森と海とに囲まれた開放的な空気が漂う村
移住して9年になるが、本当に北海道は広いなぁとたびたび実感させられる。
数時間、車を走らせると気候が変わり、生えている木々の感じも変わってくる。
2か月ほど前に訪ねた、北海道の西部に位置する島牧村は、
森が深く海も近く、私が住む美流渡(みると)とは異なる景色が広がっていた。
ここを訪ねた理由は、10月17日に開催された小さなマルシェに参加すること。
「本当の意味で自然に寄り添った暮らしとは何かをみんなで考えたい」
そんなコンセプトから始まったのが「小さな町の小さなマルシェ」。
開催場所は〈島牧ユースホステル〉の敷地。
ここは吉澤隆さん、伊久子さん夫妻が45年以上続けている宿で、
息子の俊輔さんがマルシェの主催者だ。

マルシェの主催者、吉澤俊輔さん。

宿泊した〈島牧ユースホステル〉の広間には、俊輔さんがとってきたフルーツが並べらていた。
開催前日に私はこの宿に1泊。吉澤さん一家はやわらかな笑顔で迎え入れてくれた。
イベントの準備に追われているのではないかと想像していたが、
そんなそぶりも見せずに、地元で採れたキノコや野菜、
鮭などをふんだんに使った食事を出してくれた。
食後に山で採ってきたというコクワの実を俊輔さんが勧めてくれた。
素朴で甘酸っぱいキウイフルーツのような味がした。

朝ごはんも土地のもの。ご飯の上にのった梅干しは、俊輔さんの手づくり。
翌朝、マルシェの開催前に隆さん、伊久子さんが、
宿から車で十数分のところにあるブナの原生林を案内してくれた。
島牧はブナの北限帯で、国内はもとより世界各国から研究者が訪ねてくるという。
隆さんは、こうした研究者の案内役を務めることもあり、
動植物の生態やブナの森の成り立ちなどを詳しく説明してくれた。

ブナの森を詳しくガイドしてくれた隆さん。

紅葉が見頃を迎えていた。
ブナはちょうど葉が色づき始めたところ。
黄色い葉の間から木漏れ日が差し込んでいる。
地表には無数の苔が生え、キノコが顔を出していた。
木々に囲まれているのに、ブナの森は明るくキラキラと光っているような感覚がした。




























































































