〈若林佛具製作所〉から “お盆のニュースタンダード”をたのしむ 新作盆飾りや盆提灯がリリース

先祖様が帰ってくるからお飾りしよう

京都市に本社を置く仏壇・仏具メーカーの〈株式会社若林佛具製作所〉は、
2022年の新作盆飾りセット〈TOU〉と
盆提灯〈BONTOU Chochin〉、〈BONTOU Lantern〉を発表しました。

お盆は昔から家族が集まる行事のひとつ。
故人や祖先の霊が年に一度家に帰ってくるとされ、
祖霊を迎えて、感謝・供養する催しです。

コロナ禍の影響もあり、お盆の帰省を控えていた方も多いはず。

ゆっくりと家族とご先祖様との時間を過ごすための、
伝統に囚われないスタイリッシュな盆飾りや盆提灯をご紹介します。

TOU  16500円(税込)内容物:パッケージ W297×D210×H33(mm)、精霊馬 W80×D20×H100(mm)、精霊牛 W100×D20×H72(mm)、蓮の葉 φ140×H10(mm)、おがら W260(mm)、冊子。

TOU  16500円(税込)内容物:パッケージ W297×D210×H33(mm)、精霊馬 W80×D20×H100(mm)、精霊牛 W100×D20×H72(mm)、蓮の葉 φ140×H10(mm)、おがら W260(mm)、冊子。

お盆の飾りには、地域での特徴がありどれが正しいということはないものの、
主なものに盆提灯、精霊馬(しょうりょううま)、まこも、蓮の葉、水の子、お供物があるそうです。

TOUは、すぐに飾れるセットになっています。

TOUとは、訪う(=訪ねる・訪れる)に通じる日本の言葉です。

祖先や離れた家族が集う場所、
それは「訪ねる人」にとっても「迎える人」にとっても
大切な心の触れ合いであることから名づけられました。

デザイナーは、〈クリエイティブノルム〉の代表、清水慶太さん。

以前ご紹介した
盆提灯〈AGASATO〉も清水さんが手掛けられています。

地域によってはナスやキュウリに割り箸や爪楊枝をさして馬や牛を作ることも。精霊馬はご先祖様が浄土から現世に行き来する際の乗り物として使われるといわれる。

地域によってはナスやキュウリに割り箸や爪楊枝をさして馬や牛を作ることも。精霊馬はご先祖様が浄土から現世に行き来する際の乗り物として使われるといわれる。

温もりを感じるシンプルなデザインが特徴のTOU。

お盆飾りの意味を知り、飾りつけを楽しみながら、
家族はもちろん他者を思いやる気持ちを育むことにつながってほしいという想いが込められ、
ひとつずつ丁寧に職人の手仕事でつくられています。

親や子、祖父母、孫たちや親戚とお盆の飾りつけを通して
一緒に楽しむことで、家族の縁や絆を深めるよい機会になることでしょう。

木工ブランド〈IFUJI〉の代名詞 〈OVAL BOX〉をビスポークできる! 西浅草〈IFUJI the box tailor〉

〈IFUJI〉の製品を手に取れる東京初の店舗

木工家の井藤昌志さんが主宰する、
住空間の感性的なクオリティを重視する人に向けた
ハンドメイドの工芸ブランド〈IFUJI〉。

長野県松本市を拠点とするIFUJIは、
代表作の〈OVAL BOX〉の全ラインナップを取り揃える
〈IFUJI the box tailor (イフジ・ザ・ボックステイラー)〉を、
2022年4月末、東京都台東区にオープンしました。

浅草駅から程近い、西浅草の松が谷にひっそりと佇む。

浅草駅から程近い、西浅草の松が谷にひっそりと佇む。

西浅草といえばかっぱ橋道具街のある下町情緒溢れるエリア。

わずか4坪の店舗に、IFUJIの艶やかな木製品がずらりと並びます。

IFUJIの代名詞といえるOVAL BOXは、
全ラインナップのサンプルを取り揃え、素材、色、
サイズ、スタイルを選んでビスポークオーダーができるのだそう。

その組み合わせはなんと12,000種以上にも!

IFUJI the box tailor店内。

IFUJI the box tailor店内。

カラーバリエーションも豊富。

カラーバリエーションも豊富。

素材はサクラ、カエデ、ウォールナット、ナラの4種類。

素材はサクラ、カエデ、ウォールナット、ナラの4種類。

すべて手作業で丁寧につくられるOVAL BOXの工程は、
14以上に及びひとつのボックスが完成するまでに1週間以上を要するのだそう。

スワロウテイルと呼ばれる繊細な継手の部分は、
熟練の職人がハンドカットで切り出します。
OVAL BOXの特徴である強度をあげるための
スワロウテイルの継手には、19世紀の釘製造機でつくられた
銅釘をアメリカから取り寄せて使用しているそうです。

細部にまでこだわった製品づくりを行うIFUJI。
IFUJI the box tailorでは、
IFUJI製品のメンテナンスやアフターケアも受けつけ、
自然素材である木製品の使用上の注意点や、
日頃の手入れや修理などについてアドバイスをしていただけます。

磨き直しや再塗装も可能とのことで、
長く愛用したい製品だからこそ、
リフレッシュサービスが充実していることはありがたいですね。

東京〈K.Itoya〉にて 「澄む、くらす。」―秋田の手仕事― この夏開催

澄んだ空気を纏った秋田の手仕事

2022年7月16日(土)~8月15日(月)、銀座・伊東屋別館〈K.Itoya〉に、
秋田の手仕事が集まります。

今回〈K.Itoya〉に集う品々の材は、木、土、糸、布、金属とさまざま。
〈大館曲げわっぱ〉、〈角館樺細工〉、〈川連漆器〉、〈秋田杉桶樽〉という
国指定の伝統的工芸品に加え、人気の個人作家の作品を手にとり、見ることができます。

セレクトのテーマは、「澄む、くらす。」
深く静かな山々に囲まれた秋田は、長い冬を超えて湧き出る雪解け水や、
澄み切った空気の恩恵を受ける土地。そうした土地で暮らすつくり手が、
丁寧に素材と向き合い生まれた品々は、暮らしに澄んだ空気を運んでくれます。

秋田県の五城目町でつくられている〈佐藤木材容器〉の〈KACOMI〉シリーズ。「みんなで囲む楽しい食卓」をイメージして生み出された秋田杉のお皿で、取り皿になる五寸~、15人ほどの食材を盛り付けられる二尺五寸までサイズが用意されています。

秋田県の五城目町でつくられている〈佐藤木材容器〉の〈KACOMI〉シリーズ。「みんなで囲む楽しい食卓」をイメージして生み出された秋田杉のお皿で、取り皿になる五寸~、15人ほどの食材を盛り付けられる二尺五寸までサイズが用意されています。

