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writer profile
Mayo Hayashi
林真世
はやし・まよ●福岡県出身。さまざまな職種を経験後、現在はフリーランスのライターとして活動中。デザイン・アートが好きで、作家やアーティストのインタビューを中心に執筆。2020年に地元福岡に帰郷、東京と行き来しながら九州のおもしろいヒトモノコトを掘り起こし発信している。
福岡土産で有名な 〈筑紫もち〉や〈とっとーと〉など、
看板商品を数多く生み出してきた老舗和菓子屋の〈如水庵〉。
創業年は不明ですが、その歴史は古く
「天正年間(1573~1591・安土桃山時代)に、初代・庄右衛門が
博多の街の東部作出町で、農業を営むかたわらお菓子づくりを始めた」と
代々言い伝えられてきました。
如水庵は、新型コロナウイルスの影響で自粛生活が続くなか
「1日も早くこの事態が終息し、平穏な日々が戻るように」と祈りを込めて、
疫病を鎮めるといわれる妖怪アマビエの和菓子を開発、商品化。
5月14日より如水庵のオンラインショップにて
〈疫病退散上生菓子〉〈アマビエどら焼〉の販売をスタートさせました。
アマビエといえば、新型コロナウイルスの流行とともに
SNSなどでその姿が一躍広まった伝説の妖怪。
江戸時代後期に肥後国の海に現れ、疫病を予言し
「私の姿を描き写した絵を人々に早々に見せよ」と言い残して
海に帰って行ったとされています。
またお地蔵様は日本人にとって馴染み深い、
地域を見守ってくれる存在です。
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このアマビエとお地蔵様の入った〈疫病退散上生菓子〉は、
如水庵の和菓子職人・後藤由美さんが担当されました。
一癖あるアマビエを、「食べたい」「おいしそう」と思えるよう、
色合いや形を工夫しわかりやすいデザインを心がけたという後藤さん。
手を合わせた姿がかわいらしい『アマビエ姫』は、
通常は多くて2つの木型に対し、4つの木型を使用した特別仕様。
青色と花紅色の煉切を一度白色の煉切で包んで広げて、餡を入れ、
木型にはめてさらに細工を施すという芸の細かさ。
色の濃淡の美しい、上品な上生菓子に仕上がりました。
まさに芸術品のような和菓子を生み出す、職人仕事。
老舗和菓子屋だからこそできる、職人の腕が存分に発揮された一品です。
如水庵が長い歴史のなかで大切にしていること、
受け継がれている精神について
企画販促部の福田仁美さんに伺いました。
「如水庵は、おいしさの向上と健康への配慮を、
どこまでも研究し徹底的にやり抜く。
水や材料、製法に品質管理、環境整備など、
和菓子づくりの工程から接客や販売衛生管理などの
店舗運営に至るまで、私たちは一切の妥協を許さず、
命を懸けて本物をつくり続けています。
この飽くなきおいしさへの追及こそが、
如水庵を支える、和菓子にかける情熱です」
このおいしさの追求こそが、いつの時代でも
人々の心を掴むお菓子づくりの秘訣なのですね。
「お菓子は五感の芸術。見た目だけでなく、味や香りなども
ぜひ楽しんでいただきたいと思います」(福田さん)
今回ご紹介した上生菓子とどら焼は、
オンライン限定販売で終了は5月末の予定とのこと。
気になる方はぜひお早めに、
如水庵オンラインショップでお求めくださいね。
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如水庵
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