〈徳山コーヒーボーイ〉山本統さん
コーヒーに導かれた、
自由で自分らしい生き方

山口県内に6つのカフェを展開している〈徳山コーヒーボーイ〉。
店によって異なる外観や内装などチェーン店らしからぬつくり込みと、
こだわりの焙煎から生まれる甘みのあるコーヒーで、
県内外のカフェやコーヒー好きから愛されている。

その副社長を務めているのが、山本統さん。入社7年目で異例の抜擢を受けた。
いかにもやり手に思えるが、
社会に出たばかりの頃は無力感に苛まれ、惰性で日々を生きていたこともあるという。

そんな彼が、徳山コーヒーボーイに入社し、副社長を務めるようになるまでには、
どんな道のりと出会いがあったのだろうか。

旅とコーヒーが大好きだった大学時代

山口県上関町(かみのせきちょう)で生まれ育ち、大分の大学に進学した山本さん。
大学時代は、とにかく海外に行くのが好きで東南アジアを旅したほか、
1年間オーストラリアにも留学している。
さらに、卒業旅行では7か国を経て、日本へ戻ってくる壮大なひとり旅を経験。
異国の地を気ままに歩き、まち並みや食文化の違いを楽しみながらさまざまな人と交流した。

コーヒーもこの頃からの大切な人生の相棒。海外でさまざまなカフェスタイルに触れた。
また、家でも学校でもない「サードプレイス」という考え方に共感して
スターバックスでアルバイトもした。

旅好きを生かせる仕事として地理の教員になることを志し、教員免許を取得。
そして新卒でまずは大手旅行会社に就職した。

「僕が高校の頃に出会った地理の先生は、
自分が行った国や地域の話になるととても生き生きと授業をしていました。
聞いている側にもそれが伝わってきて、ああなりたいなと。
添乗員としていろんな場所に行くことで、
のちに教員になったときに実感のこもった授業ができるのではないかと考えました」

焙煎時に一番いいタイミングで窯出しした豆で淹れる、徳山コーヒーボーイのコーヒーは甘みが強いのが特徴。

焙煎時に一番いいタイミングで窯出しした豆で淹れる、徳山コーヒーボーイのコーヒーは甘みが強いのが特徴。

震災がもたらした疑問と新しい道

そうして6年ほど勤めた。しかし次第に、ルールやノルマが課せられる職場の窮屈さが、
山本さん自身の気力を削いでいった。
教員になるという夢も諦め、
どこかやり切れなさを抱えながら数字と向き合う日々を送っていた。
そして東日本大震災が起こり、生き方に向き合う気持ちが変化していった。

「このまま会社にいていいのか、もっと納得できる生き方があるのではないかと考え、
会社を辞めることにしたんです」

もう誰かの下で働くのは嫌だ。
大好きなコーヒーに関わりながら、自分のペースで暮らしたい。
そう思った山本さんは当時結婚したばかりの奥さんと上関町で生活を営む準備を始めた。
当時は空き家になっており、幼少期を過ごしていた祖母の家を借りて、
コーヒー豆を売って生計を立てていこうと計画。
会社を辞めるまでの1年間はその準備に費やした。

BEANS&GIFT店にて。直営店ではドリンクの提供だけでなく、自家焙煎したコーヒー豆の販売も行っている。

BEANS&GIFT店にて。直営店ではドリンクの提供だけでなく、自家焙煎したコーヒー豆の販売も行っている。

こうして7年勤めた会社を2012年に辞めた山本さんだったが、
すぐにある転機が訪れる。

桜を愛でながら“佐賀ん酒”を楽しめる! 〈SAKURA CHILL HOME〉で ホームメイドのお花見はいかが?

自宅に届く! 新しいお花見体験

寒かった季節もあっという間に過ぎ、気づけば春の訪れがすぐそこに……。
「今年はお花見できるかしら?」とお考えの方。
この春はぜひ、“自宅でお花見体験”をしてみませんか?

桜プールに埋もれたアフロマンスさん。

桜プールに埋もれたアフロマンスさん。

2018年から都市部で開催している、桜舞い散るチルアウトバー
〈SAKURA CHILL BAR by 佐賀〉。
佐賀県とのコラボレーションイベントとして、
クリエイターのアフロマンスこと中間理一郎さん(アフロ&コー)が
手がける人気企画です。

2018年3月の表参道の〈Zero Base〉、佐賀の〈JONAI SQUARE〉、2019年は表参道の〈COMMUNE〉でイベントを開催。

2018年3月の表参道の〈Zero Base〉、佐賀の〈JONAI SQUARE〉、2019年は表参道の〈COMMUNE〉でイベントを開催。

昨年からのコロナ禍で、2020年に予定されていた
〈SAKURA CHILL BAR〉が開催できなくなってしまい
「どうしようもないこととわかっていながらも、
このイベントに向けて、ずっと準備を重ねてきたので、
本当に悔しい気持ちでいっぱいでした」と話す中間さん。

春を楽しみたい人たちのために、また辛い状況にある酒蔵のためにも
なにかできることはないかとスタートした企画が
〈SAKURA CHILL HOME〉です。

今回特別に製作された「桜升 一本桜」。

今回特別に製作された〈桜升 一本桜〉。

やちむん×沖縄タコス
どんなシーズンでも楽しめる
沖縄独自の“B面”文化

夏でなくても楽しめる沖縄

サンサンと降り注ぐ太陽に、ビーチやマリンレジャーが沖縄のA面とするなら、
夏の賑わいを削ぎ落とした市井の「うちなー時間」を堪能できる沖縄はいわばB面。
そのなかで「やちむん」と「沖縄タコス」は、
ともに沖縄独特の文化として定着しているが、
ここ数年で観光客や現地の若い世代を中心にさらに注目を集めている。

沖縄の伝統的な陶器、やちむんは、沖縄の人だけではなく、
観光客や全国からの移住者である新鋭作家たちによって再評価を受けている。

一方、沖縄タコスは、メキシコで生まれたタコスがアメリカナイズされ、
米軍基地を経由し、沖縄で独自に進化してきた。
メキシコのタコスでもなく、アメリカのタコスでもない。
沖縄タコスとはどんなものなのだろうか。

どちらも沖縄で研磨され独特の進化を遂げたもの。
その先で、しっかりと沖縄の文化として定着してきた。
テイクアウトした沖縄タコスをやちむんに盛りつけて味わえば
コロナ禍の沖縄のB面も、新しい表情を覗かせてくれるに違いない。

やちむんと聞いてまず思い浮かぶのは、陶芸家の工房が集まるやちむんの里・読谷村。特にこの登り窯は圧倒的な存在感だ。

やちむんと聞いてまず思い浮かぶのは、陶芸家の工房が集まるやちむんの里・読谷村。特にこの登り窯は圧倒的な存在感だ。

沖縄の「やきもの」だから「やちむん」

やちむんを求めて訪れたのは、浦添市にある〈港川外人住宅街〉だ。
別名〈港川ステイツサイドタウン〉の名で、
カフェや雑貨屋、飲食店が軒を連ねる人気のスポット。
近年、徐々に拡大しながら沖縄のエッセンスを発信している。

港川外人住宅街の名の通り、もとは米軍関係者の住宅地として使われていた一角で
ポーチこそないが、平屋のコンクリートづくりの家屋が60軒あまり建ち並び、
アメリカの田舎町にいるような感覚にとらわれる。

港川外人住宅街の店舗は元米兵の住宅とあって、大きな窓に高い天井と那覇市内にはないレトロな雰囲気が漂う。

港川外人住宅街の店舗は元米兵の住宅とあって、大きな窓に高い天井と那覇市内にはないレトロな雰囲気が漂う。

この港川外人住宅街のなかで、個性あふれるやちむんを
多く取り扱っているお店が〈PORTRIVER MARKET〉だ。

東京から移住してきた麦島さん夫婦が2013年にオープン。
沖縄の衣食住に関わるものをセレクトしたライフスタイルショップだ。
やちむんだけでも小鉢から茶碗、豆皿、植木鉢など、
さまざまな作家の作品を取り揃えている。

「やちむんには、沖縄の土を使わなければならないとか、
伝統的な製法でなければならないとか細かな定義がありません。
沖縄の『やきもの』だから、訛って『やちむん』なんです」

PORTRIVER MARKETはやちむんを中心に沖縄の雑貨や調味料などを揃える。沖縄色を生活に取り入れられる、麦島さんのセレクト眼が光る。

PORTRIVER MARKETはやちむんを中心に沖縄の雑貨や調味料などを揃える。沖縄色を生活に取り入れられる、麦島さんのセレクト眼が光る。

こう話すのは、店主の麦島美樹さん。
沖縄にやってくる前は東京で〈BEAMS〉で働き、
そこで出会った今の旦那さんと沖縄にやってきた。

BEAMSで培った審美眼もさることながら、別注づくりもお手のもの。
沖縄の生活で知り合ったやちむん作家とのコネクションや、
たまたま飲食店で見かけたものなど
「ビビっと」きたものはすぐにピックアップし、作家さんと連絡を取って
PORTRIVER MARKETオリジナルの商品として生みだしていく。

「やちむんは、比較的ポテっとした表情で、
沖縄の自然になぞらえたアースカラーのものが多いですね。
なので、日常生活にもすごくマッチするんです。
和洋中、なにを盛りつけても相性はいいと思います。
クラシックなスタイルだけでなく、アレンジの効いた作品も多いので、
作家さん単位で探していくと、きっとお好みのものが見つかると思いますよ!」

