menu
記事のカテゴリー

下田の魅力的な食を発信!
「伊豆下田、海と山と。」
SNSスタート|Page 3

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.083

Page 3

下田のおいしいものを東京へ

新型コロナ感染が拡大するなか、私にとってずっと気がかりだったのが
東京に住む家族や友人の生活でした。

私は5年前まで会社員でした。
こういう状況になっても、電車に乗って仕事に行かざるをえない
友人たちの立場もとてもよくわかります
(いまはほとんどがリモートワークになっていますが)。

リモートワークできたとしても、自宅には休校中の子どもがいて、
家事や育児に追われ、なかなかワークなんて落ち着いてできない。
さらに、買い物に行っても目当ての物が売り切れていたり、
精神的に疲れているのに入場制限されたり行列に並ばなくてはいけない。
不自由な生活でも、なんとか前向きに捉えて楽しもうとしていて。

そうしたなか、ちょうど誕生日を迎える友人がいたので
下田の鰹節を送りました。
東京に住んでいるその友人は自粛生活のなか、
やはり仕事と育児に奮闘しています。

ある朝その鰹節で出汁をとったら、
ふとその瞬間気持ちが落ち着いたそうです。
温度や香り、視覚や嗅覚を含めて、食にはそんな力があるんだと感じ、
私もとてもうれしくなりました。

鰹節で出汁をとる

さらに都市部の友人たちと近況報告し合っていると、複数の友人から
「おいしい干物が食べたいんだけど、下田で買える?」と。
自宅で3度の食事の支度をするのに、冷凍保存できて、
さらに焼けばすぐに食事ができる干物がとても重宝するのだそう。
けれど、近所のスーパーではおいしい干物が手に入らないというのです。

あるよあるよ! と友人たちに干物を送ると
「すごくおいしい! 毎月取り寄せたい!」など、とても喜ばれました。

そんなふうに食卓でちょっと心が踊るような時間が、
この状況で疲れている心を少しほぐしてくれるのではないか。
下田の食材にそんな力があるかもしれない、
そう想像するようになりました。

金目鯛の干物を焼く