庭で育てた藍や、桜の枝葉など、身近な植物で糸を染め、かぎ針編みで装身具や造形作品をつくっている藤田美帆さんのアクセサリー。イヤリング、ピアス、ネックレス、ブローチなどが揃います。写真は臭木(クサギ)で染めたピアス〈shida03〉。

庭で育てた藍や、桜の枝葉など、身近な植物で糸を染め、かぎ針編みで装身具や造形作品をつくっている藤田美帆さんのアクセサリー。イヤリング、ピアス、ネックレス、ブローチなどが揃います。写真は臭木(クサギ)で染めたピアス〈shida03〉。

〈海鼠釉(なまこゆう)〉による深い青色が特徴の〈白岩焼(しらいわやき)〉。江戸時代から続く、秋田の赤い土と、「あきたこまち」のモミの灰を釉薬に使うことで生まれる風合いです。渡邊葵さんは「北国の蒼」をテーマに、器や陶製アクセサリーをつくっています。

〈海鼠釉(なまこゆう)〉による深い青色が特徴の〈白岩焼(しらいわやき)〉。江戸時代から続く、秋田の赤い土と、「あきたこまち」のモミの灰を釉薬に使うことで生まれる風合いです。渡邊葵さんは「北国の蒼」をテーマに、器や陶製アクセサリーをつくっています。

会期は前期と後期に分かれており、出品者が異なります。
使うものと、纏うもの。暮らしに取り入れたい手仕事に出合いに
〈K.Itoya〉へ出かけてみてください。

information

map

「澄む、くらす。」―秋田の手仕事―

会期:(前期)2022年7月16日(土)~31日(日)/(後期)2022年8月2日(火)~15日(月) 
 ※2022年8月1日(月)は入替日のため休館

場所:K.Itoya 1階 (東京都中央区銀座2-8-17)

営業時間:10:00~20:00 (日曜・祝日~19:00) 
 ※7/17(日)~20:00、7/31(日)~18:00

出品:(前期)川連漆器、秋田杉桶樽、佐藤木材容器、坂本喜子、弥生屋/(後期)大館曲げわっぱ、角館樺細工、田村一、渡邊葵、藤田美帆

Web:「澄む、くらす。」―秋田の手仕事―

主催:(公財)あきた企業活性化センター

後援:秋田県

〈LUFU〉 富山発・ヘチマとの対話から生まれた、 軽やかなインテリアグッズ

風でそよぐヘチマがかわいい

富山県射水市で40年以上もの間、持続可能な農業によって、
無農薬・無漂白のヘチマを栽培している〈へちま産業〉。

そこで生まれたヘチマは、豊かな水によって
目が美しく、質感も柔らかなのだそうです。
同社は収穫後のヘチマの加工・製造も一貫して行っているんだとか。

そんなへちま産業とインテリアデザイナーの進藤篤氏によって、
この初夏、インテリアアイテムグッズ〈LUFU(ルフ)〉が誕生しました。

無垢で気張らない心地よさ、軽やかさ、懐かしさ。
そのようなヘチマの魅力が進藤氏の手によって、新たな角度から引き出された
上質な時間を提供するインテリアアイテムが展開されます。

YULA(ゆら)w180mm × d30mm × h275mm 13500円 ※植物に個体差があるため、写真と若干異なる場合あり。

YULA(ゆら)w180mm × d30mm × h275mm 13500円 ※植物に個体差があるため、写真と若干異なる場合あり。

乾燥・加工したヘチマは速乾性・通気性に優れ、アロマスプレーを吹きかければフレグランススタンドに。

こちらは風が通るたびに、優しくゆらめくヘチマのオブジェ。

乾燥・加工したヘチマは速乾性・通気性にすぐれており、
アロマスプレーを吹きかければ、フレグランススタンドに。
夏は本体を水に浸して、窓辺に置いておくと、
気化熱によって自然な涼しさを生み出す装置としても機能します。

シート状のヘチマには、なめし革のように上質なムードがあり、
その佇まいはプリミティブな造形のオブジェを彷彿させます。

〈ろ霞〉 直島に新旅館誕生。 現代アートにオープンエアーバスも

客室にもアート作品が

現代アートの島として世界的にも有名になった直島。
ここに2022年4月、本格旅館〈ろ霞〉がオープンしました。

同館は、直島の中心部である本村までなんと徒歩2分の、
奥まった山間の自然とのふれあいが楽しめる好立地にあります。
早朝は、溜池から立ち込める朝靄が山谷を悠々と流れていく、
美しい情景に出合えることもあるんだとか。

現代アートの島として世界的にも有名な直島にオープンした本格旅館〈ろ霞〉。

「ろ霞」という名前は、はるばるこの地まで足を運んだお客さんが、
身を休め、アートや旅人同士の出会いが生まれる場となるように、
という想いが込められています。

ろ霞スイート

ろ霞スイート。

〈ろ霞〉の客室内。

デラックススイートルーム

デラックススイートルーム。

〈ろ霞〉の客室内。

客室は、オープンエアーバスのあるデラックススイートルーム8室、
プレミアムスイート2室、ろ霞スイート1室の計11室。

〈ろ霞〉の全客室には国内の若手現代アーティストなどの作品が飾られている。

国内の若手現代アーティストなどの作品が全客室に飾られています。

〈ろ霞〉のレストラン棟には、毎回テーマを設けて現代アート企画展を開催。

〈ろ霞〉のレストラン棟には、毎回テーマを設けて現代アート企画展を開催。

〈ろ霞〉のレストラン棟では、アーティストを呼んだコミュニケーションイベントも開催予定。

レストラン棟には、毎回テーマを設けて現代アート企画展を開催。
アーティストを呼んだコミュニケーションイベントも開催される予定です。

ティファニーとWMFによる 金沢縁付金箔製造の 職人育成プログラムが発足!

ティファニー日本上陸50周年の節目に

〈ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク〉と
貴重な建築・文化遺産の保護を行うワールド・モニュメント財団(WMF)によって、
日本初となる〈金沢縁付(えんつけ)金箔製造〉職人育成プログラムが発足されました。

同プログラムはティファニーが金沢市と文化庁、
金沢金箔伝統技術保存会(SCTKGLT)と連帯し、2020年にユネスコ無形文化遺産に登録された
金箔づくり「金沢縁付金箔製造」の持続的保存を目指すというもの。

ティファニー財団は今まで、日本における
WMFのプロジェクトを積極的に支援してきました。

2006年には、尼門跡寺院の修復保存プロジェクトへ250,000ドルを寄付。
これにより、WMFは世界的に有名な文化財の修理保存の専門家に依頼し、
中宮寺表御殿や霊鑑寺奥書院など、歴史的建造物や繊細な紙本着色障壁画の
修復を行うことができたのだそうです。

