。
美術館では、江戸末期〜明治の絵師・橋本雪蕉、
現代美術家・豊島弘尚などの八戸ゆかりの作品を中心に、
棟方志功、舟越保武といった著名作家の作品など、
約3000点のコレクションを収蔵しています。
全面建て替えとなった建築は、
西澤徹夫建築事務所・タカバンスタジオ設計共同体が手がけました。
八戸の文化資源を糧として拾い上げ、調査研究することで実らせ、
新しく価値づけすることで育て、そして誰でもアクセスできるかたちに
収穫=展示・収蔵する。市民や美術館スタッフ、アーティストが
互いに学び合うために、大きく2種類の空間がつくられました。
そのひとつは、同館を象徴する「ジャイアントルーム」。
エントランスに入ってすぐに3層吹き抜けの巨大空間が広がり、
進行中のプロジェクトのプロセスなどが見られます。
9メートルのカーテンによる間仕切りや家具で自在に空間をつくることもでき、
複数のグループが話し合ったり、イベントを行ったりと、
同時多発的にさまざまな活動を行えます。

面積約834平方メートル、天井高約17メートルの「ジャイアントルーム」。床にレールがあり、用途に応じて自由に区切って使える。(撮影:阿野太一)
もうひとつは、展示や制作などの機能を備えた「個室群」。
展覧会を行う「ホワイトキューブ」、
コレクションを展示する「コレクションラボ」、
映像展示に適した「ブラックキューブ」、
パフォーミングアーツや展示、講演を行う「スタジオ」などが、
ジャイアントルームに面しています。
これらの部屋を自由に組み合わせて使うこともできます。
また、アーティストとの制作活動に取り組むなど、
美術館活動に主体的に関わる人を「アートファーマー」と呼び、
美術館とともに企画をつくり、地域の新しい価値観を生み出す
市民や団体、教育機関、企業などを「共創パートナー」と呼びます。
美術館広場からも、ガラス越しに活動の様子が眺められます。
SDGs未来都市に選ばれた北海道下川町。
東京23区と同等の広さを持ち、まちの約9割が森林で覆われているそうです。
そんな下川町の魅力を体験できる〈A-frame cabin iwor〉が完成しました。
1日1組限定でテント型のキャビンを1棟貸し出し、
まち自慢の自然のなかで贅沢なひとときを過ごせます。

建物内部の様子。
三角形のキャビンはオーナーの〈ぐるっとしもかわ〉代表・大石陽介さん自身が、
まちの人たちの力を借りて設計・制作。
地元の材木をはじめ、町内で採れたものや加工したものなどを使い、
制作期間約180日、100名以上の協力関係者に力を借りて建設したのだそうです。
規格に合わないような地域材を活用したり、炭焼き時の副産物である木酢液に木材を漬け込み、防腐・防虫効果のある外壁材へと仕上げたりと、SDGs未来都市・下川町ならではの工夫が随所に施されています。
また、施設内には下川町で活躍する作家や事業所などで
丁寧につくられたアメニティ類も多数設置。
無農薬ハーブを原料にしたスキンケア商品が人気の
〈SORRY KOUBOU〉の化粧品キットや、
まちの喫茶店〈アポロ〉の自家焙煎コーヒーなど、
キャビンにいながらまるでまちの店を回ったかのようなひとときを過ごせます。

キャビンで過ごすだけでもまちの魅力を体感できますが、
A-frame cabin iwor最大の特徴は
完全オーダーメイドで行われるローカルツアーが実施されているところ。
宿泊者の希望に合わせた自由気ままな旅が可能なんです。
©Shinya Kigure
「いいまちには、おいしいパン屋がある」そんなシンプルな想いをかたちにすべく、
先日ご紹介した群馬県前橋市〈白井屋ホテル〉の敷地内に、
2021年11月3日(祝・水)〈白井屋ザ・ベーカリー〉がオープンしました。

割田健一〈BEAVER BREAD〉代表/埼玉県出身、群馬県育ち。高校卒業後〈ビゴの店〉(プランタン銀座)にて修業後、2006年より同店シェフを務める。2007年、パンの世界大会第1回「モンディアル・デュ・パン」の日本代表に選抜。 2011年〈銀座レカン〉グループのブーランジェリーシェフに就任し、2014年12月〈ブーランジェリーレカン〉開店。2017年11月に〈BEAVER BREAD〉をオープン。 著書『「ビーバーブレッド」割田健一のベーカリー・レッスン』(世界文化 社)
プロデュースは群馬県出身、東京・東日本橋で、
まちのパン屋として大人気の〈BEAVER BREAD〉を手がける割田健一氏。
群馬で育った割田氏が、前橋の地域創生を掲げる白井屋ホテルの想いに
共感したことから、プロジェクトはスタート。
白井屋ザ・ベーカリーは割田氏初の全面プロデュースとなりました。
- パンドミー(食パン) ©Shinya Kigure
- 白井屋の白パン ©Shinya Kigure
- シナモンロール ©Shinya Kigure
貴重な北海道産の小麦粉〈ザ・キタノカオリ〉を使用した
小麦粉の香りや風味が豊かでやわらかくもちっとした「食パン」、
ハルユタカを使ったふわっと丸い「白井屋の白パン」、
映画『かもめ食堂』の舞台となったお店のレシピをアレンジした「シナモンロール」など、
味と思いにあふれた約50種類のパンがラインナップ。
これらの焼き立てパンは、白井屋ホテルのメインダイニング〈ザ・レストラン〉、
オールデイダイニング〈ザ・ラウンジ〉でも提供されます。

