コロナ禍で仕事がストップ、
いま自分にできることとは
伊豆下田と東京の2拠点でフォトグラファーとして働く津留崎徹花さん。
新型コロナウイルスの影響で仕事がストップするなか
都市部の人たちの暮らしと、下田の食に携わる人たち、
両方の状況を見ていて、何か自分にできることはないかと考え
ある試みを始めました。
そして、あらためて下田の魅力を感じているそうです。
福岡土産で有名な 〈筑紫もち〉や〈とっとーと〉など、
看板商品を数多く生み出してきた老舗和菓子屋の〈如水庵〉。
創業年は不明ですが、その歴史は古く
「天正年間(1573~1591・安土桃山時代)に、初代・庄右衛門が
博多の街の東部作出町で、農業を営むかたわらお菓子づくりを始めた」と
代々言い伝えられてきました。
如水庵は、新型コロナウイルスの影響で自粛生活が続くなか
「1日も早くこの事態が終息し、平穏な日々が戻るように」と祈りを込めて、
疫病を鎮めるといわれる妖怪アマビエの和菓子を開発、商品化。
5月14日より如水庵のオンラインショップにて
〈疫病退散上生菓子〉〈アマビエどら焼〉の販売をスタートさせました。

左からアマビエ姫、お地蔵様、アマビエ様。〈疫病退散上生菓子〉6個入1,820円(税込)

〈アマビエどら焼〉1個195円(税込)
アマビエといえば、新型コロナウイルスの流行とともに
SNSなどでその姿が一躍広まった伝説の妖怪。
江戸時代後期に肥後国の海に現れ、疫病を予言し
「私の姿を描き写した絵を人々に早々に見せよ」と言い残して
海に帰って行ったとされています。
またお地蔵様は日本人にとって馴染み深い、
地域を見守ってくれる存在です。
2020年4月17日、長野県松本市にある〈藤原印刷〉が
レストランのテイクアウト情報に特化した
ウェブマガジン『to go MATSUMOTO』をスタートさせました。
これは、新型コロナウイルスの感染拡大により、
従来の集客が見込めなくなってしまったお店と家庭をつなぎ、
応援することを目的としたウェブマガジン。
〈栞日〉や〈タビシロ ジェラート〉など、
松本市内にある飲食店のテイクアウト情報を紹介しています。
17日にインスタグラムのアカウントを開設すると、
フォロワーが3週間で3,000人を突破。
ハッシュタグ「#togomatsumoto」をつけた投稿も、
およそ3週間で800件を超えました。
このマガジンでは、飲食店の紹介と合わせて、
応援する方のコメントも紹介しています。
たとえばこちらは、本屋・喫茶店〈栞日〉の紹介ページ。

そして同店の店主・菊地徹さんは、応援ページで〈Alps gohan〉にコメントを寄せています。

こうしてまちの人たちがお互いに支える仕組みを
つくり継続的に発信することによって、
常に新鮮な情報を提供し、松本にテイクアウトを
定着させることを目指しているといいます。
5月2日に公開したVOL.2では、オリジナル企画
「八幡屋磯五郎×to go MATSUMOTO vol.01 to go SUPER HOT stay home」
も実施しました。

コンセプトは「STAY HOMEに刺激を」。
七味唐辛子の老舗〈八幡屋磯五郎〉の協力を得て、
市内の飲食店にて一味唐辛子の3倍ほどの辛さのある
唐辛子〈バードアイ〉を使ったメニューを展開しました。
こちらはアジア料理店〈がねいしゃ〉の〈バードアイのガパオライス〉。
こちらは、同店のガパオライスとカレーを食べた方の投稿です。
バードアイを使用したメニューはゴールデンウィーク期間中、
〈がねいしゃ〉〈creperie monkava〉〈三代食堂〉〈百老亭〉の
4店舗で販売され、売れ行きは上々だったようです。
〈量り売りマルシェおまかせ便〉の一例。ゴミが出ないよう、遠方以外は箱ではなく繰り返し使える布製バッグで届けられます。
2019年6月に仙台で始まった〈量り売りマルシェ〉は、
必要以上に購入されることで発生する「食品ロスを減らしたい」、
開封後すぐに捨てられ、ゴミになってしまう
「プラスチック容器を減らしたい」という思いから企画されたイベント。
月1回の開催で、思いに賛同した質の高いつくり手が販売する食材を、
おいしい状態で必要な分だけ購入できることから人気となり、
マイ容器やマイバックを持参してお買い物に出かけるスタイルが浸透してきていました。
(昨年取材した〈量り売りマルシェ〉の記事はこちら)