ティファニーとWMFにより発足した、日本初〈金沢縁付(えんつけ)金箔製造〉職人育成プログラム。

東京産の木材を使った 〈ウッドディフューザーリン〉で 住まいに木のぬくもりを

間伐材を使ったサスティナブルな商品

東京・三軒茶屋に本社を構える〈アットアロマ株式会社〉が、
国産の木材を使用したアロマディフューザー〈ウッドディフューザーリン〉を
2022年5月20日から販売しました。

wood diffuser rin (ウッドディフューザー リン)外装サイズ:幅約97mm×奥行き約97mm×高さ約25mm 3300円 ※ステンレスフレーム( 約Φ92mm×高さ20mm)つき

wood diffuser rin (ウッドディフューザー リン)外装サイズ:幅約97mm×奥行き約97mm×高さ約25mm 3300円 ※ステンレスフレーム( 約Φ92mm×高さ20mm)つき

使われているのは、
東京都唯一の村(島を除く)檜原村で採れるスギやヒノキの間伐材です。

間伐材とは、密集した木を間引く際に採れる木材のこと。
森林を健やかに保つためには欠かせない間伐ですが、
その際に出た間伐材の利用方法がまだ少ない状況があります。

かねてより未利用資源の活用を進めてきた〈アットアロマ〉。〈東京チェンソーズ〉の協力のもと、間伐材を有効活用できるディフューザーを開発。

「100% pure natural」をブランドコンセプトとし、
かねてより未利用資源の活用を進めてきたアットアロマはこの間伐材に注目。
檜原村を拠点に美しい森林を生かす取り組みをしている〈東京チェンソーズ〉の協力のもと
間伐材を有効活用できるディフューザーを開発しました。

こだわりは天然の木ならではの木目や形を生かした輪切りのデザイン。
ひとつとして同じ商品はなく、木ならではの表情を楽しむことができます。

年月によって風合いも変化していくので使うごとに愛着が増していきそうですね。
まさに木の個性を思う存分感じられる商品といえるでしょう。

地方の産業廃棄物をリモデルする アートプロジェクト 〈COMMON NEGLECT MATERIAL〉

取り残されたもののポテンシャルに目を向け、
再構築したプロダクトをまちへ

若者の都市部流出により、地方の過疎化・高齢化が続く現在の日本。
かつて栄えていた多くの集落は衰退。まちの一部だった建物や公共物は、
主人を失い、産業廃棄物への一途をたどっています。

デザイナーの太田琢人さんと建築家の浮遊亭骨碑さんは、
そのような常態化した現実には取り残された多くの価値観があると、
ものが内包するポテンシャルに目を向け、再構築する
〈COMMON NEGLECT MATERIAL(コモン・ネグレクト・マテリアル)〉
のプロジェクトをスタート。

ふたりは、資本主義によって物事の価値が平均化した社会で、
取り残されたものには市場にはない固有の価値があるとし、
それらを「コモン・ネグレクト・マテリアル(CNM)」と命名。

地方の産業廃棄物をリモデルする、アートプロジェクト〈COMMON NEGLECT MATERIAL〉。

取り残されたものが内包するポテンシャルに目を向け、再構築する〈コモン・ネグレクト・マテリアル〉。

これはエコ! 何度も使える有田焼の コーヒーフィルター

水の不純物を取り除き、まろやかな味に

ハンドドリップしてコーヒーを煎れる際、
使い捨てのペーパーフィルターがエコじゃないと気になる方も多いのでは?
そんな方におすすめのアイテムをご紹介。

独自の技術で有田焼のコーヒーフィルター〈セラフィルター〉を展開する
〈Three Rivers〉より、既存のサイズよりひとまわり小さい、
コーヒーフィルター〈セラフィルター001〉が登場しました。

39Arita セラフィルター001 各3300円 W約85mm H約65mm 約90g

39Arita セラフィルター001 3300円 W約85mm H約65mm 約90g

有田焼の円錐コーヒーフィルター〈セラフィルター001〉。
ペーパーレスで繰り返し使えるエコなフィルターです。
今回発売されたのは、コップ1杯分(ひとり分)に対応したもの。

遠赤外線効果と多孔質セラミックスの力で、
水のカルキ臭や不純物をある程度取り除くので、
このフィルターで淹れたコーヒーは、角がとれてまろやか。
コーヒー以外に、緑茶や紅茶、焼酎にも、
浄水器で通した水の代わりとして使うのもいいんだそう。

メンテナンスは、コーヒーの粉を捨てたあとに水洗いし、
お湯をかけてから、自然乾燥するだけ。
年に1回のお手入れとして、ガスコンロ上に網などを置いて、
中火に15分程度かける(オーブンに15〜30分かけるのでも可)だけで
機能を落とさず使い続けられるといいます。

京焼・清水焼の職人28人による 〈珈琲とうつわ 2nd〉 京都伝統産業ミュージアムで開催!

若手の職人や女流作家も多数参加

京都市左京区にある〈京都伝統産業ミュージアム〉で、
2022年4月23日(土)から5月1日(日)まで、
京焼・清水焼のコーヒーカップやマグカップなどを集めた
展示販売会〈珈琲とうつわ 2nd〉が開催されます。

今年1月に開催した第1回目が好評に終わったという本イベント。

京焼・清水焼の職人や作家たちの作品と、
会期中はドリップコーヒーと焼菓子の特別出店が予定されています。

毎日の生活をより心豊かにしてくれる「うつわ」。

珈琲とうつわ 2ndは、「コーヒーを楽しむ」をテーマに、
京都を代表する伝統工芸品である、京焼・清水焼の伝統を受け継ぐ工房、
職人や作家たちによる作品を展示販売します。

コーヒーカップだけでなく
「こんなモノもあり!」と思わせる、個性豊かなうつわを提供。

“ひとときの癒しの時間を共有できる友だちのようなうつわ”に
出会ってもらいたいと企画されました。

今回、参加する職人や作家は全部で28人。

西陣織・未着彩の帯図案2万点を 現代アーティストがアレンジ 展覧会〈MILESTONESー余白の図案〉

帯図案の「余白」から生まれた作品

京都の先染め織物・西陣織は、1200年前から
貴族、武士階級、裕福な町人など、
錚々たる人々の支持を得て繁栄してきました。

細尾

烏丸御池駅近くに店舗を構える〈細尾〉。

その中で、大寺院御用達の織屋として創業した〈細尾〉
時代が変わり、細尾は現在、帯やきものなどの西陣織の伝統的な技術を継承しつつ、
タイムレスなデザイン、感性を加え、唯一無二のテキスタイルを
国内外のラグジュアリーマーケットに展開しています。

そんな細尾に残された約2万点の帯図案が持つ
「余白」のデザインに着目する展覧会〈MILESTONESー余白の図案〉が
京都伝統産業ミュージアムで、2022年4月23日(土)より開催されます。

2014年から細尾は、京都芸術大学とともに〈MILESTONES〉というプロジェクトで、
約2万点もの帯図案を次世代が活用できるアイデアソースにするため、
デジタルアーカイブに取り組んできました。

