日本最後の清流・四万十川のある、高知県四万十町の民有林面積は約40000ヘクタール。
国有林を含めると、なんと町土面積の87%が森林です。
まちでは、若者の定住促進や自伐林家との共生を図りつつ、
適切な育林と間伐を計画的に行い、森の豊かさを守っています。
そんな四万十川流域で生産される四万十ヒノキは、
年間降水量が東京や大阪の2~3倍に達することから、良質で香り豊か。
先頃、その四万十ヒノキの間伐材で家具をつくる家具ブランド
〈SHIMANTO HINOKI FURNITURE WORKS(以下、SHFW)〉より、
モダンで洗練された新作家具が発売されました。
今回発売されたのは、ローテーブル〈ITTO〉、スツール〈KINO〉、
シェルフ〈MISHI〉の3つ。
ITTOとKINOは、ヒノキを製材する過程で生じる端材を利用しているため、
それぞれ形状が異なる唯一無二の家具です。
〈ITTO〉(ローテーブル)110000円 奥行550mm 幅1050mm 高さ350mm
斜面で育った四万十ヒノキの、曲がった根元を切り落とした時にできた
三角形の端材を組み合わせたローテーブル。
ヒノキの生命力を感じる、独特なフォルムがかっこいいですね。
穴が空いた材や樹皮を虫が食べた後がある材など、
それぞれ木の歴史を感じさせるものもあり、味わいがあります。
ちなみに「ITTO」という名前は、四万十町の名所
一斗俵沈下橋(いっとひょうちんかばし)から。
3月に入り、暖かな日差しを感じられる日が増えた今日この頃。
京都は〈京都市勧業館みやこめっせ〉にて、
地域の魅力的な食材を集めたマルシェが開催されます。
〈KYOTO FOOD & CRAFT MARKET〉と題したこのイベントは
みやこめっせ開館25周年を記念して企画されるもの。
日程は3月12日(土)、13日(日)の2日間です。
古くから豊かな食文化が栄えていた京都には、
魅力的な食材やお店が数多くあります。
しかし、まだまだ現地の人も知らない、こだわりの生産者や若いつくり手などによる
未知なる食材やフードが開発されていることも確か。
このイベントでは、北は丹後から南は山城まで、
府内全域からユニークな16のつくり手が集結。
京都の食材を使ったスイーツや丹後産の食品、調味料、京野菜にクラフトビールや
お家でも楽しめる京都で作られた食材など、バラエティ豊かな商品が並びます。
〈かけはしブルーイング〉のクラフトビール。
〈Marché de Yorimichi〉のカヌレ。
〈京・甘納豆処 斗六屋〉の甘納豆。
〈南禅寺豆腐屋服部×保存食lab〉の山椒香るおぼろ豆腐。
〈広河原里山野菜加工グループ〉のみょうがの甘酢漬け。
〈出店者一覧〉
宇治香園(日本茶)、黄桜(クラフトビール)、
南禅寺豆腐屋服部×保存食lab(豆腐・保存食)、
ヤノ株式会社(丹後産食品)、かけはしブルーイング(クラフトビール)、
Marché de Yorimichi(スイーツ・ジャム)、京都宮津オリーブ(調味料)、
無添加食品 木村商店(冷凍食品)、京・甘納豆処 斗六屋(甘納豆)、
京都向島農園(野菜・米)・お豆の里(山国さきがけセンター)(米・発酵食品)、
広河原里山野菜加工グループ(漬物・山菜)、ぱんのちはれ(パン)、
YOSANO ROASTER KYOTO(コーヒー豆・クラフトチョコレート)、
KOHACHI beerworks(クラフトビール) ※順不同
また、マルシェに並ぶ屋台什器は、
木との新しい関係を探る京都市のプロジェクト〈木と暮らすデザインKYOTO〉
の京都産木材を活用したものだそう。
デザイン性があってかわいらしいですね。
タイの漫画家ウィスット・ポンニミットさん(通称タムくん)が描く
人気キャラクター「マムアンちゃん」と、
東北の職人がコラボレーションしたオリジナルグッズが発売になりました。
商品は、〈土笛〉、〈活版アートカード〉、〈起き上がり人形〉、
〈マッチ箱クリップ〉、〈飾りコマ〉の全部で5種類。
「マムアンちゃんをきっかけに、今まで興味がなかった人にも、
東北の手仕事を知ってもらいたい」という思いでつくられた
かわいい外見には、職人の物語が隠されています。
たとえば、〈起き上がり人形〉は、岩手県で3代続く「六原張り子」。
その名をはじめて聞く人も多いかもしれません。
岩手県のデザイナーズユニット〈コシェルドゥ〉による〈起き上がり人形〉2750円。 マムアンちゃんの特徴的なマンゴー型の髪を表現するため、通常の人形より肉付けし、起き上がるバランスになるよう試作を重ね生まれました。
金ケ崎町六原地域には、伝統芸能「鬼剣舞」や神楽の面、
干支人形の制作などを通じて、
型の内側に和紙を張る「裏張り」と呼ばれる独自の技法が伝えられてきました。
花巻市産の「成島和紙」と、起き上がるための重りに、
久慈市「小久慈焼」の土粘土が使用されているのも特徴です。
〈飾りコマ〉は、山形県の比較的新しい郷土玩具で、
米沢市で100年以上木地玩具をつくり続けてきた〈つたや〉と、
天童市のデザイン事務所〈コロン〉により生まれたシリーズ。
昔ながらのコマに、こけしやだるまの絵付けをし、土台を合わせることで、