そのほかにも調味料や日用品など、PORTRIVER MARKETには
麦島さん夫婦のお眼鏡にかなったアイテムが
ギュギュッと詰め込まれている。

「『港川』をそのまま英語にしてPORTRIVER MARKET。
ここに来れば沖縄のいいものがすべて揃っている
『港川商店』みたいなイメージですね。
この一角は、飲食店からコーヒーショップ、
雑貨屋となんでも揃っているので一日中遊べますよ。
個人でやっている個性的なお店が多いですね」

港川外人住宅街の店舗はすべて平屋。ミリタリーハウジングとして栄えたブロックで、現在は各通りにアメリカの州名がつけられている。

港川外人住宅街の店舗はすべて平屋。ミリタリーハウジングとして栄えたブロックで、現在は各通りにアメリカの州名がつけられている。

さてやちむんに沖縄タコスを合わせる、そんな使い方は沖縄では一般的なのだろうか。

「やちむんにも、もちろんマッチすると思います。
やちむんが『沖縄の焼きもの』としかいえないように、
沖縄タコスにもお店ごとに個性があって、
どこかゆるい感じが似ていますね」

どちらもはっきりとした定義がないのならば、捉え方は幅広い。
その組み合わせは無限大かもしれない。

〈きときと果樹園〉田中友和さん
大好きだった観光農園を受け継ぎ、
20品種以上のぶどう狩りを実現

周南市の中心部から車で40分ほど走ったところに、
15の農家が集まってできた〈須金フルーツランド〉がある。
標高200メートルの盆地に果樹園が広がり、
50年ほど前から梨、ぶどうの産地として知られ、
毎年秋には、フルーツ狩りに訪れる多くの人で賑わう。

その入り口から3キロほど奥に進んだところに、
須金フルーツランドに所属する農園のひとつ〈きときと果樹園〉が見えてくる。
田中友和さん、和歌子さん夫妻が20種類ほどのぶどうを育てている果樹園だ。

ふたりとも、もともと果樹栽培はまったくの未経験。
先代から農園を承継するために、一家そろって須金に引っ越し、
2017年12月にきときと果樹園をオープンした。

「ずっと農業をやりたかったから承継を決意した」と話す友和さんだが、
その道のりは決して平坦ではなかった。
「辞めたいと思ったこともある」というが、やり遂げられたのはなぜなのだろうか。

須金の中でも奥まった場所にあるため果樹園の入り口を示す看板をつくった。必要なものはできる限り自分たちの手でつくっている。

須金の中でも奥まった場所にあるため果樹園の入り口を示す看板をつくった。必要なものはできる限り自分たちの手でつくっている。

山の中に広がる1.2ヘクタールのぶどう園

きときと果樹園のある須金は、山と川に囲まれ、昼夜の寒暖差が大きい地区。
果樹の栽培に適した環境で、ぶどうは日の光を多く浴びながら育てられる。

桜が咲く時期のきときと果樹園。1.2ヘクタールのぶどう園のすぐ後ろに山がある、のどかな土地だ。(写真提供:きときと果樹園)

桜が咲く時期のきときと果樹園。1.2ヘクタールのぶどう園のすぐ後ろに山がある、のどかな土地だ。(写真提供:きときと果樹園)

取材で訪れた1月は収穫期を終えたオフシーズン。
それでも、田中さん夫妻は忙しく働いていた。この日行っていたのは、ぶどうの木の剪定。
樹形を整えることは、作業の効率を高めるうえで欠かせない作業だそう。

慣れた手つきで枝を剪定していく友和さんと和歌子さん。自分の背よりも高い枝を切ることもある、なかなか大変な作業だ。

慣れた手つきで枝を剪定していく友和さんと和歌子さん。自分の背よりも高い枝を切ることもある、なかなか大変な作業だ。

ほかにも、古くなったぶどう棚の修理やぶどう狩りの時期に
お客さんを迎え入れるスペースの整備もこの時期の仕事だ。

一年中ほぼ休みなく働きながら、3人の子どもの子育ても行っている田中さん夫妻。
それでも、いまの生活は充実していて、移住にまったく後悔はないという。
その根底には、「ずっとやりたかった農業をできている」という田中さんの思いがあった。

県庁マンとして農家をサポートする日々

須金に移住する前、友和さんは福岡県庁に勤める農業系の技師だった。
大学では農学を専攻し、就職のタイミングで農家になることも考えていたが、
技師の採用試験に合格したためそちらに進んだ。
以降は、農道の整備やため池づくりなど農家をサポートする仕事を15年ほど続けてきた。

他県に単身赴任していた和歌子さんが山口に転勤になったのをきっかけに、
山口県の中央に位置していた小郡町(おごおりちょう。現在は山口市)に引っ越した。
その頃から、休日は和歌子さんや子どもと山口県内の観光農園によく出かけるようになる。

観光農園で目にしたのは、自分の手で果物をもいでおいしそうにほおばる子どもの表情や、
そんなお客さんを見てよろこぶ園主たちの姿。

早生のブラックビート。(写真提供:きときと果樹園)

早生のブラックビート。(写真提供:きときと果樹園)

「いいなあ、自分もやっぱり農業をやりたいなという気持ちが強くなっていきました。
特に、観光農園はお客さんと直接話せることが魅力的でしたね」

そう思っていた友和さんに、ある日大きな転機が訪れた。

剪定した枝は一輪車に乗せて運んでいる。枝の向きを揃えているところに和歌子さんの丁寧な姿勢がうかがえる。

剪定した枝は一輪車に乗せて運んでいる。枝の向きを揃えているところに和歌子さんの丁寧な姿勢がうかがえる。

ふたりの好きなことを
移住で、かたちに。
丘の上の一軒家レストラン
〈Garden Restaurant Fathers〉

内閣府が昨年5〜6月にかけて実施した
「新型コロナウイルス感染症の影響下における
生活意識・行動 の変化に関する調査」によると、
首都圏・中京圏・近畿圏の三大都市圏居住者のうち、
これまでに比べて15.0%ほど地方移住への
関心が高まったという結果が出ているという。
この先何を大切にして生きていくかという指標をある程度決めたなら、
住む場所、働くフィールドは環境によって柔軟に変化する、
そんな時代が到来している。

2018年、島根県浜田市にレストラン
〈Fathers my first hero〉をオープンし、昨秋にはナチュラルワイン専門店を新設した
岡本皓資(こうすけ)さん、誉至子(よしこ)さん夫妻も、
そんなふうに人生を歩んでいるふたりだ。
木の茂る丘を開墾した、まるで隠れ家のような佇まいの一軒家レストランは、
コロナ禍にあっても、地元の人たちにとっては非日常の体験ができる場所と評判だ。

丘の上にある雑木林を紹介され、ピンときたという皓資さん。すでにあった空き家を解体するところから工事は始まり、幹線道路から丘の上につながる坂道もつくった。

丘の上にある雑木林を紹介され、ピンときたという皓資さん。すでにあった空き家を解体するところから工事は始まり、幹線道路から丘の上につながる坂道もつくった。

心地の良い空間を目指して

浜田で不動産業を営む義父の紹介で、
まったく手のつけられていなかった雑木林のような場所を見つけた皓資さんは、
すぐに森や自然の中にポツンとある一軒家レストランのイメージが沸いたという。

「モダンでクリーン、清潔感のある場所にしたかったんです」

開放的な大きな窓から庭を楽しむというコンセプトを据え、
北欧など海外の若いシェフが働いているようなレストランを参考に資料を集めた。
心地よい空間の指標は、自分のポリシーでもある
「目障りなものは置かない」ということ。
デザイン事務所に勤務していた皓資さんは、店のイメージを自分で考えた。

2階分の高さを吹き抜ける天井部分も含めて
無垢材を使用した温かみのある空間だが、
特注の家具とコンクリートの床は硬質なものを選んでスタイリッシュに。
壁にかかったポップなアートや観葉植物のほか
視界に入るものは、庭の眺望以外は必要最低限。
シンプルな空間の中にゆとりが生まれ、
窓の外から差し込む太陽の光の移ろい、
風のゆらめき、星の瞬きなどが彩りを添える。

皓資さん自ら設計案を出し、建築家や大工である義弟と一緒につくった空間。写真は、皓資さんのこだわりをかたちにした、浜田市内を見下ろす開放的な大きな窓や特注の大きなモルタル材のテーブル。庭はまだ発展途上にあり、少しずつ手を入れて育てていく予定。

皓資さん自ら設計案を出し、建築家や大工である義弟と一緒につくった空間。写真は、皓資さんのこだわりをかたちにした、浜田市内を見下ろす開放的な大きな窓や特注の大きなモルタル材のテーブル。庭はまだ発展途上にあり、少しずつ手を入れて育てていく予定。

昼はジビエを使ったハンバーガー(写真は猪のハンバーガー)、夜はコース料理を提供。いずれも併設のワインショップで選ぶ自然派ワインとのマリアージュが楽しい。魚や野菜はおもに地元浜田から旬のものを仕入れるようにしており、バーガーのバンズはお隣の江津市にある、国産小麦、天然酵母を使用した無添加パンのベーカリー〈紬麦〉のものを使用。肉は産地にこだわらず、味やルートに信頼のおけるものを選んでいる。

昼はジビエを使ったハンバーガー(写真は猪のハンバーガー)、夜はコース料理を提供。いずれも併設のワインショップで選ぶ自然派ワインとのマリアージュが楽しい。魚や野菜はおもに地元浜田から旬のものを仕入れるようにしており、バーガーのバンズはお隣の江津市にある、国産小麦、天然酵母を使用した無添加パンのベーカリー〈紬麦〉のものを使用。肉は産地にこだわらず、味やルートに信頼のおけるものを選んでいる。

お魚天国、島根県浜田市で
朝どれノドグロを食べ尽くせ!

