連載
posted:2020.8.24 from:香川県小豆郡土庄町 genre:暮らしと移住
〈 この連載・企画は… 〉
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。
writer profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
https://homemakers.jp/
あー、暑い。暑すぎる。
今年はお盆を過ぎても、朝も夕方も全然涼しくならない(涙)。
小豆島、毎日ほんとに暑いです。
今年は新型コロナウイルスの影響で子どもの夏休みが短く、
遠くへの移動もなんとなく自粛の雰囲気。
いつもの夏なら、子どもはぶぅぶぅ言いながら
自由研究や読書感想文などの宿題に取り組み、
私たちは暑さのなか、ひぃひぃ言いながら畑作業とカフェ営業。
夏休みも後半になって、さぁ夏休み! 高知行くぞー、沖縄行くぞー!
と遠方の海に遊びに行ってました。
さて今年の夏はどうしようか。
県内の美術館に行こうか、新しくできた水族館に行こうか。
うーん、どうしようね。と考えてたら、いろは(娘)の夏休みも残り1週間。
クーラーをきかせた家の中は快適で、なんとなく時間が過ぎていく。
あかん! このままでは夏が終わってしまう。
よし、海に泳ぎに行こう! と思いたって、
ある日の夕方、海に泳ぎに行きました。
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小豆島の海岸線長は126キロ!(wikipedia調べ)
そう、ここは島。周りは海。島のあちこちに海水浴場があります。
どこもそんなに大きくありませんが、プライベートビーチのような小さな浜がたくさん。
魚がいっぱい泳いでいる遠手浜海水浴場、
すてきな入り江の神浦(こうのうら)の浜、
水がとびきりきれいな白崎海岸、
夕焼けがきれいな小部のビーチなど、
ほんとにいろんな海岸があります。
もともと私たちは海が大好きで、引っ越すなら海の近くがいいなと思ってました。
小豆島を移住先に選んだのは、たくちゃん(夫)のおじいちゃん宅が
あったことが大きくて、いまもその家で暮らしていますが、
この家は島の真ん中の盆地にあって海が見えない!
だからゆくゆくは海近くの家を探そうと最初の頃は思ってました。
いまやそんな計画は消えましたが(笑)。
小豆島で暮らし始めた頃はときどき海に泳ぎにいったりしていましたが、
小豆島の海は沖縄の離島の海に比べたら水がきれいじゃないし、
熱帯魚も見られないし、波がないからサーフィンもできないし……。
そんなふうに思うようになり、
夏に小豆島の海で泳ぐって感覚があまりありませんでした。
それが一変したのが、今年の夏。
久々に島の海で泳いでみたら、気持ちいいじゃーーん!
海にぷかぷか浮いて空を見上げると気持ちがふぁーっと開放されていく。
海に泳ぎに行こうと思いたって、その30分後には海で泳げる。
1時間くらい泳いで帰ってくる。日常のなかにある海遊びって最高だなと。
今年の夏休みはほぼ毎日のように小豆島の海で遊んでました。
シュノーケルつけて魚と一緒に泳いだり。
突堤の先から飛び込んだり。浜辺で花火したり。
やっぱり海が好きだなーと思ったのと同時に、
小豆島の海の魅力にあらためて気づきました。
こんなこと書くとありきたりかもしれないけど、
すばらしいもの、場所って実は身近にたくさんある。
それに気づき、そこから楽しみをつくり出すことができたら最高だ。
さて今年はいつまで夏が続くんだろうか。
まだ暑い日が続きそうだし、もうしばらく小豆島で海遊びを楽しめそうだな。
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