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posted:2022.7.8 from:東京都 genre:ものづくり
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writer profile
Mayo Hayashi
林 真世
はやし・まよ●福岡県出身。木工デザインや保育職、飲食関係などさまざまな職種を経験し、現在はフリーランスのライターとして活動中。東京から福岡へ帰郷し九州の魅力を発信したいとおもしろい人やモノを探しては、気づくとコーヒーブレイクばかりしている好奇心旺盛な1984年生まれ。実家で暮らす祖母との会話がなによりの栄養源。
credit
撮影:Masaki Ogawa
小川 真輝
木工家の井藤昌志さんが主宰する、
住空間の感性的なクオリティを重視する人に向けた
ハンドメイドの工芸ブランド〈IFUJI〉。
長野県松本市を拠点とするIFUJIは、
代表作の〈OVAL BOX〉の全ラインナップを取り揃える
〈IFUJI the box tailor (イフジ・ザ・ボックステイラー)〉を、
2022年4月末、東京都台東区にオープンしました。
西浅草といえばかっぱ橋道具街のある下町情緒溢れるエリア。
わずか4坪の店舗に、IFUJIの艶やかな木製品がずらりと並びます。
IFUJIの代名詞といえるOVAL BOXは、
全ラインナップのサンプルを取り揃え、素材、色、
サイズ、スタイルを選んでビスポークオーダーができるのだそう。
その組み合わせはなんと12,000種以上にも!
すべて手作業で丁寧につくられるOVAL BOXの工程は、
14以上に及びひとつのボックスが完成するまでに1週間以上を要するのだそう。
スワロウテイルと呼ばれる繊細な継手の部分は、
熟練の職人がハンドカットで切り出します。
OVAL BOXの特徴である強度をあげるための
スワロウテイルの継手には、19世紀の釘製造機でつくられた
銅釘をアメリカから取り寄せて使用しているそうです。
細部にまでこだわった製品づくりを行うIFUJI。
IFUJI the box tailorでは、
IFUJI製品のメンテナンスやアフターケアも受けつけ、
自然素材である木製品の使用上の注意点や、
日頃の手入れや修理などについてアドバイスをしていただけます。
磨き直しや再塗装も可能とのことで、
長く愛用したい製品だからこそ、
リフレッシュサービスが充実していることはありがたいですね。
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また、家具やテーブルウェアの新作も登場しています。
受注販売の〈New R スツール〉は、
アメリカン・ウィンザーチェアの様式を援用し、
クラフト感を際立たせた一脚。
「三度黒」と呼ばれる伝統的な黒染技法で、
草木の染料を用いて染められています。
OVAL BOXの新作「EXD」シリーズ。
extra deepの略で、従来の「D」type のOVAL BOXよりもさらに深い仕様です。
アロマオイルや化粧水など高さのある
瓶ものなどの収納に便利なサイズ感になっています。
〈ITALIAN TRAY/ ITALIAN ROUND PLATE〉は、
ルネッサンス期のフィレンツェで再興した
幾何学によるデザインを取り入れた食器のシリーズ。
無垢のカエデ材を コンピューター制御の加工機で切削し、
草木染で一枚一枚染め上げています。
「水ガラス」と呼ばれるガラス系の 自然塗料を塗布し
耐水性を高めているため、料理を直接盛りつけることができ、
草木染の経年変化により年月とともに味わいが変化していきます。
人々の生活を美しく飾り、愛され続ける手仕事の木製品を通して、
大量消費文化からの脱却がもとめられる
新しい時代のものづくりを追求しているIFUJI。
いいものを長く使い続ける大切さを肌で感じられる、
IFUJI the box tailorへ足を運んでみてはいかがでしょう?
information
*価格はすべて税込です。
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