〈量り売りマルシェ〉の出店者であり主催者でもある〈アトリエ・ドゥ・ジャンボンメゾン〉のハム。イベントでは希望する量だけスライスして販売してくれます。
パンやパスタのようにいつも食卓にあってほしい定番の食材と、
毎月変わる旬の食材に出会うのが楽しみでもあるこのイベントも、
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、休止に。
そこで始まったのが、〈量り売りマルシェおまかせ便〉。
「こんなときだからこそ、おいしくて体が喜ぶ食材をお客さまに届けたい」と、
これまでイベントに出店してきたつくり手の食材が自宅に届くようになりました!
お茶の卸販売や企画を手がける〈宇治和束園〉は、
「茶の源郷」とも呼ばれる京都宇治和束町で
長年お茶づくりに携わってきました。
新たに開発された商品は、コーヒーのようにハンドドリップ式で
緑茶とハーブティーを両方楽しむことができる、その名も
〈GREEN GLASS Brew Tea(グリーングラスブリューティー)〉。
数十年前まではどの家庭でも急須で淹れたお茶を飲んでいたもの。
しかし近ごろはティーバッグやペットボトルが主流となっており、
お茶を淹れる習慣がない家庭も多いのではないでしょうか?
「家庭で淹れるおいしい日本茶の文化」や
「お茶を通じたゆったりとした時間」を守っていきたいという想いから生まれた
〈GREEN GLASS Brew Tea〉は、現在クラウドファウンディングにて
予約販売を受付中です(5月26日まで)。

シンプルなデザインと鮮やかな緑色が目を引くパッケージ。
「お茶を淹れるのは難しい、面倒だ……」と感じていた人なら、
蒸らし時間もなく、手軽においしいお茶を楽しめるのはありがたいもの。
〈GREEN GLASS Brew Tea〉は短時間でも成分が抽出されやすいように、
繊細な火入れ調整や茶葉に細かいカット処理を施すなど、
試行錯誤の研究を重ねて生み出されました。
抽出方法はいたって簡単。
ドリッパーに適量の茶葉をセットし、
茶葉全体にお湯が染み込むようにゆっくりと注ぎます。
渋めがお好みであれば熱いお湯、甘みを感じたいなら低めの温度のお湯で。
または「水出し」としてドリッパーに茶葉をセットして水を注ぐだけで、
誰でも簡単に味ブレのない、おいしいお茶を淹れることができます。

ドリッパーはステンレス製フィルターがおすすめ。
紙製フィルターよりもステンレス製のドリッパーを使うと
旨味が逃げず、茶葉の持つ特徴を抽出しやすいのだとか。
クラウドファウンディングではドリッパー付きのリターンも
用意されているので、初めての方でも安心して始められますね。
“世界一おもしろいお菓子屋さん”をコンセプトに、
組飴を中心とした個性溢れるキャンディを展開する
バルセロナ発のキャンディブランド〈PAPABUBBLE(パパブブレ)〉。
「こんな絵柄まで!?」と思わずびっくりするような、
精緻でセンス溢れる組飴は、感度の高い女性の間で話題となり、
プレゼントでもよく選ばれています。

〈土佐のおつまみミックス〉640円(税込)
そんな〈PAPABUBBLE〉が、
この春かなりエッジの効いた組飴を発表しました。
その名も〈土佐のおつまみミックス〉。
なんと、だしや鰹節などが練りこまれた、
お酒のおつまみにぴったりなキャンディなんです。
1855年に創業した〈新潟加島屋〉。
信濃川や阿賀野川などでとれる上質な鮭や鱒などを丁寧に加工した商品は、
首都圏をはじめ全国各地で販売されており、
ご飯のお供として根強い人気を誇っています。
看板商品は「さけ茶漬」。
脂ののった鮭を贅沢に使っており、ファンが多いのだとか。
そんな〈新潟加島屋〉が、
お米の専門店かつライフスタイルショップ〈AKOMEYA TOKYO〉とタッグを組み、
このたび、フリーズドライのお茶漬とお味噌汁を販売。
〈だし茶漬 さけ〉〈だし茶漬 たらこ〉〈だし味噌汁 さけ〉の3種類です。

おいしさを真空パックできるフリーズドライ製法なので、魚の旨みがしっかりと表現されています。
鮭とたらこ、それぞれの塩分を生かすべく、調味料の配合にこだわり、
約1年間の試行錯誤を重ねて完成したのだそう。
夏でも食べられるように、お湯だけでなく水でも溶けるように工夫がなされています。
2020年4月、東京・下北沢に発酵デザイナー、小倉ヒラクさんの
お店〈発酵デパートメント〉がオープンしました。
新しくオープンした〈BONUS TRACK(ボーナストラック)〉という商業施設内にあり、
開放感に溢れた、気持ちのいい空間です。


