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posted:2019.9.25 from:京都府京都市 genre:旅行
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writer profile
Yu Miyakoshi
宮越裕生
みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。
2019年10月1日、古き良き京都のまち並みが残る西陣エリアに、
ワコールが展開する宿泊施設〈京の温所(おんどころ) 西陣別邸〉がオープンします。
ディレクションを手がけたのは、
〈ミナ ペルホネン〉の皆川明さんと建築家の中村好文さん。
宿のあちこちに中村さんと皆川さんの思い、
それから、皆川さんがセレクトしたアートピースや、
ミナ ペルホネンのプロダクトがちりばめられています。
建物は、明治後期に西陣織の商家が
客人をもてなすために建てた京町家。
そのゆったりと広く、細部までていねいにつくられた建物を
未来へ継いでゆく「住まい」としてリノベーションしています。
かねてより親交のある皆川さんと中村さんは、旅仲間でもあるそう。
この宿には、そんなふたりのこだわりがたくさん。
たとえば1階には、ワインセラーを備えたキッチンと
町家の構造を活かした吹き抜けのダイニングが。
ここには京の新鮮な食材を料理して食べる贅沢を
体験してほしいという思いが込められています。
大型冷蔵庫に三口コンロ、グリル、オーブンレンジ。
さらに〈ストウブ〉の大きな鍋や、
〈iittala〉の「Teema」シリーズの皿やマグ、
〈Cutipol〉のカトラリーも揃っています。
朝、自動車に乗って美山や大原の朝市へ
食材を探しにいくのも楽しそう!
また、コンシェルジュに相談すれば、仕出しやケータリングも承ってくれます。
暮らしを楽しむことにかけても、すばらしいセンスを
お持ちの皆川さんと中村さん。楽しい滞在になりそうですね!
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西陣別邸には、住まう人が心地よく過ごすための設えと工夫が一杯。
たとえばダイニング&リビングは、ここちよい風が通り、
天窓から光が注ぐ「通り庭」に位置しています。
京町家といえば冬の寒さ対策が課題ですが、
この部屋の足もとは、足裏に気持ちいい炭モルタルの床。
夏はひんやり、冬は床暖房で温かくすごせます。
また、芸舞妓が舞った二間続きの和室は、中庭をデッキスペースに。
新たな印象をかもし出すくつろぎの空間となっています。
西陣別邸のオープンに寄せて、
皆川さんと中村さんは次のようにコメントを寄せています。
皆川明さん
「この家を初めて訪ねた時、持主のご主人と奥様の
温かなお迎えは今でも心に残っている。
家は住まわれる方の暮らしを表しているかの様に心地よさを携えていた。
その家は中村好文さんによって現代の暮らしと
旅人の寛ぎを融和する空間となり、
所々に生まれた新たな設えはさまざまな和らぎと過ごし方を
訪れる人に味わっていただけるだろう。
この宿で過ごすひと時が日常の延長の中にある
一雫の光のようになりますように」
中村好文さん
「“改修工事に必要な建築家の能力は?”と問われたら、
即座に“デザイン的な運動神経”または“反射神経”と応えるでしょう。
現場の状況をいち早く判断し、建築的に対応するためには、
なによりも“当意即妙なアドリブのセンス”が必要だからです。
西陣別邸の現場は、ぼく自身のそうした能力を
フルに発揮することのできた手応えとやり甲斐ある仕事でした。
この改修工事に関われたことは、ぼくの建築家人生にとっても
かけがえのない大きな財産になりました」
敷地内には車2台分のガレージもあり、
京都の奥座敷、美山や鞍馬、大原などを自動車で巡る拠点にもなりそう。
ぜひチェックしてみてくださいね。
information
京の温所 西陣別邸
名前:京の温所 西陣別邸
住所:京都府京都市上京区浄福寺通今出川下る堅亀屋町265-1
アクセス:京都市営地下鉄「今出川駅」徒歩19分/京都市バス停「今出川浄福寺」徒歩1分
開業日:2019年10月1日(火)
料金:一泊 135,000円(税抜)
定員:最大8名
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