鎌倉から考えるローカルの未来
長い歴史と独自の文化を持ち、豊かな自然にも恵まれた日本を代表する観光地・鎌倉。
年間2000万人を超える観光客から、鎌倉生まれ鎌倉育ちの地元民、
そして、この土地や人の魅力に惹かれ、移り住んできた人たちが
交差するこのまちにじっくり目を向けてみると、
ほかのどこにもないユニークなコミュニティや暮らしのカタチが見えてくる。
東京と鎌倉を行き来しながら働き、暮らす人、
移動販売からスタートし、自らのお店を構えるに至った飲食店のオーナー、
都市生活から田舎暮らしへの中継地点として、この地に居を移す人etc……。
その暮らし方、働き方は千差万別でも、彼らに共通するのは、
いまある暮らしや仕事をより豊かなものにするために、
あるいは、持続可能なライフスタイルやコミュニティを実現するために、
自分たちなりの模索を続ける、貪欲でありマイペースな姿勢だ。
そんな鎌倉の人たちのしなやかなライフスタイル、ワークスタイルにフォーカスし、
これからの地域との関わり方を考えるためのヒントを探していく。

鎌倉・長谷にある〈hotel aiaoi〉から数分も歩けば、眼前には穏やかな海が広がる。
独自の存在感を放つ、全6室の小さなホテル
季節を問わず多くの観光客が訪れる鎌倉だが、東京から日帰りができることや、
十分な敷地を確保することが難しいことなどから、大規模なホテルはそう多くない。
一方、古民家を活用したゲストハウスなどは市内に点在し、
鎌倉ならではの滞在が楽しめる宿として人気を集めているが、
今回紹介する〈hotel aiaoi〉は、これらとも一線を画す全6室の小さなホテルだ。
オーナーは、結婚を機に東京から鎌倉に移住した小室剛さん・裕子さん夫妻。
鎌倉で暮らし始めたことで仕事観、価値観が大きく変わったふたりは、
このまちらしいシンプルで心地良い時間が過ごせる宿として、
2016年にhotel aiaoiを鎌倉・長谷にオープンさせた。

hotel aiaoiを切り盛りする小室剛さん・裕子さん夫妻。
空間や部屋のしつらえからアメニティ、食器・食材などのセレクト、
宿泊客とのコミュニケーション、そしてWebサイトにいたるまで
あらゆる部分に、小室夫妻の美意識が表現されているhotel aiaoi。
ここには、大規模ホテルのようなサービスや、高級旅館のようなおもてなし、
あるいはゲストハウスのようなフレンドリーさはないかもしれないが、
hotel aiaoiならではのコミュニケーションを通じて、宿泊客たちは、
鎌倉という土地で育まれてきた文化や暮らしを感じることができるはずだ。
鎌倉での生活、そして、宿の運営を通して、
自分たちが大切にしたい暮らしのあり方や美意識を研ぎ澄ませ、
ホテルという場を起点に、観光地としての鎌倉とは少し異なる、
このまちの魅力を感じさせてくれる小室夫妻を訪ねた。

およそ築40年のビルの3階にあるhotel aiaoi。以前に女性専用の宿泊施設として使われていた物件を改装したという。


























































![終点の「ライトケーブ(光の洞窟)」。この日は風の影響で水面が波立っているが、普段はもっとくっきりと景色と人が反転して映る。水位が低い右端から壁を伝うように進んでいく。[tunnel of Light]Ma Yansong / MAD Architects(大地の芸術祭)](https://libs.colocal.jp/wp-content/uploads/2019/12/ode-niigata-kiyotsukyo-photo1.jpg)


