下北沢駅南西口から徒歩3〜4分。〈BONUS TRACK〉という商業施設の中にあります。
店内には、日本全国・世界各地の発酵調味料やお漬物、お酒がずらり。
私は山梨〈五味醤油〉の「甲州やまごみそ」を購入してみたのですが、
とても味わい深く、味噌ひとつでこんなに料理がおいしくなるんだと
味噌に目覚めてしまいました。
とはいえ今は、新型コロナウイルスの感染拡大による非常事態の最中。
「ぜひ来てください」とはいえない状況です。しかし、
「醸造家たちが受け継いできた素晴らしい発酵文化を絶やしてはならぬ」
とこの苦境を乗り切る策を練った小倉さん。
このたび、選りすぐりの発酵調味料を毎月お届けする
“発酵サブスク”を始めました。

価格はひと月3,000円(送料別途1,000円)で、地域の個性溢れる味噌や醤油、
料理上手になれる白たまりやだし、お酢、唐辛子を使ったかんずりなどといった
味の幅を広げるユニークな調味料を、解説とレシピ本つきで届けてくれます。

日本各地の調味料。

おいしいお味噌汁がつくれるセット。

ときには、めずらしい珍味も。
レシピを手がけるのは、料理初心者に自炊を教えるスペシャリスト、
自炊料理家の山口祐加さん。
毎月調味料が届くころには、twitter上で料理ライブも配信されます。
音楽プロデューサーの小林武史さん率いる〈ap bank〉が、
コロナウイルス感染拡大による自粛要請に苦しむ食の生産者と消費者を結ぶポータルサイト
「GREAT FARMERS TO TABLE(グレートファーマーズトゥーテーブル)」
を立ち上げました。
このポータルサイトは、全国で一目置かれるシェフおすすめの、
日本各地のすばらしい農畜水産物を紹介。
もちろんそのままオンラインで購入することが可能です。
現在参加している生産者とシェフは以下の通り。
参加生産者
安曇野放牧豚/牛肉商尾崎/KURKKU FIELDS/こころの野菜さん/佐々木ファーム/
タケイファーム/西崎ファーム/パラダイスビアー/林鮮魚店
賛同シェフ
石松一樹(Maruta)/楠田裕彦(METZGEREI KUSUDA)/小林寛司(villa aida)/
田窪大祐(TACUBO)/平雅一(ドンブラボー)/原川慎一郎(the Blind Donkey)/
樋口敬洋(SALONE TOKYO)/宮本雅彦(トレフミヤモト)
ここで掲載されている食材をちょこっとご紹介します。

〈Citron et Citron〉の柑橘
東京・神田にある人気自然派レストラン
〈the Blind Donkey〉の原川慎一郎さんがピックアップしたのは、
農薬や化学肥料を極力用いず、自然栽培で育った柑橘を紹介している
愛媛県の〈Citron et Citron〉の柑橘。
瀬戸内の太陽の光を浴びて健やかに育った柑橘類はもちろん、
しぼりたてのジュースなんかもあり、その味わいを想像すると
思わず口の中がキュッと……!
憂鬱な気分を取っ払ってくれるフレッシュな柑橘から
良質なビタミンを摂取しましょう。

〈那須ファーム〉の〈産直たまご〉
〈熊本県那須ファーム〉の〈産直たまご〉は東京・外苑前にある
フランス家庭料理店〈aminima〉の鳥山由紀夫さんが推薦。
地元のお米とお水ですくすく育った若鶏の、
生みたてほやほやの新鮮な卵を直売してくれるそうです。
黄身の甘みとコクがすごいと評判なのです。

〈三谷ミート〉の〈土佐あかうし〉
こちらは高知県のリゾートホテル〈Villa Santorini logue〉の
井原尚徳さんがおすすめする〈三谷ミート〉の〈土佐あかうし〉。
〈土佐あかうし〉は赤身とサシのバランスがよく、
さまざまな料理に合うと評判のお肉。
なんと黒毛和牛種の2倍、熟成すると4倍ものアミノ酸が含まれるのだそうです。
オンラインにはステーキ肉から焼肉、薄切り肉まであるので、
献立に合わせてどうぞお好きなものを選んでみてください。
外出自粛が続く今日この頃。
飲食店ではテイクアウトサービスやオンラインストアを始めるお店が出てきています。
そのような中で、今回ご紹介したいのが、
先日オープンしたばかりの〈TASTE LOCAL〉というオンラインストア。
一流宿が手がけるさまざまな逸品を集結させたオンラインストアです。