回して遊ぶだけではなく、飾って楽しむこともできる商品で、
暮らしに合わせた職人の挑戦があったことがうかがえます。
〈飾りコマ〉2420円。タムくんからの「マムアンちゃんはあまり背が高く見えないほうが良い」というアドバイスから、ほかの商品より小さくずんぐりした形の飾りコマが生まれました。
〈MAMUANG × TOHOKU〉と名付けられた今回のプロジェクトを企画したのは、
宮城県仙台市の〈カネイリミュージアムショップ6〉。
「東北の誇り」を発信するため、東北の伝統工芸品や、
職人こだわりのアイテムなどを販売するショップで、
店名の「6」は東北6県を意味しています。
〈カネイリミュージアムショップ6〉が入る〈せんだいメディアテーク〉は〈仙台短篇映画祭〉の会場で、2004年にマムアンちゃんのアニメーション作品が上映されました。以来タムくんは仙台でライブパフォーマンスを行うなど作品を発表。東日本大震災後の〈仙台短篇映画祭3.11映画制作プロジェクト〉にも参加しています。
「『珠玉と歩む物語』小松~時の流れの中で磨き上げた石の文化~」が
日本遺産として認定されている小松市。
九谷焼もまた、その石の文化のひとつとしてあげられるだろう。
そんな九谷焼の新しい取り組みのストーリーを紹介する。
「九谷五彩」と表現されるように、彩りがあり、細かい絵つけが特徴である九谷焼。
いわゆる“顔”となる部分には注目が集まるが、
果たして九谷焼とはどんな土からできているのだろうか。
産地には必ず特有の土があり、製土所がある。
九谷焼では花坂陶石から土がつくられ、産地に製土所は2軒しかない。
そのひとつが〈谷口製土所〉だ。
最近では、〈HANASAKA〉というシリーズを展開するなど、
九谷焼を“素材”という視点から見つめ直したものづくりにも進出している。
他業種から家業を継いだ3代目の谷口浩一さん。
現在、代表を務める3代目の谷口浩一さんは、前職は広告や編集の仕事をしていたが、
家業である谷口製土所を継ぐことにした。
「その当時から、土以外のこともやらないといけないとは思っていました」
という谷口さん。まずはものをつくって売るという流れが見えやすい。
そこで2013年から始まったオリジナルブランドがHANASAKAだ。
白い酒器のシリーズである「Blanc」、
ひと筋ひと筋鎬(しのぎ)が削られている青磁器「Givre」など、
日常使いがしやすいように、シンプルなテーブルウェアを展開している。
白い酒器のシリーズ「Blanc」。
「うちは“粘土屋”なので、土を持って窯元や職人に配達に行くわけです。
そこで職人を見ていると、高い技術を持っていることがわかります。
九谷焼はどうしても絵つけのイメージが強く、
そのクオリティが価値を決めてしまいがちです。
だから見えにくくなっている成形技術や素材自体にも注目してほしいと思いました」
と始めたきっかけを話す。
産地であっても、土のこと、粘土のこと、製土のことは、
あまり知られていない現状があるようだ。
すぐれた成形技術があってこその、上絵つけだ。
土は脱水後、ケーキと呼ばれる円盤状になる。
「一般的にも、“陶芸の粘土をつくる仕事”があることも、
それがどんな仕事なのかも知られていないですよね。
以前、同じ産地のなかで、
『山から土を取ってきて売っているだけだから、儲かってしょうがないな』と、
言われたこともあるんですよ。それくらい土づくりに対する理解は進んでいません」
手紙を書くとき、読書をするとき。
気分を明るく、和ませてくれるアイテムがあったなら。
福岡の文具メーカー〈HIGHTIDE〉が手掛ける、
「目に入るだけで口元がほころび、
手に取る度に少し気持ちが豊かになる」
ステーショナリーシリーズ〈attaché(アタシェ)〉に、
新しいプロダクトが仲間入りしました。
Recycled Glass Paper Weight 2200円(税込)約 φ3.8 × 高さ6.3(cm)重さ130g
こちらは透明感のあるブルーが美しい、
再生ガラスを使ってつくられたペーパーウェイト。
カラーは全部で3種類。
ほんのり色づいた透明、 涼しげな淡いブルー、
特徴的なジョージアグリーンの展開です。
それぞれの瓶の持つ色をそのままに、沖縄でガラス技術を学んだ職人の手により丹精込めて仕上げられている。
こちらのペーパーウェイト は、
福岡にあるガラス工房で職人が
ひとつひとつ丁寧に手づくりしています。
近隣の牧場から透明の牛乳瓶を、
九州圏内の飲料メーカーからラムネ瓶とコーラ瓶を調達し、
ラベルを剥がし洗浄して乾燥させるのだそう。
それからガラスを細かく砕き、いくつもの工程を経て
やっと「素材」として使えるようになるのです。
「資源を無駄にせず、環境になるべく優しく暮らしをつないでいく」
再生ガラスペーパーウェイトはそんな想いを込めて制作されました。
牛乳瓶でつくられた透明色のRecycled Glass Paper Weight。
ラムネ瓶でつくられたブルーのRecycled Glass Paper Weight。
コーラ瓶でつくられたジョージアグリーンのRecycled Glass Paper Weight。