柳原照弘〈TERUHIRO YANAGIHARA STUDIO.CO LTD.〉/1976年生まれ。デザイナー。2002年に自身のスタジオを設立。大阪のほか、2020年にフランス・アルルにスタジオとショールームを構える。現在はフランス、日本、オランダ、デンマーク、台湾を拠点に、ブランドのクリエイティブディレクション、アートディレクション、プロダクトデザイン、インテリアデザインなど国やジャンルの境界を越えたプロジェクトを手がける。2022年、神戸に新たな創出の場として〈Vague〉というショールームを運営予定。
お店のアートディレクションと空間デザインは、
大阪やフランスを拠点に多岐にわたって活動する柳原照弘氏が担当。
職人たちが厨房でパンを焼いている姿が見える空間設計で、
キッチンには、パン職人が絶大な信頼を寄せる〈ツジ・キカイ〉の
オリジナル石窯〈クラシカ・ポンペイCDP-4T〉を導入。
この石窯が、輻射熱で素材の旨み、香りを逃さず、
外はカリッと、中はしっとりという理想のパンを焼き上げます。
- オリジナルミルククリーム、コンフィチュール ©Shinya Kigure
- オリジナルバッグ ©Shinya Kigure
- パン切り包丁 ©Shinya Kigure
これで、前橋市の中心街に面した馬場川通り沿いには、
〈白井屋ザ・パティスリー〉、〈ブルーボトルコーヒー 白井屋カフェ〉、
〈白井屋 ザ・ベーカリー〉の3店舗が軒を連ねることに。

白井屋ホテルは、この3店舗が人々の日常のさまざまなシーンを彩り、
集い、憩う場となり、前橋のまちなかの活性化に貢献していきたいとのこと。
2021年、奄美大島、徳之島、沖縄本島北部、そして西表島が
世界自然遺産に登録されました。
その中でも那覇から車で2時間ほど、沖縄本島の北部
やんばると呼ばれる地域は、
貴重な動植物が生息する自然が残り、一方で過疎化も進む地域です。
そのやんばるの地、大宜見村と国頭村でカカオの栽培に
チャレンジしながら地元の食材を組み合わせたチョコレートを
つくっているのが〈OKINAWA CACAO〉です。

代表の川合径さんと店長の駒井美咲さん。
「メインの事業はカカオ栽培というよりも、
地域の特産品とチョコレートをかけ合わせたものづくりなんですよ」と
OKINAWA CACAOの川合 径さんは話し始めました。
2016年に起業したときは、縁のあった大宜見村で
国産カカオの栽培を始めましたが、
程なくして海外産のカカオとやんばるの特産品を
かけ合わせたチョコレートづくりも始めました。
いわゆるBean to Barのショコラトリーです。
川合さんが沖縄との縁を深めたのは2011年3月の東日本大震災の後。
幼い子どものことを考え、妻子が沖縄に移住していました。
その頃、出会ったのが沖縄でコーヒー栽培をしている人たち。
コーヒーができるなら同じ熱帯で栽培されるカカオも育つのでは?
そう思ったのは、妻からバレンタインのチョコレートを受け取ったとき。
2012年のことでした。
そもそも川合さんはショコラティエでもなければ、
農業の専門家でもないのだそう。
東京出身で大学では農学部で学んだものの、
起業家をサポートする企業に勤めるサラリーマンでした。
日本各地に出向くたびに、
この地域だったらどんな支援ができるだろうかと
考えることが癖になっていたそう。

その一方で東京から地域を応援すること以上に、
地域のなかで根を張って働く人の存在が重要だと思うように。
そしていつしか自身が地域に入り込んで、
仕事をつくる役割を担いたいという希望が湧いてきたのだといいます。
そんなとき改めて心に浮かんだのは、
ずっと興味が消えなかった沖縄でのカカオ栽培のこと。
沖縄の知り合いに話してみたところ、
大宜見村で土地を貸してくれる人が現れたのです。
そして起業したのが2016年。タネからカカオの栽培を始めました。
カカオが芽を出して、実をつけるようになるまでは
4年以上かかるのが一般的。
まして、沖縄はカカオの栽培適地かというと、そうでもないのです。
まずは、沖縄らしいチョコレートのブランドづくりをしよう。
そう考えて、沖縄ややんばるの特産品を
海外産のカカオと合わせたチョコレートをつくり始めることに。
最初は知り合いのチョコレート屋さんに製造を委託。
砂糖も沖縄と奄美で取れるさとうきび糖を使用して、
シークヮーサーと沖縄のシナモン・カラキと
2種類のフレーバーの板チョコレートから販売を始めました。

大宜見村は「シークヮーサーの里」と村が謳うほど
シークヮーサー栽培が盛ん。
カラキは樹皮をおやつにするほか、
やんばるでは葉を使ったお茶がよく飲まれる地域に根ざした産物です。
その後、チョコレートは自社製造に切り替えて、
たったひとりでカカオの焙煎からチョコレート製造、販売までを行いました。
そのころ加わったフレーバーが月桃と泡盛です。
月桃は葉っぱが沖縄の蒸し餅、ムーチーを包むのに使われます。
どこにでも生えているのでOKINAWA CACAOでも
自社の畑に自生しているものを刈り取って使っているそう。
泡盛は、同じ集落のやんばる酒造の泡盛「まるた」を使用。
焙煎する前のカカオ豆を泡盛に漬け込んだあと、
焙煎で熱を加えるのでアルコール分は飛んでしまうのだとか。
カカオに移った「まるた」の風味はチョコレートに残るので
泡盛のおいしさも伝えることができます。

板チョコレートの商品は薄いカレが4〜5枚入っている。
ちなみにシークヮーサーは、
以前は生産者が収穫したものを農家から仕入れていましたが、
近頃は重労働の収穫作業をスタッフと一緒に手伝うように。
地域の手助けをするのも重要な役割なのです。
宮崎県日南市で建築デザイン、宿泊や物販など、幅広い手法で地域に関わる、
〈PAAK DESIGN株式会社〉鬼束準三さんの連載です。
今回は、日南市飫肥(おび)城下町にある古い屋敷を復元改修した
お食事処〈武家屋敷 伊東邸〉がテーマです。
始まりは、日南市役所に呼ばれたところからでした。
打ち合わせ場所にいたのは、日南市のすべての文化財を管理する
文化財担当課の方々とクライアントさん。
「古民家再生の設計をお願いしたい」とのことでした。

既存の外観。内部にあった不要な家財道具を撤去している様子。
対象物件があるのは、飫肥地区の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されたエリア。
この文化的景観を守るため、市の条例や、文化庁の指導のもとに
改修を行わないといけないエリアです。その代わり、ルールに基づいた改修を行えば、
文化庁から改修費の一部に補助がもらえるというもので、
打ち合わせでは、条例や手続きなどについてお話をうかがいました。
クライアントさんは本田清大さんといい、実は中学の同級生。
彼は、私より少し早くUターンで日南に戻り、
家業である鰻屋さんと観光バスの運営をする会社を継ぐために働いていましたが、
このプロジェクトは「家業だけでなく、自分でも新しくリスクを背負って
歴史的な風景を守り、まちづくりに寄与していきたい」という想いで始めたそうです。