浜の湯名物〈金目鯛姿煮〉〈食べるお宿浜の湯〉 特別価格4,500円(税込)
こちらは静岡県にある〈伊豆稲取温泉 食べるお宿 浜の湯〉の〈金目鯛姿煮〉。
伊豆でとれる上質な海の幸のごちそうが味わえる旅館として有名な〈浜の湯〉。
「お昼はできるだけ軽く済ませてきてください」と
旅館のほうから声がかかる同店らしく、手がけている物産もハイレベルなのです。
この〈金目鯛姿煮〉は地元の名物である金目鯛を使い、丁寧に調理された人気商品。
仕込み量が決まっているため、一日数点しか販売できないそうで、
販売できる数も限られてます。
そして2020年4月30日まで、6,900円を4,500円で販売というのもうれしい限り。
入荷され次第すぐに購入したいですね。
岐阜県にあるきのこメーカーの〈ハルカインターナショナル〉が、
この状況下に、とてもユニークな取り組みをはじめました。
それは、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が出ている地域に住む
岐阜県出身の若者へ、しいたけ菌床を無料送付するというもの。
対象者は、東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県、大阪府、
兵庫県、福岡県、東海県域の愛知県、三重県、京都府に住む
岐阜県出身の18歳から30歳までの若者です。
第1期の受付として、
1人1本、1000人分、1000口用意されており、
こちらのお問い合わせフォームから
申し込めば順次送付されるのだそう。
*申し込みの際の本人確認は、帰省先の岐阜県内の住所、
家族代表者名、連絡先電話番号を記載とのこと。
また無料送付は外出自粛要請の期間内のみなのでご注意を。

ハルカインターナショナルの岐阜県農場。ここできのこの栽培や研究といったきのこの幅広い事業を展開しています。
新型コロナウイルスの感染拡大で、日本全国に非常事態宣言が広げられました。
今年のゴールデンウィークは外出自粛が求められ、旅行の計画も、地元への帰省も、
我慢してどこにも出かけずに、おうちで過ごす計画の人が多いと思います。
毎年、多くの旅行者を迎えていた地域も、
今年はひっそりとしたゴールデンウィークを迎えることになります。
5月の新緑が美しい地域の絶景も、いまおいしい旬のものも、
旅行者に楽しんでもらうために地域の人たちが準備してきたおもてなしも。
いまだから味わえる、いましか触れられない地域の魅力を、
おうち時間を過ごす人たちにちょっとでも味わってほしい、楽しんでほしい。
そんな想いで6つの地域が立ち上がり、
「旅先になる地域を、おうち時間にお届けしよう」と、
熊本県五木(いつき)村の株式会社〈日添(ひぞえ)〉の呼びかけで企画されたのが
〈#旅するおうち時間〉です。

#旅するおうち時間は、ゴールデンウィークの5月1日から6日までの6日間、
北は宮城県石巻市から南は熊本県五木村まで、6つの地域から
毎日日替わりで、おうち時間を楽しむとっておきのものをお届けします。

5月1日は、四国・高知四万十町から、おやつ時間をテーマにした商品。

5月2日は、宮城県石巻から夜ごはんのセット。なんとおうちでお寿司が握れるセット!?
おやつの時間に四万十川でお茶の時間を楽しんで、
次の日は石巻でゆったりと晩ごはん。
そして、気の向くままに九州にひとっとびして朝ごはん。
そんな旅は、ふつうだったらちょっと難しいと思いますが、
#旅するおうち時間なら、実現できちゃいます。

5月3日は三重県尾鷲市から届くおふろの時間を特別なものにするセット。

5月4日は、熊本県五木村から朝ごはんを時間かけて楽しむセット。洋食派、和食派の両方!
1日の中のある時間を特別な時間に変えるような地域の特産物やグッズなど、
とっておきのものをセレクトして、毎日産地から直送でお届け。