丸いつまみのついた分銅のようなフォルムが
かわいらしく、手元で小さく輝きます。
すべて手づくりだからこそまったく同じ形はないので、
微妙な個体差も味として楽しんでほしいもの。
愛着を持ちながら、長く大切にしたくなるアイテムです。
新潟の伝統工芸のひとつ「新潟仏壇」。
その若き職人によるユニークなプロダクトが、いま注目を集めています。
今回はその人気商品を、
『新潟のつかいかた』Twitterフォロー&リツイートキャンペーンの第4弾 、
編集部が見つけた「新潟のいいモノ」としてプレゼントします。
直径5センチほどの見込み(酒を注ぐ内側の凹み)に、
大小さまざまな無数の星が描かれたお猪口。
のぞき込めば、そこに広がるのはまさに“宇宙”。
澄みわたる酒をお猪口の縁いっぱいまで注げば、表面張力の効果で
レンズを透かして見るかのような、壮大な銀河が浮かび上がる。
伝統工芸士の資格を持つ、新潟の蒔絵師・佐藤裕美さんが手がける
〈宙(そら)COCORO〉は、2019年の販売開始以来、
その美しい宙模様がSNSを中心に話題となっている。
12星座が描かれたお猪口は、自分の星座のものを購入する人や、天文ファンをはじめ、
成人式や結婚記念日といった慶事のプレゼントとしても人気が高い。
ポップアップ販売が行われるとなれば、オープン前から長蛇の列ができ、
オンライン販売ではものの数分で完売となる、きわめて入手困難な一品だ。
ステンレスのお猪口に蒔絵の技術で模様が描かれた〈宙COCORO〉。そこにあるのは、大小さまざまな星、光の帯、星雲……まるで本物の天球を眺めているかのよう。角度の違いによって宙の表情がさまざまに変化していく。
澄んだ酒や水を注ぐことによって、色の深み、浮かび上がる星の様子に変化が。このお猪口を眺めながら、別のお猪口でお酒を楽しむ人もいるのだとか。
佐賀県佐賀市、脊振山の麓に工房を構える〈名尾手すき和紙〉。
佐賀市内から嘉瀬川の上流へと進んだ山間に、
その和紙工房はひっそりと佇みます。
名尾手すき和紙は江戸時代からこの地で和紙をつくり続け、
現在も伝統の製法が代々受け継がれています。
名尾手すき和紙の工房。
名尾地区での和紙づくりの歴史は300年以上。
製紙に欠かすことのできない清流、
そして原料となる梶の木(かじのき)が自生していた好条件もあり、
和紙づくりが盛んに。
品質のよい「名尾和紙」の評判は次第に広まったと伝えられています。
和紙の原料はおもに楮(こうぞ)やみつまた、
雁皮(がんぴ)の靭皮繊維が使われるのが一般的ですが、
名尾和紙で使われるのは梶の木なのだそう。
梶の木は近隣の畑で自家栽培され、
春から秋にかけて成長した枝木を冬の寒い時期に刈り取ります。
今年は1月下旬、刈り取り作業が行われました。
3反の畑に植えられている梶の木。
家族や近隣に住む人々の手によって収穫される。
寒さが厳しいこの時期に刈り取るのは、
梶の木がいわば冬眠に入っている状態だからなのだそう。
枝木を刈り取っても根が残っている限り、
春には切った株から新しい芽が出て、夏から秋にかけてぐんと成長するといいます。
来年の冬には同じように収穫ができるというから驚きです。
梶の木は楮の原種なのだそう。伐採しても株から新しい芽が伸び一年でひとの背丈以上になる。
収穫した梶の木。これから和紙の原料となる繊維を取り出す。
山に囲まれているため耕地面積が少ないこの地では、
その昔、大勢の農家が貧しく困窮していたといいます。
江戸時代に手すき和紙の技術が取り入れられ、
製紙業が生業になったことで多くの農家が救われたのだそう。
しかし、明治以降は機械化で
大量生産された紙により製紙業が衰退。
昭和の初めごろまでは名尾地区で
100軒ほどの家が和紙づくりを営んでいたとされますが、
今では名尾和紙を手掛けるのは谷口さん一家の
名尾手すき和紙1軒のみなのです。
“オリーブの島”と呼ばれる小豆島。
瀬戸内海に浮かぶこの島は、古くからオリーブの生産が盛んで
名産地として知られています。
〈井上誠耕園〉の農園で実ったオリーブ。
そんな小豆島では、オリーブを使ったさまざまな加工品が有名です。
オリーブは食べるのもよいですが、この冬注目したいのは美容ケア用品。
小豆島でオリーブの自然農園を営む〈井上誠耕園〉から
旬のオリーブを使った美容オイル2種を紹介します。
小豆島産エキストラヴァージンオリーブオイル(2021年度・秋産) 10ml 2970円/20ml 5830円 ※数量限定
まずひとつ目は、
昨年秋に採れたオリーブを100%使ったエキストラヴァージンオリーブオイルです。
オリーブは傷がつくと酸化が進んでしまうため、収穫はすべて手作業で行われます。
熟練した職人さんがひと粒ひと粒の熟度を見極めながら、上質なオリーブだけを厳選。
さらに搾油後は機械ではなく、ゆっくりと自然ろ過することで、
オリーブのよさをそのまま生かせる濃厚な美容オイルに仕上がりました。
こだわってつくられたオリーブオイルは肌なじみがよく、
溶け込むような上質な使い心地が魅力です。
井上誠耕園産果実100% エッセンシャルオリーブオイル 8ml 3300円/30ml 11000円 ※数量限定