既存の内部の状態。さまざまな時代の家財道具が混在していた。
物件があるのは、歴史的な景観が残る飫肥城下町。
江戸時代から約300年間、飫肥藩伊東家5万1千石の城下町として栄えたまちです。
飫肥城跡を中心に建ち並ぶ武家屋敷と風格ある武家門、
飫肥石でつくられた石垣などで形成される美しいまち並みが保存されていて、
1977年には九州初の重要伝統的建造物群保存地区に指定されました。
地域の住民と行政が一体となり保存活動が進められ、先人たちの活動のおかげで、
全国でも有数の武家屋敷群が、非常に美しい状態で保存されています。

桜の季節の飫肥城大手門の前の通り。
最近では宿泊客が減り、日帰り観光客が増え、ひとり当たりの地域消費額は2000円弱。
ランチをして、資料館など施設の入館料を払うか、お土産を買って帰るかという内容。
観光客自体も年々減っている状況でした。
そんな状況を少しでも改善させるため、
2015年に行政が飫肥のまち専属のまち並み再生コーディネーター事業を行い、
タウンマネージャーのような役目をひとりの民間人に託しました。
さらには日帰り観光が多い現状を変えつつ、
少しでも多くの消費を促し、よりいまの観光ニーズに合わせるため、
武家屋敷を改修した一棟貸しスタイルのふたつの宿泊施設〈季楽〉 がオープンし、
滞在型の観光となることを目指しました。
その宿泊施設がオープンし、新しくまちが変わっていく気運のなか、
私が初めて取り組むことになる古民家再生リノベーション、
〈武家屋敷 伊東邸〉の設計が始まりました。

新しい飫肥のまちづくりの起点となった古民家宿〈季楽 飫肥 勝目邸〉。まち並みになじむ風景を保存し、古民家を利活用した宿。
さまざまなクリエイターによる旅のリレーコラム連載。
第21回は、DJやビートメイカーとして活躍するリカックスさん。
ひとり旅を旅の醍醐味と考えて旅した京都のナイトライフ。
カウンター酒場で世代を超えた出会いがあった、刹那な思い出です。
私は旅の楽しみ方というものがわかっていないタイプの人間だ。
国内外問わず、仕事で遠征に行くことが多いのだが、
DJの仕事は週末に集中しているので、そのまま次の現場に移動せねばならず、
なかなか延泊してその土地を楽しむということができない。
DJ前に泥酔するわけにもいかないし、
せいぜいごはんを食べて、美術館や展示に滑り込むのが精一杯だ。
さて、じゃあわざわざ予定を立てて仕事と別で旅行に行こうか?
いや、海や山を堪能するには体力がないし、
そもそも誰かを誘って予定を組むのもなかなかに億劫になってしまう。
そんな腰の重い私だって、本当は旅とやらがしてみたい!
何か理由をつけて旅を探しに行くぞ! と思ったのは、
友だちのDJやライブに合わせて行くというタイミングだった。
これなら仕事もないから酔っ払えるし、
ひとりに飽きても最終的にはみんなのいるところに合流できる。
これは2018年の出来事。
さて、ついたのは京都である。
夜には〈地点〉という劇団の稽古場兼アトリエである
〈アンダースロー〉に公演を見に行く。
さらに夜中は四条河原町にあるクラブ〈West Harlem〉で友人たちがDJをしている。
このふたつの項目を軸に、私はひとりで行動する時間を
“旅っぽさを堪能する時間”とした。果たして成功するのか。

17時ぐらいに京都に到着し、早速ひとり呑みと腹ごしらえをスタート。
やっぱりひとりでしっぽりやるといえば、蕎麦。
呑みすぎると公演中に眠くなるので1杯だけウーロンハイ。
オープン直後のせいか誰もいない。
蕎麦は基本的に無言で黙々と食べきるのがおいしいのでひとりに向いていると思う。
ここではちゃんと写真を撮っている。


そこから散歩しつつアンダースローに到着、無事に公演を観る。
今年も新潟県湯沢町にある〈苗場スキー場〉と〈かぐらスキー場〉で
紅葉の絶景が楽しめる季節となりました。
2021年10月9日(土)から11月7日(日)にかけて
〈苗場ドラゴンドラ〉と〈田代ロープウェー〉で
秋限定の紅葉観光営業が始まります。
※田代ロープウェーは11月3日(水・祝)までの運行

まるで紅葉の絨毯。鮮やかなエメラルドグリーンの二居湖(ふたいこ)も美しい。
苗場ドラゴンドラは、日本一の長さを誇るゴンドラです。
全長5481メートルもの長い道のりを
アップダウンを繰り返しながら進んでいきます。
眼下に広がるのは、苗場高原や田代高原を彩る紅葉の絨毯。
エメラルドグリーンに輝く二居湖(ふたいこ)も神秘的な美しさです。
息を飲むほどの絶景を眺めながら
片道約25分間の空中散歩が楽しめます。

瞬間地上高230メートルを通る、かぐらスキー場の田代ロープウェー。日本一の高さから見下ろす景色は格別。
一方、田代ロープウェーで特徴的なのはその高さです。
地上からの瞬間地上高はなんと230メートル。
ロープウェーとして日本一の高さを誇ります。
床面には2か所にガラスの「シースルー小窓」を設置。
最高地点で小窓をのぞけば迫力満点の景色を体感できます。
さらに標高1413メートルの山頂駅付近からは
雄大な山々が見渡せて、その美しさに感動することでしょう。

苗場ドラゴンドラ・田代ロープウェーの概要マップ
今年はコロナ禍での密な状態を避けるため、
田代ロープウェーの上り乗車は予約団体専用に。
一般の利用は苗場ドラゴンドラに乗って山頂に向かい、
〈らくらくリフト〉を経由して田代ロープウェーから下るルートがおすすめです。
混雑を避けながらふたつの日本一を一度に味わうことができます。