MILESTONES

MILESTONES

アーカイヴ図案

アーカイブ図案。

それは細尾の代表取締役社長・細尾真孝氏主導のもと、
学生が手書きの帯図案を一枚一枚手作業でスキャンし、デジタルアーカイブ化するとともに、
各図案に込められた意味のリサーチを進めるというもの。

〈KYOTOH〉 美濃焼をアートにモダンに 表現した食器たち

〈DONABE 270〉

シンプルで使い勝手もよし

70年以上の歴史を持つ美濃焼の老舗〈京陶窯業〉は、
2021年より「土から暮らしを考える」をテーマに、シンプルながら、
アートのエレメントを感じるオリジナルブランド〈KYOTOH〉を展開しています。

デザイン・ブランドのディレクションを担当したのは、
iFデザイン賞金賞、レッド・ドットデザイン賞最優秀賞、IDEA賞を受賞し、
世界3大デザイン賞を制覇した経歴を持つ〈カロッツェリア・カワイ株式会社〉。
約2年の歳月をかけて、機能性とデザイン性を追求したプロダクトが完成しました。

〈KAKU KAKU〉と名づけられたシリーズは、多角形でモダン建築のような小洒落た佇まい。

〈DONABE 270〉19800円

〈DONABE 270〉19800円

ブランド代表商品〈DONABE〉は、万能土鍋を目指し、
耐熱性の高い土を研究して誕生しました。

〈KYOTOH〉の代表商品〈DONABE〉は万能土鍋を目指し、耐熱性の高い土を研究し誕生。

高い遠赤外線効果と密閉性で、炊く・煮る・蒸すのどれもおいしく仕上がり、
無水調理にも対応。
蓋の取手も持ちやすく設計されています。

〈CURRY ZARA〉4400円

〈CURRY ZARA〉4400円

アシンメトリーなフォルムがおもしろい〈CURRY ZARA〉。

〈OWBACHI〉3850円

〈OWBACHI〉3850円

端正な佇まいの〈OWBACHI〉。
食卓にアートでおしゃれなムードを漂わせてくれます。

〈COFFEE DRIPPER 4CUPS〉2750円、〈COFFEE DRIPPER 2CUPS〉1980円

〈COFFEE DRIPPER 4CUPS〉2750円、〈COFFEE DRIPPER 2CUPS〉1980円

〈COFFEE DRIPPER〉も、スマートで洗練されたデザインで、
毎回のドリップが楽しくなりそうです。

長坂常や藤城成貴が参加。 美濃の土の可能性を 国内外のクリエイターが探求 〈MINO SOIL〉エキシビジョン第2弾

photo: Yurika Kono

美濃の土の新たな表現のかたちを発見

4月19日(火)〜4月29日(金)、東京の〈Karimoku Commons Gallery〉にて、
美濃の土の可能性をデザインを通じて発信するブランド〈MINO SOIL(ミノソイル)〉の
第2回目となるエキシビション
〈Transfigurations of Clay(Becoming Form)〉が開催されます。

〈MINO SOIL(ミノソイル)〉の第2回目となるエキシビション〈Transfigurations of Clay (Becoming Form)〉。

昨年、第1回目が開催されたこのイベント
今回は、国内外で活躍する以下7組のクリエイターが参加。

美濃の山から掘り出した原土、人の手、美濃で古くから用いられている
陶磁器製造技術の中で象徴的な「たたら」と「押し出し」というふたつの技法、火。
それらを発想源に、クリエイターが思い描いたイメージを
美濃の職人とともに形にした唯一無二の作品が並びます。

カネ利陶料

カネ利陶料

明治に創業し、石粉業から製土業、陶器の制作まで、
五代に渡り、土にまつわるさまざまなことを手がける〈カネ利陶料〉
現在は、土づくりと土の個性を生かした作品づくり、
つくり手が表現しやすい土の提案を主に行なっています。
本社にはショップも併設され、オーダーメイドの陶器も販売。

〈Karimoku〉と〈Blue Bottle Coffee〉 朝食が豊かになるコーヒーグッズ

木の美しい質感にシンプルなフォルム

愛知県刈谷市の木製家具国内トップメーカー〈Karimoku〉。
優れた技術を継承し、生活を豊かにしてくれるモダンな家具を数多く手がけています。

そんなKarimokuですが、近年さまざまなメーカーとコラボレーションを行い、
木製家具の魅力を広めています。
本日ご紹介する〈ブルーボトルコーヒー〉とのコラボで、昨年12月に発売された
〈Karimoku × Blue Bottle Coffee Morning Collection〉も
そのひとつ。

Karimokuは、以前よりブルーボトルコーヒーの一部カフェの家具を手がけていたそうですが、
今回制作されたのはなんとコーヒーグッズです。

〈Karimoku × Blue Bottle Coffee Morning Collection〉で今回制作されたのはなんとコーヒーグッズ。

おいしいコーヒーを自宅でも楽しんでもらうためのツールとして、
インテリアとしても映えるものを届けたいという想いから生み出されたのは、
ドリッパースタンド、フィルターケース、カッティングボードの3点。

いずれも、同カフェから着想を得たシンプルかつ誠実なデザインで、
木の素材を生かした素朴さと柔らかな曲線が、テーブルに温かみを添えてくれます。

原料には、端材や使用しにくい短い木材も活用し、
林業に貢献しているところも魅力です。

ドリッパースタンド 10450円 W18×H12×D20cm

ドリッパースタンド 10450円 W18×H12×D20cm

ブルーボトルオリジナルドリッパーとカラフェがぴったりと収まり、
ドリップ時もコーヒーがきれいに落ちるようにと設計されたドリッパースタンド。
スタンドの下にスケールを置いて使用することも可能です。
何よりなめらかな木の質感が美しい。

フィルターケース 7700円 W12.5×H12.5×D12.5cm

フィルターケース 7700円 W12.5×H12.5×D12.5cm

ブルーボトルオリジナルのコーヒーフィルターに合わせて開発された専用フィルターケース。
30枚入りのフィルターがピッタリと入り、側面のスリットのお陰で、
フィルターの元の形状をキープしたまま取り出しやすい構造です。
蓋をコースターとして使ってもよいのだそう。

カッティングボード 5500円 W36xD20xH1cm

カッティングボード 5500円 W36xD20xH1cm

木の素材を生かしたデザインや、ブルーボトルのロゴをイメージした
やわらかな曲線がお部屋に温かみを添えるカッティングボード。
パンやフルーツなどをのせて朝ごはんプレートに、
チーズをのせてワインとともに楽しむなど、
幅広いシーンで活躍してくれます。

伝統文化と森林を循環させる サステナブルな 〈森をつくる太鼓〉

間伐材と伝統技術から誕生

文久元年に創業し、祭りや芸能で使われる楽器や道具をつくり続けて160年。
宮内庁をはじめ、歌舞伎座、国立劇場、国立能楽堂など
錚々たるところを相手にしてきた〈宮本卯之助商店〉。
森林課題と向き合い、東京・檜原村で持続可能な森林経営に取り組む〈東京チェンソーズ〉。