そして、もうひとつ注目してもらいたいのが、
1本の木のうち10分の1程度しかとれない“天成りオリーブ”を使った
エッセンシャルオリーブオイルです。
“天成りオリーブ”は木のてっぺんに実るオリーブを指します。
太陽に一番近い場所で育つことで
はちきれんばかりに大きく育ち、黒く完熟した状態になるそうです。
エッセンシャルオリーブオイルは、
その希少なオリーブから搾ったオイルを100%使用した、まさに贅沢仕様の商品。
特に今年の秋は晴れの日が続いたことで、
より香り高く、濃厚で滑らかな使い心地のオイルに仕上がったそうです。
日本有数の木工家具の産地である福岡県大川市で生まれた
国産材を活用する家具ブランド〈SHIKI(シキ)〉。
日本の繊細で豊かな美の感性を独自に解釈し、
新たなカタチで提案することでその美しさを感じて欲しい
というコンセプトのもと、洗練されたインテリアを展開しています。
そんな〈SHIKI〉から昨秋、ふとしたシーンや余白の時間に寄り添い、
木と日常生活をつなぐ新たなインテリア〈MITSUKI(ミツキ)〉が誕生しました。
製造・販売を〈志岐〉 が、デザインを〈FANFARE〉 が担当。
一番の特徴はすっと伸びた3つ脚。
この"3"という要素は、縁起のよい場面やことわざ、節目など、
古くから日本のさまざまなシーンに登場します。
また点と線は3つをつなぐことではじめて形状化する、
つまりは安定をもたらす要素を示す数字でもあり、
木が3つで森という字も完成しますよね。
そんな「木と親密に」「生活の中にたくさんの木(森)を」、
形状の安定性をもたらす「3」、
そして3つ脚の特徴からMITSUKIと命名されました。
〈MITSUKI〉コートラック 幅400mm 奥行400mm 高さ1600mm 34430円
こちらはMITSUKI誕生のきっかけとも言えるコートラック。
元々は森をイメージしたインスタレーションとして製作されました。
無垢材を生かしたフォルムは改良を重ねてミニマルに洗練され、
枝からひとつなぎで伸びた脚は、まっすぐ伸びる森の木々を連想させます。
枝部分は溝をつくることでハンガーなどのずれ落ちを防止する工夫が。
福井県には、越前打刃物、越前箪笥、越前焼、越前漆器、越前和紙、若狭塗箸などの
伝統工芸品、そして眼鏡や繊維業など、ものづくりの精神がいまなお息づいている。
そのひとつ、越前漆器は歴史が古く、約1500年前から続いているといわれている。
お椀やお膳、重箱、お盆、菓子箱など、食に関連した漆器を中心に栄えてきた。
現在では量産態勢を整え、旅館などで使用する業務用漆器の有数の産地となっている。
その理由としては、まず地理的に京都に近いこと。
そして漆は水分を得て固まるので、
曇りが多く、雪が降るこのエリアは冬でも湿度が高いという、
自然環境が整っていたことがあげられる。
旅館などで使用される漆器のお椀。
鯖江市にある〈漆琳堂〉は1793年創業。現在は料亭や業務用など漆器製造が主である。
「バイヤーさんがこのショールームに来て、お椀などをオーダーされていきます。
ここに展示してあるものはサンプル。
同じ物でも構いませんが、大抵は、柄や形など、
少しずつアレンジしていくオーダーメイドです」と
8代目を継ぐ現当主の内田徹さんが教えてくれた。
たくさんの同じようなお椀が並んでいるが、よくよく見てみると、
細いもの、低いもの、フチが反っているもの……、少しずつ形が異なっている。
「例えば一年を通して使うものなのか、春や秋など季節に合わせて使うものなのか。
それによっても条件は変わってきますので、すり合わせながら決めていきます」
1階はショールーム兼ショップでさまざまな商品が並んでいる。
2階は漆塗り工房になっていて、見学が可能だ(要予約、有料)。
日々の暮らしを支える汁椀や箸、眼鏡、ジーンズなど、
日本各地で生まれ、受け継がれてきた伝統工芸品。
それらは、全国約300もの産地で生み出されています。
この度、そんな北は北海道、南は沖縄まで53のつくり手が大集結する、
なんとも贅沢な体験型イベント〈日本工芸産地博覧会 大阪2021〉が
2021年11月26日(金)〜28日(日)に大阪の万博記念公園で開催されます。
意外にも、このような全国の工芸産地が集う体験型イベントは史上初です。
大阪を拠点に活動するクリエイティブユニット〈graf〉が総合ディレクション
(クリエイティブディレクション・会場構成・アートディレクション・企画)を担当。
目指したのは、産地のまるごと体験。
コンセプトは「日本の工芸が、今を生きる姿を見よ。
ここでの体験が全て、未来の産地をつくる」です。
約10000平方メートルの屋外スペースに、
ガラス、金属、石工、陶磁器、木工、漆、紙など、
以下、53の工芸産地が集います。
越前漆器の木地作りで培った技術力と伝統をベースにした木製雑貨ブランド〈Hacoa〉。ワークショップでは「無垢の鉛筆づくり」を開催予定。
1816年創業、銅板を金鎚で叩いて整形する鎚起銅器の技を継承し金属加工を行う〈玉川堂〉。ワークショップでは金鎚で「銅器小皿製作体験」を開催予定。