高級魚で知られるノドグロ。
喉の奥が黒いことから、主に日本海沿岸地域でノドグロと言われているが、
正式名称はアカムツである。
「日本海の赤い宝石」と言われ、食通の間で好まれてきた白身魚だが、
全国的に知られるようになったのは2014年のこと。
その理由は、テニスの全米オープンで準優勝した錦織圭選手が帰国後に
「ノドグロが食べたい」と発言したからだ。
以来、価格は高騰。故郷・島根の味を懐かしんだ錦織選手の素直なひと言が、
ノドグロを高値のつくブランド魚へとのし上げた。

それから6年。依然として高級魚としての人気は保ったままだ。
ノドグロは、舌の上でとろけるような豊富な脂が特徴であるとともに、酸化しやすく、
鮮度が勝負の魚である。
ならば、新鮮であればあるほど魚本来の味わいが楽しめるに違いない。
全国屈指のノドグロの水揚げ量を誇る、島根県の浜田港を目指した。

平成17年に5市町村が合併してできた新しい浜田市。高台にある浜田城跡では、リアス式海岸の風光明媚な景色が見られる。

平成17年に5市町村が合併してできた新しい浜田市。高台にある浜田城跡では、リアス式海岸の風光明媚な景色が見られる。

浜田港のある浜田市へは、萩・石見空港から車で約1時間。
公共交通機関を使うならば、バスで空港最寄りのJR益田駅まで出て、
そこからJR浜田駅まで35分ほどの距離にある。
平成17年に5市町村が合併したため、市の面積は約69平方キロと
東京23区よりも広く、地形は山から海までとバラエティに富む。
今回、日本海に面した浜田港周辺と市街地のあたりを訪れ、
その日に水揚げされたばかりのノドグロを味わった。

浜田に着いたら、なにはなくともまずはノドグロ!

はまだお魚市場 商業棟2階にある〈めし処 ぐっさん〉は、
海鮮目当てに全国から浜田を訪れる人たちがこぞって目指す、
港のランドマークのような店である。

ノドグロや旬の魚がたっぷりとのった丼を目指し、
週末は朝から行列ができるほどだ。
まずは名物「のどぐろ炙り丼」を食べてみる。
ノドグロの身を3枚おろしにしたものを
下のご飯が見えなくなるくらいのせてから炙った、産地ならではの贅沢な丼だ。

さすが白身のトロと呼ばれるだけあり、
ノリにのった脂が白身の表面で艶やかに光っている。
口の中に入れた瞬間に舌の上でほろり崩れていくやわらかな身は、
ご飯とともにすいすいと口の中に収まっていく。
残ったノドグロもご飯もあとわずか、となったところで温めただしをかけ、
わさびを利かせて食べるのがぐっさん流のノドグロの食べ方だ。
うまい、もう一杯! とおかわりしたくなる、余韻の強さ。
それが食べる人を惹きつけてやまないノドグロ丼の魅力なのである。

浜田の弥栄米を使用。ノドグロの脂がご飯に移り、香ばしさを醸し出している。

浜田の弥栄米を使用。ノドグロの脂がご飯に移り、香ばしさを醸し出している。「ノドグロ丼」1850円(税込)

今回丼をつくるのに捌いたノドグロは、一匹2500円の立派なもの。〈めし処ぐっさん〉は、ぐっさんこと代表の山口隆さんが、港や市場で働く人がひと仕事終えた後に立ち寄れる店を、と2014年にオープンした。

今回丼をつくるのに捌いたノドグロは、一匹2500円の立派なもの。〈めし処ぐっさん〉は、ぐっさんこと代表の山口隆さんが、港や市場で働く人がひと仕事終えた後に立ち寄れる店を、と2014年にオープンした。

information

map

めし処 ぐっさん

住所:島根県浜田市原井町3050-46 はまだお魚市場 商業棟2階

TEL:070-5301-3893

営業時間:10:00~15:00

定休日:火曜・水曜

Web:めし処 ぐっさんホームページ

〈TARO〉山中健生さん
イチゴはもっと、おいしくなれる!
10年越しに掴んだ手応え

山口県の最東部、広島県との県境にある岩国市。
市内でも瀬戸内海に面した由宇町(ゆうちょう)でいま注目を集めているイチゴ農園がある。
農園での直販も、オンラインでの販売も、いつも即完売。
山中健生さん・歩さん夫婦が営む〈TARO〉だ。

「イチゴ本来のおいしさをいかに引き出すか」。
それだけを追求して栽培に取り組んできた山中夫妻の10年を聞いた。

市場に卸すより、おいしく食べてほしいから

TAROでは、4つのビニールハウスでイチゴを育てている。
中を見せてもらうと、イチゴの実が赤く色づき、ミツバチが飛んでいた。
取材を行った1月中旬は、収穫のシーズン。
この時期は農園での直販や発送があるため、毎朝3時に起床。
収穫と検品をしているうちに、あっという間に直販を始める11時になっているという。
ハードな日々が続くが、直販を行う理由はイチゴの味へのこだわりにある。

TAROで栽培している品種は「さちのか」。ビタミンCが多く含まれているのが特徴。TAROでは、先まで赤くなってから収穫している。

TAROで栽培している品種は「さちのか」。ビタミンCが多く含まれているのが特徴。TAROでは、先まで赤くなってから収穫している。

「市場に卸す場合、お客さんが手に取るまでの時間を逆算して、
一番熟した状態よりも早く収穫する必要があるんです。
うちはハウスの横にある販売所で売っているから、一番状態のいいイチゴを、
その日の朝収穫して、そのまま売ることができます。
これが、私たちのイチゴを一番おいしく食べる方法だと思っているので」

おいしいイチゴの噂は、遠くまで伝わる。
一度食べた人の多くはリピーターになり、遠方から買いにくる人もいる。
今でこそイチゴの販売について自信とこだわりを持って話す山中さんだが、
農家になる前の、会社員をやっていた頃は、劣等感を覚えることもあったという。

はたして自分は、仕事に没頭できているか

山中さんは茨城県つくば市の会社で働くシステムエンジニアだった。
25歳のとき、大学院で植物病理学を研究していた、のちの妻となる歩さんと出会う。
農業について楽しそうに語り、「いずれ自分で農業をやりたい」と話す歩さんに、
大きく心を動かされたという。

会社員をやっていた頃には、自分がのびのびと働ける場所を求めて何度も転職した。

会社員をやっていた頃には、自分がのびのびと働ける場所を求めて何度も転職した。

その理由は、組織で働くことから感じる窮屈さだった。

「会社の先輩たちを見ると、エンジニアの仕事を心底楽しそうにやっている。
エンジニアに強い思い入れがなかった自分には追いつけないと思ったし、
『一流にはなれないだろう』と漠然と思ってもいました。
寝ても覚めても仕事に没頭できる人には勝てませんからね。
でも妻と出会って、農業だったら育てる作物も育て方も自分の思ったように決められる。
責任は重たいけれど、いつか没頭できるようになるのでは、と考えました」

組織という枠がないからこそ、知らないうちに自分に課していた枠を超えて、
可能性を広げられるのではないか。そんな期待を農業にかけたのだった。

太宰府天満宮の老舗〈かさの家〉から 梅の季節にぴったりの “令和”スイーツが登場!

万葉集にも詠まれた太宰府

福岡県太宰府市にある、太宰府天満宮。
天神さまとして菅原道真公をお祀りする太宰府天満宮は、
平安時代からこの地を守り続けています。

「飛梅」が有名な太宰府天満宮は今まさに梅の季節に。

「飛梅」が有名な太宰府天満宮は今まさに梅の季節に。

「令和」への改元で一躍注目を浴びた太宰府。
太宰府天満宮の参道には、多くのお茶処やお土産店などが立ち並びます。

梅ヶ枝餅が人気の〈かさの家〉。

梅ヶ枝餅が人気の〈かさの家〉。

菅原道真公ゆかりの太宰府名物「梅ヶ枝餅」。
大正11年創業の〈かさの家〉は、旅人の宿泊と食事を提供する
旅籠(はたご)から始まり、現在は梅ヶ枝餅の製造販売を主に、
参道に店を構えています。

ひとつ一つ手作業で焼かれている自慢の梅ヶ枝餅。

ひとつひとつ手作業で焼かれている自慢の梅ヶ枝餅。

例年であれば受験シーズンのこの季節、
多くの参拝客で賑わう天満宮ですが、
コロナ禍の影響を受けてめっきり人足が減ってしまったといいます。

そんな中、この梅ヶ枝餅の名店〈かさの家〉が新しくカフェをオープン!