5月5日は、石川県七尾市の昼ごはん時間。パスタランチが楽しめます。

最終日、5月6日は、山口県周防大島町から、休日最後の夜をほろよい時間にするセットを。
新潟県上越の健康食品メーカー〈越後薬草〉から、野草を中心に80種の原料からなる
スピリッツ〈80SPIRITS(ヤソスピリッツ)〉と
ボタニカルジン〈80GIN(ヤソジン)〉が2020年2月に発売されました。
コシヒカリの産地や酒どころとして有名な新潟県上越地方。
豊かな風土であるため、ほかにもたくさんの特産品がある上越ですが、
ここがよもぎの産地としても有名なことをご存知でしょうか。
越後薬草はそんなよもぎを原料にした食品開発から事業をスタート。
夏は高温多湿、冬は低温多湿な上越の気候から、
野草と中国の陶器のかめを用いて発酵技術を開発。
まろやかさと深みのある植物発酵エキスを製造し、
それを原料にさまざまな健康食品の開発を行っています。
さまざまなクリエイターによる旅のリレーコラム連載。
第7回は、写真家の田附勝さんが、青森県八戸市を訪れた話。
魚をテーマに撮影することを命題に、
地域の漁師に会い、ともに食事をし、関係性を築きながら撮影していく。
そのなかでウニの豊饒さを知り、漁師という生き方に惚れたようです。
2006年から東北を巡りはじめ、今では40ほどの地域に足を運んだと思う。
2011年7月には写真集『東北』(リトルモア)が出版され、その3年後に、
写真集を見てくれたという八戸市から魚をテーマに撮影してほしいと依頼があった。
しかし、東北地方を収めた写真集ではあるものの、八戸で撮影したわけではなかった。
いつものことなのだが、ふたつ返事で「いいですよ!」とはならないのが僕で、
八戸を一度案内してもらうように頼んで、まずはリサーチに向かった。
自分が知らない(“感じない”といったほうがいいかもしれない)ことを
安請け合いするのは、どうにも抵抗感がある。
八戸には大きな漁港と近代的な造りの水産加工場がある。
主にとれるのはサバやイカ。
全国規模でみても水揚げ量が多く、地元の産業として生活を支えている。
そんなことを頭では理解したものの、
そもそもの八戸の、魚や海がある人々の暮らしはどんなものなのか。
腑に落ちるにはまだ時間がかかりそうだな、と思った。
“そもそも”なんて発想自体、外からやってきた者の視点に過ぎないのかもしれない。
地元の人にとっては、“そもそも”も何もなく、そこにある土地と切っても切れない、
離れることができない「姿」のようなもの。
それを肌で感じたかった。

新型コロナウイルスの影響で苦しい状況に追い込まれている飲食業界。
九州一の繁華街、福岡・天神エリアも深刻な打撃を受けています。
百貨店や飲食店の休業が相次ぎ、立ち行かなくなる店舗の増加が懸念されるなか、
福岡・天神の情報サイト『天神サイト』が地域の飲食店を応援しようと
Twitterでハッシュタグキャンペーンを立ち上げました。
「TENJIN EATS #おもちかえりなさい」
Twitterでテイクアウトしたおすすめの商品やお店を撮影し、
ハッシュタグの 「#おもちかえりなさい」をつけて投稿するというこの企画。
抽選で1名に飲食チケット(利用開始日未定)がプレゼントされます。
※プレゼント詳細は、天神サイトまたはTwitterにて案内予定。
すでに多くの情報が投稿され広がりをみせているこの取り組み。
お客さん側の「どこのお店がテイクアウトできるの?」と、
お店側の「テイクアウトをどうやって知ってもらえばいいの?」
という双方の問題解決に、
この「#おもちかえりなさい」が一役買ってくれそうです。
飲食店にとっては店を閉めるか営業するかは非常に悩ましく
どちらをとっても厳しい状況です。
そんななかこれを機に新たにテイクアウトを始めるお店が増えています。
「#おもちかえりなさい」に参加している魅力的な飲食店をいくつかご紹介します。
左から時計回りに、つぶあんのとら猫子、こしあんのロシアンブルー猫子、黒糖あんの黒猫子。
創業100余年、飛騨高山国分寺通りに構える和菓子処・〈稲豊園(とうほうえん)〉。
創業からさまざまな和菓子を手掛け、県内はもちろん、全国にファンが多い和菓子屋さんです。
現在は3代目中田専太郎さんと、娘さん夫婦がお菓子づくりに励んでいます。
そんな〈稲豊園〉ですが、販売している定番の和菓子の中でも、
〈招福・猫子(ねこ)まんじゅう〉は抜群の人気を誇ります。
お店のまわりにいたノラ猫をモチーフにつくられ、2015年4月より販売。
ねこたちの愛くるしさ、個性など絶妙に練りこまれており、
SNS映えすることもあって、若いファンの方も多いのだとか。
そんな〈招福・猫子まんじゅう〉ですが、なんとこのたび
マスクをした〈マスク猫子まんじゅう ころにゃ~ん〉が発売されました。
新型コロナウイルスの感染拡大が話題となっていますが、
ねこがごろにゃ~んと寝ていることにインスパイアを受け、
「コロナウイルスも“ころにゃ〜ん”と倒してしまいたい」という思いが込められています。