1932年創業、一貫して手仕事によるガラス製造を続ける〈Sghr 菅原工芸硝子〉。ワークショップでは「ガラス端材の箸置きづくり体験」を開催予定。
約170年、南部鉄瓶等をつくり続けてきた南部鉄器の老舗〈OIGEN〉。ワークショップでは「鉄瓶による白湯の飲み比べ」を開催予定。
かもしか道具店/Sghr 菅原工芸硝子/Hacoa/
マルヒロ/玉川堂/能作/育陶園/HIDA/堀田カーペット/奥出雲前綿屋鐵泉堂/
中川政七商店/ササキ工芸/OIGEN/注染手ぬぐい にじゆら/中村節朗石材/
アルテマイスター/菊井鋏製作所/ヤマチク/弘前こぎん研究所/指勘建具工芸/
和ろうそくkobe松本商店/谷口眼鏡/高野竹工/中井産業/チエモク/増田桐箱店/
清原織物/すずも提灯/SOUKI/まくらのキタムラ/ISHIDASEIBOU/笠盛/
鍋島虎仙窯KOSEN/FLAT(髙田織物)/箸蔵まつかん/和泉木綿/
琉球びんがた普及伝承コンソーシアム/堺一文字光秀/HEP/幸呼来Japan/
乾レンズ/タケフナイフビレッジ/五十嵐製紙/漆琳堂/佐藤繊維/京都絞美京/
CHROMES/絞り染め体験工房 角野晒染/京からかみ 丸二/京都川端商店/
伝統みらい/京都 宮井/エコノレッグ
各ブースでは、実際の産地を見学しているような
臨場感ある実演やワークショップを実施。
ここまでのネームバリューの高い工芸産地を一挙に見れるのはとても貴重。
あらためて各工芸をしっかりと学ぶことができそうですね。
青森県の伝統工芸品〈津軽びいどろ〉から、
バリエーション豊富な〈色色豆皿〉が発売になりました!
桜やねぶた、りんご、雪景色など、
青森の四季折々の風景にインスピレーションを受けた
カラフルな商品を次々と生み出している津軽びいどろ。
県内の飲食店や宿泊施設で器や照明などのインテリアとしても使われ、
おみやげや贈りものとしても人気です。
りんごをモチーフにつくられた〈津軽自然色りんご〉シリーズ。写真は〈赤りんごカップ〉と〈青りんごカップ〉。各1650円(税込)。
新商品の色色豆皿は、「コロナ禍でのおうち時間を少しでも豊かに楽しく過ごしてほしい」
そんな思いから企画が始まりました。
お菓子やおつまみをのせたり、アクセサリートレイにしたり、
ワンプレートの仕切り役になってくれたりと、いろんな使い方が想像できて、
ついつい集めたくなってしまう豆皿。
選ぶ楽しみがあることはもちろん、
どんなシーンにも合うように考えられた色色豆皿には16の色が揃います。
〈若葉〉〈淡雪〉〈勿忘草〉〈花風〉〈水鞠〉〈夏海〉〈春茜〉〈夜雲〉〈清夏〉が色色豆皿のためにつくられた新色。名前を見るだけでも風景を想像できて楽しいラインナップは、オンラインショップで見ることができます。各1100円(税込)。
すでに家庭にある津軽びいどろや、
木・陶などガラス以外の素材にも調和する色合いや風合いにこだわり開発されました。
『FIELDWORKS』は、新潟県を拠点にキャンプを中心とした
ローカルなライフスタイルを提案するスノーピーク代表取締役社長の山井梨沙さんが、
ローカルでありプラネット的なモノ・コト・ヒトに出会いながら、
コロナ後の暮らしのスタンダードを探し求める「フィールドワーク」の記録。
2回目となる今回は、地域産業である家業を継ぐことについて、
京都・西陣織の老舗〈細尾〉で革新的な試みを続ける細尾真孝さんに話を聞いた。
〈HOSOO GALLERY〉にて展示を囲む。
山井梨沙(以下、山井): 初めて会ったのは、2016年、東京の表参道にある〈GYRE〉で
開催されていた細尾さんと映画監督のデヴィッド・リンチとのコラボレーション展。
織物で渦を表現するような空間インスタレーションの展示をしていました。
音もオリジナルの曲がサラウンドでかかっていて、ものすごい体験だった。
当時、FedExの営業担当の方が〈細尾〉も担当していて、
ぜひ細尾さんに会わせたいと言ってくれて、
もともとデヴィッド・リンチの作品も好きだったから一緒に展示に行ったんです。
その後、別件で細尾さんと打ち合わせをしたときに、
『ドラゴンボール』の「ホイポイカプセル」のように投げたらバーンと出てくるような家を、
織物でつくりたいと相談してくれたんです。
だからもう、知り合って5年近くになるんですね。
細尾真孝(以下、細尾): そうそう、当時、織物で家ができないかと思っていて、
ちょうどその格納にホイポイカプセルを思いついたときだったんです。
建築は構造があったうえで機能を持つんですけど、
織物に構造と機能を与えるにはどうしたらよいのかと考えたら、
まずは織物を家として利用しているところ、
例えばモンゴルの遊牧民が暮らすゲルを見に行ってみようということで、
初めての打ち合わせのときにそのことを話したんです。
そしたら山井さんが「私、遊牧民とコンタクト取れるかも!」と言ってくれたのが
我々の出会いですね、ざっくり言うと(笑)。
山井: コロカル さんでも以前取材されていたように、
西陣織の老舗の跡取りで、〈クリスチャン・ディオール〉や〈シャネル〉などとも
一緒に仕事をしている、かなりクリエイティブで革新的な人だとは聞いていましたけど、