昨年12月25日、もともとあった雑貨店を改装し、
てぬぐいを扱う〈てのごい家〉とその奥に〈cafe kasanoya〉を
オープンしたということで、さっそく伺いました。

〈かさの家〉の姉妹店〈てのごい家〉と〈cafe kasanoya〉。

〈かさの家〉の姉妹店〈てのごい家〉と〈cafe kasanoya〉。

老舗でありながら革新的。
湯沢の〈ヤマモ味噌醤油醸造元〉が
カフェで追究する新しい発酵の世界

秋田県の最南に位置する湯沢市。
山形県と宮城県に接し、その県境は国内でも有数の地熱地帯です。
湯沢市の大地をつくりあげたマグマは、いまも「見えない火山」として活動を続け、
観光や産業に生かされています。

湯沢市には、「地熱」という自然エネルギーの恩恵を受けながら、
アツく、力強く、たくましく生きる「自熱」を持った地元の人々がいる――。
新しいことがモクモク起きているこのまちの、新しいワクワクを紹介する連載、
第4回目は、湯沢岩崎地区で慶應3(1867)年から続く
〈ヤマモ味噌醤油醸造元〉の7代目、髙橋泰さんを紹介します。

進化する伝統産業

雪深い湯沢市岩崎地区に、江戸末期より続く〈ヤマモ味噌醤油醸造元〉があります。

水資源豊かな土地で髙橋茂助が創業して以来150余年。
伝統を守りながらも先進的な活動を次々と行い注目されているのが、
7代目の髙橋泰さんです。

「お客様は変わらない味を求めますが、変わらないと産業は終わってしまう。
進化しなくてはいけない」と新たな発酵の世界を追究しています。

関東の大学に進学し、2007年に家業を継いだ7代目の髙橋泰さん。従来の商品に加え、新しいパッケージのデザインを自ら手がけるなど、少しずつ自分のビジョンをかたちにしてきました。以前コロカルで取材した記事はこちら。

関東の大学に進学し、2007年に家業を継いだ7代目の髙橋泰さん。従来の商品に加え、新しいパッケージのデザインを自ら手がけるなど、少しずつ自分のビジョンをかたちにしてきました。以前コロカルで取材した記事はこちら

地元で愛され続ける定番商品をつくりながら、
「世界の食文化と和の調味料が融合し、進化していくこと」を理念に、
2012年より味噌醤油製品の海外輸出を開始。
最初は蔵の軒先に小さなショップをつくり、やがて回遊式庭園を整備、
〈YAMAMO GARDEN CAFE〉とアートギャラリーをつくり、
地域の活性化にもつながるインバウンドツアーも行うようになりました。

蔵に併設する〈YAMAMO GARDEN CAFE〉。蔵元が存続した背景やその世界観を伝えたいという思いからリノベーションし、自社の味噌醤油を使用したジェラートの提供から営業がスタートしました。

蔵に併設する〈YAMAMO GARDEN CAFE〉。蔵元が存続した背景やその世界観を伝えたいという思いからリノベーションし、自社の味噌醤油を使用したジェラートの提供から営業がスタートしました。

カフェからは美しい庭園が臨めます。(写真提供:ヤマモ味噌醤油醸造元)

カフェからは美しい庭園が臨めます。(写真提供:ヤマモ味噌醤油醸造元)

泰さんがリスペクトする、町長も務めた本家髙橋七之助や、4代目にまつわる作品を展示するギャラリー。アート作品として時代を超え100年前のメッセージを伝えること、地域の人に美意識をもってもらうことも伝統産業の役割と考えています。

泰さんがリスペクトする、町長も務めた本家髙橋七之助や、4代目にまつわる作品を展示するギャラリー。アート作品として時代を超え100年前のメッセージを伝えること、地域の人に美意識をもってもらうことも伝統産業の役割と考えています。

蔵独自の特殊酵母を発見!

泰さんがデザインした商品の一部。中央は、火入れをしていない、肉をやわらかくするなど酵素の効能がある〈KIJOYU〉(864円・税込)。

泰さんがデザインした商品の一部。中央は、火入れをしていない、肉をやわらかくするなど酵素の効能がある〈KIJOYU〉(864円・税込)。

味を守っていくというスタンスを守りながらも、泰さんは新しいことに挑戦。
試験醸造を重ね、さまざまな研究を続けるなかで、自社蔵から特殊な酵母を発見します。

酵母を培養する実験室「cultivator」は、カフェと蔵をつなぐスペースにあり、ガラス越しに見学可能です。

酵母を培養する実験室「cultivator」は、カフェと蔵をつなぐスペースにあり、ガラス越しに見学可能です。

発見した酵母は、味噌醤油の仕込みのみならず、
肉や魚の肉質改善や、ワインの醸造もできる特性を持ったもの。

さまざまな料理に応用できる菌を発見する確率は、
新しい惑星を見つけるのに等しいほどの天文学的な数字であること、
発見した菌が魚介系の旨みをつくるコハク酸を持つことから、
惑星と鉱物(琥珀:amber)の名前を掛け合わせ
〈Viamver(ヴィアンヴァー)〉と命名しました。

「お酒の酵母は塩分があると死滅するため料理に使うことができないですし、
反対に塩分を好む酵母を塩分のない状態にしてしまうと死滅してしまいます。
ヴィアンヴァーは塩分があってもなくても働くので、
お酒も料理もつくることができる、ほかに類を見ない酵母なんです」

東京ミッドタウンで開催中 〈とらや市 鉢〉 「鉢」のある暮らしを知る展覧会

今も昔も生活の中に「鉢」

5世紀にもわたり和菓子屋を営み、現在も古びることなく、
ますますその魅力を増しつつある、和菓子の老舗〈とらや〉。

若者からお年寄りまで、世代を超えて愛され続ける背景には、
その上品な味わいはもちろん、ブランド力、品格、美意識と、
歴史の中で培われてきた揺るぎないものがあります。

現在、そんなとらやが不定期で行なっている、
食にまつわる実用的な道具の展示・販売会〈とらや市〉が、
〈とらや 赤坂店〉と〈東京ミッドタウン店ギャラリー〉で開催されています。
赤坂店は3月9日(火)まで、東京ミッドタウン店ギャラリーは3月26日(金)まで。

もともと東京ミッドタウン店ギャラリーで「ふきんとてぬぐい」「弁当箱」など、
食にまつわる実用的な道具を展示・販売していた本企画。

第9回目となる今回のテーマは、「鉢」。
お皿より深さがあり、お碗よりも浅い器だと、それとなく認識されている鉢。
そんな鉢の使われ方の変遷や、日本各地にある伝統的な産地でつくられた鉢など、
とらやの奥ゆかしい視点で編成された、三部構成の展示となっています。

地元で大ヒット!
知られざる「わたしのまちで
愛される調味料」


今月のテーマ 「わたしのまちで愛される調味料」

料理の味の決め手になる調味料。
全国的に有名なものも多いですが
地元企業がつくり、地元で大人気の知られざる商品も
全国各地に存在しています。

今回は、まちの人たちに愛される必需品的な調味料を
〈地域おこし協力隊〉のみなさんに紹介してもらいました。

名産品を使ったもの、伝統的につくられ食べられているものなど、
さまざまな調味料がラインナップ。
気になるものがあればお取り寄せしてみてください。

【岩手県奥州市】
一度食べたら病みつきに! ネギ農家さんがつくるネギドレッシング

奥州市江刺のネギ農家高橋沙織さんがつくる
〈ネギ屋のドレッシング〉。

ネギ農家の高橋沙織さん。

ネギ農家の高橋沙織さん。

個人で製造しているため、
できる時に、できる量だけ、自分のペースでつくられているそうです。
リピーターからの口コミで広がり、
SNSで販売告知をするとすぐに完売してしまうほどの大人気商品なんです。

ネギ畑の様子。

ネギ畑の様子。

息子さんも時々お手伝いをしてくれるそうです。

息子さんも時々お手伝いをしてくれるそうです。

〈ネギ屋のドレッシング〉は、
ネギだけでなくにんじんも入っているので鮮やかなオレンジ色。
ネギ特有の辛みや匂いは感じず、
本来の甘みが凝縮されている濃厚なドレッシング。

ベースのレシピはあるけれど季節によって
異なるネギの甘みや水分量に合わせて、
高橋さんの舌で味のバランスを調整しています。

販売先である古道具や雑貨、野菜などを販売する
〈YOLISUL〉のオーナーおふたりも、
あまりのおいしさに1回にボトル半量を
サラダにかけてしまうというのも納得。
材料に動物性のものは一切使用していないので、
ビーガンの方にもおすすめです。

かわいいデザインのパッケージ。

かわいいデザインのパッケージ。

ネギ生産者である高橋さんが、
このドレッシングを販売するきっかけになったのは
岩手県奥州市江刺にあるヨガスタジオ
〈ヨガスペースコパン〉で開催されたマルシェ出店だったそうです。

それ以来、ネギを生産するだけではなく、
自分が育てた野菜そのもののおいしさを引きだす商品を開発し続けていて、
その商品をいろいろなかたちでお客さんに届けています。

マルシェの様子。

マルシェの様子。

自慢のネギはもちろん……。

自慢のネギはもちろん……。

さまざまな野菜を販売!

さまざまな野菜を販売!