〈マスク猫子まんじゅう ころにゃ~ん〉3個入りでこちらの箱に入っています。価格は950円(税込)。
先日の〈#別府エール飯〉に続き宮崎でも、
コロナに負けじと、一部の飲食店で魅力的なプロジェクトが立ち上がっています。
その名も〈BUY LOCAL miyazaki #地元を支えよう プロジェクト〉。
本プロジェクトより、感染症の影響で予約キャンセルや集客減に苦しむ飲食店が連携し、
クラウドファンディングを通じて
「お食事券」を先行販売し、地域経済を循環させる取り組みがスタートしました。
「お食事券」は一律5,500円。
参加した店舗は集客が困難な時期に支援金を受け取ることができ、
支援者は感染リスクが低減した時期にあらためて店舗を訪れることができるという
双方にメリットのある仕組みとなっているのだそう。
2020年3月26日の時点では、宮崎市、日南市、国富町などの地域で
14社の飲食店がプロジェクトに参加しています。
大分県別府市にて、テイクアウトムーブメントをつくる
ハッシュタグプロジェクト〈#別府エール飯〉が始まっています。
これは、新型コロナウイルスの影響で冷え込む飲食店を応援するために、
別府市と同市との協働プラットフォ—ム〈ビービズリンク〉がスタートさせた取り組み。
別府市に暮らす市民、11万7000人に
「湧き上がれ、別府市民。立ち上がれ、別府の料理人達」と呼びかけ、
料理をテイクアウトすることによってこの危機を乗り越えようというものです。
キャッチフレーズは「美味いは、コロナに負けない。持ち帰れ、別府の美味い飯」。
参加方法は、市内の飲食店でテイクアウトした料理を撮影し
「#別府エール飯」とハッシュタグをつけてSNSに投稿するだけ。
お店の方は料理写真にハッシュタグをつけて投稿することにより、
テイクアウトを行っているということをPRできます。
同市では、2020年3月18日、新聞に全面広告を掲載。
すると、ツイッター、フェイスブック、インスタグラムに次々と
「#別府エール飯」のハッシュタグがついた投稿がアップされました。
こちらは、別府市民の方にはお馴染み、観光客にも人気の名店〈とよ常〉の投稿。
同店では、以前からテイクアウトを行っていたのに
認知されていなかったのだとか。
今回のプロジェクトを機に、テイクアウトのお客さんが
毎日来るようになったといいます。
続いて、こちらも人気の焼肉レストラン 〈別府焼肉春香苑〉の海苔弁。
海苔弁は、今回のために始めた、応援価格のお弁当。
1000円で売りたいところ、価格を抑え780円で販売しているそうです。
お店を応援するために始まった企画だというのに、何とも熱いサービス精神。
この危機をともに乗り越えようという気持ちが伝わってきます。
こちらはフランス料理店〈ソシエール〉のステーキ弁当。
ちょっと敷居の高いお店がテイクアウトを始めたとあって、
お客さんの幅も広がっているようです。
お客さんの投稿も見てみましょう。
僕なりの #別府エール飯#山かけうどんください シリーズ2周目
1杯目はご存知 #明礬うどん さんで!
冷やし山かけうどんください!
コシのある麺でつるりと完食!美味しい!おかあちゃんありがとう!
2杯目は近所の #麺勝 さん!
やっぱり今からは冷やしだよなあ!
1周目より手早く回れそうだ! pic.twitter.com/gspBJIAng7— アニたま@別府のサブカルバー (@aflogedou) March 24, 2020
とんかつの店 にしもと(別府市楠木町)
座席数がカウンター4席のみの極狭とんかつ屋です。
こちらもテイクアウトできます(おかずのみ)。https://t.co/UdutwCfai9#別府エール飯 pic.twitter.com/MjAPemi1w1— ほいじんが (@garaguda) March 18, 2020
なんとも別府愛が伝わってくる投稿ですね。そしておいしそう!
こちらは、前述の春香苑のお弁当を食べた方の投稿です。
本日別府タワー展望台スカイデッキはお休みです!16階展望ラウンジセリーネのみ18時より23時まで営業致しております(^^)
本日のお昼ご飯は#春香苑 さんの#別府エール飯
牛のり弁です!美味い! pic.twitter.com/jmv1ICTE5R— 別府タワー【公式】 (@bepputower_sei) March 25, 2020
なかには、テイクアウトではないけれど……と、
お店で食べた写真を投稿している方も。
うぇ〜い!←酔ってないよ
今日はラーメン大学さんで夕飯!
33年通ってる大好きなおいちゃんとおばあちゃんが心を込めて作るラーメンは本当にあたたまります!
持ち帰りは出来ないし配達もないから食べに行ってね#別府エール飯
今日は醤油ラーメンごちそうさまでした pic.twitter.com/4YYtb2SKmw— 明礬うどん (@myoubanudon) March 18, 2020
こちらは、デザイナーさんの投稿。
まだまだ外出が心配な時期。「持ち帰り」できる食べもの屋さんの応援に、サインをつくりました。
TO GO OK! 持ち帰りOKのサイン公開しました。|パラボラ舎のたなかみのる @tmgsushi #note https://t.co/AcccyKDJH9#別府エール飯 #大分エール飯— たなかみのる(パラボラ舎) (@houbutsusen) March 20, 2020
こちらの投稿では「持ち帰りOK!」ということを
店頭やウェブでアピールするためにデザインされたサインを配布。
フリー素材で、ダウンロードすればどなたでも使えるようになっています。
広報・デザインを手がける〈パラボラ舎〉の
たなかみのるさんが〈高山活版社〉と制作しました。
これが貼ってあれば、SNSを使っていない方にも気づいてもらえますね。
長野県のブランドづくりの輪を広げる活動として、
2004年にスタートした信州ブランドフォーラム。
その取り組みの一環として毎年行われている、
信州ブランドアワードの受賞ブランドが今年2月に発表されました。
2019年度は「しあわせ信州部門」と「NAGANO GOOD DESIGN部門」を新設。
みごと大賞に輝いたのは?
「健康長寿・安心」をテーマにした2019年「しあわせ信州部門」の大賞は、
丸金の〈木の子えのき〉、
「NAGANO GOOD DESIGN部門」は
丸嘉小坂漆器店が手がける漆塗りガラス器のブランド
〈hyakushiki〉が栄冠に輝きました。