初回からホイポイカプセルについて打ち合わせるという展開になったので、
かなりインパクトがありました(笑)。
細尾さんからモンゴルというキーワードが出てくる2週間くらい前に、
写真家の山内 悠さんからモンゴルでの撮影話を聞いていて、
ちょうどスノーピークとしてもキャンプの原点を遡りに
モンゴルに行きたいと思っていたんですよ。
そんな運命的なタイミングで細尾さんからモンゴルの話を聞いたので、
すぐに「行きましょう!」ということになり、
半年後には山内さんを連れ立ち、一緒にモンゴルへの旅に出ました。
photograph: Masaki Ogawa
日本のものづくり文化や技術を今に伝える、
ユニークなブランドがまたひとつ誕生しました。
その名も〈pirkamonrayke(ピリカモンライケ)〉。
アイヌ語で「良い仕事をする」という意味を持つこのプロジェクトブランドは、
北海道旭川で木製小物の製造を行う〈ササキ工芸〉が日本有数の産地と協力し、
日本のものづくりの新たな可能性を世界に提示するというもの。
[hidefeed]
photograph : DESIGN FOR INDUSTRY
[/hidefeed]
photograph : DESIGN FOR INDUSTRY
photograph : DESIGN FOR INDUSTRY
Continue reading "〈pirkamonrayke〉 北海道〈ササキ工芸〉の 産地間連携プロジェクト 第一弾は京都の伝統産業との協業"
南部鉄器 鉄瓶 スワローポット0.6L 19800円
岩手の伝統工芸品〈南部鉄器〉。
質実剛健で沸かしたお湯は冷めにくく、味もまろやかになることから、
料理好きの間では信頼の置ける湯沸かし道具として親しまれています。
〈南部鉄器〉の老舗工房〈及富〉。
そんな南部鉄器を手がけて約170年の老舗工房〈及富(おいとみ)〉から、
ユニークな鉄瓶が発売されています。名前は〈スワローポット〉。
通常の南部鉄器の鉄瓶とは異なる、底の広いどっしりとしたフォルム。
実はこちら、6代目の菊地章さんが開発し、昭和後期に一度発売されましたが、
その当時は伝統的なスタイルが主流で人気が出ず、廃盤になったもの。
それから30年以上経ち、章さんの息子の海人さんが2020年にTwitterで紹介 したところ、
大反響となりこのたび復刻させたのだそうです。
内部は鉄瓶の仕上げに欠かせない、釜焼き製法を採用。
そのおかげでポットから鉄が溶け出し、お湯の味もまろやかに。
鉄分補給にも貢献してくれます。
大量に生産される素材やハギレ・端材などを使用し、
企業やクリエイターとタッグを組み、価値ある商品を生み出す、
インテリアショップ、〈IDÉE〉が手がけるプロジェクト〈POOL(プール)〉。
そんなPOOLから新しく始まった〈H& by POOL(ハンド バイ プール)〉は、
生産地や倉庫で行き場をなくした残反、残糸、端切れなどを集め、
日本のものづくりの技術とクリエーションにより、
新たなプロダクトとして展開するプロジェクトです。
無駄をつくらない、無理をしないものづくり。
そして、着る人とつくる人をつなぎ、生産背景も丁寧に紡ぐことで、
失われゆく技術を守り、伝統をかたちにしていくと言います。
監修は POOLと同じく〈minä perhonen〉デザイナーの皆川明さん。
国内外の生産地と連携し、素材や技術の開発に力を注ぎ、
流行にとらわれないデザインとものづくりを行っている皆川さん。
そんな皆川さんが今回監修したアイテムは、
モダンで洗練されたものばかり。
コーデュロイジャケット 38500円、コーデュロイパンツ 28600円
こちらは、静岡県内の機屋倉庫で使われず眠っていた反物に、
染色を施したコーデュロイジャケットとストレートパンツ。
素材は綿で、ネイビーとチャコールの2色展開。
ユニセックスでの着用も可能となっています。
ギャザースカート 30800円
このギャザースカートは、岐阜県の機屋倉庫で
残反として余っていた生地を使用しています。
透け感のあるレーヨン生地で、黒地に赤いチェック柄が織られているのが特徴。
歩くたびにふわりとなびくギャザーが女性らしい印象を与えてくれることでしょう。
ぽってりとした丸み、プリッとしたお尻……。
手のひらにすっぽりおさまるかわいらしい〈くまもとのくま〉は、
スウェーデン在住の陶芸家リサ・ラーソンさんが、
2016年に発生した熊本地震のチャリティーのためにデザインしたもの。
栃木県・益子で生産されています。
焼き立てのパンのように、ムクムクでプリッとしたお尻がチャームポイント。 写真:トンカチ
リサさんと益子の出会いは1970年。
大阪万博のスウェーデン代表として来日した際、
陶芸家・濱田庄司と出会い、日本の陶芸について教えを受けたことがきっかけでした。
以来「いつか益子焼の作品をつくってみたい」と思っていたリサさん。
約60年後にその思いが結実し、リサさんデザインの益子焼の器が展開されるようになります。
これまでリサさんがデザインした商品の一例。 写真:トンカチ
〈As it is〉Matteのカトラリー。