田代高原から田代ロープウェー山頂駅までを結ぶ「らくらくリフト」。田代湖や雄大な山々を見渡せる。
さらに田代ロープウェーの山麓駅から苗場シュネーバスターミナルまで
無料の連絡バスも運行されています。
気軽に周遊できる点も魅力です。

さらに標高1474メートルの高さまで上れる「パノラマリフト」も人気。4人乗りリフトで乗車時間は約5分ほど。
長崎県東彼杵郡波佐見町は、400年もの歴史がある焼き物のまち。
長らく有田焼や伊万里焼として生産された時代を経て、
2000年代からは「波佐見焼」として全国に広がりました。
そんな波佐見焼の産地メーカーである〈マルヒロ〉が、
私設公園〈HIROPPA〉をオープンします。
2021年9月25日から波佐見町民限定でプレオープン、
10月1日にグランドオープンを迎えます。

HIROPPAのWEBサイト
1957年、露天商に始まったマルヒロは、
2010年にリリースした〈HASAMI〉のマグカップが大ヒット。
以降〈BARBAR〉〈ものはら〉などのブランドを次々と展開し、
波佐見焼の人気を押し上げた産地メーカーとなりました。
そんなマルヒロがつくるHIROPPAはどんな場所なのでしょう?

エントランス。サインは浅葉球・飯高健人・石井伶の3人のグラフィックデザイナーで活動するデザインユニット〈GOO CHOKI PAR〉が制作した。
一足先にHIROPPAを見学させてもらいました。
エントランスを抜けて園内に入ると、
広々とした敷地に明るい芝生が目に飛び込んできます。

HIROPPAのデザインを手掛けたのは、
〈DDAA/DDAA LAB〉の元木大輔さん。
約1200坪の敷地は、高低を描く稜線や
幾何学的なラインが見えるように設計されており、
風景の中に緩やかな動きが感じられます。
車椅子で一周できるバリアフリーの公園で、
アーティストの遊具で遊べるほか、
マルヒロの直営店やキオスク、カフェも併設されています。

Boris Tellegenの作品であり遊具。座ってコーヒーとサンドイッチのランチなんて最高。
そしてひときわ目立つのは、こちらのオブジェ。
国内外のアーティストと積極的にコラボを行うマルヒロが、
以前から縁のあるオランダのアーティストBoris Tellegenに
オーダーしたという遊具で、上から見ると「HIROPPA」と読むことができます。
Borisさんはオランダ・アムステルダムで1980年~2000年代初め
ヨーロッパグラフィティの代表格として知られる〈DELTA〉として活動、
現在は本名のBoris Tellegenとして世に作品を送り出しています。
「まちの子どもたちにアートを身近に感じてほしい」という依頼に、
Borisさんは快く応じてくれたのだそう。
9月も下旬となり、日に日に秋の気配が強くなってきました。
ミーンミーンと鳴いていたセミはすっかり静かになり、
スズムシがリーンリーンとよく鳴いています。
入道雲は姿を消し、空は高くなり、鳥の羽のようなすじ雲が美しい夕焼け。
絵に描いたような秋の景色を、10月~12月頃の小豆島では楽しむことができます。

毎年9月下旬に咲く「彼岸花」。秋を知らせてくれる花です。

秋の夕空。夕陽に照らされて少しピンクがかった雲が美しい。

秋といえば栗! 宝探しみたいでいつも楽しい。
気候が穏やかになると、外に繰り出したくなりますね。
そろそろ山でコーヒーを飲むのがおいしい季節かなと、
久しぶりに「四方指(しほうざし)」へ。
その名のとおり、360度ぐるりと四方を眺められる標高777メートルの高台。
ちなみに小豆島で有名な観光地「寒霞渓(かんかけい)」のロープウェイ山頂駅は
標高612メートルなので、そこよりも高い位置にあります。
四方指はレストランやお土産屋さんがあるような観光施設ではなくて、
ただただ四方に広がる景色を楽しむ展望スポット。
ドライブの途中にちょっと立ち寄ってみようかなくらいで訪れてみるといいと思います。

標高777メートルの高台にある「四方指園地」の展望スポット。

四方指展望台と大観望というふたつの展望台があります。

大観望と呼ばれる台の上からの眺め。小豆島内海湾とまち並みを見渡せます。
北海道最大級の滞在型リゾート〈星野リゾート トマム〉は、
滞在中の見どころのひとつである〈雲海テラス〉を8月にリニューアルオープン。
従来よりも前面にせり出し、
ダイナミックな雲海をさらに間近で鑑賞できるようになりました。
さらに、今回のリニューアルでガラス張りの屋内カフェ〈雲Cafe〉が新たに誕生。
標高1088メートルに位置しています。

カフェの店内。大きな窓から、壮大な景色が広がります。
雲Cafeの注目ポイントは、ふわふわな雲を表現したスイーツやドリンクたち。
空に浮かぶカフェとして、
オリジナリティ溢れるかわいいメニューが勢揃いしました。
雲のふわふわを表現した「雲ソフト」や、
綿あめがのった「雲海ソーダ」、雲形のマシュマロを添えた「雲海コーヒー」。
絶景をバックに写真を撮りたくなりますね。

(左から)雲海ソーダ、雲ソフト、雲海コーヒー 各600円(税込)
さらに、白い雲形のマカロン「雲マカロン」もかわいい!
テイストは、バニラとレモンを用意。

カフェメニュー集合。写真左がマカロン 700円(税込)。
ほかにも「雲海ココア」や「雲海オレ」、
雲型のパンがついたクラムチャウダーなども。
ホットドリンクやクラムチャウダーは、
冷えがちな朝方の体を温めてくれること間違いなし。
この素敵なドリンクやスイーツを堪能しながら、
窓越しに景色を眺めたり、屋内のソファでくつろいだり、
雲海をのんびり待つ時間も楽しく過ごすことができます。
大分県が運営、マガジンハウスが制作を手がける
大分を楽しむWebマガジン『edit Oita』で現在、
自宅で大分気分を味わえるプレゼントキャンペーンを実施中です。

edit Oitaは、日本一の源泉数・湧出量を誇る大分の温泉の紹介はもちろん、
四季折々の絶景スポットやレトロなまち並み、
集めたくなる工芸品、食欲をそそるソウルフード、
まちのキーマンなど、温泉以外の魅力もたくさん発信しています。

edit Oitaを通して大分に興味を持った人が、
自粛期間中でも大分を堪能してもらえたらという思いから、
今回のプレゼントキャンペーン〈#おうちカフェ de 大分気分〉を企画。
おうちカフェが捗るような大分県産の素敵なギフトを用意しました。
内容は、大分のセレクトショップ「Oita Made」の商品から「edit Oita編集部」が厳選した
“おうちカフェが捗るギフトの詰め合わせ”全3種類。

