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〈若林佛具製作所〉から
“お盆のニュースタンダード”をたのしむ
新作盆飾りや盆提灯がリリース

コロカルニュース

posted:2022.7.19   from:京都府京都市  genre:ものづくり

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。

writer profile

Mayo Hayashi

林 真世

はやし・まよ●福岡県出身。木工デザインや保育職、飲食関係などさまざまな職種を経験し、現在はフリーランスのライターとして活動中。東京から福岡へ帰郷し九州の魅力を発信したいとおもしろい人やモノを探しては、気づくとコーヒーブレイクばかりしている好奇心旺盛な1984年生まれ。実家で暮らす祖母との会話がなによりの栄養源。

先祖様が帰ってくるからお飾りしよう

京都市に本社を置く仏壇・仏具メーカーの〈株式会社若林佛具製作所〉は、
2022年の新作盆飾りセット〈TOU〉と
盆提灯〈BONTOU Chochin〉、〈BONTOU Lantern〉を発表しました。

お盆は昔から家族が集まる行事のひとつ。
故人や祖先の霊が年に一度家に帰ってくるとされ、
祖霊を迎えて、感謝・供養する催しです。

コロナ禍の影響もあり、お盆の帰省を控えていた方も多いはず。

ゆっくりと家族とご先祖様との時間を過ごすための、
伝統に囚われないスタイリッシュな盆飾りや盆提灯をご紹介します。

TOU  16500円(税込)内容物:パッケージ W297×D210×H33(mm)、精霊馬 W80×D20×H100(mm)、精霊牛 W100×D20×H72(mm)、蓮の葉 φ140×H10(mm)、おがら W260(mm)、冊子。

TOU  16500円(税込)内容物:パッケージ W297×D210×H33(mm)、精霊馬 W80×D20×H100(mm)、精霊牛 W100×D20×H72(mm)、蓮の葉 φ140×H10(mm)、おがら W260(mm)、冊子。

お盆の飾りには、地域での特徴がありどれが正しいということはないものの、
主なものに盆提灯、精霊馬(しょうりょううま)、まこも、蓮の葉、水の子、お供物があるそうです。

TOUは、すぐに飾れるセットになっています。

TOUとは、訪う(=訪ねる・訪れる)に通じる日本の言葉です。

祖先や離れた家族が集う場所、
それは「訪ねる人」にとっても「迎える人」にとっても
大切な心の触れ合いであることから名づけられました。

デザイナーは、〈クリエイティブノルム〉の代表、清水慶太さん。

以前ご紹介した
盆提灯〈AGASATO〉も清水さんが手掛けられています。

地域によってはナスやキュウリに割り箸や爪楊枝をさして馬や牛を作ることも。精霊馬はご先祖様が浄土から現世に行き来する際の乗り物として使われるといわれる。

地域によってはナスやキュウリに割り箸や爪楊枝をさして馬や牛を作ることも。精霊馬はご先祖様が浄土から現世に行き来する際の乗り物として使われるといわれる。

温もりを感じるシンプルなデザインが特徴のTOU。

お盆飾りの意味を知り、飾りつけを楽しみながら、
家族はもちろん他者を思いやる気持ちを育むことにつながってほしいという想いが込められ、
ひとつずつ丁寧に職人の手仕事でつくられています。

親や子、祖父母、孫たちや親戚とお盆の飾りつけを通して
一緒に楽しむことで、家族の縁や絆を深めるよい機会になることでしょう。

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盆提灯は長く使えるシンプルデザイン

BONTOU Chochin 価格:27500 円(税込)サイズ:φ200×H685(mm) コード式、フロスト電球 

BONTOU Chochin 価格:27500 円(税込)サイズ:φ200×H685(mm) コード式、フロスト電球 

新作の盆提灯はふたつのデザイン。

BONTOU Chochinは床置き円筒型の盆提灯です。

盆提灯とは一見見えないようなシンプルさでありながら、伝統的な様式や従来型のお仏壇にも合わせることができるスタイルに。

盆提灯とは一見見えないようなシンプルさでありながら、伝統的な様式や従来型のお仏壇にも合わせることができるスタイルに。

これまで盆提灯は、“初盆には白提灯、翌年からは花柄に”と
買い替えることが一般的となっていました。

しかし家族とのかけがえのない時間を灯す盆提灯は、
“長く使ってもらえるよいもの”を提供したいと、スタイルを選ばない普遍的なデザインに。

デザイナーは、北陸・金沢を拠点にする
デザイン事務所〈root design office〉を主宰する原嶋亮輔さん。

工芸職人や工業メーカーと協同し、
さまざまな素材や手法を組み合わせたデザイン、
インテリアなどのプロダクトを手がけられています。

BONTOU Lantern 価格:19800 円(税込)サイズ:φ140×H295(mm)電池式、LED 電球

BONTOU Lantern 価格:19800 円(税込)サイズ:φ140×H295(mm)電池式、LED 電球

BONTOU Lanternは、紙の入れ替えでスタイルを変化させて楽しむ盆提灯。

ワーロン和紙を巻き、リングで留めるという構造です。
そのため、ワーロン和紙を差し替えることで、簡単に雰囲気を変えることができます。

小型〜中型のお仏壇にも合わせやすいコンパクトなサイズなので、
卓上盆提灯としても、行灯(あんどん)のように床置きとしても素敵ですね。

BONTOU Lanternに使われる、ワーロン和紙。

BONTOU Lanternに使われる、ワーロン和紙。

天保元年、1830年に京都で創業した若林佛具製作所。

京都の職人と共に歩んできた歴史、そして高い工芸の技術を背景に、
現代のスタイルでも自然と伝統文化に馴染めて楽しめる、
“お盆のニュースタンダード”が生まれはじめています。

お盆という家族で過ごす大切な時間に、
今年、新たな光を添えてみてはいかがでしょう。

*価格はすべて税込です。

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