今春、両者が手を組み、伝統工芸技術と間伐材を掛け合わせた
サステナブルな〈森をつくる太鼓〉が誕生しました。
これは、江戸東京の伝統に根差した技術や産品などを新しい視点から磨き上げ、
世界へ発信していく〈江戸東京きらりプロジェクト〉の一環として生み出されたもの。
この太鼓の認知を広げることで、檜原村の木材の価値向上や産業の効率化、
多様性のある森づくりへの貢献を目指したいといいます。

プロジェクトをまとめたコンセプトムービー。壮大な森にて木を切り出すところから職人が木材を丁寧に加工し、太鼓ができるまでが美しくまとめられています。各代表のそれぞれが思いを語るシーンも必見。

何度も修理を行うことで長く使用され、
それに伴い職人の技術も継承されてきた祭に関わる楽器や道具。
しかし現代の消費サイクルの短縮により、
以前よりその技術・文化を守り育てることが難しくなっています。

一方、東京は総面積の4割が森林ですが、
木材価格の下落に伴い、近年では林業従事者も10分の1ほどに減少。
戦後植林された樹齢60年ほどの人工林が各所に育っていますが、
充分に生かされておらず、
このままだと森の生態系のバランスが崩れ、
山崩れといった災害などの原因にもなりかねません。

肥前の技術を結集! 〈zen to〉の新作・太田和彦監修 「酒をきれいに飲む盃」で乾杯!

酒を知り尽くす太田氏が求めた“究極の器”

長崎県の波佐見町にある陶磁器メーカー〈株式会社 中善〉。

2020年に中善が立ち上げたオリジナルブランド
〈zen to〉では、これまで著名人やデザイナーらとともに
機能的でユニークなプロダクトをリリースしてきました。

第4弾となる今回のテーマは「酒器」!
酒好きにはたまらない、
お酒をこの上なくおいしくいただける3種の盃が登場です。

陶磁器メーカー〈中善〉のオリジナルブランド〈zen to〉、第4弾となる今回のテーマは「酒器」。

今回、酒器の監修を務めたのは
居酒屋探訪家として知られる太田和彦さん。

日本各地の居酒屋を訪ね、
酒にまつわる多数の著書を上梓している太田さんが、
酒を「きれいに飲む」ための盃を手掛けました。

太田 和彦(おおた・かずひこ)アートディレクター / 作家。1946年生まれ。資生堂宣伝部デザイナーを経て独立。もと東北芸術工科大学教授。居酒 屋・旅などの著作、テレビ出演多数。

太田和彦(おおた・かずひこ)アートディレクター/作家。1946年生まれ。資生堂宣伝部デザイナーを経て独立。元東北芸術工科大学教授。居酒 屋・旅などの著作、テレビ出演多数。

太田さんが長年求めていたのは、
「飲みやすく、酒をおいしくする」盃。

酒の味わいの違いは焼物の種類にもよるそうで、
陶器よりも磁器が適しているのだそう。

「土ものの陶器は酒の味を曇らせますが、
石の磁器は明快にきれいにします。

形は、筒形のぐい飲みではなく、浅い平盃。
浅い平盃は香りが広がり、縁を唇に当て、
少し傾けるだけでスイと飲め、様子がきれいです。

日本酒は唇で味わうものです。
窯元の協力を得て、理想の大きさ、
厚さ、口当たりなどを実現させました」(太田さん)

まずは太田さんいち押しの「浅盃」をご紹介しましょう。

蓬莱盃(浅盃)

蓬莱盃(浅盃)

〈蓬莱盃(ほうらいはい)〉と名付けられたこちらの盃。

東海中にあって仙人が住み不老不死の地とされる霊山、
蓬莱山が藍染付で盃に描かれています。

浅盃は、手に持つ姿を美しく引き立たせるデザインに。

「酒をきれいに飲む」ための盃です。

かわって深盃は、じっくり酒の味を楽しめます。

酒をおいしくする盃は、酒の味を邪魔しないもの。

陶器と違い、吸水性のない磁器だからこそ
ダイレクトに酒本来の味を堪能できます。

蓬莱盃(深盃)

蓬莱盃(深盃)

潔い輪郭が際立つ浅盃か?

ほどよく容量のある深盃か?

自分好みの形状を選んでみましょう。

盃には上質な陶石を使用し、
職人がひとつひとつ手作業で仕上げることで、
量産品にはない品格や味わいが生まれます。

粋で上品なテクスチャーと造形美が、
お酒を飲む前から心を楽しませてくれることでしょう。

手にするとより洗練された美しさが際立つ。

手にするとより洗練された美しさが際立つ。

究極の一杯を楽しむために生まれた蓬莱盃。

「一杯の酒が、蓬莱の地に心を運ぶことを願っています」(太田さん)

夫婦盃(2個セット)

夫婦盃(2個セット)

続いては、白磁に青の濃淡、
紅色が鮮やかな〈夫婦盃(めおとはい)〉。

つがいで泳ぐ鯉に夫婦の姿を託してつくられた二対の盃です。

有田の加飾技法を習得した伝統工芸士によって描かれた、
2匹の仲むつまじい鯉の姿が印象的!

長く連れ添った夫婦を思い、
この盃での晩酌が互いの健康と
長寿に導いてくれることを願って製作されました。

蓬莱盃よりも小ぶりの盃で、
上品でありながらカジュアルにも使えそう。

カップルや友人同士で気軽にお酒を楽しむときにも重宝しそうです。

限りある材を活用する 曲げわっぱの新ブランド 〈Blanc Pa〉誕生!

規格外だった「シラタ」を生かす

国の伝統的工芸品に指定されている唯一の曲物「大館曲げわっぱ」の製造元、
1959年創業の〈大館工芸社〉より、新ブランド〈Blanc Pa(ブランパ)〉が登場しました。

原料となる秋田杉本来の色のグラデーションを生かした器は、
〈Cup〉、〈Dish〉、〈Bowl〉の3種類。サイズはそれぞれS、M、Lが揃います。

「原料の秋田杉を大切に使いたい」
そんな思いから、Blanc Paは誕生しました。

デザートプレートやphoto-box-full

デザートプレートや取り皿にぴったりの〈Dish S〉 5,500円。

北東北の厳しい自然環境の中、
老齢になってもゆっくりと成長する特性を持つ秋田杉は、年輪幅が細かく、
木目が詰まっているため、美しく強度にすぐれていると言われています。

なかでも、大館曲げわっぱに使用されるのは、
木の中心部分である「赤身」と呼ばれる晩材。
木を輪切りにした際、内側に位置する、密で濃い年齢を重ねた部分です。

色が赤く濃い部分が「赤身」、端の白い部分が、若い「シラタ」。シラタは木には必ずあり、平均25%、多いものでは50%の場合もあるのだそう。

色が赤く濃い部分が「赤身」、端の白い部分が、若い「シラタ」。シラタは木には必ずあり、平均25%、多いものでは50%の場合もあるのだそう。

「シラタ」と呼ばれる木の外側の若い部分は、縮み率が大きく、
木目にもばらつきが出るため、「同品質同規格」の製品を推奨される
大館曲げわっぱでは、これまで利用されることはありませんでした。

