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飛騨産業×原研哉
「座り」をもっと心地よく
〈SUWARI〉

コロカルニュース

posted:2022.3.17   from:岐阜県高山市  genre:ものづくり

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
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writer profile

Kanae Yamada

山田佳苗

やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。

左から、ラウンジチェア(ナラ材 W60 D53 H67.5 SH37 AH61.5cm)、チェア(ナラ材 W43 D42.5 H68 SH42cm)、スツール(ナラ材 W40 D25 H44 SH42cm)、正座椅子(ナラ材 W39 D21 H14.5cm)

和の空間にマッチする心地よい椅子

1920年、飛騨で使い道のなかったブナの木を有効活用し、
曲木家具の製造を創めた〈飛騨産業〉。
それ以降、人々の生活を豊かにする家具を数多く生み出してきました。

今春、そんな飛騨産業と原研哉氏がタッグを組み、
新作家具シリーズ〈SUWARI(座り)〉が登場します。

チェア(ナラ材 W43 D42.5 H68 SH42cm)

チェア(ナラ材 W43 D42.5 H68 SH42cm)

名前の通り、あらゆる「座り」の営みを心地のいい風景に変える、
というコンセプトのもと、さまざまなかたちの椅子やテーブルが開発された本シリーズ。

ラウンジチェア(ナラ材 W60 D53 H67.5 SH37 AH61.5cm)、サイドテーブル(ナラ材 W48 D47.5 H50cm)

ラウンジチェア(ナラ材 W60 D53 H67.5 SH37 AH61.5cm)、サイドテーブル(ナラ材 W48 D47.5 H50cm)

チェア(ナラ材 W43 D42.5 H68 SH42cm)、テーブル(ナラ材 W80 D80 H68cm)

チェア(ナラ材 W43 D42.5 H68 SH42cm)、テーブル(ナラ材 W80 D80 H68cm)

SUWARIは日本の建築空間に通底する垂直水平のリズムに合わせ
垂直水平を意識した造りで、和の空間にも自然になじみ、ほどよく引きしめます。

脚下が畳ずり構造で床面への負担も小さく、重さもそこまでないので、
畳をはじめカーペットやフローリングの上でも使いやすいところも特徴。
総じて、シンプルですが、抜群の機能性を持ち、
日本の住空間にフィットするプロダクトに仕上がっています。

シリーズの目玉である椅子は、細身かつ強靱な国産の小径木を使い、最低限の素材で構成。
座面と背面を絶妙な反りと角度にし、小ぶりながら安定感のある座り心地です。
後方にわずかに反り返った座面と、第三腰椎にフィットする背板が、
背骨を自然なS字カーブに保ち、長時間座っても疲れにくいのもポイント。
また、奥行きが浅めで重心の移動をスムーズにでき、
体軸の近くに足を置けるので、上体を支えやすく腰への負担を軽減できます。
座り心地のよさはもちろん、起立や着座にも細やかに配慮された設計がすばらしいですね。

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正座椅子(ナラ材 W39 D21 H14.5cm)

正座椅子(ナラ材 W39 D21 H14.5cm)

〈SUWARI〉の正座椅子は正座が苦手な人も悠々と楽しめる設計で、底の程よい曲面のおかげで体重移動も楽々。

SUWARIには正座椅子もラインナップしています。
正座が苦手な人も悠々と楽しめる設計で、底の程よい曲面のおかげで体重移動も楽々。
プロダクト自体も美しく、床に置かれた佇まいは独特の雰囲気を放っています。

原氏は今回のシリーズに関し、
「新しい日本のツーリズムを構想するうちに、こんな家具が絶対に必要になると気づき、
つくらせてもらえませんかと飛騨産業にお願いをしました。
靴を脱いで上がる空間の、清浄さ、繊細さ、緻密さに、
来訪者にはっと目覚めてもらう、そんな椅子とテーブルです。
垂直・水平の細やかなリズムに調和します。
計画中のホテル、改装中の旅館に吸い付くように収まり、
いい景色をつくるはずです」とコメント。

価格については、今春正式発表されるそうなので、
気になる方はぜひチェックしておきましょう。

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飛騨産業株式会社

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