ものづくりのまち新潟県燕市でステンレスを中心に、
金属素材の表面処理を手がける〈中野科学〉。
そんな中野科学から誕生したのが〈As it is〉。
挑戦的なテクノロジーで、機能と美を追求する虹色のカトラリーブランドです。
ブランド名の「As it is」は、ありのままという意味。
金属製品の表情となるツヤ・マット感・ヘアラインなどの
質感をそこなうことなく、大胆な発色を生み出すことに重きを置き、
金属が空気中の酸素と結びつき生まれる、薄く透明な酸化膜を利用した技術を採用。
各スプーン Mirror(大)40mm×186mm 60g 2200円(小)28mm×134mm 30g 1650円、各フォーク Mirror(大)23mm×188mm 50g 2200円(小)17mm×138mm 25g 1650円
1/10,000mm単位で調整して生まれたのが、光の干渉によって虹色に輝く質感です。
この膜のおかげで劣化・腐食しにくく、色もはげないため長く愛用できるそう。
スプーン Matte Murasaki(大) 40mm×186mm 60g 3300円(小)28mm×134mm 30g 2750円 フォーク Matte KIiro(大)23mm×188mm 50g 3300円(小)17mm×138mm 25g 2750円 スプーン Mirror Midori(大) 40mm×186mm 60g 2200円(小)28mm×134mm 30g 1650円 フォーク Mirror Ao(大)23mm×188mm 50g 2200円(小)17mm×138mm 25g 1650円 スプーン Mirror Kuro(大)40mm×186mm 60g 2200円(小)28mm×134mm 30g 1650円
現在、紫、黄色、緑、青、黒の5色展開。
表面加工は、より艶やかなミラーとマットの2パターン。
どれもほかでは見ることのできない発色と質感で、使うたびにワクワクしそうです。
〈朝日焼〉。
京都の老舗工房に焦点を当てた展覧会『SHOKUNIN pass/path』が、
2021年11月6日(土)より、京都伝統産業ミュージアムでスタートします。
「職人は手の中に脳がある」と説いたのは、
イタリアのデザイナー、エンツォ・マーリ。
職人が言語を介さず、手でつないできた思想や哲学体系がある
ということを物語る言葉です。
そんなエンツォの言葉を、〈中川木工芸〉 〉の中川周士氏と〈開化堂〉 の八木隆裕氏が、
2017年のミラノサローネでの展示のタイトルとして採用。
それを起点に、本展覧会は始まることになったといいます。
「職人」という言葉は、
英語の「Craftsman」や「Artisan」とは異なる意味や性格を持ちます。
本展のテーマは、そんな「職人性」の探究によって、つくり手の現在地を示し、
これからの工芸の座標を映し出すことを目指すというものです。
今回選出されたのは、こちらの5つの工房。
〈中川木工芸〉の木桶。
中川木工芸 中川周士氏。
ひとつはミラノサローネに参加した〈中川木工芸〉。
約700年前、室町時代ごろに大陸から伝来した木桶の製作技法。
中川木工芸は、その当時の伝統的な技法を用いて、
おひつや寿司桶など白木の美しい木製品を製作しています。
2001年には、2代目の清司氏が国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に。
近年は、デザイン性に富んだ革新的な作品制作にも挑戦し、
日本国内のみならず海外からも高い評価を得ています。
〈開化堂〉の茶筒。
開化堂 八木隆裕氏。
文明開化の1875年(明治八年)、英国から輸入されたブリキを使い、
丸鑵(マルカン)製造の草分けとして京都で創業した〈開化堂〉。
以来、一貫した手法で1世紀を過ぎた今も、
初代からの価値観と手法を守り、つくり続けています。
へこみや歪みができても修理し使い続けることができるため、
二世代、三世代にわたり同社の茶筒を使っているお客さんもいるそう。
岩手県盛岡市の〈岩手銀行赤レンガ館〉で、
〈Meets the Homespun 2021〉が開催されます。
会場となる〈岩手銀行赤れんが館〉。 写真:まちの編集室
農閑期の副業として、羊毛を染め、手で紡ぎ、手織する技術が、
約100年に渡り育まれてきた岩手県は、ホームスパンの産地。
伝統を受け継ぐ工房や作家が、美しい製品や作品を生み出し続けています。
〈蟻川工房〉の手紡ぎ・手織りの様子。 写真:まちの編集室
〈Meets the Homespun〉は、2017年に初開催。
2019年には、「漆器」「編みかご」「南部鉄器」とともに、
岩手の伝統工芸品を紹介するイベント
〈赤レンガ伝統工芸館 ~ IWATE Traditional Crafts Year 2019 ~〉
の一部として、ワークショップや展示を行いました。
刃物や金属洋食器などの金属製品を中心に、
さまざまな日本の名品が生まれている新潟県・燕三条エリア。
“ものづくりのまち”としても広く知られています。
そんな燕三条のものづくりの文化と歴史を伝えるイベント〈燕三条 工場の祭典〉が、