秋田杉は、今では数が限られた貴重な材。
大館曲げわっぱにも、かつては樹齢200~250年の天然秋田杉が使用されていましたが、
自然保護を目的に2013年に伐採が禁止となり、
新たに材として調達することはできなくなってしまいました。

天然秋田杉は、木曽ヒノキ、青森ヒバと並ぶ日本三大美林。杉は日本固有の樹種で、学名は、ラテン語で「Cryptomeria japonica」。「日本の隠れた財産」を意味します。

天然秋田杉は、木曽ヒノキ、青森ヒバと並ぶ日本三大美林。杉は日本固有の樹種で、学名は、ラテン語で「Cryptomeria japonica」。「日本の隠れた財産」を意味します。

現在は植林した樹齢100年以上の秋田杉を使用していますが、
2020年度秋田県林業統計によれば、
秋田県にある木材の中での割合はわずか1%と限りがあることは明らか。
この貴重な秋田杉の「シラタ」も有効活用できないかと試行錯誤し、
生まれたのがBlanc Paでした。

人の生と死にやさしく寄り添う。
今治タオルとMAYA MAXXの
絵本プロジェクト『タオルの帽子』

『タオルの帽子』原案・伊藤幸恵 絵と文・MAYA MAXX

タオルにまつわる物語を公募し、絵本にするプロジェクト

私が住む美流渡(みると)地区に2020年に移住したMAYA MAXXさんが、
新しい絵本をつくった。
MAYAさんは画家の活動と並行して、これまでさまざまな絵本を刊行してきた。
その多くは、福音館書店の幼児向けのシリーズだったが、
今回の絵本は、それらとは異なる佇まいを持っている。

タイトルは『タオルの帽子』。
制作されたきっかけは、MAYAさんの故郷・今治でのプロジェクト。
今治はタオルの産地としてよく知られた地域。
高い品質を誇り、ブランドとして定着しているが、一方で後継者不足という課題もある。

そんななかで、『タオルびと』制作プロジェクト委員会が発足。
タオル工業の現場の声をインタビューする取り組みが行われ、
今年10年の節目を迎えた。これを記念して、
タオル工業のものづくりに関心を持つきっかけになってほしいとの思いから、
タオルにまつわる物語を公募し、そのうちの1点をもとに
MAYAさんが絵本をつくるという企画が生まれた。

MAYAさんは、動物をモチーフとしたシンプルなフレーズの絵本を多く描いてきた。

MAYAさんは、動物をモチーフとしたシンプルなフレーズの絵本を多く描いてきた。

昨年7月、『タオルびと』絵本プロジェクトと題して公募が行われ、
全国から100件以上の物語が寄せられた。
その中でMAYA MAXX賞に輝いたのが、伊藤幸恵さんによる『タオル帽子』だった。

この物語は、伊藤さんの体験とこれまでの活動を綴ったもの。
2006年に突然がんの告知を受け、闘病中に抗がん剤治療によって髪の毛が抜けた。
そのときに姉が送ってくれたタオルの帽子が、その後の活動を決定づけた。

3年後にがんが再発。治療の道を求めて講演会やセミナーへ通うなかで、
あるとき医療従事者たちが
「抗がん剤の副作用による脱毛にはタオル帽子が一番良い」
と口々に語っていたのを聞き、自身の記憶が蘇ってきたという。

『タオルの帽子』原案・伊藤幸恵 絵と文・MAYA MAXX

『タオルの帽子』原案・伊藤幸恵 絵と文・MAYA MAXX

毛髪が一本もない。眉もなく、まつ毛のない。
私にとって、その事実は、丸裸にされている様な、とても惨めで、恥ずかしく、
悔しくて、心がざわつき落ち着かない状態だったのだと思います。
タオル帽子を被った瞬間、全身がふわぁーとくるまれた様な優しさに、
安堵感が広がったのでした。

(『タオル帽子』より)

ここから、がん患者さんにタオル帽子を贈る活動が始まった。
タオルのメーカーに提供をお願いしたり、つくり手を募集したり。
約10年の活動で、協力者は100名以上、
これまで800枚以上を患者さんに届けることができたそう。

無我夢中で毎日が暮れることは、私にとってありがたく
不安からの脱出法でもありました。病を忘れ、熟睡できる。
それで十分でした。

(『タオル帽子』より)

授賞式にて。MAYAさんと伊藤幸恵さん(右)。

授賞式にて。MAYAさんと伊藤幸恵さん(右)。

飛騨産業×原研哉 「座り」をもっと心地よく 〈SUWARI〉

左から、ラウンジチェア(ナラ材 W60 D53 H67.5 SH37 AH61.5cm)、チェア(ナラ材 W43 D42.5 H68 SH42cm)、スツール(ナラ材 W40 D25 H44 SH42cm)、正座椅子(ナラ材 W39 D21 H14.5cm)

和の空間にマッチする心地よい椅子

1920年、飛騨で使い道のなかったブナの木を有効活用し、
曲木家具の製造を創めた〈飛騨産業〉。
それ以降、人々の生活を豊かにする家具を数多く生み出してきました。

今春、そんな飛騨産業と原研哉氏がタッグを組み、
新作家具シリーズ〈SUWARI(座り)〉が登場します。

チェア(ナラ材 W43 D42.5 H68 SH42cm)

チェア(ナラ材 W43 D42.5 H68 SH42cm)

名前の通り、あらゆる「座り」の営みを心地のいい風景に変える、
というコンセプトのもと、さまざまなかたちの椅子やテーブルが開発された本シリーズ。

ラウンジチェア(ナラ材 W60 D53 H67.5 SH37 AH61.5cm)、サイドテーブル(ナラ材 W48 D47.5 H50cm)

ラウンジチェア(ナラ材 W60 D53 H67.5 SH37 AH61.5cm)、サイドテーブル(ナラ材 W48 D47.5 H50cm)

チェア(ナラ材 W43 D42.5 H68 SH42cm)、テーブル(ナラ材 W80 D80 H68cm)

チェア(ナラ材 W43 D42.5 H68 SH42cm)、テーブル(ナラ材 W80 D80 H68cm)

SUWARIは日本の建築空間に通底する垂直水平のリズムに合わせ
垂直水平を意識した造りで、和の空間にも自然になじみ、ほどよく引きしめます。

脚下が畳ずり構造で床面への負担も小さく、重さもそこまでないので、
畳をはじめカーペットやフローリングの上でも使いやすいところも特徴。
総じて、シンプルですが、抜群の機能性を持ち、
日本の住空間にフィットするプロダクトに仕上がっています。