ひとつ目は、優雅な気分を味わえる〈エレガントコース〉(1万円相当、5名様)。
江戸時代後期からわずか数年だけ生産された
“幻の焼き物”〈臼杵焼〉のうつわがメイン商品。

使い勝手の良いサイズ感とカラーリングは、
ケーキやクッキーなどカフェタイムを格上げしてくれるほか、
アクセサリー置きやインテリアとしてもぴったり。

ふたつ目は、疲れを吹き飛ばす癒やしの〈リフレッシュコース〉(5000円相当、5名様)。
大分県産オリジナルのいちご〈ベリーツ〉を、
ビネガーにじっくり漬け込んだ〈いちごビネガー〉がメイン商品。

水やソーダ、ミルクや豆乳、シャンパンや白ワインまで、
お好きな割り方でヘルシーに楽しめます。
富山県の中央を流れる清らかで水量の多い神通川を臨む場所に、
2022年秋、3棟4室のアートヴィラ
〈ONEBIENT神通峡(ワンビエント じんづうきょう)〉がオープンします。
『ミシュランガイド北陸2021』で
4パビリオンの旅館として紹介された〈リバーリトリート雅樂倶〉に隣接し、
施設としても連携するアートヴィラ〈ONEBIENT神通峡〉は
どのような宿泊が体験できるのでしょうか。
〈ONEBIENT〉は、人のいない静けさの中で、
その時、そこにしかない世界に没入することができるアートヴィラです。
光や⾵、⽔、土、草木といった自然の要素を、
建築とテクノロジーの両面から拡張。
その土地が持つ特有の自然現象を用いて、
その場所だけの「新しい環境」をつくり出します。
ヴィラの設計を担当するのは、建築家の浜田晶則氏とアーティストの穴井佑樹氏。
2人が共同で生み出すのは、建築とアート、そして自然を融合させ
自然環境へより深く没入することを促す空間です。
〈ONEBIENT〉の特徴は、新しい環境の体験だけではありません。
自然エネルギーを建築の内部に取り込むことで、常に室内環境の快適性を維持。
一般の電力供給には頼らず、太陽光発電や薪ボイラーを活用することで
完全オフグリッドを目指します。
さらに施設の運営には独自の統合制御システムを導入。
存在を意識できないほど周囲の環境に溶け込むカームテクノロジーの開発により、
宿泊にまつわるさまざまなサービスが無人化されます。
これら全てによって、宿泊者にまったく新しい没入型の宿泊体験を
提供することになっています。
〈サウナ宝来洲〉
サウナブームが叫ばれて久しい今日この頃。
全国各地にユニークなサウナが増えているのをご存知ですか?
本日はその中から、新潟県柏崎市の鯨波海岸にある
〈サウナ宝来洲(ホライズン)〉をご紹介。
なんとここ、日本海が水風呂と化したサウナなんです!
2021年春にオープンした〈サウナ宝来洲〉。
バーベキューやシーカヤックといった
マリンアクティビティが楽しめる〈小竹屋旅館〉が手がけるこちらは、
目の前が海の開放的なアウトドアサウナです。

サウナ自体は、300kgの石にセルフロウリュできる本格的な薪サウナで、
高温多湿のため、気持ちのよい発汗を促してくれます。

砂浜を見渡せるルーフトップ
夜には満天の星空を見渡せるルーフトップをはじめ、
外にさまざまな外気浴スペースが設けられ、異次元の開放感を実現。
海風の気持ちよさを存分に体感できるようになっています。
この〈サウナ宝来洲〉の立ち上げのきっかけはTwitter。
コロナ禍で海水浴場が閉鎖され、併設の旅館業が大きなダメージを受けた昨年。
それに限らず、年々海水浴客の減少を懸念していたオーナーの杤堀耕一さんは、
「これからの時代、地方のサウナがすごくいい」というTwitterの投稿から、
新たなコンテンツとしてサウナを検討することに。
サウナーのLINEグループにて、長野県に予約が取れないことで有名な
フィンランド式サウナ〈The Sauna〉があると知ります。
早速現地を訪れた杤堀さんは、野尻湖畔の脇に立ち、背後が大自然という、
地元のロケーションを存分に生かした独特の〈The Sauna〉の世界観に感動。
よりアウトドアサウナの魅力に引き込まれたのだそう。
それから、〈The Sauna〉支配人である野田さんにプロデュースを依頼し、
徐々に〈サウナ宝来洲〉が形づくられていきました。
鮮やかな海と草木のコントラスト。
草原にたたずむ穏やかな馬たち。
島根半島から約60キロに位置する、美しき隠岐諸島。
ユネスコ世界ジオパークにも認定された自然豊かな諸島に属する西ノ島町は、
隠岐を代表する名勝・国賀海岸や
後鳥羽上皇が島流しにあった際に灯台代わりになった焼火神社があったり、
江戸時代には北前船の寄港地(風待ち港)だったりと、
歴史的な海洋文化の香る地でもあります。


書籍は、デザインやアート、ビジネス、トラベルの書籍を中心に選書。
そんな西ノ島町に、ただひとつあるコーヒーショップ〈Sailing Coffee〉。
古くからにぎわいをみせる浦郷地区の一角にあるこちらは、
松江が誇るコーヒーショップ〈CAFFÉ VITA〉が
手がけるブレンドコーヒーが飲めたり、
140年余りの歴史を持つ松江の〈袖師窯〉でつくられた
オリジナルのコーヒーカップが使われていたりと、
島根の魅力が詰まったモダンなお店です。
オーナーの森山勝心さんは、
もともと父親の故郷ということもあり、
学生時代から隠岐で広告制作やイベント制作など、
さまざまなプロジェクトに取り組んできました。
それから大学卒業後に東京の企画プロデュース会社を経て、
導かれるように隠岐へと拠点を移したといいます。
「さまざまな側面を持たせておくためにも、
拠点となる場所にはコーヒーショップを併設したくて。
前職のボス、ライフスタイルプロデューサー・浜野安宏の言葉で
『おもしろいまちにはカフェと映画館がある』というものがあります。
この店も、生活の延長にあるにぎわいにつながる存在になれたら。
純粋に、自分が隠岐にあったらいいなと思うお店をつくりました」(森山さん)