また、〈ネギ屋のドレッシング〉だけではなく、
ビーガンスイーツづくりもされている高橋さんは
「つくることが好きなんです」と話してくれました。

イベント限定のスイーツやピクルスなども販売。

イベント限定のスイーツやピクルスなども販売。

キャロットケーキにはドライいちじくも入っています。

キャロットケーキにはドライいちじくも入っています。

購入方法は市内のお店で数量限定、不定期で販売。
ハンバーガー屋〈GROW〉には
ネギ屋さんオリジナルソースを使用したメニューがあるので、
気になる方は、お試しあれ!

information

map

YOLISUL FUCHI″

住所:岩手県奥州市江刺川原町3-9

TEL:0197-34-0388

営業時間:11:00〜16:00

Instagram:@yolisul.fuchi

information

map

GROW

住所:岩手県奥州市江刺六日町1-1

TEL:0197-47-6207

営業時間:11:00〜14:30(14:00L.O)、17:30〜22:00(21:00L.O)

日・祝日 11:00〜14:30(14:00L.O)

定休日:火曜

※ハンバーガー完売次第閉店。

Web:https://grow-funburger.com/

photo & text

小川ちひろ おがわ・ちひろ

東京都品川区出身。大学で移民を学び、言語や異文化に興味を抱く。オーストラリア留学、台湾ワーキングホリデーと海外生活を経験。着任前は都内ギャラリーカフェに勤務。2018年5月岩手県奥州市地域おこし協力隊着任。今年度は台湾向けに東北のリアルライフスタイルやカルチャーシーンを伝えるウェブメディア立ち上げを目指し、自身も旅するように東北でしか味わえない経験を堪能中。

東京下町・酎ハイ街道のれんめぐり
〈十一屋〉かじかむ心身が
ほどけるような、
マスターの気遣いとやさしい味わい

酎ハイ街道。
その名がつけられているのは、
東武伊勢崎線鐘ヶ淵駅と京成線八広駅を結ぶ、鐘ヶ淵通りを中心に広がる一帯。
そこにはなぜか酎ハイの名店が揃い、酎ハイを愛する人々が集まってきます。
さあ、酎ハイの聖地へ、いざ。

●東京下町でいただく今宵の酎ハイは……
1杯で2度おいしい! 老舗大衆酒場の焼酎ハイボール

今回紹介するのは東京・墨田区の〈十一屋〉。
下町の風情が残る、昭和の思い出が残る、
というよりも、歴史の証人や文化財? とも感じる建物。
活気あふれるまちなかではなく、静かな住宅街の夜。
ほのかな明かりが中から漏れている風景だけで、
ちょっと幻想的な物語の登場人物になったよう。

古さとポップさが同居した不思議な外観。路地にほのかな明かりが漏れる姿はちょっと幻想的。

古さとポップさが同居した不思議な外観。路地にほのかな明かりが漏れる姿はちょっと幻想的。

大衆酒場や酎ハイという言葉が、ぱっと頭には浮かんでこないたたずまいですが、
中に入れば、もちろんそこは、私たちが愛する酒場の世界。
ただし、酒と肴を楽しんでいるうちに、
あれ? もしかしたらやはりなにかの物語の中にいるのかも……
なんていう心地よい迷宮にはまりこんでいきそうです。

映画のロケに使われそうな内観。古い建物ながら、その魅力を損なわないリフォームもありきれいに整っています。のれんの向こうに棟続きのお好み焼き・もんじゃ屋があります。

映画のロケに使われそうな内観。古い建物ながら、その魅力を損なわないリフォームもありきれいに整っています。のれんの向こうに棟続きのお好み焼き・もんじゃ屋があります。

バラバラに見えて不思議な統一感。メニュー札もなんだか作品のよう。

バラバラに見えて不思議な統一感。メニュー札もなんだか作品のよう。

まずは最初の一杯といきましょう。
もちろん酎ハイからですが、こちらの楽しみは、いわゆる「味変」。
通常の酎ハイと、あるものを加えるバージョンがあります。
まずは通常の酎ハイ〈焼酎ハイボール〉から。
コクのあるまろやかさで、飲んだ時に、冷涼感と飲みごたえのバランスがいい。
エキスはおそらくオーソドックスな梅系なのかと思うのですが、
カウンターに立つ3代目のマスターに聞けば、「それが、先代しか知らないんですよ」
と笑顔を浮かべながらの回答。

すっとしたたたずまいの〈焼酎ハイボール〉(310円)。レモンは少量ながら皮の苦みが心地よいアクセントに。

すっとしたたたずまいの〈焼酎ハイボール〉(310円)。レモンは少量ながら皮の苦みが心地よいアクセントに。

自慢の酎ハイはいわば変わらぬ伝統の象徴。
昔からこの店を愛してくださる常連客への贈り物であり、
はじめましてのお客様にも、この店が長く続いている理由を、
味わっていただくものでもあるのでしょうか。

もうひとつの酎ハイも、愛されてきた歴史の象徴。
各テーブルにひとつずつ置いてある白い粉に注目。
これを酎ハイに振り入れると……シャープな酸味で一気にリフレッシュ。
最後まで酸味が続き、酎ハイの味も締まる。
その日の疲れがすーっと抜けていくような感覚に。
実はこの粉は「クエン酸」。
疲労回復に良いと言われているクエン酸を、
酎ハイに入れるというアイデアも先代のもの。

クエン酸が始まったきっかけは先代の「お客様の健康のため」という気持ちから。酸味が最後まで続き、飲み味はさっぱり。

クエン酸が始まったきっかけは先代の「お客様の健康のため」という気持ちから。酸味が最後まで続き、飲み味はさっぱり。

さて、酎ハイを味わいながらメニューへと目を移すと、
居酒屋の定番にとどまらず、本格的な和洋中に加えてさらに家庭料理、
独身男子のアイデア料理かと思うもの、そして高級料理店のまかないというような、
とてもいい意味でつかみどころがないラインアップがずらり。
ならばそれにのっかり、こちらも好奇心の赴くままに、
〈刺盛り〉と〈カレー味マカロニサラダ〉という統一感のない注文。
でもこれを酎ハイ(まずはクエン酸なしバージョンで)が、
見事にまるっと取り持ってくれるのだから不思議です。

鎌倉に3店舗を展開。人気麻婆豆腐店
〈かかん〉の小嶋章太さんが追求する、
これからの飲食店のかたちとは?

鎌倉から考えるローカルの未来

長い歴史と独自の文化を持ち、豊かな自然にも恵まれた日本を代表する観光地・鎌倉。

年間2000万人を超える観光客から、鎌倉生まれ鎌倉育ちの地元民、
そして、この土地や人の魅力に惹かれ、移り住んできた人たちが
交差するこのまちにじっくり目を向けてみると、
ほかのどこにもないユニークなコミュニティや暮らしのカタチが見えてくる。

東京と鎌倉を行き来しながら働き、暮らす人、
移動販売からスタートし、自らのお店を構えるに至った飲食店のオーナー、
都市生活から田舎暮らしへの中継地点として、この地に居を移す人etc……。

その暮らし方、働き方は千差万別でも、彼らに共通するのは、
いまある暮らしや仕事をより豊かなものにするために、
あるいは、持続可能なライフスタイルやコミュニティを実現するために、
自分たちなりの模索を続ける、貪欲でありマイペースな姿勢だ。

そんな鎌倉の人たちのしなやかなライフスタイル、ワークスタイルにフォーカスし、
これからの地域との関わり方を考えるためのヒントを探していく。

鶴岡八幡宮から海へと続く鎌倉の目抜き通り「若宮大路」。この通り沿い、古都と海の中間地点に、〈みやげ屋かかん〉が先日オープンした。

鶴岡八幡宮から海へと続く鎌倉の目抜き通り「若宮大路」。この通り沿い、古都と海の中間地点に、〈みやげ屋かかん〉が先日オープンした。

多くの人を惹きつける鎌倉発の麻婆豆腐

「鎌倉においしい麻婆豆腐のお店があるんでしょ?」
ここ1~2年の間に、東京に暮らす知人などからこんな質問をされる機会が増えた。
なかには、山椒が適度に効いた深みのある味わいの虜となり、
すでに何度も通っているという人も。

地元住民から観光客までを惹きつけてやまない麻婆豆腐を提供しているのは、
2016年に鎌倉・梶原で開業し、現在は市内に3店舗を構える〈かかん〉だ。
かかんの麻婆豆腐が生まれたのは、梶原店のオーナー・小嶋章太さんが、
旧知の仲だったシェフの小出幸生さんとともに、
現在の〈かかん鎌倉本店〉がある場所で営んでいたカフェバー〈カジェヘロ〉。
このお店で常連客たちに愛されていた名物メニューが、麻婆豆腐だったのだ。

適度な辛さと花山椒による痺れ、ひき肉の旨みが絶妙なハーモニーを奏でる〈かかん〉の「麻婆豆腐定食 」(1100円・税込)。一度食べたら癖になるその味わいが、鎌倉のローカルから旅行者までを惹きつけている。

適度な辛さと花山椒による痺れ、ひき肉の旨みが絶妙なハーモニーを奏でる〈かかん〉の「麻婆豆腐定食 」(1100円・税込)。一度食べたら癖になるその味わいが、鎌倉のローカルから旅行者までを惹きつけている。

各地でのイベント出店や数々のメディア露出などによって、
近年人気が全国区となりつつあったかかんの勢いは、
多くの飲食店に打撃を与えたコロナ禍においてもとどまることはなく、
先日、テイクアウト専門の新業態〈みやげ屋かかん〉を由比ヶ浜にオープンした。

小嶋さんのこだわりや美意識、ホスピタリティが凝縮したカジェヘロ、
地域の住民が気軽に立ち寄れる食堂〈かかん梶原店〉、
かかんブランドを全国に広める拠点となった鎌倉本店や各地でのイベント出店、
そして、高まるテイクアウト需要に応える新業態であり、
EC販売の拠点ともなるみやげ屋かかんーー。

常に自らが自由でいられるための選択肢を模索しながら、
個人の表現と店舗の経営の両立を図って進化してきたかかんは、
アフターコロナ時代における飲食店のあり方を体現しているように思える。
コロナ禍においても果敢なチャレンジを続ける小嶋さんに話を聞きに、
オープンしたばかりの新店舗を訪ねた。

農作物のロス軽減に! 〈ソノリク農作物劇場〉第1弾 オクラ100%の〈御来楽〉がデビュー!

