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ティファニーとWMFによる
金沢縁付金箔製造の
職人育成プログラムが発足!

コロカルニュース

posted:2022.6.17   from:石川県金沢市  genre:ものづくり

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Kanae Yamada

山田佳苗

やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。

ティファニー日本上陸50周年の節目に

〈ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク〉と
貴重な建築・文化遺産の保護を行うワールド・モニュメント財団(WMF)によって、
日本初となる〈金沢縁付(えんつけ)金箔製造〉職人育成プログラムが発足されました。

同プログラムはティファニーが金沢市と文化庁、
金沢金箔伝統技術保存会(SCTKGLT)と連帯し、2020年にユネスコ無形文化遺産に登録された
金箔づくり「金沢縁付金箔製造」の持続的保存を目指すというもの。

ティファニー財団は今まで、日本における
WMFのプロジェクトを積極的に支援してきました。

2006年には、尼門跡寺院の修復保存プロジェクトへ250,000ドルを寄付。
これにより、WMFは世界的に有名な文化財の修理保存の専門家に依頼し、
中宮寺表御殿や霊鑑寺奥書院など、歴史的建造物や繊細な紙本着色障壁画の
修復を行うことができたのだそうです。

ティファニーとWMFにより発足した、日本初〈金沢縁付(えんつけ)金箔製造〉職人育成プログラム。

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ティファニーが目を向けた、国の選定保存技術である縁付金箔。和紙を使った金箔で柔らかな表情の光を放つのが特徴。

今回ティファニーが目を向けたのは、2014年に国の選定保存技術となった縁付金箔。
和紙を使って生み出される歴史ある金箔で、柔らかな表情の光を放つのが特徴です。

同プログラムでは、今後3年間にわたり週5日間、
金箔製造の基本技能を学ぶにふさわしい資格要件を満たした
8名の訓練生に、優れた金沢箔職人の工房で実践経験を提供していくとのこと。

ワールド・モニュメント財団の社長兼CEOの
ベネディクト・ド・モンロール氏は
このプログラムについて以下のようにコメント。

「日本、そして世界各地で、地域の文化的・精神的生活の糧となる文化遺産が、
それらを支える伝統技術の喪失によって、存続の危機にさらされています。
私たちは、ティファニー、そして地元のパートナーたちとともに、
金沢の金箔づくりの職人技を、存続可能なかたちで次世代に継承していくための
新たなプログラムを立ち上げることができることを大変嬉しく思っています」

2022年はティファニー日本上陸50周年の栄えある年。
そんな年に、日本の伝統文化を継承するプロジェクトを発足することで、
より伝統文化を守る積極的なアクションを見せていきたいといいます。

information

ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク

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