〈Sailing Coffee〉という店名は、オランダからヨットに乗って西ノ島にやってきたご夫妻が別れ際に発した「出発は明後日くらいかな。明後日の午後から風がよくなりそうだから」という何気ない言葉の魅力に後押しされ、命名。
まちの名産を使った郷土料理は地元の人はもちろん、
訪れた旅行者の楽しみのひとつ。
その土地の名産を使ったご当地グルメは
昔ながらの郷土料理からB級グルメと呼ばれるものまで多種多様。
ネットショップでも手軽に購入できますが、
せっかくなら産地ならではの調理法や食べ方をしたいもの。
そこで今回は地域の食材を生かした常備菜を
〈地域おこし協力隊〉のみなさんに教えてもらいました。
日持ちもして調理法も簡単。
つくり置きして保存できる常備菜はまちの「家庭の味」といえます。
たくさんつくってそのまま食べてもよし、
アレンジしてもよしの便利な料理ばかりなので
食材をお取り寄せしてお試しあれ。
秋田県にかほ市はそばの産地。
夏には、あたりにそばの白くて可憐な花が咲き誇ります。


そば粉はこの「そばごめ」と呼ばれる
「タネ」の部分を挽いて製粉しますが、
「タネ」をまるごと食べるのがこの地域の文化。
殻をとってゆでで、麺つゆや出汁をかけて食べるのは
「むきそば」という郷土料理です。
それ以外にも、ゆでたそばごめを冷凍保存し、
味噌汁に入れたり、和え物にしたり、煮物に添えたりと、
何にでも万能に使える常備菜です。

こちらは、麺つゆで和えたなめことそばごめを混ぜたもの。
つぶつぶとした食感がとてもおいしく、
また栄養たっぷりなスーパーフードなんですよ。
そばの産地ならではの贅沢な常備菜です。
photo & text

國重咲季 くにしげ・さき
京都府出身。秋田県の大学に進学したことを機に、東北各地の1次産業の現場を訪ねるようになる。卒業後は企業に勤めて東京で暮らした後、にかほ市で閉校になった小学校の利活用事業「にかほのほかに」に携わるべく秋田にAターン。地域で受け継がれてきた暮らしを学び、自給力を高めることが日々の目標。夢は食べものとエネルギーの自給自足。
長野県大町市の特産品や郷土料理、土産物などを取り扱うオンラインマルシェ、
〈Mizunowa Marché(みずのわマルシェ)〉が2021年8月7日にオープンしました。

雄大な北アルプスの麓に位置する長野県大町市。
長野県北西部に位置し、西は富山県、北は白馬村と隣接しています。
標高3000メートル級の北アルプスの山々を見上げ、
「仁科三湖」と呼ばれる3つの湖の恵みを受ける大町市は、
北アルプスからの雪解け水が豊富。
山に降り積もった雪は、20年もの時を経て、
町の至るところに流れる小川の水となって流れています。

大町市としても「水が生まれるまち」を掲げています。
豊かな水と自然の恵みのおかげで、蕎麦やジビエ、山菜、フルーツなど、
信州らしい郷土の味が揃っています。
〈Mizunowa Marché(みずのわマルシェ)〉では、
その大町市の美しい水の恵みから生まれた特産品や郷土料理、
土産物などを中心に販売しています。
水が生まれるまち・大町市の魅力に触れてもらいたいという目的で
Mizunowa Marchéを運営するのは、
2020年12月に大町市で発足した〈信濃おおまち みずのわプロジェクト〉。
大町市が策定したSDGs未来都市計画〈SDGs共創パートナーシップ〉によって
始まった産学官金連携の取り組みです。
信濃おおまち みずのわプロジェクトでは、北アルプス山麓を起点に、
豊かな"水"と育んできた暮らし・風土・文化を学び、
自然と人とのやさしいコミュニティを育むことで、
100年先を見据えた"まち・ひと・しごとづくり"を実現し、
サステナブルなモデルタウンを目指しています。
Mizunowa Marchéで取り扱う商品は、ペットボトル入りの地元の湧水、
大町市内にある3つの酒蔵がつくる日本酒やどぶろく、
峯村農園のりんごジュースやプラムジュース、
天然酵母で作ったおやきやお菓子類といった食品のほか
大町市のキャラクター〈おおまぴょん〉のグッズや、コスメと幅広いラインナップ。

大町市では3つの酒蔵が日本酒をつくっている。

〈峯村農園〉の〈りんごジュース〉180円(税込)〈ウメジュース〉180円(税込)〈プラムジュース〉270円(税込)

〈田中屋〉の〈雷鳥の里〉25個入り 2592円(税込)

〈信濃おやき幸庵〉の〈天然酵母おやき〉各種160円(税込)
大町市の水をはじめとする北アルプスの山、
自然の恵みを堪能できるさまざまな郷土の品です。
奈良公園南端に位置する荒池の畔、
ユネスコ世界遺産の興福寺五重塔と春日山原始林を臨む地に、
2021年9月、“共生の奈良”をテーマとしたライフスタイルホテル
〈MIROKU 奈良 by THE SHARE HOTELS〉がオープンします。
現在宿泊予約受付中。
同館は、〈KUMU 金沢〉や〈KAIKA 東京〉をはじめ、
ローカルの新しい魅力のシェアをコンセプトとして展開する
ライフスタイルホテル〈THE SHARE HOTELS〉の9つ目。
施設名の「MIROKU」は、
奈良の美しい山麓や鹿を臨む場所(美(ミ)+鹿(ロク)、麓(ロク))、
未来の世に人々を救済するとされる弥勒(ミロク)菩薩(ボサツ)から。
同館が目指す奈良の未来づくりへの姿勢や思いが込められています。
築31年(1990年築)の地下1階地上4階建てのビルを
リノベーションをして誕生した〈MIROKU 奈良〉。
インテリアデザインを担当したのは、
「正直なデザイン」と表したデザインを手がける〈芦沢啓治建築設計事務所〉と、
奈良県出身で数寄屋大工としての経験を活かし、美術家としても活躍する
佐野文彦氏率いる〈Fumihiko Sano Studio〉。
ふたつのデザイン事務所を迎え、異なる趣の空間を実現。
芦沢啓治建築設計事務所は、
自身が関わる家具ブランド〈Karimoku Case Study〉や
〈石巻工房〉の家具を取り入れながら、普遍的で美しい和の空間に。
Fumihiko Sano Studioは、
奈良の素材を大胆に配した「はじまりの地」奈良に相応しい
プリミティブな魅力が感じられる空間を手がけたほか、
エントランスのランドスケープも担当。


