news
posted:2021.8.14 from:岐阜県岐阜市 genre:ものづくり
〈 コロカルニュース&この企画は… 〉
全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。
writer profile
Ayumi Otaki
大瀧 亜友美
おおたき・あゆみ●山形県出身。広告制作会社や出版会社での勤務経験を活かして、フリーライターへ転身。WEBや紙媒体で編集から取材、執筆まで幅広く行う。旅や料理、植物など心を豊かにしてくれるモノやコトが大好き。
日本三大清流と呼ばれる長良川が流れる岐阜県岐阜市。
なかでも江戸時代に長良川の湊として栄えた川原町は、
今でも昔ながらの日本家屋が立ち並ぶ趣あるエリアです。
この川原町に和傘専門店、〈和傘CASA(カーサ)〉があります。
同店は岐阜和傘を取り扱う、
県内唯一の和傘セレクトショップです。
岐阜和傘とは岐阜でつくられる伝統的な和傘のこと。
その昔、水運の要所としてさまざまな物資が流通したこのエリアでは
岐阜ならではの工芸品が数多く生まれました。
なかでも和紙や竹を用いてつくられる岐阜和傘は、
江戸時代後期から製造が始まり、
昭和20年代には年間1500万本もの和傘が生産されたそうです。
今でも日本の和傘の7割は岐阜でつくられていますが
後継者不足をはじめとした問題で職人数は徐々に減少。
県民さえ岐阜和傘の存在を知らないという現状に危機感を覚え、
同店は2018年に文化継承と、魅力発信を目指してオープンしました。
築100年の町家をリノベーションした店内では、
番傘、蛇の目傘から日傘まで
日常使いできる多種多様な和傘を常時60本近く用意。
さらに岐阜和傘の手仕事を見て、触れて、体験できる空間も広がっています。
もともと岐阜県内には和傘の問屋はあったものの
一般の方が購入できるようなお店はなかったといいます。
同店が目指すのは職人とユーザーをつなげる架け橋のような存在。
お店を訪れた方には和傘の魅力や職人の想いを伝え、
職人には購入者の喜びの声を届けています。
この活動を通し、岐阜和傘の歴史や文化を発信して
和傘産業の活性化をサポートしているのです。
Page 2
そんな岐阜和傘、雨傘だけでなく
日傘のバリエーションも豊富です。
実は和紙には光を拡散させる効果があると言われています。
和紙を通した光はやわらかい風合いを感じさせつつ、
日差しを緩やかに遮断。
街路樹の下を歩けば木漏れ日の移ろいをやさしく表現してくれます。
いずれの日傘も小ぶりで軽く、扱いやすいのがメリット。
なかにはUVカット処理を施した日傘や、
取り外し可能な持ち手でコンパクトに収納できる日傘もあります。
しかも、日傘は難しい手入れが不要。
和傘ビギナーでもチャレンジしやすいアイテムです。
さらに和傘は和服にしか合わないように思いますが、
洋服との相性も抜群。
洋服のコーディネートに和傘を取り入れるだけで、
また違った雰囲気を演出できそうです。
9月まで厳しい日差しはまだまだ続くでしょう。
趣が感じられる日傘を取り入れて
心も涼しく、この暑さを乗り切りませんか?
information
和傘CASA(和傘カーサ)
*価格はすべて税込です。
Feature 特集記事&おすすめ記事