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下田の魅力的な食を発信!
「伊豆下田、海と山と。」
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暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.083

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下田の食の厳しい現状

友人たちに送った鰹節や干物は、
普段わが家がよく買いに行くお気に入りのお店です。
お店の方とも顔馴染みなので、行くたびにいろいろとお話します。
そこでうかがったのが、やはりコロナ禍で
なかなか厳しい状況にあるということ。

定期的に卸していた宿泊施設の休業や、
観光客の受け入れがストップしていること
(5月初旬にお話をうかがっています)。
さらに、小中学校の休校により給食への提供もいまは停止しています。
それについても、行政からの保証はまったくありません。

東京から移住した私たちにとって、生産者さんが身近にいる環境や
昔から続いている小さな商店は、下田の財産だと感じています。
そうした方々が、このままだと立ち行かなくなるかもしれない……。

山田鰹節店のご家族

まちなかにある〈山田鰹節店〉さん。削りたての鰹節や鯖節を100グラム単位で購入できます(地方発送は200グラム以上より)。

鰹節ごはん

お出汁にももちろんですが、そのままご飯にのせて食べてもおいしい。

山田ひもの店の山田幸子さん

こちらもまちなかにある〈山田ひもの店〉さん。お店をひとりで切り盛りする山田幸子さん。

店先で魚を天日干し

天気のいい日にだけ魚をさばき、店先で天日干しにしています。

天日干し作業

作業中の山田幸子さん

また、知り合いの漁師さんからは、
高級食材として人気を誇る金目鯛や伊勢海老などが
値崩れしているという話を聞きました。

魚介類は通常、漁協が決めた値段で漁師さんから買い取り、
漁協から都市部の市場に大量に出荷しています
(魚屋さんなどの仲買いの方も、市場で買いつけをしています)。

東京など都市部の飲食店が営業を自粛したことによって需要が減り、
下田の漁協から市場へ卸すことができなくなりました。
さらに、下田の宿泊業や飲食店も休業したため
地元での流通も途絶えたのです。

行き場を失った魚介類が下田の漁協で滞り、
漁協は魚介類の値段を大幅に下げ始めました。
漁に出るにはガソリン代や人件費がかかります。
価格が暴落することで、漁に出ると
マイナスになってしまう事態にもなりかねないのです。

森さんご夫妻の漁船に同乗

森さんご夫妻

伊勢海老漁に同行して写真を撮影させていただきました。須崎で漁を営む森さんご夫妻。

網上げ

立派な伊勢海老を収穫

一時期は半値以下まで値崩れした伊勢海老。漁師さんたちが困惑した状況のまま今期の漁は終了しました。10月からまた解禁となります。

キッチンにたつご夫妻

森武一さん、桃代さんご夫妻。「早く収束して下田に食べにきてほしい、それが一番」そう話していました。