地方の産業廃棄物をリモデルする アートプロジェクト 〈COMMON NEGLECT MATERIAL〉
取り残されたもののポテンシャルに目を向け、
再構築したプロダクトをまちへ
若者の都市部流出により、地方の過疎化・高齢化が続く現在の日本。
かつて栄えていた多くの集落は衰退。まちの一部だった建物や公共物は、
主人を失い、産業廃棄物への一途をたどっています。
デザイナーの太田琢人さんと建築家の浮遊亭骨碑さんは、
そのような常態化した現実には取り残された多くの価値観があると、
ものが内包するポテンシャルに目を向け、再構築する
〈COMMON NEGLECT MATERIAL(コモン・ネグレクト・マテリアル)〉
のプロジェクトをスタート。
ふたりは、資本主義によって物事の価値が平均化した社会で、
取り残されたものには市場にはない固有の価値があるとし、
それらを「コモン・ネグレクト・マテリアル(CNM)」と命名。


第1弾では、空き家率3割の三重県東紀州エリアを拠点に、
漁港に転がるコンテナを椅子にリプロダクトしました。
この漁港には、十数年以上放置されていた、巨大な冷蔵施設跡やコンテナボックス、
漁師網、塩ビ管やたも網、ブイや浮きなどが大量に転がっていたといいます。




その椅子を地域に放出することで、
ものが飽和する世界の生産と発展のレガシーに向き合い、
新たな未来を形づくるひとつの方法論となると仮説。
実際にCNMは、少しずつ現地の人々に認知されているようです。
また、この活動を通し、地元でマルシェを開いている人と出会い、
今後の可能性や地元の問題などを詳しく聞くことができたとのこと。
今後は、継続的なリサーチや発表を繰り返し、
CNMの制作方法や意匠のオープンソース化、
またワークショップを開き、現地の人々がCNMを見出し、
制作や活動を喚起させる取り組みをしていきたいと語ります。
若々しい感性が生み出した、
現代日本の社会課題を題材にしたアートプロジェクトは、
これからどのように日本に響いていくのでしょう。
ぜひ、注目していきたいですね。
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COMMON NEGLECT MATERIAL