「新鮮で、きれいなものが最も良い」?

佐賀県鳥栖市に本社を置く〈株式会社福岡ソノリク〉。
農作物の運送業や倉庫業を手掛ける同社は、
西日本を拠点に農作物の生産から保管、
輸送までを一手に引き受ける物流会社です。

その福岡ソノリクが、新たな取り組みとして
〈ソノリク農作物劇場〉をスタートさせました!

福岡ソノリクの本社。

福岡ソノリクの本社。

〈ソノリク農作物劇場〉とは? 

福岡ソノリクが長年培ってきた農作物の保管技術や
生産者とのネットワークを生かして、
新しい農作物の魅力を引き出そうというプロジェクト。
スーパーなどに並ぶ農作物は、豊作であったり
サイズや形が規格外であるという理由から、
生産された農作物全てを出荷できるわけではなく、
それらをどうやって活用するかは常に課題なのだといいます。

福岡ソノリク本社にある専用倉庫。徹底した品質管理のもと農作物が保管されています。

福岡ソノリク本社にある専用倉庫。徹底した品質管理のもと農作物が保管されています。

フォークリフトを自在に操り荷物を運んでいきます。

フォークリフトを自在に操り荷物を運んでいきます。

「売る人も買う人も、農作物は『新鮮で、きれいなものが最も良い』
という常識に縛られているのではないか?」
プロジェクトリーダーの園田裕輔さんは、
農作物の保存方法や加工方法を工夫することで廃棄を減らし、
次なる“農作物の活躍の場”をつくりたいと考えました。

農作物の多くは収穫時期が決まっており、豊作時には供給過多で価格が下り、不作時には価格が高騰。天候に左右されるため予測が難しく、豊作時には育ちすぎた農作物を廃棄することも。

農作物の多くは収穫時期が決まっており、豊作時には供給過多で価格が下り、不作時には価格が高騰。天候に左右されるため予測が難しく、豊作時には育ちすぎた農作物を廃棄することも。

そしてその「農作物劇場」の舞台に立つ第1号は……
鮮やかな緑とネバネバが特徴の「オクラ」です!

2020年、新型コロナウイルス発生の影響により、
タイの契約農家で生産するオクラの輸入が制限され
大量のオクラが行き先を失ってしまいました。
品質のよい農作物が流通に乗らない状況を
日頃から目の当たりにしていた園田さんは、
これを契機にオクラを利用した新しい製品の開発に乗り出しました。

タイにある契約農家の従業員のみなさん。オクラは非常に足が早いため長期保存が難しく、通常は収穫後すぐに日本に空輸されるのだそう。

タイにある契約農家の従業員のみなさん。オクラは非常に足が早いため長期保存が難しく、通常は収穫後すぐに日本に空輸されるのだそう。

管理が行き届いた農場で収穫されたオクラ。国産のオクラは主に夏場に収穫され、秋から春のシーズンに海外で栽培することで日本では年間を通して手に入るように。

管理が行き届いた農場で収穫されたオクラ。国産のオクラは主に夏場に収穫され、秋から春のシーズンに海外で栽培することで日本では年間を通して手に入るように。

さまざまな理由で出荷できずにいる農作物を生かすために。
福岡ソノリクはパートナー企業と連携して、新しい「オクラ」の魅力を届けています。

今年のバレンタインデーに! 〈コッチェ・ル・ショコラ〉
ベルギー、ベトナム経由那須発の
ビーン・トゥ・バー・チョコレート

カカオとの出会いから始まったショコラトリー

栃木県那須塩原市に、ビーン・トゥ・バーの
ショコラトリー〈コッチェ・ル・ショコラ〉があります。

場所は、黒磯駅から先日コロカルでもご紹介した板室温泉へ向かって、車で20分ほど。
牧草地と木々に囲まれた静かなエリアにありながら、
おいしいチョコレートの噂を聞きつけたお客さんが、
車や自転車に乗ってやって来ます

Photo:Nanako Ono

Photo:Nanako Ono

こちらでは店主の平林卓さんがベルギーで修得した
本格製法でチョコレートをつくっているのですが、
そのラインナップが、何ともオリジナリティ豊か。

カカオ豆のおいしさを生かしたシンプルな
チョコレートはもちろんおいしいのですが、
注目は、地元の食材を使った「ローカルチョコレート」。

たとえば昨年冬に発売された〈フランボワーズ唐辛子〉は、
那須烏山と那珂川町にある〈雨蛙果樹園〉のフランボワーズに、
大田原市の唐辛子を合わせたショコラ。
ベリーの酸味とピリ辛の風味が人気でした。

そのほかにも、那須町のあんずを使用した爽やかな風味の〈那須産あんずアマレット〉、
那須町仕込みの味噌を使用したガナッシュに山椒を忍ばせた〈山椒米こうじ味噌〉、
大田原市須賀川地区産の雲巌寺紅茶を使用した
〈マサラチャイ〉など、意外な組み合わせがいろいろ。

ちょっと癖のあるチョコレートはお酒にも合います。
ラインナップは、知り合いの農家さんや道の駅で
旬の素材を仕入れているため、その時々で変わります。

ビーン・トゥ・バーとは、カカオ豆からチョコレートになるまで、
すべての工程を自社工房で製造するスタイルのこと。

発酵し、乾燥させた状態で届いたベトナム・ダクラク産のカカオ。箱の蓋を開いた途端に、発酵臭が。チョコレートが発酵食品だということを実感しました。Photo:Nanako Ono

発酵し、乾燥させた状態で届いたベトナム・ダクラク産のカカオ。箱の蓋を開いた途端に、発酵臭が。チョコレートが発酵食品だということを実感しました。Photo:Nanako Ono

そもそもコッチェ・ル・ショコラは、ベトナム産のおいしいカカオと出会い、
「このフルーティーなカカオ豆の風味を活かせるようなチョコレートをつくりたい」
——そんな思いからスタートしたのだとか。
まさに、豆から始まったビーン・トゥ・バー・スタイルなのです。

福岡のまちに元気になってほしい!
〈餃子のラスベガス〉で
自慢の餃子を大盤振舞い

「喜んでもらいたい」その思いだけ

福岡市内に店を構える〈餃子のラスベガス〉。
注文を受けてから手包みする自家製餃子が自慢のお店です。
普段であれば客足の絶えない人気店ですが、
2020年から続く新型コロナウイルスの影響で
周辺の飲食店と同様に厳しい状況となっているといいます。

今年の1月14日には福岡県内に2度目の緊急事態宣言が発令されたばかり。
それを受けて、〈餃子のラスベガス〉は休業を決断。
しかし店を閉める代わりに始めたのが〈餃子の大盤振舞い〉!
なんと1月16日から期間限定で毎日100食の餃子を無料配布しているのです。

店名を〈餃子の大盤振舞い〉として餃子の配布を開始。

店名を〈餃子の大盤振舞い〉として餃子の配布を開始。

去年いち早く設置された店外の手洗い場。来店されたお客様には手洗い・消毒をお願いしている。

去年いち早く設置された店外の手洗い場。来店されたお客様には手洗い・消毒をお願いしている。

漫画家・大橋裕之の旅コラム
「福岡から糸島へのドライブ。
旅の2日目は、大体おもしろい」

さまざまなクリエイターによる旅のリレーコラム連載。
第16回は、漫画家の大橋裕之さんによる福岡県の旅。
二日酔いの状態から旅は始まり、一路、糸島へ。
海を見に行くという目的のなかで、
名物を食べ、初めての体験もいくつか。
さまざまなものに出会い、旅の醍醐味を感じたようだ。

福岡から糸島への観光ドライブ

2014年5月19日の昼前、ひどい二日酔いの状態で目が覚めた。
昨夜、福岡天神のイベントスペースで行われた単行本出版記念イベントの打ち上げで
しこたま飲んでしまったので仕方がない。
旅の2日目なんて大体そんなものだ。
しかし今日は昨夜のイベントを企画してくれた瓜生くんが福岡を観光案内してくれる日。
正直一歩も動きたくないし寝ていたいし水以外は何も口にしたくないが、
なんとか重い体を引きずってホテルをチェックアウトすると、
迎えに来てくれた瓜生くんの車に乗り込み、
友人の安増くんをピックアップして3人で糸島に向かった。