今年は地元である新潟県三条市の工場跡地にて開催。
会期は2021年11月5日(金)〜21日(日)まで。
2013年より毎秋、ものづくりの現場を開放し、
一般の方々に工場の見学や作業の体験するイベントを開催してきた燕三条 工場の祭典。
今までは、イタリア・ミラノ、イギリス・ロンドン、シンガポール、台湾・ 台北、
そして東京をはじめとする多数の都市で開催してきました。
“Tsubame-Sanjo Factory Festival” SHARING DESIGN by Milano Makers内(2014年 ミラノデザインウィークにて)Photo:Takumi Ota 燕三条 工場の祭展 ‒ 産地のプロセス (2015年 東京 AXIS GALLERYにて) Photo:〈燕三条 工場の祭典〉実行委員会 BIOLOGY OF METAL:METAL CRAFTSMANSHIP IN TSUBAME-SANJO(2018年 イギリス ロンドン ジャパン・ハウス ロンドンにて) Photo:〈燕三条 工場の祭典〉実行委員会 ROOTS OF METALCRAFT:Tsubame-Sanjo, Niigata, Japan(2020年 シンガポール Nanyang Academy of Fine Arts にて) Photo:〈燕三条 工場の祭典〉実行委員会
1951年創業。以来、ニットの産地・山形県寒河江市で、
数々のメゾンやアパレルメーカーのニットを手がけてきた
ニットメーカーの〈奥山メリヤス〉 。
そんな奥山メリヤスが、2013年に満を辞してスタートさせたのが、
オリジナルブランド〈BATONER(バトナー)〉 です。
全工程を自社工場で行なっているため、
価格に対して非常にハイクオリティで洗練されたニットが揃っていると、
国内はもちろん、海外でも高い評価を得ています。
そんなBATONERのフラッグシップショップが、
このたび、東京・青山のキラー通り沿いにひっそりとオープンしました。
まるでギャラリーのように閑静な雰囲気の店内。入り口の目の前には自動編み機が。
規則的な機械音も、どこからともなく聞こえてきます。
このお店が誕生したきっかけは、なんとも偶然。
デザイナーで奥山メリヤスの社長である奥山幸平さんが
ブランド設立10年目を間近に店舗の建設を考えていた矢先、
通い慣れたキラー通り沿いにあった、お店の撤去を目にしたことから。
「昔からこの通りがなんとなく好きなんです。
表参道から歩ける距離だけど、落ち着きがあって、
家具屋さんやお花屋さん、美術館など、
ライフスタイルに寄り添ったさまざまなお店がある。
仕事合間のクールダウンにいつもこの辺を散歩しますね」
奥山さんは入居を決め、それから約1年でお店が誕生します。
400年以上もの間、加賀藩主前田利長が築いた高岡城の城下町として
鋳物や漆器の技術を受け継いできたまち、富山県高岡市。
そんな高岡市を中心に毎年行われる、
歴史ある総合クラフトイベントが〈市場街(いちばまち)〉です。
10年目となる今年は、10月22日(金)から10月24日(日)に開催。
オンライン配信をメインに、一部現地での展示・販売も交え、
より全国的に楽しめるイベントとなっています。
VIDEO
それではここで、一部内容をダイジェストにご紹介。
配信が行われるバーチャルスタジオ。
10月23日(土)18:00よりオンラインにて開催されるのが、
昨年大好評だった、職人の手仕事を定点カメラで生配信する『定点観職』第2弾。
今年は〈シマタニ昇龍工房〉島谷好徳氏がおりんを鍛金する様子を生配信。
後半にはサウンドクリエイター、若狭真司氏による
おりんの音を使った音楽作品のインスタレーションライブも行われます。
奥深い職人技に、若狭氏によるおりんの音の新たな解釈など、
新旧が交わった配信はきっと刺激的に違いないはず。
©ISSEY MIYAKE INC. Photo: Masaya Yoshimura, Copist
古きよき文化を残しつつ、新たな美が更新されてきた京都。
今秋、そんな京都に衣服ブランド
〈A-POC ABLE ISSEY MIYAKE〉の路面店がオープンしました。
A-POC ABLE ISSEY MIYAKEとは、
デザイナーの宮前義之氏率いるエンジニアリングチームが、
1本の糸から独自のプロセスで服を創り出す〈A-POC(エイポック)〉による
ものづくりを継承・発展させ、次世代の衣服を提案するブランドです。
©ISSEY MIYAKE INC. Photo: Masaya Yoshimura, Copist
©ISSEY MIYAKE INC. Photo: Masaya Yoshimura, Copist
©ISSEY MIYAKE INC. Photo: Masaya Yoshimura, Copist
そんな同ブランドの新店の空間デザインを、吉岡徳仁氏が担当。
京都の趣ある町屋に、アルミニウムを用いた現代的なデザインに仕上がっています。
「テクノロジーと手仕事を融合させるイッセイ ミヤケのものづくりのように、
この空間には歴史と未来のコントラストが表現されている」と吉岡氏。