メイン商品の〈一株えのき〉 野生種 1袋298円(税込)
〈木の子えのき〉というのはその名の通り、木の粉からえのきを栽培。
天然の木の子が育つ環境に着目し、国産の原材料を使用して栽培されています。
そのためえのき業界で唯一、国産原材料を使用したえのきと認定された、
こだわりの木の子です。

間伐材を細かく砕いて粉状にし、1年以上熟成させてつくられる木の土。
京都にある西陣織の老舗〈細尾〉が手がける
〈HOSOO LOUNGE〉に、春らしいメニューが登場しました。
その名も、〈かさね色目のマカロン 春〉。
こちらは、平安時代に公家文化から生まれた、
女性の“きものの配色美”をテーマにしたマカロン。
京都の菓子職人とのコラボレーションにより、
四季折々のマカロンをつくっています。
このたび登場したのは、春のフレイバー「桃」「櫻」「花山吹」の三つ。
「桃」の表は薄紅色、裏は萠木色。

かさね色目のマカロン 春「桃」 フレイバー:白桃
節句の祝いを彩る桃にふさわしい、心を浮き立たせてくれるような色合いです。
フレイバーは、ほのかに香り立つ白桃のやさしい甘み。
「櫻」は、純白と紫で桜色のクリームを挟んで。
山桜の香りも、かぐわしい。

かさね色目のマカロン 春「櫻」 フレイバー:さくら
「花山吹」は、春の陽射しに黄金色に輝く山吹を表現。
朝焼けのような印象と、杏の爽やかな甘みが溶け合います。

かさね色目のマカロン 春「花山吹」 フレイバー: 杏
四季折々の自然の姿に触発され、和歌や絵に表してきた日本人。
染織の世界でも、古来より季節にふさわしい色や
紋様が用いられてきました。
このマカロンは、そうした四季の移ろいを豊かな感性で受け止めた
職人が心を込めてつくったもの。
イートインのほか、お持ち帰り、お取り寄せでも楽しめます。

かさね色目のマカロン 春 3個入り 1,944円(税込)6個入り 3,672円(税込)
〈ベーカリー&レストラン 沢村〉と〈シティベーカリー(THE CITY BAKERY)〉。
都内でハイセンスなパンを展開するこのふたつの店舗の
ベーカリー総括を務めているのが、シェフの森田良太さん。
2020年2月、そんな森田さんがコンセプトから店舗設計まで、
一任された新ブランドのベーカリー〈ブレッド イット ビー(BREAD IT BE)〉が
鎌倉の駅近くにオープンしました。

焼き立てのバゲット
食事系のパンを中心に、約20種類のパンが並ぶ店内。
神奈川県秦野産の小麦はじめ、数種類の小麦をドイツから取り寄せた石臼で毎日挽き、
国内外より選りすぐった、そのほかの小麦粉とブレンド。
これがパンのベースとなります。
そこに神奈川県横須賀産の卵、オーガニックのドライフルーツやチョコレートなど、
厳選した素材を使用し、パンをひとつひとつつくり上げています。

