〈 この連載・企画は… 〉
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。
writer profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
https://homemakers.jp/
あけましておめでとうございます。
2021年も「小豆島日記」をどうぞよろしくお願いいたします。
この年末年始は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、
地元に帰省されなかった方も多いと思います。
私たちもいつもなら家族に会いに帰省して、
東京や名古屋などでお世話になっている方々に挨拶しに行っていたのですが、
今年は初めて年末から年始までずっと小豆島で過ごしました。
年末はぎりぎりまで野菜を収穫、発送。
気づけば2020年も残すところあと2日! という日に、
急いでお餅をついて、しめ縄をつくりました。
お正月に実家に帰らないということは、
お正月準備を自分でいろいろと全部するわけですが、
大掃除、おせちづくり、餅つき、しめ縄飾り……
お正月を迎える準備ってなんて大変なんでしょ。
いやー、ほんと全部はできないです(汗)。
結局ずっとばたばたしながら大晦日を迎え、新年を迎えました。
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小豆島で過ごすお正月休みにやりたいと思ってたことのひとつが、山歩き!
遠くに出かけられないし、でもずっと家でぐーたらしててもおもしろくないし、
どこか山を歩きにいこう! と計画していました。
小豆島で最も高い山は、標高817メートルの「星ヶ城山(ほしがじょうやま)」で、
瀬戸内海の島々の中で一番高い山。
そのほかにも標高200~400メートルほどの低山がたくさんあります。
頂上まで1時間もかからず登れるところもあり、山歩きを気軽に楽しめます。
ただ、しっかり整備された登山道は少ないですし、低山とはいえ
滑落したらケガでは済まない場合もあるので、ちゃんとした準備は必要!
初めて行く場合は、山歩きのガイドさんや
山をよく知ってる地元の人と一緒に行くのをおすすめします。
2021年初の山歩きは、洞雲山(どううんざん)から
碁石山(ごいしざん)を歩きました。
距離でいうとたった2キロほどで、標高としては200メートルほど登って
戻ってくるルートですが、それはそれはスリリングな山歩きでした。
岩稜の尾根から望む瀬戸内海と小豆島の景色は絶景でしたが、絶叫でもありました。
もう少しちゃんと準備していかないといけなかったなと反省したほど。
碁石山頂上に向かって歩く、ウバメガシの木々が群生する間の道はとても美しく、
頂上で小豆島のまち並みや寒霞渓の山々を眺めながら食べたおにぎりは、
最高においしかった。
こんなすばらしい体験が、日常のすぐそばにある。
それってやっぱり小豆島暮らしの大きな魅力だなと思います。
昨年からコロナの影響で遠出することがぐっと減ってしまったけど、
だからこそあらためて小豆島の魅力をたくさん感じています。
山で遊んで、海で遊んで。いつもの暮らしもここにある。
小豆島にはまだまだ歩いてみたい山がたくさんあります。
日常の中に小さな冒険を。
2021年もよく働き、よく遊びたいなと!
information
HOMEMAKERS
住所:香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1
営業時間:土曜のみ 11:00~17:00(L.O. 16:00)*冬季休業(2021年2月20日から営業再開予定)
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