シリーズの目玉である椅子は、細身かつ強靱な国産の小径木を使い、最低限の素材で構成。
座面と背面を絶妙な反りと角度にし、小ぶりながら安定感のある座り心地です。
後方にわずかに反り返った座面と、第三腰椎にフィットする背板が、
背骨を自然なS字カーブに保ち、長時間座っても疲れにくいのもポイント。
また、奥行きが浅めで重心の移動をスムーズにでき、
体軸の近くに足を置けるので、上体を支えやすく腰への負担を軽減できます。
座り心地のよさはもちろん、起立や着座にも細やかに配慮された設計がすばらしいですね。

徳島県上勝町発 杉の間伐材からできた天然繊維 〈KEETO〉

KEETO。左から20番手、10番手、5番手、3.3番手。

森林環境の向上にも貢献

徳島県徳島市から車を50分ほど走らせたところにある上勝町。
近年は〈上勝町ゼロ・ウェイストセンター〉をはじめ、
まち全体で持続可能な取り組みが盛んに行われています。

その上勝町から、この冬誕生したのが木糸ブランド〈KEETO(キート)〉
立ち上げたのは、〈合同会社すぎとやま〉です。

緑豊かな上勝町の山間。

緑豊かな上勝町の山間。

上勝町は面積の90%が山林のまち。そのほとんどが杉の人工林です。
この人工林ですが、戦後日本各地で大量に杉や檜の造林が行われて生まれたもの。
定期的な手入れをしないと森の生態系のバランスが崩れ、
洪水や土砂崩れを引き起こす原因になると言われており、
今、社会問題にもなっています。

KEETOは杉の間伐材から生まれた、自然循環への貢献性が非常に高い木の糸。

KEETOは、そんな杉の間伐材から生まれた、自然循環への貢献性が非常に高い木の糸。
特徴は、杉本来の高い抗菌力に加え、糸にすることで軽量・速乾・吸水性が際立ち、
土に還るのも早いのだそう。

左から20g 1320円、200g 3520円、500g 7700円、1000g 500g〜はグラム単位で価格を計算。

左から20g 1320円、200g 3520円、500g 7700円、1000g 500g〜はグラム単位で価格を計算。

太さの種類は、20番手、16番手、10番手、3.3番手の4種類。
1巻が20g、200g、500g、1000gほど種類があります。
用途によってさまざまな使い方ができそうですね。

〈SHIMANTO HINOKI FURNITURE WORKS〉 四万十ヒノキの 生命力溢れるモダンな新作家具

木材の特徴を生かした3つの家具

日本最後の清流・四万十川のある、高知県四万十町の民有林面積は約40000ヘクタール。
国有林を含めると、なんと町土面積の87%が森林です。
まちでは、若者の定住促進や自伐林家との共生を図りつつ、
適切な育林と間伐を計画的に行い、森の豊かさを守っています。

四万十川のある、高知県四万十町の民有林面積は約40,000ha。国有林を含めると、なんと町土面積の87%が森林。

そんな四万十川流域で生産される四万十ヒノキは、
年間降水量が東京や大阪の2~3倍に達することから、良質で香り豊か。

先頃、その四万十ヒノキの間伐材で家具をつくる家具ブランド
〈SHIMANTO HINOKI FURNITURE WORKS(以下、SHFW)〉より、
モダンで洗練された新作家具が発売されました。

今回発売されたのは、ローテーブル〈ITTO〉、スツール〈KINO〉、
シェルフ〈MISHI〉の3つ。
ITTOとKINOは、ヒノキを製材する過程で生じる端材を利用しているため、
それぞれ形状が異なる唯一無二の家具です。

ITTO(ローテーブル)110000円 奥行550mm 幅1050mm 高さ350mm 

〈ITTO〉(ローテーブル)110000円 奥行550mm 幅1050mm 高さ350mm 

ITTO(ローテーブル)110000円 奥行550mm 幅1050mm 高さ350mm

斜面で育った四万十ヒノキの、曲がった根元を切り落とした時にできた
三角形の端材を組み合わせたローテーブル。
ヒノキの生命力を感じる、独特なフォルムがかっこいいですね。
穴が空いた材や樹皮を虫が食べた後がある材など、
それぞれ木の歴史を感じさせるものもあり、味わいがあります。
ちなみに「ITTO」という名前は、四万十町の名所
一斗俵沈下橋(いっとひょうちんかばし)から。

京都の新たな食の魅力を発見! 〈KYOTO FOOD & CRAFT MARKET〉 3月12、13日に開催

丹後から山城まで、ユニークな16のつくり手が集結

3月に入り、暖かな日差しを感じられる日が増えた今日この頃。
京都は〈京都市勧業館みやこめっせ〉にて、
地域の魅力的な食材を集めたマルシェが開催されます。

〈KYOTO FOOD & CRAFT MARKET〉と題したこのイベントは
みやこめっせ開館25周年を記念して企画されるもの。
日程は3月12日(土)、13日(日)の2日間です。

古くから豊かな食文化が栄えていた京都には、
魅力的な食材やお店が数多くあります。
しかし、まだまだ現地の人も知らない、こだわりの生産者や若いつくり手などによる
未知なる食材やフードが開発されていることも確か。

このイベントでは、北は丹後から南は山城まで、
府内全域からユニークな16のつくり手が集結。
京都の食材を使ったスイーツや丹後産の食品、調味料、京野菜にクラフトビールや
お家でも楽しめる京都で作られた食材など、バラエティ豊かな商品が並びます。

〈かけはしブルーイング〉のクラフトビール

〈かけはしブルーイング〉のクラフトビール。

〈Marché de Yorimichi〉のカヌレ

〈Marché de Yorimichi〉のカヌレ。

〈京・甘納豆処 斗六屋〉の甘納豆

〈京・甘納豆処 斗六屋〉の甘納豆。

〈南禅寺豆腐屋服部×保存食lab〉の山椒香るおぼろ豆腐

〈南禅寺豆腐屋服部×保存食lab〉の山椒香るおぼろ豆腐。

〈広河原里山野菜加工グループ〉のみょうがの甘酢漬け

〈広河原里山野菜加工グループ〉のみょうがの甘酢漬け。

〈出店者一覧〉
宇治香園(日本茶)、黄桜(クラフトビール)、
南禅寺豆腐屋服部×保存食lab(豆腐・保存食)、
ヤノ株式会社(丹後産食品)、かけはしブルーイング(クラフトビール)、
Marché de Yorimichi(スイーツ・ジャム)、京都宮津オリーブ(調味料)、
無添加食品 木村商店(冷凍食品)、京・甘納豆処 斗六屋(甘納豆)、
京都向島農園(野菜・米)・お豆の里(山国さきがけセンター)(米・発酵食品)、
広河原里山野菜加工グループ(漬物・山菜)、ぱんのちはれ(パン)、
YOSANO ROASTER KYOTO(コーヒー豆・クラフトチョコレート)、
KOHACHI beerworks(クラフトビール) ※順不同