どうやら糸島には海があるという。
糸島は島なのか?
そういえば、なぜ糸島に行くことになったのだろうか。
海辺のまち(愛知県蒲郡市)生まれの人間としては
なんとなく旅先の海が見たくなるので、
おそらく前日にリクエストを聞かれた僕が、
福岡の海が見たいと酔っ払いながら口走ったのだろう。

リクエストしておきながら二日酔いの僕は、道中かなり口数が少なかったと思う。
昨夜の締めに安増くんに連れて行かれた
元祖長浜家〉の濃いとんこつラーメンもかなり効いている。
他県から来た人間には〈元祖長浜家〉の味とニオイが強烈過ぎて
拒絶されることもあるそうだが、
事前情報を聞いていたからなのか酔っ払っていたからなのか、
僕はおいしく食べることができた。
しかしダメージは残ったみたいだ。

お米から生まれた 完全ノンカフェインドリンク! 体にやさしい〈玄米デカフェ〉

お米の産地でつくられる新ドリンク

山形県の北西に位置する庄内町。
ササニシキ、コシヒカリ、つや姫、ひとめぼれなどの
ルーツとして名高い〈亀の尾〉というお米が生まれた場所でもあります。

庄内町

そんな米どころで、玄米を独自焙煎した新しいドリンクが生まれました。
その名も〈玄米デカフェ〉。
焙煎された香ばしい日本のお米の旨みを丸ごと味わえる
安全で体にやさしいノンカフェインの飲みものです。

パッケージ

寝る前でも気にせず飲める100%ノンカフェインがうれしい

実は、「デカフェ」「カフェインレス」と表示されているものは、
100%カフェインを含まないという訳ではないそうです。

「デカフェ」とは、本来カフェインを含んでいる飲料や食物から
カフェインを取り除いたもの、もしくはカフェインを含まない状態にしたものを指します。
また、「カフェインレス」とは、カフェインを90%以上取り除いたもののことで、
完全にカフェインが含まれていないとは言えません。

でも、〈玄米デカフェ〉はお米からつくられているので
そもそもカフェインが含まれていません。
妊娠中や授乳中の人はもちろん、
カフェインを控えている方も安心して飲めるドリンクとなっています。

玄米茶とは異なり、コーヒーのようにドリップしていただきます。

玄米茶とは異なり、コーヒーのようにドリップしていただきます。

日本の代表銘柄を飲んで楽しむ

〈玄米デカフェ〉は、玄米デカフェマイスターが
品質検査で一等米と認められた、食べてもおいしいお米を使用して
ひとつひとつ丁寧に製造されています。

しっかりと中まで均一に火を通して焙煎された玄米。

しっかりと中まで均一に火を通して焙煎された玄米。

焙煎された玄米を製粉した状態はまるでコーヒーのよう。ドリップしたときに、旨味と苦味、そしてお米の持つ甘みを引き出すように製粉の度合いを調整していくそうです。

焙煎された玄米を製粉した状態はまるでコーヒーのよう。ドリップしたときに、旨味と苦味、そしてお米の持つ甘みを引き出すように製粉の度合いを調整していくそうです。

山形の玄米だけでなく、
秋田や北海道などの各県の代表的な銘柄を
原材料として使用し、全6種類がラインナップ。
お米品種でそれぞれ味わいが異なるので
まずは〈玄米デカフェ飲み比べセット 6銘柄〉で、
利酒ならぬ、“利茶”をしてみるのがおすすめです。

飲む人も時間も選ばず、
気兼ねなく飲める〈玄米デカフェ〉でリラックスタイムを
充実させてみてはいかがですか?

氷をいれてアイスにするのもおすすめです。

氷をいれてアイスにするのもおすすめです。

infomation

map

Atelier Genmai de Cafe 
アトリエ 玄米デカフェ

〈醸す森 kamosu mori〉 洗練フレンチとワインで乾杯! 松之山温泉のカジュアルなオーベルジュ

森の中の“泊まれるフレンチバル”

新潟県、十日町市の山間に位置する松之山温泉。
有馬、草津と並ぶ日本三大薬湯として知られるこの地に、
お酒好きが集まる宿〈バル&ホステル 醸す森 kamosu mori〉があります。
場所は、温泉街から少し離れた森の中。
松之山の老舗旅館〈酒の宿 玉城屋〉の姉妹宿として、2018年にオープンしました。

玉城屋といえば、フレンチと日本酒のペアリングが評判の宿。
東京の2つ星フレンチレストランで研鑽を積んだ栗山昭シェフが、
地元の食材を使って織りなす“里山キュイジーヌ”が人気で、
2020年の『ミシュランガイド新潟』でも1つ星として掲載されています。

そんな玉城屋の姉妹宿として、地元食材を使ったフレンチを
オーベルジュスタイルでカジュアルに楽しめるのが、この醸す森。
たっぷり食べて飲んで、そのうえ、温泉まで堪能できる、
何ともうれしい“泊まれるフレンチバル”なのです。

美しい自然が広がる絶景ダイニング

天井に配された県産杉のルーバーが外の自然とつながっているような、森と一体感のある空間。

天井に配された県産杉のルーバーが外の自然とつながっているような、森と一体感のある空間。

建物に入ってまず目に飛び込んでくるのが、大自然を借景にしたダイニング。
県産杉を贅沢に使った、シックで心地いい空間が広がります。
レストランだけの利用も可能。常時100種類以上のワインと日本酒が揃い、
軽く一杯も、しっかりごはんも歓迎の、自由度の高さが魅力です。

テーブルも県産杉を使ったオーダーメイド。

テーブルも県産杉を使ったオーダーメイド。

人気は、宿泊者限定のお得なコース「4種のワインペアリング付きディナーセット」。
ソムリエがその日の料理にぴったりのワインを選んでくれるので、
ワインビギナーも安心して楽しめます。

今回のメニューはブランド豚〈つなんポーク〉が主役。
地産地消の旬の食材にこだわった、野菜もたっぷりのフレンチは、
軽やかで繊細な味わいが身上。
小さな丸パンは、地元のコシヒカリを使った米粉パン。
米ならではのやさしい風味が印象的です。

日本酒派には、新潟の地酒9種を飲み比べできるセットがおすすめ。
玉城屋の4代目でもあるオーナーの山岸裕一さんは、
世界利酒師コンクールのファイナリストでもある酒のスペシャリスト。
山岸さん選りすぐりの地酒を堪能できます。

日本酒飲み比べセット「のんべえプラン」。醸す森のオリジナル日本酒をはじめ、松乃井、真野鶴、雪男、君の井などのラインナップ。食前酒から食後酒まで、特徴の異なる酒をセレクト。

日本酒飲み比べセット「のんべえプラン」。醸す森のオリジナル日本酒をはじめ、松乃井、真野鶴、雪男、君の井などのラインナップ。食前酒から食後酒まで、特徴の異なる酒をセレクト。

レストランから望めるアートオブジェも必見。昼間は水面に空が映り込み、まったく違う表情に。

レストランから望めるアートオブジェも必見。昼間は水面に空が映り込み、まったく違う表情に。

東京下町・酎ハイ街道のれんめぐり
〈愛知屋〉常連さんのひと声で始まった
シャリシャリ酎ハイ

酎ハイ街道。
その名がつけられているのは、
東武伊勢崎線鐘ヶ淵駅と京成線八広駅を結ぶ、鐘ヶ淵通りを中心に広がる一帯。
そこにはなぜか酎ハイの名店が揃い、酎ハイを愛する人々が集まってきます。
さあ、酎ハイの聖地へ、いざ。

●東京下町でいただく今宵の酎ハイは……
シャリシャリ感がうれしたのし。アツアツ小鍋との温度差も下町のんべえの心を掴む

今回紹介するのは〈愛知屋〉。
まさに鐘ヶ淵駅と八広の間、酎ハイ街道の中心あたり。
8年前の平成24年に新築・移転と建物は新しくとも、
一歩中に入ればやはり45年重ねてきた歴史が、
自然と店の風格、空気に表れてくるようです。

鐘ヶ淵通りから少し住宅街に入ったところ。落ち着いた佇まいですが、不思議にすぐにここだとわかる存在感。

鐘ヶ淵通りから少し住宅街に入ったところ。落ち着いた佇まいですが、不思議にすぐにここだとわかる存在感。

そして大将の石川鉄之さんと、先代女将の幸子さんの元気な「いらっしゃい」の声、
カウンターを埋める常連さんのわきまえた活気で、
下町酒場の居心地の良さの中に入りこめます。

大衆酒場というイメージから連想する雰囲気ではなくきれいに磨かれ整頓されたカウンター。常連さんの過ごし方も想像できます。

大衆酒場というイメージから連想する雰囲気ではなくきれいに磨かれ整頓されたカウンター。常連さんの過ごし方も想像できます。

それでは最初の一杯といきましょう。
名物は“シャリシャリ”の〈下町の酎ハイ〉。
氷を砕いたものを入れるのではなく、
焼酎とエキスをシャーベット状にしておいたものと
炭酸をブレンド。すると表面は冷えたシャリシャリに。

下町の酎ハイ

口に触れた瞬間のひんやり感がありながらも、
氷ではないから中身は薄まらない。
シャリシャリもあって軽やかだけれど、
芯の部分はストンからドシンに変わるような、
しっかりヘビーな飲みごたえあり。
だんだん強さが上がってくるような感覚があります。