宿泊者専用の地下ラウンジは、Fumihiko Sano Studioがデザイン。吉野杉や飛鳥石などの奈良産の素材を生かした、趣のある空間です。セルフサービスでお茶を楽しめるほか、自動販売機やコインランドリーも併設。
美しい自然が一望できる露天風呂。〈IZUMI〉は田園集落の丘にあり、天候によっては雲海ハントもできます。
今夏、新潟県南魚沼市にある里山十帖に、
1日1組限定の貸し切りタイプの宿〈里山十帖 THE HOUSE〉より
第一弾となる〈IZUMI〉がオープンしました。
同館は、南魚沼市の泉盛寺という棚田が広がる集落の
築150年の貴重な古民家をフルリノベーションした宿。

「“快適に”、雪国の暮らしと自然を体感する」というコンセプトのもと、
百名山・巻機山の絶景をはじめとするさまざまな魚沼の魅力に触れながら、
プライベートな空間で雪国の暮らしを味わうことができます。
〈IZUMI〉は、保存樹木や保存樹林に認定されている欅の巨木を切り出し、
何十年も寝かせて乾燥させ、製材して建てられた土地の文化を感じさせる建物です。
それを、里山十帖と同様に、
100年以上利用できるように、土台から根本的に修繕。
断熱技術を駆使し、古民家特有の寒さも感じさせない造りとなっています。


天井高の開放的な室内。
中心には「おえ」と呼ばれる囲炉裏の間(ま)が。
断熱が徹底されているため、残念ながら囲炉裏を使用することはできませんが、
縁は石組みが施され、テーブルとして使えるようになっています。
その奥には、可能な限り壁を抜いて窓に変更した座敷二間も。

2階にはデスクを備えたベッドルームがあり、
1台100万円以上の石川県金沢市の老舗寝具店〈石田屋〉の
超高級セミダブルベッド2台が並びます。
ウッドスプリングに馬毛マットレスのベッドは、
身体をしっかりサポートしてくれることでしょう。
敷き布団も用意があり、最大宿泊人数は7名とのこと。
「おくどさん」があった場所に設けられたキッチンには、
IHクッキングヒーター、冷蔵庫や電子レンジなどをはじめ、
基本的な調理器具や家電、食器なども常備があります。
静岡県伊豆を代表する温泉街・伊豆長岡。
いくつもの老舗旅館が立ち並ぶこのエリアで
2021年7月22日(木・祝)に〈えふでの宿 小松家 八の坊〉が新しく生まれ変わりました。
同施設は大正2年に創業し、今年で108年目を迎える旅館です。
古くから心温まるおもてなしと、地元の食材を使った会席料理が有名で
多くの観光客に親しまれてきました。

608号室はスタンダードな和室。窓からは源氏山の眺望が楽しめます。愛犬とくつろげる、源泉掛け流しの檜内風呂(ひのきぶろ)付き。
今回のリニューアルオープンでは
愛犬と一緒に泊まれる3部屋の客室がお披露目。
「ワンちゃんとの旅行でも安心してお泊りいただきたい」という
五代目専務・望月敬太さんの想いがきっかけとなったそうです。

2~6人で宿泊できる広々とした511号室。ワンちゃんが利用できる源泉かけ流し半露天風呂やプライベートドッグラン付き。

和モダンな雰囲気が魅力の311号室。「ワンちゃんなんでもスペース」が完備され、広々とした空間で快適に過ごせます。
いずれの客室もペットが安心して利用できるよう、
壁紙から床材、ソファの生地までこだわっているのが特長です。
さらに客室ごとに犬専用の露天風呂や
愛犬と一緒にくつろげる団らんスペースなどを完備。
同施設ならではのおもてなしの空間が広がっています。

客室には犬専用の作務衣(さむえ)やバスタオルなど、
アメニティが充実している点もうれしいところ。
ちなみに、この専用作務衣は施設内の売店でも購入が可能です。
同施設では、売店で販売されている犬専用グッズの収益を、
すべて犬の保護活動を行う団体へ寄付しています。
「ワンちゃんの保護活動に微力ながら貢献したい」
という専務・望月さんの想いが込められた取り組みです。
穏やかな水面に、ぽっかり浮かぶようにして建つ白い橋。
湖の水位により大きく見え方が変わることから、
幻の橋とも呼ばれる〈タウシュベツ川橋梁(きょうりょう)〉です。
その姿を撮り続ける写真家・岩崎量示さんが、
直近半年間の記録をおさめた
写真集『タウシュベツ日誌 第3号』の制作にあたり、
クラウドファンディングを開始。
近い将来、崩落すると言われる橋と、
北海道・十勝の雄大な自然が織りなす厳しくも美しい光景が一冊に。

左奥から時計回りに、『タウシュベツ日誌』シリーズの第0号、第1号、第2号。
〈タウシュベツ川橋梁〉が完成したのは、1937年のこと。
帯広から北へと延びる旧国鉄・士幌線(しほろせん)の開通に伴い、
数多く建設されたコンクリートアーチ橋のひとつで、
全長130メートル、11連のアーチで構成されています。
建築資材の輸送コスト削減などの関係から、
セメントに現地調達が可能な砂や砂利を混ぜることでつくれるコンクリート製が、
橋の強度を上げるため、
そして鉄道が通る大雪山(たいせつざん)国立公園の景観に馴染むよう
アーチ型が採用されたとか。