マルシェに並ぶ屋台什器は〈木と暮らすデザインKYOTO〉プロジェクトの京都産木材を活用している。

また、マルシェに並ぶ屋台什器は、
木との新しい関係を探る京都市のプロジェクト〈木と暮らすデザインKYOTO〉
の京都産木材を活用したものだそう。
デザイン性があってかわいらしいですね。

3月26日からオンラインでも販売! 東北の職人と「マムアンちゃん」が コラボレーション

マムアンちゃんが教えてくれる職人の物語

タイの漫画家ウィスット・ポンニミットさん(通称タムくん)が描く
人気キャラクター「マムアンちゃん」と、
東北の職人がコラボレーションしたオリジナルグッズが発売になりました。

商品は、〈土笛〉、〈活版アートカード〉、〈起き上がり人形〉、
〈マッチ箱クリップ〉、〈飾りコマ〉の全部で5種類。
「マムアンちゃんをきっかけに、今まで興味がなかった人にも、
東北の手仕事を知ってもらいたい」という思いでつくられた
かわいい外見には、職人の物語が隠されています。

たとえば、〈起き上がり人形〉は、岩手県で3代続く「六原張り子」。
その名をはじめて聞く人も多いかもしれません。

岩手県のデザイナーズユニット〈コシェルドゥ〉による〈起き上がり人形〉2750円。 マムアンちゃんの特徴的なマンゴー型の髪を表現するため、通常の人形より肉付けし、起き上がるバランスになるよう試作を重ね生まれました。

岩手県のデザイナーズユニット〈コシェルドゥ〉による〈起き上がり人形〉2750円。 マムアンちゃんの特徴的なマンゴー型の髪を表現するため、通常の人形より肉付けし、起き上がるバランスになるよう試作を重ね生まれました。

金ケ崎町六原地域には、伝統芸能「鬼剣舞」や神楽の面、
干支人形の制作などを通じて、
型の内側に和紙を張る「裏張り」と呼ばれる独自の技法が伝えられてきました。
花巻市産の「成島和紙」と、起き上がるための重りに、
久慈市「小久慈焼」の土粘土が使用されているのも特徴です。

〈飾りコマ〉は、山形県の比較的新しい郷土玩具で、
米沢市で100年以上木地玩具をつくり続けてきた〈つたや〉と、
天童市のデザイン事務所〈コロン〉により生まれたシリーズ。
昔ながらのコマに、こけしやだるまの絵付けをし、土台を合わせることで、
回して遊ぶだけではなく、飾って楽しむこともできる商品で、
暮らしに合わせた職人の挑戦があったことがうかがえます。

〈飾りコマ〉2,420円。タムくんからの「マムアンちゃんはあまり背が高く見えないほうが良い」というアドバイスから、他の商品より小さくずんぐりした形の飾りコマが生まれました。

〈飾りコマ〉2420円。タムくんからの「マムアンちゃんはあまり背が高く見えないほうが良い」というアドバイスから、ほかの商品より小さくずんぐりした形の飾りコマが生まれました。

〈MAMUANG × TOHOKU〉と名付けられた今回のプロジェクトを企画したのは、
宮城県仙台市の〈カネイリミュージアムショップ6〉。
「東北の誇り」を発信するため、東北の伝統工芸品や、
職人こだわりのアイテムなどを販売するショップで、
店名の「6」は東北6県を意味しています。

〈カネイリミュージアムショップ6〉が入る〈せんだいメディアテーク〉は『仙台短篇映画祭』の会場で、2004年にマムアンちゃんのアニメーション作品が上映されました。以来タムくんは仙台でライブパフォーマンスを行うなど作品を発表。東日本大震災後の『仙台短篇映画祭3.11映画制作プロジェクト』にも参加しています。

〈カネイリミュージアムショップ6〉が入る〈せんだいメディアテーク〉は〈仙台短篇映画祭〉の会場で、2004年にマムアンちゃんのアニメーション作品が上映されました。以来タムくんは仙台でライブパフォーマンスを行うなど作品を発表。東日本大震災後の〈仙台短篇映画祭3.11映画制作プロジェクト〉にも参加しています。

花坂陶石を余すところなく使う。
〈谷口製土所〉の〈HANASAKA〉が
挑戦するサステナブルな九谷焼

九谷焼の石の文化とは?

「『珠玉と歩む物語』小松~時の流れの中で磨き上げた石の文化~」が
日本遺産として認定されている小松市。
九谷焼もまた、その石の文化のひとつとしてあげられるだろう。
そんな九谷焼の新しい取り組みのストーリーを紹介する。

「九谷五彩」と表現されるように、彩りがあり、細かい絵つけが特徴である九谷焼。
いわゆる“顔”となる部分には注目が集まるが、
果たして九谷焼とはどんな土からできているのだろうか。
産地には必ず特有の土があり、製土所がある。
九谷焼では花坂陶石から土がつくられ、産地に製土所は2軒しかない。

そのひとつが〈谷口製土所〉だ。
最近では、〈HANASAKA〉というシリーズを展開するなど、
九谷焼を“素材”という視点から見つめ直したものづくりにも進出している。

別業種から家業を継いだ3代目の谷口浩一さん。

他業種から家業を継いだ3代目の谷口浩一さん。

現在、代表を務める3代目の谷口浩一さんは、前職は広告や編集の仕事をしていたが、
家業である谷口製土所を継ぐことにした。

「その当時から、土以外のこともやらないといけないとは思っていました」
という谷口さん。まずはものをつくって売るという流れが見えやすい。
そこで2013年から始まったオリジナルブランドがHANASAKAだ。

白い酒器のシリーズである「Blanc」、
ひと筋ひと筋鎬(しのぎ)が削られている青磁器「Givre」など、
日常使いがしやすいように、シンプルなテーブルウェアを展開している。

白い酒器のシリーズ「Blanc」。

白い酒器のシリーズ「Blanc」。

「うちは“粘土屋”なので、土を持って窯元や職人に配達に行くわけです。
そこで職人を見ていると、高い技術を持っていることがわかります。
九谷焼はどうしても絵つけのイメージが強く、
そのクオリティが価値を決めてしまいがちです。
だから見えにくくなっている成形技術や素材自体にも注目してほしいと思いました」
と始めたきっかけを話す。

産地であっても、土のこと、粘土のこと、製土のことは、
あまり知られていない現状があるようだ。
すぐれた成形技術があってこその、上絵つけだ。

土は脱水後、ケーキと呼ばれる円盤状になる。

土は脱水後、ケーキと呼ばれる円盤状になる。

「一般的にも、“陶芸の粘土をつくる仕事”があることも、
それがどんな仕事なのかも知られていないですよね。
以前、同じ産地のなかで、
『山から土を取ってきて売っているだけだから、儲かってしょうがないな』と、
言われたこともあるんですよ。それくらい土づくりに対する理解は進んでいません」