名物 “シャリシャリ”の〈下町の酎ハイ〉(300円)。レシピこそ創業から変わらないものの、シャリシャリのアイデアは実は常連客の思いつきから。愛知屋あっての常連、常連あっての愛知屋らしい逸話。

名物 “シャリシャリ”の〈下町の酎ハイ〉(300円)。レシピこそ創業から変わらないものの、シャリシャリのアイデアは実は常連客の思いつきから。愛知屋あっての常連、常連あっての愛知屋らしい逸話。

レシピはと言えば甲類焼酎に、
近隣台東区の〈天羽飲料〉製造、「天羽の梅」ラベルで知られる
ハイボールの液〈マルA〉をブレンドした、下町ハイボール。
炭酸は地元墨田区で製造される強炭酸。

ここまではオープン……というより、
「秘密にしてたんだけど、どこかで俺がしゃべっちゃったのかなあ。
いつのまにか知られちゃった」
と大将はあっけらかん。

でも、それがどのようにしてこの風味になるのか?
その秘密を握り続けているのは幸子さん。
45年前に開店し、14年目の平成2年に、息子の鉄之さんが修業から戻るまで、
ひとりで切り盛りしてきました。

豪快な笑い声とは一転。料理の間は寡黙で繊細な大将のもうひとつの顔。

豪快な笑い声とは一転。料理の間は寡黙で繊細な大将のもうひとつの顔。

当然この店の命である酎ハイも幸子さんの作品。
つくり方のコツや配合は大将にも明かされていません。
目の前でつくられていくところを見ていると、
お酒の強さだけではないなにかが、胸にこみあげてくるような気持ちにも。

肴に目を移していきましょう。
と、お品書きを開き、おススメのボードに目をやると
驚かされるのはその品数と多彩さ。
「100以上はあるのかなあ」と大将。
千住の魚河岸(中央卸市場足立市場)から仕入れる、
新鮮な魚から定番酒場メニューに、
チキンカツ定食をはじめとするボリューム飯まで、豊富すぎるバリエーション。
なぜこんなに? と聞けば
「いやあ、こういうのつくれないの? やれないの?
て聞かれて、できねえってのは言いたくないんですよ」
とカラッと笑う大将。

コーヒーカスの肥料で育てた
〈マヌベジ〉が好評!
福岡のコーヒーショップが生み出す
「循環」とは?

コーヒーショップで野菜の軒先販売をスタート

福岡のコーヒーシーンを牽引してきた〈manucoffee〉
“カップ一杯の宇宙を”、をコンセプトに掲げ、
スペシャルティコーヒーを市内3店舗で提供しています。

以前、こちらの記事で
コーヒーを淹れる際の不要物を再利用した〈マヌア肥料〉と、
そのマヌア肥料を使って育てられた大麦によって生まれた飲みもの
「麦ちゃん」「麦子ちゃん」を紹介しました。

今回は、マヌア肥料から派生した〈manucoffee〉の新たな試みである
〈マヌベジ〉についてご紹介します。

そのまま捨てれば環境負荷の高い生ゴミになってしまうコーヒーカスを再利用したマヌア肥料(主原料:米ぬか、ビール麦芽粕、大豆おから、竹パウダー、アガリクス菌床、牡蠣がら、コーヒーカス)。

そのまま捨てれば環境負荷の高い生ゴミになってしまうコーヒーカスを再利用したマヌア肥料(主原料:米ぬか、ビール麦芽粕、大豆おから、竹パウダー、アガリクス菌床、牡蠣がら、コーヒーカス)。

構想から3年の月日をかけ、2018年に初めて完成したマヌア肥料。
十分に発酵させてつくられた完全有機堆肥のマヌア肥料は、
植物を育てるための土壌改善に効果的です。

そして「マヌア肥料を使って育てた野菜=マヌベジ」として、
今年の夏からmanucoffeeの軒先で販売をスタートしたとのこと。

福岡市薬院にあるmanucoffeeクジラ店の軒先で行われるマヌベジ販売。(土曜日、他不定期開催)

福岡市薬院にあるmanucoffeeクジラ店の軒先で行われるマヌベジ販売(土曜日、他不定期開催)。

manucoffeeの考えに共感する農家さんの協力のもと、
マヌア肥料を撒いた畑でマヌベジは育てられています。
糸島市を中心とした福岡市近郊、佐賀県の唐津市など
縁のある提携農家さんの中から、その時々に獲れた
新鮮野菜が届けられるのだそう。

「マヌベジいかがですか?」「どんな料理がおすすめ?」
コーヒーを片手に、スタッフとお客さんの交流も。
コーヒーショップで野菜販売という一見珍しい光景ですが、
不思議と違和感がありません。

現在は、大根やサツマイモなどの根菜類がメインとのことで、
今後もどんなマヌベジが登場するか楽しみです。

マヌベジ販売の日程や畑についてなど、
詳しくはこちらのインスタグラムアカウントで随時更新されるので
チェックしてみてくださいね。

〈YO KAN KA〉
喫茶〈お茶と酒 たすき〉から
羊羹を再解釈した 新感覚のデザートが登場

フランス菓子のパティシエが羊羹をつくったら

2020年12月12日(土)、セレクトリサイクルショップ〈PASS THE BATON〉を手がける
〈スマイルズ〉による喫茶〈お茶と酒 たすき〉から、
新たな手土産ブランド〈YO KAN KA(ようかんか)〉が登場しました。

西洋と東洋、故きものと新しきものを尊重しながら
新たな食体験を生み出してきたお茶と酒 たすき。
2015年にオープンした1号店は京都祇園の
築120年を超える町家をリデザインした〈PASS THE BATON KYOTO GION〉内にあり、
白川を眺めながらいただくかき氷やカクテルなどが人気です。

お茶と酒 たすき 京都祇園

お茶と酒 たすき 京都祇園

この度発売されるYO KAN KAは、お茶にもお酒にも合う、新感覚の羊羹。
お茶と酒 たすき全3店舗(京都祇園と新風館、近藤悠三記念館)にて販売されます。

柚子と杏のヨウカンカ

柚子と杏のヨウカンカ

〈YO KAN KA〉3個入り1,440円(税別)6個入り 2,880円(税別)

〈YO KAN KA〉3個入り1440円(税別)6個入り 2880円(税別)

大きな特徴は、フランス菓子をベースに持つパティシエが
あえて羊羹づくりの技法を踏襲することなく、
独自の解釈でつくり上げたこと。
これまでにない食材の組み合わせが楽しめる、大人の羊羹です。
甘さ控えめというのもポイント。

お茶と酒 たすき 近藤悠三記念館

お茶と酒 たすき 近藤悠三記念館

静岡県島田市〈カネロク松本園〉
カカオやウイスキー樽で燻製された
和紅茶の驚き

パッケージを開封した瞬間、芳しい燻製香が鼻をくすぐる。
それも、微かにではなくしっかりと。
初冬のティータイムにぴったりなスモーキーな香りは、
湯を入れ蒸らしたポットからも、注いだカップからも漂い、
冷めてもなおその薫香を損ねることなく、最後まで余韻を味わえた。

驚くことにこのお茶は“国産の紅茶”、つまり「和紅茶」であり、
そして、数十年使われたウイスキー樽の木片で燻製されているという。
パリの有名紅茶専門店で、
日本産の紅茶で唯一置かれている紅茶と聞けば、
食通でなくとも興味が湧くのではないだろうか。

燻製紅茶〈富士山小種(ふじさんすーちょん)〉。右はボトル入り。

燻製紅茶〈富士山小種(ふじさんすーちょん)〉。右はボトル入り。

この一風変わったお茶をつくったのは、静岡県島田市の茶農家、松本浩毅さんだ。

ほかのお米と食べないで!?
青森県のブランド米〈青天の霹靂〉の
「専用カレー」が新登場!

「さっぱり」を実感できる「専用カレー」

2015年のデビューから5年連続、
日本穀物検定協会による「米の食味ランキング」で
最高評価の特Aを獲得している〈青天の霹靂〉。
粘りとキレのバランスがよく、さっぱりしているので、どんな食材にも合うと評価されています。

「さっぱりとしたお米には、もっちり米とは違うおいしさがある」。
そんな思いを多くの人に気軽に実感してもらうため、
青天の霹靂が今年掲げたテーマは「カレー」。
さっぱりを際立たせる「専用カレー」が特別開発されました!

専用カレーの具材は、青森県産の豚肉とゴボウ。
レシピは青森に何度も訪問している“青森ラヴァー”で、
食と酒と旅を愛する編集者ツレヅレハナコさんが監修しています。

さらりとしたスープ風のカレーは、ゴボウの香りとうま味が際立ち、さっぱりとした青天の霹靂とよく馴染みます。

さらりとしたスープ風のカレーは、ゴボウの香りとうま味が際立ち、さっぱりとした青天の霹靂とよく馴染みます。

隠し味にお酢が入った、「さっぱり」をより際立たせるスリランカ風カレー。大鰐町の青森ワイナリーホテルがツレヅレハナコさんのレシピを基にレトルト化しました。

隠し味にお酢が入った、「さっぱり」をより際立たせるスリランカ風カレー。大鰐町の青森ワイナリーホテルがツレヅレハナコさんのレシピを基にレトルト化しました。