糠平湖の端に位置する〈タウシュベツ川橋梁〉(2020年6月撮影)。
しかし1955年、〈タウシュベツ川橋梁〉は
鉄道橋としての役目を終えることになります。
増える電力需要に対応するためダムがつくられ、
その人造湖である糠平湖(ぬかびらこ)の底に沈むことになったのです。
士幌線は湖の対岸へと移設され、橋は湖底へ。
ただひとつ想定と違っていたのは、水位の変化に伴い、
アーチ橋がさまざまな姿を見せることでした。

手前に見えるのは、糠平湖をつくる際に切り出された木の切り株。こちらも、60年以上前の姿のまま残っています(2020年7月撮影)。
寒さで電力消費量が上がり、
ダムの水が減る冬は凍結した湖面から姿を現し、
雪解け水が流れ込み、
来る冬に向けて雨水をため始める夏から秋にかけて完全に水没。
1年を通した水位の差は30メートル近いと言われています。

エゾシカとパチリ。「紅葉の時期に橋の全容が見えるのは珍しいんですよ」と岩崎さん(2020年10月撮影)。
コロナが収まったら、どこか遠く、日常からかけ離れたところへ行きたい。
そんな少し先の楽しみを思い、さまざまに思考を巡らせている方に
ぜひ注目していただきたい宿があります。

2021年3月に自然と文化の豊かな海辺の集落、
沖縄県南城市玉城百名のはずれにオープンした〈mui たびと風のうつわ〉(以下mui)。
「暮らしと旅」、「自然と創造」をつなぐ宿です。


名前のmuiは「作為なく自ずと然る」という意味の「無為自然」という言葉から。
水が硬いものにあたると形を変えて包みこむように、
生まれたばかりの赤ちゃんの泣き声のように、自ずと湧き起こる思考や行動に
身を任せられるような場所にしたい、という宿のコンセプトが込められています。
柳田国男が手がけた『遠野物語』で有名な岩手県遠野市。
今夏、そんな遠野の魅力に迫るツアー型イベント〈遠野巡灯籠木〉が開催されます。
同イベントは、全国各地から“マレビト”として集結した参加者とともに、
遠野に新たな民話を紡ぐというもの。
遠野の民俗文化をめぐるスタディツアー、
遠野の郷土芸能「しし踊り」と音楽家たちによるライブセッション、
遠野の死生観にまつわるドキュメンタリー映像上映、
滋味あふれる食など、新旧のカルチャーを織り交ぜた内容となっています。

左上から時計回りに、OLAibi + KOM_I、Kuniyuki Takahashi、 DAISUKE TANABE、しし踊り
「しし踊り」は遠野の夏を代表する伝統芸能。
太鼓の音に揺さぶられ、動物と人が一体化するような迫力ある神事です。
本イベントでは、『遠野物語』の中にも記載のある
菅原神社の例祭で奉納される「張山しし踊り」を上演します。
また、OLAibi + KOM_I、Kuniyuki Takahashi、DAISUKE TANABE
といったアーティストたちが、「しし踊り」に触発されたライブセッションを披露。
個性あふれるアーティストたちは、しし踊りをどのように解釈し、
表現するのでしょう。
一方スタディツアーでは、遠野の風習や信仰を伝える〈to know〉コーディネートのもと、
『遠野物語』に登場する舞台や、河童や座敷わらしが実際にいた場所、
遠野ならではの信仰や文化を感じられる土地を歩きます。
多くの方が、幻想世界の中の存在であった妖怪。
それが実際にいたとなると、世界の見え方も変わってきそうですね。
また、上映されるドキュメンタリー作品は、
「目に見えないものはある」といまも強く信じられる遠野において
死生観は現代とどう接続しうるのかをテーマにした新作映画『DIALOGUE WITH ANIMA』。
当日は同作を上映のほか、関連トークショーも開催されます。
そのほか、食事は古くから残る発酵技術を極め、
唯一無二のどぶろくをプロデュースするオーベルジュ〈とおの屋 要〉提供の新酒どぶろくと、
新進気鋭のシェフが遠野で営むイタリアンレストラン〈おのひづめ〉プロデュースによる
ディナーが登場。
バーカウンターでは、遠野の名物スナック〈トマトとぶ〉の出張営業も行われます。
ぜひ、この機会に遠野の滋味を五感で味わってみてください。
遠野の文化や歴史を多角的に学び、体験できる充実の3日間。
ツアー締め切りは7月10日(土)までとなっているので、気になる方はお見逃しなく。
information

遠野巡灯籠木 民俗・芸能・食・音楽 ― 異界をめぐる3日間
*価格はすべて税込です。
都心から車や電車で約1時間半ほどの場所にある、
神奈川県の温泉街・湯河原。
この温泉場の中心部にあるのが湯河原万葉公園。
美しく小さな渓流にさまざまな植物が生い茂る公園で、
奥にあった足湯は、これまでたくさんの人々に親しまれていました。
2021年8月31日(土)、
この地に「温泉と食と本」をテーマにした
リトリート施設〈湯河原惣湯 Books and Retreat〉が誕生します。
同施設は、予約も可能な日帰り温泉やレストランのある〈惣湯テラス〉や、
カフェやコワーキングスペースのある〈玄関テラス〉(4月29日に先行オープン)
などで構成されており、
湯河原の自然を満喫しながら、思い思いの時間を楽しめる場所です。

〈惣湯テラス〉露天風呂(完成イメージ)
源泉掛け流しの湯が楽しめる屋内、露天の2種の風呂にサウナ、
四季折々の食材を使ったシンプルな食事が楽しめるレストラン、
ライブラリーがある〈惣湯テラス〉。
温泉は強い個性があるというより、飽きのこない優しいお湯。
露天風呂では、渓流や千歳川を横目に、
川音を聞きながらゆったりと入浴を楽しめることでしょう。
館全体では、天然素材をふんだんに使い、
外光や木々の緑が映えるよう彩度を落とした空間が特徴。
リノベーションしたラウンジには、居心地のよい家具が配置され、
園内の緑を見渡しつつ、リラクシングな時間を過ごすことができます。