国内外から厳選した小麦粉を使用
たとえば、材料がシンプルなため、シェフの力量がダイレクトに反映されるバケット。
〈ブレッド イット ビー〉の〈BIB バゲット〉は、3種類の小麦粉に自家製粉を加え、
長時間発酵をすることで、噛めば噛むほど味わい深い仕上がりに。
〈秦野産小麦 自家製粉コンプレ〉は、挽きたての小麦を使った全粒粉パン。
酵素力が高く、発酵が促進される石臼で挽いた小麦粉のおかげで、
豊かな香りと風味をストレートに感じられるのが特徴です。
日替わりで登場する「本日のメランジェ」には、
ベルガモットが効いたアールグレイの豊かな香りと
5種類のドライフルーツと3種類のナッツのハーモニーが楽しい
〈パン・オ・ティー〉などが登場するとのこと。
いったいどんなパンなのか、パン好きは気になりますね。
日本の菓子は「二十四節気」(※)をはじめ、季節の移ろいを
大切にする感性のもとに育まれてきました。
とりわけ上生菓子は茶の湯の発展とともに磨かれ、
旬の素材を使うのみならず、その形や色、模様で
季節を先取りして表現するものとなっていきました。
京都に創業した〈とらや〉にも、四季の風情を表す、さまざまな菓子があります。
なんとお店には、季節の生菓子が半月ごとに登場するそう。
上の写真は、羊羹製〈手折桜(たおりざくら)〉。
“手折”という名前からは、美しい桜を
「手で折って持ち帰りたい」という思いが読みとれます。
楚々とした佇まいに、そんな思いが隠されているとは。
和歌を読むように菓銘から情景を
思い浮かべるのも、和菓子の楽しみ方のひとつです。
※二十四節気:四季を立春や夏至、秋分、大寒などにわけたもの

「菓子見本帳」現代でいう商品カタログのようなもの。とらやには元禄8年(1695)のものをはじめ、約40冊が残っている。
〈手折桜〉は、14代店主・黒川光景(みつかげ・1871-1957)が
編纂した「菓子見本帳」にも載っています。
販売期間は、2020年3月16日〜3月31日まで。
旬の味わいを求めるなら、「季節の羊羹」も見逃せません。
3月上旬から4月上旬にかけて登場するのは、〈桜の里〉。
道明寺羹と塩漬けにした桜の葉が入っており、
桜餅に似た食感と桜葉の香りが楽しめます。

〈桜の里〉
そんな声が聞こえてきたのは、
岩手県「二戸」駅から車で約10分、「堀野地区」と呼ばれる場所にある
カフェスタンド〈Oli-Oli(おりおり)〉。
メニューには高品質なスペシャリティコーヒーはじめ、
地元産果物を使用したスムージーやスイーツが並びます。
店主は、二戸市出身のバリスタ・工藤さおりさん。
「一度は地元を離れて北海道で暮らしていたのですが、
育った場所に何かしら恩返しがしたいと思い、二戸に帰ってきたんです」

昔ながらの商店街を進むと、木造のかわいらしい建物が現れます。
店の看板にデザインされているのは、岩手県を代表する工芸品・南部鉄器の鉄瓶。
コーヒーはすべて、鉄瓶で沸かしたお湯で淹れてくれます。
「(南部鉄器は)岩手のものであるということもそうですし、
これで沸かしたお湯でコーヒーを淹れたら味が変わるんじゃないかという勘があって、
実際淹れてみたら違ったんです。おいしくできて特徴も出せる。
お店を出すときには看板やロゴに使いたいと最初から思っていました」

工藤さんは二戸に帰って来た当初、コミュニティFMに勤務。
「番組を通じて、二戸がどんな土地なのか、何が名産で、どんな人が活躍しているのか、
いろんな情報を知ったんです。人とのつながりもできて、
『私にできることは何だろう』ってすごく考えるようになって」
そんななか、隣町のカフェで、
スペシャリティコーヒーとラテアートに出会います。
「〈Oli-Oli〉を開業した堀野地区は、
気軽にコーヒーを飲めるカフェや喫茶店がないんです。
地元の人が集まる、おいしいコーヒーが飲める場所を二戸にもつくりたい。
『これが私にできることかもしれない』」
そう強く思った工藤さんは
影響を受けたカフェで修行をしながらバリスタの資格を取得、
2017年に自身の店をオープンします。

提供しているラテアート。焙煎をお願いしているのは修行時代の同僚が開業した〈ロースター・アリエッタ〉(青森県八戸市)。一緒に働いているころから「ゆくゆくはそれぞれお店を持とう」と話していたそう。
「できるだけ地元のもの使いたい」という考えのもと、
ラテは岩手県に工場をもつ小岩井乳業の牛乳と、
工藤さんも子どもの頃から買い物をしていた
二戸の〈高橋豆腐店〉の豆乳から選ぶことができます。
豆腐をつくるときにできるあまり汁ではなく、
おいしい豆乳をつくるためだけに豆腐をつくるこだわりがあり、
コーヒーに負けない深い味わいが特徴です。