新しく生まれ変わる、南阿蘇鉄道の駅
熊本県では1988年から〈くまもとアートポリス〉事業という
取り組みが行われています。
くまもとアートポリスとは熊本県の豊かな自然や歴史、風土を生かしながら
後世に残る文化的資産として優れた建築物をつくり、
人々の都市文化、建築文化への関心を高め、
地域の活性化や熊本独自の豊かな生活空間を創造することを目的とした取り組みです。
このプロジェクト事業により、現在まで県内各地に
100軒以上の建築物がつくられています。
そして、その事業を活用して南阿蘇鉄道の始発・終着駅である
高森駅が新しく生まれ変わるべく、
昨年からくまもとアートポリス事業が進められてきました。
南阿蘇鉄道の駅舎を借りて営業する〈ひなた文庫〉にとっても
この取り組みは今後の営業にも大いに関わること。
沿線地域や村の活性化につながる事業でもあり、関心を寄せています。

そしてこのたび、ついに高森駅のグランドデザインの公表会が行われました。
設計者の発表と説明が行われる第1部と、これから変わる高森駅を想像しながら
実際に南阿蘇鉄道のトロッコ列車に乗ってみる第2部の2部構成で行われました。
私はひなた文庫の営業を終えてから第2部のみ参加しましたが、
とても心に残る体験でしたので、そのことを今回はお話しようと思います。

そもそもくまもとアートポリスとはどんな事業かというと、
建築物や景観整備、パブリックアートの分野などで生活に関わる施設を対象に
県や市町村、民間が参加し、環境デザインの質の向上を図り、
地域の活性化や後世に残る文化的資産をつくることを目指した事業です。
この事業の特徴は、実施にあたってコミッショナー制度が取り入れられていること。
コミッショナーが国内外から適性を判断して建築家を推薦したり、
設計競技を実施してそのプロジェクトに最適な設計者を選びます。
初代コミッショナーは磯崎新さんが務められ、
現在は伊東豊雄さんが第3代目に就任されており、
これまで世界的にも有名な建築家の方々が
コミッショナーとして設計者を選定しています。
今回対象となる高森駅は南阿蘇鉄道唯一の有人駅で、
南阿蘇鉄道の本社もこの駅に置かれています。
運転士の皆さんも高森駅に常駐されており、
駅の中では記念切符やお土産を買うことができます。

高森駅では名産品や復興応援グッズも販売されています。
しかし現在、3年前に起きた熊本地震の影響で
南阿蘇鉄道は高森駅と中松駅間での部分運転となっています。
そこで第三セクターの南阿蘇鉄道へ出資する高森町が主体となり、
4年後と言われる全線復旧に向けて沿線地域の創造的復興の一環として、
くまもとアートポリスを利用して高森駅周辺を対象に
「定住」「観光」「防災」の3つのキーワードで
グランドデザインを募集することになりました。













































































































